魔理沙は「なんだそりゃ」と言って、首を傾げた。

作品集: 最新 投稿日時: 2005/10/18 10:25:29 更新日時: 2005/11/03 20:44:24 評価: 23/23 POINT: 163 Rate: 1.57


 この箒は年代物だった。

 ざっ。

 たぶん、自分が幼い頃から使っているものの中でも最高峰の古さだろう。

 ざっ。

 枝は定期的に挿しているけれど、芯の竹棒は昔のままだ。既にささくれ立ち始め、随所で染みがわいていた。

 ざっ、ざっざっ。

 だからといって、掃く手を休めるつもりはないけれど、

 ざっ。

 頑張って使ってみようとも、また思うこともなく、

 ざっ――。

 もうひと掃き。

「はあ」
 口から吐いたはずなのに、速度不足。腹の底に落ちていくようなため息が漏れた。
 吐いたはずなのに、戻ってくる。
 つまりは、そういう状況に我慢ならなくなりつつある自分の思考回帰のなす業で。
「んー、」
 腕を一振り。裾から零れ落ちた符を一枚。右手の指の間で挟み、掲げようとして持ち上げて――やはり下ろした。
 面倒臭い。
 指を離した。ひらりと木の葉のように符は舞って、元居た裾へ吸い込まれる。
 見上げれば白い空。
 空気は適度に湿っていて、昨晩の雨がいい具合の大気を形作っていた。
 陽はちょうど手強そうな雲に隠れていて、昼の間は出てくることはなさそうに見える。
 ただ、
「う」
 前髪が吹き飛びそうになる。別に付け髪じゃない。
 袴がはためく。紅白リボンで縛った後ろ髪が、馬の尻尾のように暴れまわった。
 舞い上がる木の葉は傍らに積み上がったもので、紅、焦げ茶、大小さまざま、不可視の流れに沿って、また境内に散っていく。
 風が強い。
 白い空を背景にひらひら葉が舞っている。それは、どことなく寂寥感を呼ぶ空っぽぶり。
 掃いても掃いてもきりがない。
 今日という日、一日全部が掃除で潰れそうだった。
 毎日が暇潰しといえば、それで終わることだったけど。
「……はあ」
 箒を片手に握ったまま、博麗霊夢は空を仰いだ。
 雲の流れが速かった。目視できる勢いで、南から北へ。幾つもの群れを成し、あるいは孤高を貫いて、結局のところ勝手気ままに流れていく。
 適当なものに辺りをつけて、視線を固定した。
「……」
 腹が鳴った。
 掃く手は止めない。
 視線の先で今、本殿の屋根にかかり始めた薄雲は、どこか饅頭じみている。










 昼飯時になっても雲は神社の高みからは消えない。おかげで適度に快適だったが、布団の日干しはまたの機会に持ち越すことになった。
 庭の見える部屋。櫃からご飯をかき集めたのは他ならない霊夢自身だったが、食後の饅頭を用意したのは調子のいい現れ方をするスキマ妖怪だった。
「藍が作ってくれたのよ、これ。食べる?」
「ん」
 肯定の音を返す。卓の隅に置かれた小皿と丸い塊に、箸を咥えたまま霊夢は視線を向けた。薄紅色の表面に粉の散り方はなかなかに魅力的。とりあえず天地が逆さまになっていないか確認してから問いかけた。
「なんかあった?」
 紫色の裂け目から伸びた白っぽい細腕が、手首の返しだけで「いやいや霊夢」と言っていた。
「ここだけの話ね」
「ふんふん」
「うちの猫が家出しちゃって」
「ふんふん」
 ちりん、と縁で風鈴が鳴った。ぶるり、と思わず身震いする。隙間風すら身を切り始めた今ではただの音すら立派な凶器だ。そのうちにでも片付けようと心に留める。視線を戻すと、白っぽい腕は今度は手首を上下に返して「ちょいちょい霊夢」と言っていた。
「なに?」
「反応それだけ? 私はつまらない」
「関係ないでしょ。道具の手入れくらいしっかりすれば?」
「首突っ込んできてくれると嬉しいのに。ほら、今からでもすぐ」
 ぐあん、と割れ目が見開くように拡がった、ところを霊夢は端を掴んで押しつぶす。「ぐええ」という声が近頃いまいち空きっ腹の嗜虐心を満たしていく。
「魔理沙にでも頼む。で、私はもうお引取り願いたいから、ここで帰りの切符を出してあげる」
 スキマの中に翳した右手の人差し指と中指の間にいわゆる帰りの切符が挟まる。囁く。詠唱。祈る。念じる。
「飛びっきりの『夢想封印』」
 吹き飛んだ。
 霊夢は息を吐く。僅かな風に煽られて、湯呑みの際が波打つ様を、遠い瞳で見つめる仕草は昼の時間の五割を占める。
「……どうせ、晩には帰るでしょうに」
 入れ替わりに吹き込んだ隙間風が、障子を一度、叩いて止んだ。
 椀の底の味噌粕を音を立てて啜り込む。完全な静寂はあらゆる大音量に勝る。だから適度にうるさい方が実際は静か。それを実感しながら「まあどうでもいいけど」と声を漏らす。
 飯も食った。汁もすすった。茶も飲んだ。
 結果、暇になった。
 ただ、今日は続きがある。
 一人+『何か』から再び一人に戻った室内で、「ご馳走様」と拍子を打つ。味噌汁を完全にすすり切った後に、ようやく小皿に手を出した。
 齧り付く。噛み付く。ゆるゆる、咀嚼。
「……………………」
 ままかり饅頭。
「……」
 霊夢は半開きになった口のやり場にどうしようもなく困った顔で、やはり眠たげに歯形の跡に目を落とす。
「やっぱりお手製じゃない。これ――」
 寂しい部屋に、侘しい声がひとり、零れていく。
 煤けた天井の右隅で、「けけけ」と声が、した気がした。










「昼も遅くにこんにちは」
「こんにちは」
「クラスメイトのとんちんか〜ん♪」
「咲夜」
 茶請けが増えた。
 まことに喜ばしいと従者の手腕を横の主と称えあう。
 ぱちぱち、ぱち。と、かしわ手の散る音が広い庭先に木霊した。
 晴れも曇りも関係ない。
 一日の中では二時三時の間が一番日差しが強いということは、長年の経験から霊夢も当然知っている。
 縁側で茶をすする理由としてはこれ以上のものはない。しかし峠の茶屋的存在とどこぞの新聞に素っ破抜かれてからというもの、今までにも増して常連客の頻度が上がったのは耳だこの種といえた。
「昼間っから珍しいわね」
「日中の外出も偶にはね」
 レミリア・スカーレットと十六夜咲夜。たぶん客分としては魔理沙と並んで最大手。迷惑さは三歩譲って四番手。菓子やらなにやらの手間だけは、メイドのおかげで断然トップのいらず加減。そんなところだった。
「ふうん。じゃあ夜雀が昼に出てきた理由はなにかしら」
 訊いてみると、答えてきたのはメイドだった。
「お嬢様の午後の語らいに、その身をもってご奉仕してくれたのですよ。たぶん」
 靴底で敷石を鳴らしながら、咲夜は日傘を閉じると主の傍らに腰を落ち着けた。
「感心ね」
 そう言いながら湯呑みをすするレミリアの姿は堂に入っている。日々の繰り返しの賜物といえた。
「まあ、そのうちどこかで屋台やってるから」
「ねえ霊夢」
 こういう場合、レミリアの問いかけには特に意味はない。ふふ、訊いてみただけ。という答えが三度帰って来てからは茶をすすることを返事としている。
「私、近頃娯楽に飢えているのだけれど、なにか面白いものはないかしら」
 およ。と霊夢は湯呑みでふさがれた口をそのままに、小さく瞬きした。
 珍しく建設的な意見が飛び出したといっていい。ただ、自発的な行動がまず他人の協力を仰ぐというあたりからして、やはりレミリアは生粋の夜の令嬢といえた。
 夜は関係ないけど。
 湯呑みを脇に置いて考える。
「そうねえ」
 ふい、と庭に視線を向けた。観光ガイドよろしく指し示すように手を伸べる。
「冒険旅行なんかいいんじゃない?」
「アドベンチャー。と、レジャー。いい響きね。心が躍るわ」
「行き先なんか、すぐ目の前でいいわよ。日傘なんかほっぽり出してほら、遥かな大空へ」
 ふんふんとうなづくレミリアはいたく好感触なようだった。
「それは壮大な冒険ね。種の壁を打ち破るための見果てぬ挑戦と言っていいわ。うん、漲ってきた」
「霊夢、焚き付けないことよ。お嬢様は頑張り屋なんだから」
「勝手に健気な属性付加してんじゃないわよ――」
「にしても涼しくなったわね」
「そうね」
 最後の一口、湯呑みを傾ける。茶渋が流れ込む寸前に湯呑みを口から離した。唇と一筋繋がっていた糸にレミリアがかなり危険な表情をするのを霊符で牽制しつつ、修復の跡色濃いヤカンを手にとって咲夜に示す。
「あんたは飲まないの?」
 促すように揺らした容器がかろん、と空虚な音を出す。
「私は洋食派ですから」
「郷に入っては郷に従え、よ。茶なら日本茶。茶請けは饅頭。幻想郷の常識よ」
「私が仕えているのはお嬢様であり、暮らしているのは紅魔館。茶なら紅茶。茶請けはサンドウィッチにマフィン、それから――」
「ケーキにパイにチョコレート。様々ね」
 合いの手を入れる形でレミリアが締めた。
「ですわね」
「面倒そうね」
「その面倒さがいいというのが嗜みよ」
「そう。じゃ、一杯どうぞ」
「ここは咲夜が折れなさい。この人間は強情よ。それに、案外慣れれば良いものよ。こういうものも」
「わかりました」
「しないなあ。釈然と。なんだか」
「語順くらい統一しなさいよ」
「思った端から言ってみたのよ」
 一際強い風が吹く。頭上でバターにならんばかりの勢いで涼しげな騒音を撒き散らす風鈴は、次の瞬間紅い光で幻想郷から遠い世界へ旅立った。あー、と物悲しげな声を上げる霊夢に悪魔は言った。
「霊夢、ああいうのは季節にあわせてこそ意味があるのよ?」
 巫女はいやはやという面持ちで二杯目をすする。
「それは承知してるけどね。偶に暑い日もあるし」
「話題を戻したいんだけど、いい娯楽」
「うーん」
 咲夜がここぞとばかりに申し出た。
「お嬢様、娯楽ならいくらでもございますよ。フェンシング、社交ダンス、ビリヤードから卓球まで、紅魔館の娯楽施設は豊富ですから」
「最後のやつははだけが命ね」
「ええ。命です」
「変な断言されてもねえ」
 とは霊夢の弁。
「他にもいろいろありますよ。屋外競技です。乗馬にフィッシング、ゴルフ、シューティングなんかもいいですね」
「シューティングなんていつもしてるじゃない」
「というか、その話にエッジの利いたオチはあるの?」
「特にないわね。それとこの場合、シューティングとは狩りのことです。鷲や鷹などの動物を使った狐狩りも有名ですよ」
 本当にオチは付かなかった。
「へえ、」
 レミリアの真っ赤な瞳がぐりんと旋回して斜め上を向く。口はそれとは真逆に横に引き伸ばされ、悪戯を思いついた幼い吸血鬼の顔が誕生する。
 持ち上げた手が霊夢を手繰るようにくいっ、と動いた。
「面白そうじゃない。ね、霊夢は?」
 振った手首は軽めの否定。
「私パス。なんか展開が読めたし。行くなら二人でね」
「そう。ならいいわ」
 レミリアはあっさり引き下がると腰を浮かして縁の外、庇の影に降り立った。その傍らに日傘を開いた咲夜が続く。
「咲夜、命令その一。私の鷹になりなさい」
「お嬢様の望みとあらばこの私、神にも悪魔にもなりましょう」
「悪魔は私よ。よって、なるなら神ね。そして命令その二」

 今宵の夕餉は金毛九尾のフルコース。

 確かにご予約、承りました。

 カッコつけなのかな、それは。

――いーっ。

 たちまち睨み返された霊夢はへら、と笑って声を引っ込め、そして二人は静かに空へと舞い上がる。レミリアが手を振った。
「じゃあね。霊夢。楽しいひと時をありがとう」
「今度西洋の茶葉を持ち寄るわ。こっちもなかなかいいものよ」
「はいはい。またね」
 霊夢は見上げたまま眩しそうな目で、事実雲間に覗く太陽の眩しさに目を細めながら少し手を上げ、振ってみせた。
 こうして、二人の人間+一人の鬼から、また一人の人間に戻る。
 しばらくぼんやりしていた霊夢は目を瞬かせると億劫そうに腰を上げ、茶渋だけはきっちり残していった湯呑み二つ分を盆に載せると、
「面倒ごとに進んで首を突っ込む連中って、ほんと解んないわね……頭の構造」
 埃を除くように息をひと吐き、足音静かに奥の間へと消えた。
 湯呑みのかたかた揺れる音、床の軋む音だけが、廊下の先まで続いていた。










 風が強い。垂れ下がった両腕、引っかかった服の袖がばたばたと暴れる。
 風が吹けば桶屋が儲かる。この世の真理なのだという。
 関係なかった。
 とりあえず、近隣の木々には葉はあと何枚ついているのかが目下のところ重要な気がする。
 風が吹けば神社が荒れる。巫女も荒れる。荒れるが冷める。つまるところ、それが幻想郷の真理。
「数えてみるだけ無駄だけどねー」
 葉っぱの数とか、笑っちゃう。
 赤茶けた絨毯のように境内を覆うそれらを眼下に、霊夢は腰掛けた鳥居に踵を打ちつけた。澄んだ音はしない。ごん、という良さ気な造りの、けれど泥臭い音が空に広がるより先に落下した。
 手元を見れば、朱墨の塗りはだいぶ剥がれ落ちている。倒れることはないにしても、みすぼらしさは既に一級品だった。
「前に塗り替えたのは――何代目だったのかしら」
 どうでもよかった。自己を省みるきっかけにもならない。いわゆる発展性のない思考である。
 俯瞰の風景は全てを遠く見せる。どこで聞いた話だったか。いずれにしろ、幻想郷の地平には山と森しかない。
 こういう考え事をしていると、決まって誰かが現れる。簡単なルールとしては、一人が一日一回きり。スキマ妖怪、吸血鬼、メイド。有名どころは残るところ、
「鬼と天狗」
「いえーす」
「大当たりですね」
 少し下。
 地上から伸びた柱に下がった、今にも千切れそうな注連縄にぶらさがる鬼と腰を乗せる天狗。伊吹萃香と射命丸文。
 巫女は問いかけた。
「なにしてんの?」
「巫女の観察。美味しそうな匂いがしたんで」
「お風呂はちゃんと入ってるし。で、」
 あんたは? と視線で問う。目を合わせられた文は自分? という風に口元を示すと、「ああ」とうなづきにこりと笑った。
「お気遣いなく。そこの鬼の取材中ですから。貴女は?」
「私?」
 薄ら青い空を見た。地上とは違う、空しか見えない視界は驚くほど冷え冷えとしていた。少しセンチな声を出す。
「真昼の月を見ていたの」センチな声で、センチな顔で、センチにアクビを掻いてみる。
 ものの見事に失敗した。
「え? どこどこ」
 首を回す萃香に文は肩をすくめてみせた。
「まだ見えませんよ。適当なことを言っている辺り、アンニュイですか?」
「さあ。これがそうならいつもそうね。よかったじゃない、スクープ。書いときなさい」
「言われずとも」
「んー、見えない……」
 霊夢は視線を空に、膝に放り捨てるように諸手を乗せる。自身を見上げる視線はなく、鬼は鬼で注連縄を端から猿のように細腕二本で渡っている。笑顔。天狗は天狗で黒塗りの手帳に舌先で濡らした指で触れてはめくり、触れてはめくりを続けている。思案顔。
 こういう手合いは扱いが楽だ。いや、空気みたいなものだから、そもそも扱う必要がない。だからだろう。
「ねえ」
「んー?」
「はい?」
 声をかけるのも楽でいい。
「ちょっと頼みごとがあるんだけど、どう?」
「へー」
「はあ」
 頼みこむのも楽でいい。
「博麗神社の大掃除。人間と、鬼と天狗と、三つ巴でね」
「ほう」
「へえ」
 萃香は瓢箪を傾けた。文は胸ポケットに手帳を仕舞った。二人同時に訊いてきた。

『今夜は宴会?』

 巫女兼幹事は苦笑を跳ね除け言ってのけた。笑って。

「それもよし」

 幻想郷の空は雲と風とで白く輝く。密かな笑みが三つに増えた。










 まもなく日が暮れようとしている。
 茜雲。横殴りの光の中を鴉の群れが風を縫いつつ飛んでいく。
「おっけー」
「いいですよ」
「じゃあいくわよ」
 神社の正面。
 賽銭箱の前に文が立つ。鳥居の上には萃香が居座る。博麗霊夢は本殿の屋根に陣取り音頭を取った。
「宴会のため神社のため私の暇潰しのため「最後のなんだ最後のー」あー、聴こえない。博麗神社枯葉一掃作戦――」
 陣形は完璧だった。手間取ったのはひとえに縁側でまた取材を被ったせいもある。天狗は軽く煤を纏っていた。けほ。とわざとらしく咳き込むが萃香は聞かず霊夢は見ず、合図の手を上げ、
「始め!」
 振り下ろす。文は肩をすくめる。こぼすようにため息、視線を上げて、
「では先鋒、」
 右手がひゅっと真横に振り上げられる。巨大な扇が舞うように、それに遅れて境内の地を、逆巻くような突風が撫でた。不可視の軌跡を枯葉がなぞり、擦れ合い音を立てる。
「ひゅー、」
 頭上の萃香が口唇の先で笛を吹く。文は腕をまくると、今度は逆の手を振りかざす。手に握られた扇がしなり、
「んっ」
 霊夢が髪を押さえた。
 ぶわっ、と空気が巻き取られる。急制動、急カーブを続ける風が集束、加速、上昇を続ける。
 風は地面に根ざしたもの以外の全てを宙に巻き上げ、ひとつの束に纏めていく。竜巻だった。集束していく風は文の視線の先で止まり、
「では、後はお任せ」
 指揮棒よろしく指を振る。地上の嵐は空に向かって吹き飛んだ。
 境内は完全なまでに無風。上空に舞い上がった葉と風は、てんでバラバラにもみ合いながら滞空する。
「んー、」
 萃香は鳥居の頂点で崩したあぐらをかいている。瓢箪をぷはぁと離し、口元を拭うと片手を空を掴むように差し出した。
「んじゃま、ここはひとつカッコよく」
 手を握り、
「一発で、」
 密。
 空間が収縮するように、空がぐんと圧迫される。
 幕のように神社の空を覆っていた諸々が一瞬で掻き集まり、圧し潰され巨大なボールを形成する。
「で、殿さん?」
 促す萃香の視線に霊夢は手を翳す。反応するように符が一枚、二枚、三枚。たちまち空が符に埋まる。
 霊夢は立ち上がる。片手には祓い棒。箒を振るのと同じ動作で一声。囁き。詠唱。祈る。念じる。
「では、これを以って――」
 浮かび上がる。寒空を背景に衛星の軌道のように陣と札とが博麗仕込みの世界を作り、夕焼けに染まる枯葉の玉を包み込み、その内側に閉じ仕切る。棒の先、流れる御幣が一瞬光り、陣の輝きは夕焼けを染め、最後に一声、
「お掃除、終了!」
 弾けて消えた。
 文は満足げに虚空を見る。萃香は既に視線を外し、燃える山の稜線を肴に瓢箪を煽る。霊夢は空を見上げている。その三つの視線が噛み合った。
「じゃ、残りは宴会だね」
 鬼はその場で立ち消えて、
「じゃあ私、公募の号外刷ってきますね」
 天狗は地面をひと蹴り、飛び去って、
「……勝手な奴ら」
 巫女は、その場でひとりつぶやいた。遠く山合に沈む日に頬を染め、浮かない顔を浮かべつつ。
「あー……ご飯炊かなくちゃ」
 空から、一枚の符が降りてくる。
 とん、と瓦を蹴る音と、
 ぱし、と符を手に取る音と、
 ひゅっ、と紅白袴が白けた空を切る音が、
 重なり合って、神社の地に広がっていく。
 鬼が消えて、天狗が消えて、巫女も消えて。
 そして一陣の風が吹き、境内にはしばし静寂が降りる。

――どん。

 遠くの山で震えが走る。マヨヒガがある方角だった。










「で、今日の晩御飯は?」
 霊夢がそう問いかけると、並び立つ紅魔の主従は凄まじく苦い顔をした。
 霊夢は変わらず、
「晩御飯」
 レミリアは肘の先で咲夜の小脇を突く。
「……咲夜、」
 咲夜は手を広げて振って口ごもる。
「いえ……お嬢様が」
 霊夢は変わらず、
「晩御飯」
 レミリアは肘の先で咲夜の小脇を再び突く。
「……咲夜、」
 咲夜は手を広げて振って再び口ごもる。
「いえ……お嬢様が」
 霊夢は変わらず、
「晩御「あー、失敗よ」「ええ、今日はこちらに預かりましょう」
 主従は大きく腹から空気を吐き出すと、共に明後日の方向を見つめた。その身体には煤汚れが目立っている。霊夢は小脇の箒を握り直した。
「そう」
 だと思った。かすかな笑い声を耳聡く聞きつけたレミリアは、腕組みをして「不服だわ」とつぶやいた。
「ままならないのは嫌いなのに」
「まあ、狐の夕餉は次の機会ということで。行きましょう」
「ふん」
 咲夜は苦笑を浮かべたまま、主の背中をとんと押す。
「来なさい。もうみんな着いてるから」
 そう言って、歩き始めた霊夢の背後を二人はとぼとぼ付いていく。見上げた石段の先には夕陽に似た灯りが浮かんでいる。日はもう既に沈んでいた。



――ありがとうございましたー。暗い夜道は鳥目に注意して美味しい鰻を食べましょー。紅い提灯が目印ねっ。

「本当にいたわね……」
「でしょ。妖怪はタフなんだから」
「ですねえ。私も日々実感中」
「怖いわねえ」
 八目鰻の蒲焼を三人分、それぞれに頬張りながらレミリア、霊夢、咲夜の順に境内を歩く。屋根に下がった提灯の列が、その内側に夕陽に似た灯りを透かしている。風はなく、人肌の熱気が喧騒の空気をそのままに境内を包み込んでいた。
「んー、意外に美味しかったわね」
 ハイペースで早々に鰻を平らげ、残った串を振り振りレミリアが言った。
「そうね」
 素っ気無い調子で、霊夢は串の根元の皮をつまんで口へ放り込む。
「……ん、味がよく染みてる」
「私には少し濃過ぎですわね」
「茶請けかご飯が欲しいわね」
「老けすぎよあなたたち」
 そのまま歩き、三人は本殿の奥へ。御神酒の倉から、掟破りの大吟醸を持ち出した。この辺りは、近隣への出張業務の折の貰い物なので量にも余裕がある。片手に大瓶、片手の指に徳利と猪口を挟みつつ霊夢が言う。
「飲みすぎないでよ。地面が香り立つ神社なんて、誰が来るのか不安だし」
「大丈夫よ。私小食だし」
「私は洋食派ですしね」
「そう」
 霊夢はうなづいた。
「なら要らないわね」
「いえいえ」
 二人は首を振った。
 境内一面に敷かれた蓆には、既に常連客が其処此処に散っていた。その中、禿げ上がった桜の下に陣取る八雲一家を見るなり、レミリアはすかさず詰め寄っていく。霊夢は傍らの咲夜に声をかけた。
「なにかあったの?」
「まあ、いろいろとねえ」
「そう」
 瞬きを一度。
 霊夢の反応はそれきりだった。生理反応という名の。
 呆れた。そうつぶやいて、咲夜は肩をすくめる。
「あなたって本当、他人行儀よねえ」
「生まれたときから他人じゃない」
「まあね」
 特に話すこともない。咲夜が空いた首を回してみると、いつの間にやらレミリアは酒の席に主賓のように陣取っていた。けらけら笑う紫が勧める徳利に乱暴な仕草で猪口を突き出す。注がれるなり一気に喉に放り込み。たちまち赤眼を白黒させる。咲夜は腹を抱えて笑いそうになるのを瀟洒に堪えると、霊夢に一言告げて桜の木へと歩いていった。
「……んー、」
 それを見送り、霊夢は思案。
「……ん」
 一息ついて、歩き出す。
 あちらこちらで声がする。天狗の嘲弄、鬼の雄たけび。大量の人形が空に踊り、火やら風やらが巻き起こる。遠くで火の鳥が燃え上がり、五色の光が屋根の一部を巻き込み縁の向こうで炸裂した。
 歩き続ける。霊夢は社殿の片隅、細い梅の木に箒を立てかけ、遠目に祭を眺める。深呼吸。そしてため息と共に、空に向かって呼びかける。

「出て来なさい普通の覗き魔」
「ありゃ、」

 がさ。という音と一緒に、霊夢の側に舞い落ちてくる枯葉、と黒影。トレードマークの帽子を背中に垂らした霧雨魔理沙は珍しく厚手のコートを羽織った上に、霊夢のものとは違う、頑丈そうな箒を担いでいた。
「バレてた?」
 いんや、と霊夢は答える。
「見なかったから。じゃあ隠れてるのかと思っただけ」
「うーん」
 魔理沙は苦笑。
「負けたぜ。まあ、正直言えば今来たというのが正解なんだが」
「でも勝ったわね。勝ったからには、茶でも出してもらおうかしら」
「ここの茶なら奮って出すぜ」
「茶葉が切れたのが朝。白湯の良さを見つけたのが夕飯時。酒はね、偶にだからいいのよ」
 さらりと霊夢は言った。酒は茶の代替足り得ない。酒豪の結論に魔法使いは舌を巻く。
「切実だな」
 魔理沙は後手を組んだまま、からから笑い声を上げる。
「いいぜ。奮って出そう」
「出されるわ」
「おうおう、偉そうな」
 魔理沙はからから笑い声を上げる。霊夢も釣られていたのに気が付いたのは、数秒してのからことだった。










 白湯は美味い。そう言い聞かせると本当に美味くなってくる。肉体は精神の支配下に置かれているのだ。秩序の担い手たる博麗の抑止パワーを味蕾に結集させるまでもなく、空中でウルトラCを飽きるまで決め続けるまでもなく、造作もないことだった。
「あーら霊夢。雲の上まで飛べそうかーい?」
 踵を返して縁側。魔理沙お手製の白湯に適当にケチをつけていると、予想通り飲んだくれが寄ってくる。
「私はいつでもオッケーよ」
 笑って、そう言ってやる。傍らの魔理沙は腹を抱えて爆笑している。そいつは大仰に腕を振って白鳥の舞を高らかな調子で踊っていた。
「わたしゃ月までだって飛べるわよー、今なら『シュワッチ!』きゃー!」
「ちょっとー、今日の幹事あんたよ? 呑みすぎた分は自分で香霖堂行ってよね」
「了解了解。ちょっと最近はが羽振りいいのよねー」
――へえ?
 と、私が聞いてみる。するとそいつは、
――いやあね、最近紅魔館で人手不足が深刻と聞いてさ、すかさず出向いていったわけよ。で、その結果――
 視界の向こうで一瞬、半獣やら薬師やらと駄弁るパチュリーと目が合った。なにやら嫌そうな顔だった。

「私の人形が五十体も売れたのよ――っ!」

「――はいはい、よかったわね。幻想郷は全てを受け入れるわ」
 なんという残酷。なんというアリス・マーガトロイド。私には異変を解決する力はあっても、一人の人形遣いの脳内革命を止めるすべは持っていない。そして止めるだけの甲斐性の持ち合わせもない。これこそ残酷なことだった。
「ぎゃはははははは、ははっはははっは、ははははは――――!」
 魔理沙が爆笑の渦に自ら巻かれカポエラを始めた。それがショックだったのだろうか、アリスは酔いどれ特有の直角フェイントにも似た表情の切り替えの速さを見せると、今度は顔を紙くずのようにして「死ぬもんか! みんなも死ぬなァァァァァァァァァァ!」と祭の中へ事実直角フェイントを敢行。成功。この世の誰かのブロックをきっと回避しつつ、人波ならぬ妖波の中へと消えていった。いけない、笑いを堪えるのに博麗の抑止パワーをかなり使ってしまった。膨れてきた水腹の肥やしには十分過ぎたようだった。
「ねえ、魔理沙」
「――――! っん! なな、な? NANDA?」
「まあ、白湯でも飲んで落ち着きなさい」
「おう、おうおう。――ん、落ち着いた」
 喉を鳴らし、魔理沙が目をぎょろぎょろさせて覚醒すると、
「ちょっと訊くんだけど」
 私はおもむろに問いかけた。
「知ってるかしら?」
「どれをだ?」
「紅魔館とか」
「あたり一面真っ赤だな」
「冥界とか」
「あそこらへんも少し赤いな」
「マヨヒガとか」
「あそこらへんは何故か青いな」
「竹林の奥の屋敷とか」
「竹林はいつだって青々だぜ」
「……というか、なんというか、ねえ」
 私は再び問いかける。

「今の季節、知ってるかしら?」
「もちろん知ってるさ」

――春爛漫だろ?

 一際強い風が祭の神社を、幻想郷を抜けていく。もう何度目かの風。肌寒い風。運んでくる季節は紛れもなく、
「どういうことかしら」
「どういうことだろうな」
 風が吹き荒ぶ。夜風が吹き荒れる。
「私は抑止力」
「私は蒐集家」
 枯葉が舞い落葉が舞い上がり、空へと死んだ葉が帰っていく。
「私は巫女で」
「私は魔女だ」
 二人揃わず、異変を討たず、ただ撃つ二人だ。
「もういい年よ。私。私たち」
「一生現役だがな。私も、私たちも」
 魔理沙が笑う。子どもの笑みだった。子どものままの笑みだった。
「そういえばね、」
「あん?」
「季節を見分ける方法。最近知ったのよ」
 傍らの湯呑みを手に取り、掲げる。風は強風。狂った風の読みも狂風。狙って澄ましたように屋根上の葉が何枚も何枚も舞い上がり、舞い降りて、
「ほら」
「おー」
 一枚。
 湯呑みの水面に、波紋が生まれる。
「こうやって乗った木の葉をね。茶葉の代わりにするだけ」
 波紋が止まないままの白湯を傾け、口に含む。
「――ま、うがい薬にすらならないけど」
 きっちり五秒、含んで吐き出す。魔理沙が「うわっ、ばっちぃ。ばっち、バッチこーい」とのたまった。
「うん。やっぱり」
 湯呑みの底に張り付いている葉。そいつをつまんで、取り出す。目を瞬かせる魔理沙に突きつける。

「魔理沙。今は秋よ。だってこの葉、」

――秋味がするもの。












いま、幻想は進化する(デジモンアドベンチャー)。

真の物語は読むものの心の中に、と言いますね。僕はよく言います。
一度でいい、その入り口の「立て」ならぬ「書き」役者くらいにはなりたいものです。
今回はお付き合いいただきどうも、ありがっとぉう。

P.S 色々と修正。コメント、そしてそれとない注意、みなさんありがとうm(_ _)m
「フルネームにしました」セノオハルカ
作品情報
作品集:
最新
投稿日時:
2005/10/18 10:25:29
更新日時:
2005/11/03 20:44:24
評価:
23/23
POINT:
163
Rate:
1.57
1. 6 おやつ ■2005/10/20 18:57:33
淡々として、それでいて崩れない綺麗な描写というのが最初の印象。
物語に染まりきってないと気づいて読み直し、思わずため息が漏れました。
幻想郷とはかくあるべし。
そんな気になる雰囲気でした。
2. 8 papa ■2005/10/21 18:17:07
最後の霊夢と魔理沙のやり取りが好きです。
最初にタイトルを見たときにどういうことなのだろうかと思いましたけど。
読後になんだかすっきりとした気持ちがしました。
3. 9 床間たろひ ■2005/10/22 01:41:24
読んでて心地よいこのリズム。
互いに右ナナメ上を行く幻想トーク。

あぁ、気持ち良いなぁ

読ませてくれてありがとう。心からそう思います。
4. 9 七死 ■2005/10/22 11:53:53
そして巡ってタイトルへ。 その返し実にお見事っ!
もう少し削れる部分もありそうでしたが、秋の夜長はこれくらいのダルも愉しめなくちゃ始まらない。

力を感じる文面に、酔いては醒めてまた酔いて。
巡る季節の風を受け、過ぎ行く日々には平穏を。

落ちる葉を 白湯に浮かべて 味わえば
          深まる秋に 巡る言の葉
5. 8 MIM.E ■2005/10/22 20:39:43
事実私は大概の話は好きだ。
こういった話を狙って書く方法は知らない。
あなたのセンスに完敗、乾杯、やっぱり乾杯。
こういう話は危険ですね、続けば続くだけ読んでしまう。

6. 6 おビールをお持ちしました ■2005/10/22 23:06:14
ちと読み難い面はありましたが、まぁそれはそれ。
7. 4 一之瀬翔弥 ■2005/10/22 23:44:19
幻想郷らしいごった煮感がHit♪
テンポもいいのですが、ちょっと空白行長い印象も。
とはいえ、面白く読ませていただきました。
8. 10 匿名 ■2005/10/23 20:38:55
ほう、と唸るしかないです。
小気味よく、それでいて綺麗に纏まった作品でした。

幻想は何時までも幻想のまま、彼女たちに泡沫の夢を見せ続けるのでしょう。
その真理は、何年も、何十年も変わることなく。
9. 4 Tomo ■2005/10/24 11:42:24
登場人物が多くて賑やかな感じが伝わってくるのですが、場面が頻繁に切り替わるためにイメージが途切れてしまう部分がありました。
10. 7 藤村りゅ ■2005/10/24 15:42:28
 テーマのわりに長い印象を受けました。
 日常、という雰囲気は出ていましたが、それ以上でも以下でもなく。
 だからこそ平穏な日常なのですけど。
 宴会のところで妙な感じになっていたような。誰だか分からない台詞もいくつかありましたし。
 それが宴ということになるのでしょうが、誰が誰だか分からないと何が何やら。
 タイトルは、ああなるほど、と言った感じです。
 宴会落ち、済し崩しに宴会へ移行するケースは非常に多いですね。
11. 6 Q-turn ■2005/10/25 15:19:34
>二人揃わず、異変を討たず、ただ撃つ二人だ。

なるほどなぁと思ってしまいました。
12. 6 木村圭 ■2005/10/25 21:48:05
レミ咲二人を退ける藍すげー(紫も居たかもしれないけど)とか掃除に文って実は必要ないんだよなーとかどうでもいいことばっか考えてました。
白湯を美味いと「思い込める」精神力はまともじゃねーっす。実際それなりに美味いけどさー。
13. 10 世界爺 ■2005/10/26 00:47:49
タイトルとオチに盛大に裏切られた次第。

冒頭から後半に至るまでの軽妙な遊びまくりのノリから、一気に背筋が凍るほどに話を落とすそのセンス。
どこか名状しがたい情景、彼女たちは異変を解決できるのか。
ああくそ、期待して良いのかこれ。良いんだな。
14. 8 ■2005/10/27 15:46:10
一番の疑問。…きちんと料理された上で、気がついたら屋台を出しているみすちーって一体…?まさか、彼女は雀ですらなく、実は蓬莱の…

読後の清涼感もいいですね。
15. 7 ■2005/10/27 22:37:00
賑やかで楽しい作品でした。
普通に気持ちよく読めました。
16. 5 流砂 ■2005/10/28 03:52:01
あぁ成る程、題名が最後のセリフになってる、と。
ならばもう少し短くした方が瀟洒かと思われます。
序盤こそいい味(とは言っても多少ズレ過ぎな気もしましたが)でしたが、
酔ってからというもの、ネタが飛び交いすぎて逆に引きました。(シーブックって……なぁ)
いきなりそれは……あぁ本当に勿体無いなぁ。 酒にも程を欲しかった。
そしていきなりまた幻想モードに突入するのでまた混乱。
それも地がとても楽しく読めたからこそ。
推敲する時間がもう少しあれば気付けただろうに……本当に残念です。
17. 7 風雅 ■2005/10/28 14:20:47
幻想郷の秋、博麗の秋。
忙しくもなく、退屈でもないこんな生活が霊夢にとっても、周りにとっても一番幸せなのでしょうね。
18. 7 名無しでごめん ■2005/10/28 20:34:21
なんとも味わい深い一作だったように思います。
特にラストシーンの白湯のくだりが面白い。
意味は素直に取れば良いのか、深読みすべきか。迷い惑わされた気がします
19. 5 K.M ■2005/10/28 21:55:30
幻想郷では、こうして日々がぐだぐだに過ぎていくんでしょうかね・・・
と、ここで1つ質問が
シェイクハンド(=握手≠拍手)ってパチパチ音鳴るものなんですか?
20. 8 弥生月文 ■2005/10/28 23:03:05
あー、なんだこのしてやられた感。心地いいわぁ。
21. 4 ななし ■2005/10/28 23:17:02
すみません、コメント間に合いません。
22. 9 IC ■2005/10/28 23:46:58
繰り出される掛け合いのどれもが小気味良くて、思わず世界にのめりこんでしまいました。
そして意外な結末に意表をつかれました。正直、やられた。の一言です。
23. 10 SSを書きなぐる程度の能力 ■2005/10/28 23:48:00
全編にわたりまったり楽しませていただきました。なんという残酷、何という幻想郷の日常。
どいつもこいつも巫戯袈て楽しい。うん、ザッツ東方。
タイトルは最後のシーンの直後の台詞でしょうか。それも含めお見事。
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