樅治

作品集: 最新 投稿日時: 2005/10/03 22:40:01 更新日時: 2005/10/06 13:40:01 評価: 30/31 POINT: 189 Rate: 1.38

 人の世は。――その跡に続く段に筆を付けたところで、内職の気晴らしにしては些か肩肘の張った書き出しであったから、妖夢は筆を硯に投げた。所狭しと手跡の付いたカルタが並べられた六畳敷きに寝転がる。彼女の半身は宙に浮き、生乾きの墨の臭いが、藺草の上を這い回っていた。

 妖夢の主人である幽々子が数少ない友人の紫と共に遊楽に出かけたのは、一昨日の昼前頃のことである。二週間ほど屋敷を空けるとだけ言い残して二人はさっさと行ってしまったから、そのときの妖夢が思ったことは、幽々子の分の昼飯が無駄になってしまったということぐらいであった。
 荷物も持たずに出かける遊楽なぞ聞いたことも無い。どうせ明日にでも帰ってくるだろう。そう思って幽々子の部屋に掃除に入ると、いつの間にか箪笥からは人里に出てもおかしくないような類の服ばかりが消えていた。紫が藍などにさせたということは、傍に落ちていた長い尻尾の毛でわかった。
 風呂に入っていると、本当に遊楽に出たらしいことがようやく実感として湧いてきた。幸か不幸か、幽々子がいなくて困ることは何一つ無い。
 冥界にいるような連中はどいつもこいつも自分のことで一杯であるし、そうでなければ割り切って酒をやっているか語らっているかだ。騒ぐような輩が出ても、妖夢一人で充分に対処できた。夏が終わって広い庭にある木々の枝の伸びは止まったし、これといって抱えたままにしている問題も無い。

 それでも昨日は仕事もあった。剪定の際に出た枝をまとめて処分し、朝露が落ちた頃を見計らって、屋敷中の布団を干した。昼には夏期における自分の仕事ぶりを見て回ることもできた。今年は剪定する枝振りの基準を気持ち低くしてみたので、来年はどんな庭になるのかと楽しみでもあった。
 早めに風呂に入り、湯気を透かす夕焼けを見、簡単な食事を取って床に就いた。

 そして今日。起床した妖夢は、真実、暇になってしまったことに気付いた。幽々子の舌を満足させるための内職も、つい先ほどまでに頼まれた分を全て終えてしまった。
 墨と一緒に喉も渇いたらしく、妖夢はぼんやりとした頭を起こすと、勝手場に向かった。
 いつも紫がごっそりと持ってくる、何かの名前やよくわからない数字の書かれたマッチ箱からマッチを一本取り出すと、用意した紙の束に火を付け、薪を入れた炉に突っ込んだ。昼は朝に作っておいた握り飯と漬け物で良いだろう。火を熾したついでに、味噌汁も温め直しておこうか。そんなことを考えながら薪を棒で突いた。

 出来た茶を飲んでいると、肌寒さを覚えた。冥界にだって四季ぐらいあるから、冥福を祈るぐらいなら棺おけに服ぐらい入れておいてやれと、寒そうに漂う霊魂を見る度に妖夢は思う。
 そういったことを一度だけ霊魂達に言ってみたが、死んでからも服を着るのは幽霊かここのお姫さんぐらいだと笑われてしまった。第一、妖夢の半身からして年柄年中すっぽんのぽんである。
 何やら視姦されているような気になってしまった妖夢は、その場にいた霊魂の全てを斬り捨てた。斯くも霊魂というのは相手をしていて楽しいものではない。
 先に書いた通り、彼らは自分のことばかり考えていて、斬れるもんなら斬ってみろといった態度でそこら辺を漂っている。それはもう人生を投げたも同然だが、投げられる人生がとっくに終わっているので、責めることもできない。精々、斬ってやるぐらいのことしかできない。指圧の心は母心、押せば生命の泉湧く。

 茶を飲んでいるだけだというのに、頭の中を有象無象が駆け巡る。平時はその部分を幽々子に対する心配が埋め尽くしてい、そうであればこそ妖夢は健康である。現に今など、幽々子がいないだけで目に入る霊魂達を斬って回りたい衝動に駆られる。部屋に篭って書写をしていれば抑えられるかと思ったが、余計に反動が大きくなるだけのように感じられた。
 腰掛けている上がり段がいつもより硬く感じられる。自室の畳もそうだった。外出でもしてみようかと考え、勝手口から庭を見遣る。霊魂達が漂っていた。

 人の世は。――どうなっているのだろうか。筆と違って、体はするすると動いた。

 炉の火を消し、味噌汁の入った鍋を日陰に置き直す。いつもの調子で作った所為か、幽々子がいるときには半日で空になるものも、妖夢一人では優に二日分にもなってしまう。握り飯の包み紙の紐を締め直すと手を洗い、背伸びをして、着替えと支度のために自室に戻った。
 カルタを確認すると、すっかり墨も乾いていた。どうせなのだからと完成したカルタ一式を箱に詰め直し、風呂敷に包み、開け放っておいた縁側の障子を閉めた。
 昨日から洗わずに着ているブラウスを替え、素足に靴下を履く。座り仕事でよれてしまったスカートを脱ぎ、用意しておいた替えを身に着けた。少し長いだろうか。そう思ったが、黒い柄無しのリボンタイを締めてしまえば、別に気にならなかった。その上に祖父が着ていた着物を生地に流用した紺の外套を羽織る。普段はこういった重めの外套(おまけに少しばかり大きく作ってしまった)は着込まないようにしてはいるが、あまり安っぽい格好や派手なものを身に付けて届け先に行くわけにもいかない。
 最後に、屋敷で一つしかない鏡台を使うために、幽々子の部屋に入った。鏡に掛けてあった布を取り払い、それを手に持ったまま、衣服に解れが無いか確認した。部屋を出るとき、自分が帰って来たときには主人も戻っているだろうかと考えたが、締め切られ、空気を重くした部屋は、何も答えてはくれなかった。
 玄関にまとめておいた荷物と二振りの刀を持ち、屋敷を出る。変化の少ない冥界の空からは、寒々しさしか感じ取れない。これが庭仕事を終えた後ならば、全然違った光景なのだが。
 秋になると、どう過ごしていたか。大概は幽々子の相手や、頼まれ物を八雲家に持って行き、藍などと話をしていたように思い出されるが、どうして近頃は物足りなさを覚えるのか。
 冥界の外に出る機会を増やすのも考え物かもしれない。妖夢は手に吊った風呂敷を眺めた。


 軽くなった手で、温かくなった懐を擦る。自分としては満足な出来ではなかったが、何より、納期を守ってそれなりの物を作れたことが良かったと、番頭は言っていた。番頭と言っても、幻想郷の人里に大店などは無く、番頭とは即ち雑用である。それでも平身低頭、謝辞を交わし合うのが妖夢のやり方で、番頭からは昼飯も誘われたが、それは辞退した。
 空いた腹でそれとなく通りを窺っていると、鰥夫《やもめ》相手に商売している屋台を見つけた。屋台部分は店主一人が立つための大きさしか無く、通りに置かれた三人程が座れる長椅子の内の一脚に座ると、茶碗に注いでもらった豚汁を啜る。持参した握り飯を頬張っていると、道行く人がよく見えた。
 何はともあれ、部外者の視点から好き勝手に言わせてもらえば、ここいらは節操が無い。
 洋服姿の貴婦人が通り過ぎたと思えば、その後ろから褌姿の若者二人が丸太を担いで川から道に点々と滴を垂らしながら街中へと走り行き、明らかに目付きの悪い作務衣姿の中年が腕組みをしてぶつぶつと繰言をしながら道行く人にぶつかっては小声で謝っている。
 電線の無い木製の電柱が立っている一角ではどこぞから拾ってきたバッテリーを使ってノイズの酷いラジオを流し、花札でピカは有りだの無しだの揉めている横でロイヤルストレートフラッシュを出してイカサマ扱いされている馬鹿までいる。
 あわや刃傷沙汰となる一歩手前で、その連中が闖入してきた元締めらしい男に長椅子ごと引っ繰り返され、そのまま襟首を引っ張られていった。
 それにしても、これだけ節操の無い連中が無茶苦茶をやっている中でピカイチといえば、――
 ちゃっかりと屋台の店主席で調理をしている霧雨魔理沙に違いない。それに妖夢はとっくに気付いているが、一度も声をかけてはいなかった。魔理沙はおもむろに手拭で手を拭くと、妖夢の傍に近寄る。
「何で無視するんだよ」
「真面目に勤労している者をからかう程、私は酷くはない。私なんぞのことは気にせず、商売に励んでくれ」
「それにしたって、ほら、何かあるだろ? こう、『何でこんなところに』とか『あら魔理沙、何をやってるの』とかさぁ」
「無いなぁ。人間なんだから、日銭を稼ごうと思うときだってあるだろうしね」
「なぁ、聞いてくれよぉ!」
「おいよせ、豚汁が零れるだろ」
「頼むよぉ」
「いやだよぉ」
「こうして頼んでるんだからさぁ」
「いやだってばぁん」
「んー、もう、イケズぅ」
「店先でくんずほぐれつすなぁ!」
 大声を出したのは上白沢慧音である。彼女は妖夢にのしかかっていた魔理沙を蹴飛ばすと『飯』と一言だけ告げた。それで店主に戻った魔理沙は桶で手を洗うと、大慌てで屋台に戻った。慧音は妖夢の隣に挨拶も無しに座り込んだ。
「奴の事情を聞かないのか?」
「こういうのは聞かない内が華だ。――今日は幽々子様もいないし」
「そういえば……そうだな」
 わざわざ妖夢を挟んで反対側を覗きこんでから、慧音が頷く。二つあった握り飯を全て食べ終えると、妖夢は豚汁の残りを味わいながら自分の置かれている状況を説明した。当の慧音は聞いているのか聞いていないのか、店主を相手に今日の出汁は何か、具は良いものがあったのかと話していて、妖夢が確認してようやく、顔をこちらに向けた。
「暇だから外で美味い物でも食おうと思った、という話だろ?」
「それじゃ幽々子様だ」
「知ってるよ」
 からかわれたことに気付いた妖夢が慧音を睨んだが、彼女はちょうど頭に乗せた帽子を膝に置いていて、妖夢を見ていなかった。それでも悪いとは思っていたらしく、あのイカサマ騒ぎの連中が連れて行かれた方向を見遣ってから、妖夢を見た。
「仕事は良い。仕事をしている間は健康だの将来だの考えずに済む。うちのダンナは太鼓持ち、うちのカカアは太鼓腹だの嫌なことも思い出さずに済むしな。――例えば、世間話であるが、こんなものがある」
 言われて、妖夢が店主を見遣る。綺麗というよりは柔らかい印象のある金髪の後ろをこちらに見せながら、屋台の脇で魚を焼いている。慧音は妖夢にあくまでも世間話だと念を押してから、話を続けた。
「この里にも医学の心得がある者がいてな。少しでも手軽に、かつ気持ち良く日々を過ごしてもらおうと、そいつは薬草を長年かけて改良していたんだ。住民は彼を慕っているし、前よりも幻想郷での暮らしを楽しめるようになったと評判だった。ところが、その評判も一日で幕を閉じることになってしまった。薬草畑が荒らされたのだ。基本的に元手が無い彼は、毎回毎回、品種改良に際して手持ちの薬草のほとんどを使ってしまっていた。いわば、賭けで儲かった金を全て次の賭けに使うような、自転車操業だったわけだ。つまり、たった一度の畑泥棒のために、今までの努力が朝露のごとく消えてしまったわけだな。それに関しては彼も反省しているし、詳細な手記も残してある。だからといって、畑を荒らされても仕方ないということにはならん」
 そうだよな、店主。慧音がそう話題を振ると、店主は苦笑いを浮かべて、そうかもしれませんねと答えた。
「その泥棒が捕まった頃だ。歳で腰痛が悪化し、しばらく安静が必要な者が出た。泥棒には、その代わりをさせている」
「そうらしいなぁ」
 わざとらしく言った店主が、慧音に皿に乗せたヒメマスの塩焼きをお盆で差し出した。飯と豚汁も付いている。慧音は帽子を自分の横に置くと、お盆を器用に膝の上に置いた。
「仕事というのは恐ろしいな」
 何やら最初と言っていることが違うのではないか。妖夢はそう訊ねたが、慧音は魚の身を解して口に運んでいる。そうしている間も、道行く人の中で慧音に気付いた者が手を振ると、彼女は手を振り返す。それを見ていて、妖夢はふと思った。
「人間というのはややこしい。自分達がやり易いように世界を変えてきたのに、どうして幻想郷に来てしまうんだ」
「上手く行っている内は、どこにいようと幻想郷と同じだよ。上手く行っている内はな」
 答えたぎり、慧音は黙った。妖夢が自分の豚汁の代金を椅子に置き、立ち上がると、慧音も食事を終えて立ち上がった。
「どうせ暇なのだろう?」
 妖夢に、外套の袖を掴んだ手を振り解く理由は無かった。


 妖夢が連れて来られたのは川べりであった。そこには幹が三丈と六尺程もある、立派な樅が立っていたが、遠くからそれを視界に入れたときから、妖夢には気になることがあった。慧音が妖夢を連れてきた訳も、それと同じである。
 その樅は紅葉していた。常緑高木として、有り得ることではない。
「どうだ」
「駄目だね。これは枯れている」
 妖夢が自分の背の何倍もの高さがある樅を見上げて、言う。最初は枝葉の一部が枯死したことによって紅葉したように見えるだけとも思ったが、実際は、ほとんどの枝が枯れてしまっていた。特徴的な葉は何枚――何本も地面に落ちてい、指で抓むと、粉っぽい感触だけを残して再び地面に落ちた。柔らかいはずの樹皮も指先で触れただけでぼろぼろと崩れ、松毬もほとんど落ちていない。土が腐っているのだろうか、肺の中を掻き回されるような臭いもする。
「樅が紅葉する訳が無い、か」
 妖夢の返答を聞いた慧音が、残念そうに呟く。この川べりには他に木は無く、よく待ち合わせ場所として重宝されていた。
 もう何十年と前からこの樅は立っていたが、これまで保っただけでも喜ぶべきなのだろう。氾濫で川の対岸にある屋敷は浸水で使い物にならなくなったときも、この樅は毅然と立ち続けたのだから。慧音は組んでいた腕を解くと、樹皮を崩さないよう、そうっと撫でた。
「葉を付けたまま、ここまで枯れるなんて……余程、一気に枯れたんだ。気味が悪い」
 傍らにいた妖夢がぽつりと呟く。感傷は、見ている分には楽しいものではなかった。
「確かにな」
 気分が落ち込み始めていた慧音であったが、妖夢が気味が悪いと言ったことで、幾分か愉快になった。恐らく、大半の人間が妖夢を見れば気味が悪いと思うはずなのである。その原因である彼女の半身はというと、何が楽しいのか、幹を何度も周回している。
「切り倒すべきだと思うか」
「周りに他にも木があれば、私なら迷わず切り倒す。病気ならば、それがうつってしまうから。しかし……」
「しかし?」
 珍しく言い淀む妖夢に、慧音が続きを促す。妖夢は枝を見上げた格好のまま、それに答えた。
「こいつは一人ぼっちだ」
 秋風が二人の間を通り抜け、松毬が妖夢の足下に転がる。彼女はそれを広い、慧音に見せた。
「これと同じだよ」
「『木に成る』?」
「その心は『くだらない』だ」
「そうかな」
「そうだよ」
 病気持ちの種子というのも貴重である。妖夢は拾った松毬を懐にしまうと、大儀そうに首を回した。
「くだらないついでに教えてやるとね。あなた、帽子を屋台に忘れてるよ」
「どうりで見上げても落ちないわけだ」
 慧音が慌てながらも、冗談を飛ばす。いつも落ちないじゃないか。妖夢は思ったが、口にはしないでおいた。

 飯屋へと戻ると、そこにはもう、店主どころか屋台の影も形も無くなっていた。慧音もそれは予想の範疇であったらしく、何度も頭を触りながら、本来の店主の住んでいる長屋へ足を向けた。しかし、そこにも店主代行――魔理沙の姿は無かった。屋台だけは、家の玄関の柱に鎖と南京錠で括り付けてある。
 慧音は一瞬だけ躊躇した様子だったが、がらりと長屋の戸を開けた。
「おい、瀬衛《せえ》。体の調子はどうだ」
「ああ、慧音様ですか」
 奥の六畳一間に、かなり年配の寝巻き姿の男性が、敷き布団の上でうつ伏せに寝転がっていた。見たところ、慧音の帽子は無い。男性の頭は禿げ上がっているが、それが病気のためでないことは彼が健康そうな顔を振り向かせたことで、わかった。言葉も明瞭だ。
 彼は顔に続いて体も動かそうとしたが、敷き布団の上でもがくばかり。痛みで上手くいかない様子だった。
「こらこら、無理に起きんで良い」
「はぁ、すんませんなぁ」
「茶でも入れてやろうか?」
「いえ、さっき飲んだばかりですから」
「そうか」
 残念そうに呟いてから、慧音が男性――瀬衛の寝ている部屋へ上がり、彼が話し易い位置に腰を落とす。妖夢は後ろ手に入り口の戸を閉めると、土間と居間の間の上がり段に腰掛けた。
「魔理沙がどこに行ったかわからんか」
「お嬢なら、畑ですわい」
「畑? お前の薩摩芋畑か」
「はぁ、どうも気になっていけねぇって話をしたら、任せろってな具合で、飛んで行きやしたよ」
「ふうん、意外と世話も看てるんだな」
 妖夢は冗談のつもりで言ったことだったが、すかさず瀬衛が妖夢を睨んだ。先ほどまでの気の抜けた爺という印象派どこにも無い。
「あんた、お嬢の知り合いなんだろうが、あれを悪く言うのは止してもらいてぇな。さっきだって、頼んでもいねぇのに茶を出してくれたんだ。自分だって慣れねぇ仕事で疲れてるだろうになぁ。俺っちがうっかり、痛ぇと弱音を吐いたときなんざ、何度もこの老体の向きを変えてくれたもんさ」
「ふん、話の流れからいえば、あいつが悪さをしなければお前の腰に合う薬だって手に入ったかもしれないじゃないか」
「益体も無ぇ。あんなヤブ医者の薬なんざ、頼まれても使いたくねぇやな。あいつはなぁ」
「阿片の類を適当な口で捌いてるって話だろう?」
 険悪な雰囲気の中で慧音が口を出すと、瀬衛は無理に腰を動かしてしまう程、驚いた。彼にとっても、予想外のことだったらしい。痛みすらも忘れ、慧音に這い寄る。
「知ってなさる?」
「ああ、知ってるさ」
「知ってなさって、なんで――」
「邪魔したな。ゆっくり休んでくれ」
 慧音は手際良く瀬衛の体を布団に戻すと、有無を言わさず布団を掛け直した。外に出ると、妖夢が先の件について問い質そうと慧音に詰め寄る。
「どういうことだ」
「私には私のやり方があるということだ。皆で幸せになれるなら、それに越したことは無い」
 長屋の子供達が妖夢の半身を珍しがって寄って来て、その対処に四苦八苦している間に慧音は先に歩き出してしまった。妖夢がその後に続くと、半身がするりと子供の手を逃れた。


「どわあ!」
 折角に見つけた店主代行もとい魔理沙は腰を抜かして、地面に両手を着いた。大事に預かっていた慧音の帽子が、ころりと転がる。山と川の間の広くはない土地の畑に、被っていた自分の帽子が落ちる。慧音は何事かと彼女に手を貸したが、その位置から妖夢を見て始めて気付くことがあった。
「おい、その傍に浮いてる丸いの」
「ええ?」
「目玉が付いてるぞ」
 目を丸くしたのは妖夢だ。半身に振り返ると、ますます驚いた。両目がでかでかと綺麗に円を描いてているだけでなく、ご丁寧に髭まで書かれている。これではナマズかクジラである。大方、手習道具を持った子供にやられたのだろう。こうなると、土を擦りつけるか風呂場で洗うかしか方法は無く、妖夢としては、できれば後者を採択したい所である。幸い、他に人目も無いし、帽子が慧音の手に戻った以上、帰っても構わない。
 そう考えながら魚類の新鮮さを備えた半身を構っていると、魔理沙が声を上げた。
「これだ!」
 魔理沙の頭を突いていた鴉が、空に舞い上がった。

 芋畑に来て随分と経っている割には魔理沙が手ぶらだったのは、畑泥棒に遭ったからだった。言われてみて畑を見回すと、なるほど畑の半分に芋蔓を器用に引っこ抜いたらしい跡が線になっていて、その手口から見るに、少なくとも子供や獣の仕業ではない。今の今まで、魔理沙は犯人が戻って来やしないかと一人で見張っていたらしい。
「相手はプロだぜ!」
「やけにノってるな」
「畑泥棒とくれば手打ちだ! 非国民だ! 斬って伏せて特高に突き出すぜ!」
 ありもしない刀の柄を握った風にして、両手をえいやと振り回す。慧音は返って来たばかりの帽子が落ちないよう手で押さえながら、とばっちりを受けないよう、上体を反らした。この調子だと、何かの拍子に暴走しそうでもある。既にしている感もある。というよか、いつも。
「それは私刑じゃないのか」
「ああ、死刑だぜ?」
 律儀に合いの手を差し出している慧音と違って、妖夢は胡散臭そうに首を傾げている。第一、魔理沙は自分のことを棚に上げ過ぎである。
「そんな奴があれを見たぐらいで怯むかな」
「いやいや、これ程の愛嬌と間抜けさを備えつつ微妙に薄気味の悪い物なんてそう無いさ」
 あれとかこれというのは、妖夢の目髭付き半身のことである。その姿は長年連れ添った妖夢にしても、心休まるものではない。出す頃合さえ見計らえば、それなりに相手を驚かせることはできるだろう。
「本と賽銭は盗まれたら返って来ない、とは言うがな……あの爺さんのこと考えたら、何もしないわけにはいかないだろ?」
「わかった。やり過ぎないと約束してくれるなら、帽子を預かってくれていたことや瀬衛の面倒まで看てくれていた恩もあることだし、私は手を貸そう。妖夢はどうだ?」
「……ちょうど幽々子様がお帰りになったときの御八つを切らしていてな」
 わざとらしく無事だった芋を見下ろす妖夢に、魔理沙が自分の鼻を擦った。


 一度でも手を付けた場所には二度と戻って来ない。それがプロの鉄則であるが、慧音はあえてそこに着目した。魔理沙のような強行犯ならいざ知らず、基本的に幻想郷は閉じた世界である。盗みを働いて無事であり続けるのは至難なことだ。ならばこの犯人は、自分のショバを奪われたかして、盗みを働かなければならない状況に追い込まれたものと考えられる。そうした場合、一度でも味を占めると、再び戻って来る可能性が高い。
 その説にプロ説を唱える魔理沙は渋ったが、幾ら何でも勝手に他人の土地で張り込むわけにもいかぬし、そんな人手も時間も無い。結局、瀬衛の畑で張り込むのが道義的にも現実的にも妥当な策だということで、全員が慧音の案に譲歩することとなった。

 三人は陽が沈むのを待った。少しだけ眠気が出た妖夢が顔を洗うと言って半身をその場に残して川に行くと、彼女は足下に見覚えのある物を見つけた。金色のやけにふさふさした長い毛だ。妖夢のというよりは子供の腕と同じくらいの長さがある。それが川べりの草に引っ掛かって、月光を照り返していた。
 摘み上げてみると、それが八雲の藍の物であることは確信に変わった。これだけ立派な毛を持つ者は、そうそういない。では藍が畑泥棒なのかと考えたが、そんなわけが無い。藍はあの二人を相手に今頃は酒盛りの相手をどこかでしているはずで、よもやこんな土臭い場所にいるはずが無い。それに、藍程の立派な人格を有した者が、どんな理由で畑泥棒をするというのか。
 別の狐の妖怪か何かだろう。そう思って顔を洗っていると、後方で銅鑼の音が響き渡った。魔理沙が事前に用意した物である。

 慌てて戻った妖夢だったが、犯人の既に姿は無かった。銅鑼の音と共に現れたナマズの化け物に犯人は足を止め、そこに慧音が体当たり、魔理沙が芋蔓で首を締め上げるという荒業を披露したのだが、物凄い力で振り解かれ、逃げられてしまったのだった。
「それなら、諦めよう。泥棒も懲りたに違いない」
 そう締めた妖夢だったが、二人の様子がおかしかった。魔理沙はにへらと笑いながら芋蔓を構ってい、慧音は目を光らせていた。見れば、嬉々として被り直した帽子も、今では足下に落ちてしまっている。

 今日は月光が綺麗なわけだ。

 慧音の頭にはいつの間にか角が生え、その手では、あの樅の葉が紅く染まっていた。


「ナマズの化け物に髭で亀甲縛りにされた?」
「まあ大変。お赤飯の用意をしないと」
「御二人共、何をどう端折ればそうなるんですか!」
 人里で適当に居付けそうな屋敷を藍を使って夜な夜な改装させていた紫が、誘った幽々子を相手に酒をやっていた。わざわざスキマ伝いに温泉まで引いてい、今もそこにどっぷりと浸かりながら徳利を互いの杯に傾け合っている次第である。紫に頼まれて、というよか命令されて芋泥棒という誇りもへったくれも無いような仕事に手を染めた藍であったが、今では土の汚れを湯で洗い流していた。
「大体、どうして私が芋泥棒なんてしなければならんのです。食べ物なら他に幾らでもあるじゃないですか」
「面白そうだったから。現に今の藍は面白いし、それに」
「薩摩芋は別腹だものね」
 昼間に藍が盗んできた芋は、幽々子が八で、紫が二という割合で既に食べ尽くされていた。藍は橙を留守番に残して来たことを正解に思いながら、尻尾に絡まった芋蔓の切れ端や土を湯で落とそうと、湯を注いだ桶を掴む。
 そこに、紅い樅の葉がひらひらと落ちて来た。
「何だ、また向かいのか。尻尾にひっ付いて困――」
 藍が広い風呂場の高い塀を見上げて、息を呑んだ。対岸に立っていたはずの大木が、徐々に大きく、徐々に迫って来ていた。


 一夜明けて、対岸へと頭を倒した樅の木を、妖夢は湯に浸かりながら眺めていた。あれほどの大木を斬ったというのに、愛刀には刃こぼれ一つ無かった。

 あのとき、全力全開の慧音と魔理沙が屋敷に突入しようとするのを止めようと咄嗟にしたことではあったが、これで良かったのだろうか。そう思うが、大木にとっても最期に一花咲かせたのだからと思い直す。
 樅の木がああなったのも、急に湧いてしまった温泉によって、一気に湯の成分を吸ってしまったからだった。寿命が迫っていたということもあるが、普通の樅の木として一生を全うさせてやれなかったのは、妖夢としても残念に感じられた。
 納得できないのは、倒れた木の根元から本物の湯が湧いたことである。これが紫の手によるものなのか、それとも樅の木の寂しさのようなものの顕れだったのか、よくわからない。紫と幽々子は大木の下敷きになった藍を置いて、さっさと姿を隠してしまった。きっと、今頃は河岸を変えてまた酒を飲んでいるに違いない。

 さて、今に妖夢が浸かっている湯であるが、時明かりが射し始めてすぐに里の者達が湯を囲い、川の水で温度を調節した。それから半日経った現在では、もう立派な観光名所と化してい、取る物も取らず、隠す物も隠さず、男女数十名が芋洗いのような状況で湯に浸かっている。娯楽が少ないというのは、それはそれで恐ろしい。

「慧音もやれよ」
「やぁ、悪いな。なんだか頭の支えが落ちたような気分だ」
 嬉しそうに魔理沙から酒の杯を受け取る慧音であるが、彼女と魔理沙の二人はよじ登っていた塀と共に大木の直撃を食らい、瓦礫から今朝に掘り出されるまでの昨晩の記憶はほとんど抜け落ちているらしいので、妖夢は下手に口を挟もうとはせず、なかなか落ちぬ半身の目玉と髭をごしごしと手拭で擦っている。
 また、頭の支えが落ちたというのは角のことだけではない。この温泉があれば、多少はとあえて目を瞑っていた阿片取引も収まるだろうことは、この場に集まった里の者達の楽しげな様子を見て、慧音にはよくわかった。
「紅い樅の根元から出た湯か。名前はどうしようか」
「樅と紅葉、それに湯治を引っ掛けて、樅治《もみじ》湯ってのはどうだ」
「そいつは良い。そうだ、瀬衛にここを任せようじゃないか。お前から言えば、承諾してくれるはずだ」
 そう言って、慧音は魔理沙の腕を小突く。しかし魔理沙はそちらには気を遣らず、湯に浮かべたお盆から、自分の杯を取った。
「芋を洗うにしちゃ、ちょいと広過ぎるんじゃないか」
「こいつ」
 慧音は息を抜きながら、下顎まで浸かる。結い上げてある髪の何本かが、水面で撓んだ。頃合を見計らって、妖夢が半身を擦りながら魔理沙に声をかける。
「おい、あの爺の家には碌な着物どころか箪笥も無かった。寒い中に連れて来るのも何だ、私の外套を貸してやる」
「良いのか?」
「ああ」
 魔理沙は、もう少し人が減ってから、瀬衛を連れて来る気であった。最初は嫌々やっていたことだったが、何かにつけて照れては腹を立てるという大人気の無い瀬衛のことが、何やら本当の祖父のように思えて来たのだった。距離の問題さえ無ければ、あるいは八卦炉をもう少し上手く使いこなせれば、自分で用意した温泉にでも浸からせるつもりでもあったが、今となってはここまで彼を負ぶって来る程度の苦労で済む。
 魔理沙がああだこうだと頭の中で繰っていると、傍らの慧音がずぶずぶ湯の中に沈んでいく。やれやれと彼女の二の腕を掴んで水面に引き上げると、慧音はわざとらしく大きく息を吐いた。
「ガキみたいなことをするなよ」
「お前もやってみろ。角でも生えそうな気持ち良さだ」
「それは遠慮したいが、見た所、鉄は入っているみたいだな」
「うぇっ!?」
 素っ頓狂な声を上げた妖夢であるが、既に気付くのが遅く、彼女の半身は鉄分で赤くなってしまっていた。

 人の世は。――彼の世よりは色付いて。

 あの松毬を植えてみよう。世にも珍しい、紅い葉のものが育つやもしれぬ。タコだタコだと子供達に遊ばれる半身を眺めながら、妖夢は頭を捻った。
ダメ、絶対
司馬子
作品情報
作品集:
最新
投稿日時:
2005/10/03 22:40:01
更新日時:
2005/10/06 13:40:01
評価:
30/31
POINT:
189
Rate:
1.38
1. 7 床間たろひ ■2005/10/19 00:21:07
上手いっ! 地力の差を感じさせられました。
生活感の漂う村の様子。なんとなく江戸の町もこんなだったのかなぁ、と。
堪能させて頂きました。ゴチです♪

2. 6 流砂 ■2005/10/19 00:39:53
ただ良いとしか言えぬ。 ご馳走様です。 特に魔理沙が良い。
3. 3 おやつ ■2005/10/19 00:46:23
本編読んで上手いなぁ……と嘆息したところでこの後書き。
思わず吹きました。
だめですよねぇ……絶対に。
4. 10 es-cape ■2005/10/19 00:54:22
確りとした文章に小気味のいい言葉選び、そして小洒落た笑い。
この文体で冗長さが感じられないのは、優れたセンスと知性の賜物なのでしょう。
真面目な顔での洒落が一番粋で面白い。
ただ、学が足りず松毬の謎かけを理解できなかったのが残念至極。

また、人間の里をここまで生き生きと描いていることに感服しました。
今まで私の中で全くイメージの湧いていなかった里が、この作品ですっかり作り上げられた気がします。

弾幕でも色恋でも愛憎でもない、幻想郷の人情譚を存分に味わわせていただきました。ごちそうさまでした。
5. 7 papa ■2005/10/19 01:08:18
紅葉と樅治のかけ方が上手いですね。
シリアスな流れの中にほんのり入るほのぼのさがいい作品です。
6. 4 七死 ■2005/10/19 01:19:43
好きなんですけどね、こう言う雰囲気の話。
まあコンペの席ですので少々点は辛目で失礼致します。

御言葉は非常に良く勉強されておられるようで、世界を創ろう造ろうとされている心意気はしっかりと読ませて頂きました。
ただ文章の流れに至っては今ひとつ読みづらい点が、一箇所二箇所三箇所と。
下手人二人が、あんまり酷いっていうのも考え物で、あの時狐と一緒に樅の下敷きになっていれば、まだ可愛げがあったかも。

もう少しテーマを絞り、文章全体をすっきりさせれば評価もまた一味変わったと思います。
御力は有る方とお見受けいたしましたので、是非とも今後筆にお力を入れて頂きたく思います。

ではでは。
7. 6 匿名 ■2005/10/19 01:36:29
それとなく流れる雰囲気が素敵です。起承転結の区切りが、少々わかりにくい気もしましたが……
8. 7 MIM.E ■2005/10/19 10:35:22
渋くて生活観を感じてそれでいて粋な文章ですね。こういう雰囲気の話好きです。魔理沙もけーねも半霊もいいアジしてました
9. 9 ABYSS ■2005/10/19 17:51:54
今日も平和な幻想郷の一日……みたいな。
こういうの大好きです。けっこう分量があるのに読めるのは凄いと思いました。
10. 4 Q-turn ■2005/10/19 23:07:29
このお話で一番好きな一文

―― 「……ちょうど幽々子様がお帰りになったときの御八つを切らしていてな」 ――
11. 9 月城 可奈女 ■2005/10/20 01:39:59
端々の描写、表現、しゃれた言い回しから生まれた雰囲気に飲み込まれました。素敵でした。
12. 5 たまゆめ ■2005/10/20 09:30:25
半身かわいいよ!!・・・・・・・・はっΣ(゚Д゚;≡;゚д゚)
・・・・・こほん。
場面想像がしやすく読みやすかったですが、
改行をもう少し気をつけると良いかもしれません。
お疲れ様でした。
13. 1 一之瀬翔弥 ■2005/10/22 22:46:22
変わった雰囲気ですね。
印象には残ったのですが、少々読み辛い感も。
14. 8 hito ■2005/10/23 18:55:24
伏線の回収とタイトルへの回帰が良かったです。
そしてゆかゆゆコンビは藍に何させてんだとw
15. 7 SSを書き損ねる程度の能力 ■2005/10/23 21:28:53
私だけかもしれませんが、一文の長さにも拘らずサクサクと読み進めることが出来ました。
書き込まれた情景描写を苦とせずに読めたのもリズム感あってのものと思います。
ややお題部分が強引と感じましたが、序盤から張られてきた伏線を回収しての結末には見事としか言えません。
16. 9 名前は無し ■2005/10/24 03:33:54
これは、スゴイ。
紅葉をこう解釈するとは……
文体ともあいまって、なんだか江戸や明治の風景を見ているようでした。
こういう文章は逆立ちしても書けないのでうらやましいです。
しかし、アヘンは洒落にならないですね……ホントに。
一つの国を丸ごと堕落させ、戦争すら引き起こし、しかもなかなか抜け出せない。普通の流通ルートに乗っかって来るので、その流通をストップさせなきゃ根本改革は難しい。まさに悪魔と呼ぶに相応しい花。
――と、最近読んだ本に書いてありました(笑
ともあれ、良いお話をありがとうございました!
17. 5 Tomo ■2005/10/24 12:08:51
タイトルは一体何て読むんだろうとずっと思っていましたが、読んでみると不思議な味のある作品でした。
18. 8 藤村りゅ ■2005/10/24 15:16:44
 一次作品、という印象が強かったです。雰囲気も、古典文学の香りがぷんぷんと。
 東方に合っているものもあれば、そぐわないところもあり。
 何と言うか、寅さんのような空気を感じましたね。
 お題との繋げ方は秀逸、というか誰にも真似出来ないと思います。
 センス抜群です。どこで売ってますか。
19. 5 木村圭 ■2005/10/25 21:59:49
半幽霊って落書きできるのかー。
それにしてもゆゆゆかりんの小悪党っぷりが何とも言えないです。
20. 3 ■2005/10/25 22:22:52
妖夢や慧音のやり取りの部分がイメージとジャストに当てはまりました。ですが、やや最後の方がうまくまとまってないような気はしました。
魔理沙の言ってることに違和感があった気もしました。
21. 6 世界爺 ■2005/10/26 00:30:48
倒符「たーおれーるぞー」。1HIT。

静かな文体に散りばめられた大小さまざまな話。堪能させていただきました。
こんな風に小ネタ散りばめてクスリと笑える文章は見習いたいものです。
しかしながら薬の話で首をかしげることしばしば。
……認めるのかなあ、慧音。うーむ、そこだけに違和感。
22. 3 風雅 ■2005/10/28 13:58:56
妙に惹かれる表現が幾つか見られる作品でした。
ですが読みにくい、ストーリーが理解しづらいという印象が残ります。
読者にとって読みやすい作品を目指してみてはどうでしょう?
23. 6 偽書 ■2005/10/28 16:31:23
巧い。のだけれども、微妙に感想が書き辛い。何故だろう。
内容、文体ともに高いレベルで安定している、良作だと思います。
24. 8 名無しでごめん ■2005/10/28 20:14:11
題名の付け方や文章から、誰であるかは一目瞭然といった所でしょうか。
お題の取り方、題名の理由などなど一本の短編小説として楽しみました。
25. 8 弥生月文 ■2005/10/28 22:30:28
ある種独特な幻想郷観が新鮮でいいですね。
また、頭の固い自分には思いつきそうもないお題の活かし方、それを生み出した発想力が羨ましいです。
26. 7 IC ■2005/10/28 22:40:31
とことん独特な文章回しでしたが、パラレルとして違和感なく面白かったです。
いやまあホントによくこんなもの(褒め言葉)を書けるなあと感心。
27. 7 ななし ■2005/10/28 23:08:32
すみません、コメント間に合いません。
28. 6 SSを書きなぐる程度の能力 ■2005/10/28 23:27:14
幻想郷の人里を描いた作品は珍しいような。人里のエピソードは面白く読ませてもらいました。
終盤以降展開が駆け足になってしまったのが少し残念。特に妖夢が藍の毛を見つけた直後からそれが顕著だったように思いました。
薬屋や妖夢のカルタ内職のあたりはもう少し掘り下げて欲しかった気もします。
余談ですが、最初樅の字が読めませんでした。
29. 6 K.M ■2005/10/28 23:35:01
結局、藍が一番貧乏籤ですね・・・合掌
とはいえ、紫様と幽々子様以外の皆々様もそれぞれ碌な目にあってないみたいですが
30. 9 セノオ ■2005/10/28 23:59:46
いい湯だ。けど泥棒はダメよ。蒐集と銘打ってもダメよ。
けど魔理沙だからいいや←ダメ人間(´∀`*

いい物語をありがとうございました。
31. フリーレス Mya ■2005/11/26 15:07:11
うわっおもしろっ! とまあ、紅葉どころかすっかり木枯らしが吹く頃に一言を告げる間の抜けた狗盗もいるということで。
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