U.S.O.

作品集: 最新 投稿日時: 2005/10/19 08:53:56 更新日時: 2005/10/21 23:53:56 評価: 0/0 POINT: 0 Rate: 5.00
SCENE1:????にて
「・・・と、言うわけなのよ。
 いきなり来てもらった上頼み事というのは気が引けるんだけど協力しもらえるかしら?」

「ふーん・・・いいぜ、なんだか面白くなりそうだぜ」

「判ったわ。・・・あんまり気乗りしないけど」

「結構こういうのは得意なのよ?任せて頂戴な」

「協力、感謝するわね・・・さぁ、作戦を開始しましょう」


SCENE2:博麗神社にて
「・・・と、言うわけなのよ」
「妙な感じがする・・・ねぇ」
「う〜ん・・・別に何か異変があるってワケじゃないけど・・・しっくり来ないって言うか、違和感があるって言うか」
「そりゃアレだ、きっと老衰ってヤツだぜ痛い痛いほっぺを引っ張るな」
「馬鹿なこと言ってんじゃないの・・・そういえばさ、何しに来たわけ?」
「ん?あぁ・・・そりゃアレだぜ。もうすぐハロウィンだしな。パーティーの準備はどんなもんかと・・・」
「・・・毎日が百鬼夜行みたいなものなのに、また宴会するわけ?」
「いいじゃないか、減るもんじゃなし」
「間違いなく時間と気力と食料が減ってるんですけど」
「あぁ・・・まぁ、なんだ、気にしたら負けだぜ。代わりに面白い話を聞かせてやるから認めてくれないか」
「へぇ、どんな話?」
「うむ、実は<ハロウィン>ってのはな、あるお寺っから始まったんだぜ。
 そのお寺は出来の良い傀儡人形がたくさんあってな。毎年この時期になると盛大にお祭りをしていたんだそうだ」
「ふむふむ」
「で、そのお祭りでは檀家を回って『鳥肉か繰り糸』を貰って回ったらしいぜ」
「ちょっとタンマ。繰り糸はともかく何で鳥肉なワケ?」
「坊さんは肉を鳥肉しか食っちゃいけないんだぜ?兎の数え方の話は知ってるだろ?」
「なるほど・・・それで鳥肉ね」
「そ。人形操作ってのは体力使うからな、肉が欲しくなるんだろ・・・ま、それはさて置き、だ。
 そのお寺の名<波浪院>が訛って<ハロウィン>に、<鳥肉か繰り糸>が訛って<トリックオアトリート>になったって話だぜ」
「こらこら、嘘八千を並べるんじゃないわよ」
「あらアリス、来たの?」
「あのねぇそこの職業魔法使い、ハロウィン(Halloween)は万聖節(All Hallows)の前夜祭(eve)から来てるってのに嘘教えないの」
「おっと、間違えちまったか・・・それじゃあな、霊夢。アバヨ」
「あ、ちょっと・・・行っちゃったし」
「何しに来てたの?」
「さぁ」

SCENE3:紅魔館にて
「・・・と、言うわけなのよ」
「はぁ・・・判りました。妹様の教育のためとあらば協力させていただきます、パチュリー様」
**************
「はい、それでは今日の授業を始めます」
「は〜い・・・あれ?咲夜も居るの?」
「ええ。今日は彼女に協力していただきます・・・それではまずは一般常識から。
 サンタはかつて災いを撒く者でした。それ故に<惨多>という字を当てられていました」
「確かに世のお父様方はクリスマスは悲惨な目にあうことが多い・・・って出鱈目言わないでください!
 サンタはサンタクロースの略で、サンタクロースは聖(セント)ニコラウスの北欧訛りのはずです!」
「服の皺を伸ばすアイロンは、<貴方の上に乗るつもりです>という意味の<I'll on>から来ています」
「いやぁんなんか卑猥・・・ってアレは<鉄>という意味の<Iron>から来ていますよ!!そもそも、英文間違ってるっぽいし」
「え〜この体には、<サコツ>という骨があります。首の下近くにある棒状の骨、左側が<左骨>です。
 さて、右側は何でしょう?」
「んーと・・・<右骨(うこつ)>?」
「はい、よく出来ました」
「右と左は対面状態だと逆になりますから注意が必要ですね・・・ってうおぉい!!
 そりゃ<鎖骨>でしょなんなんですか<右骨>ってそんな骨ありませんよ!!!」
「・・・・・・・・・・・・はい、今回の咲夜さんみたいなのを<ノリツッコミ>と言います。判りましたか?」
「はーーい」
「それでは今日の授業はこれまで・・・また次のときにお会いしましょう」
「センセーさよーなら」
「はいさようなら」
ガラガラガラスーピシャン
「・・・妹様、パチュリー様の授業とはいつもこのような感じなのですか?」
「んー・・・そんなこと無いよ?」
「・・・はて?とすると、今日は何かあったんでしょうか・・・?」


SCENE4:紅魔館周辺湖上にて
「・・・と、言うワケなのよ。どーよスゴい豆知識でしょ、橙」
「へえぇぇぇ、そんな由来があったんだねぇ・・・あ、ちょうどいいやリグルちゃんが来たよ」
「やっほーチルノちゃんに橙ちゃん何してるの・・・って何で二人とも私のお尻に触ってくるのさ!!?!」
「コラコラ橙、一体何をやっているんだ」
「あ、藍さま〜〜」
「え?だってあったかいんでしょ?」
「・・・あーー、ゴメン。私にもわかるように説明してくれないかな?」
「<ホタル>って<Hot Tail(暖かい尻尾)>っから来てるんでしょ?」
「そりゃ嘘だって。第一、蛍の発光は化学物質によるもので全然熱くならないし」
「がーん」
「つまり、騙されたわけか・・・一体誰に教えられたんだ?」
「・・・因幡てゐに・・・」
「ふむ、詐欺師相手か・・・こりゃ完璧に騙されたな」
「しくしくしく」


SCENE5:マヨヒガにて
「・・・と言うわけだぜ、バッチリ成功だ」
「そう・・・他の方々は計画は成功したかしら?」
「恙無く進行したわ」
「完璧よ」
「ありがとう・・・これで幻想郷は救われたわ。それでは、解散にしましょう」
「「「「我らが組織の活動が、必要のない日々を信じて」」」」

「・・・・・・紫様、少々お聞きしたいことが」
「あら、なあに?藍」
「最近紫様が発足した例の組織についてですが・・・」
「あぁ、ユージュアルネス・セイヴ・オーガニゼーション(日常保全機構)のことね」
「ええ。その組織のことです」
「この世界は、非情に危ういバランスの上に成り立っているわ。例えるならば薄氷の上くらいな危うさね。
 風が吹けば砂煙が舞い上がり視力の低下する人が増え彼らが三味線を求めるためその材料の猫が減り、
 相対的に鼠が増え桶をかじるようになるため桶屋が儲かったりするの。また、バタフライ理論というのもあるわね。
 ある場所で蝶が羽ばたくと、遥か離れた地で竜巻が起こりうるという・・・」
「つまりはどういうことなんですか」
「つまり、何が世界にどう関係するかは誰にもわからないの。例えば、バカが賢くなったら幻想郷が崩壊する・・・
 そんな可能性もあるのよ」
「それを防ぐために?」
「そう。ユージュアルネス・セイヴ・オーガニゼーションはそのために、バカはバカのままでいてもらうために・・・」
「でもそれって、嘘ですよね」
「・・・あら、どうして?」
「Usualness save Organizationの頭文字は・・・USO。これをローマ字読みすると・・・」
「あら、ご名答」
「何でこんなことしたんですか?」
「ヒマだったから(はぁと)」
「・・・・・・・・・・・・ハァ」


SCENE6:博麗神社にて
「・・・と言うわけだったのだ」
「ふーん、紫がねぇ・・・」
「まったく、あの方と来たら・・・」
「でも妙な話ね?」
「なんだ?」
「実はあれ以降、それまで感じてた違和感がぱったり消えたのよね」
「・・・え゛」





「私は、幻想郷が好きなの・・・それこそ、守るためならどんな嘘でもつけるぐらいにね・・・・・・ウフフフフフ」
嘘発見器に引っかからない嘘吐きには、2種類あるそうです。
自分自身をも完璧に騙せるタイプと、健忘症などで嘘を記憶していないタイプと。

紫様は、間違いなく前者だと思います。

USOと言う駄洒落から生まれたこの作品、楽しんで頂けたでしょうか?
K.M
作品情報
作品集:
最新
投稿日時:
2005/10/19 08:53:56
更新日時:
2005/10/21 23:53:56
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5.00
1. 5 セノオ ■2005/10/19 00:52:04
つ「ウソエイトオーオー」
 ごくん
「この物語は笑えない!」
2. 2 床間たろひ ■2005/10/19 02:18:50
嘘も方便。騙し合いすらも退屈な日常を彩るエッセンス。
でもどうせなら、幸せな夢を見れる嘘をつきたいですね。

馬鹿は馬鹿のままで……激しく同意。
3. 3 es-cape ■2005/10/19 02:36:13
何だか森博嗣の『ZOKU』を思い出しました。
私は紅魔館でのやり取りが一番好きです。
4. 4 七死 ■2005/10/19 22:56:19
タイトルに纏わるネタは面白かったのですが、ちょい設定に無理がありますね。

馬鹿は馬鹿のままでっていっても、でも普遍である事と不変である事は違いますでしょう?もう少し、なんで嘘によってその普遍の不変が存在し得るのかを作中にて説明していただければ、評価は大きく変わったのですが・・・・・・。
5. 8 ■2005/10/21 00:22:11
オチが何か深くていいなあ…(笑)個人的にはこれ、嘘ってより「民明書房的真実」を感じたんですがどうでしょう。
6. 4 おやつ ■2005/10/21 21:57:31
藍様の洞察の一歩上を行く紫様が素敵。
そう、バカが頭良くなったら幻想郷は滅ぶのです。
不幸属性持ちが幸せになっても同じ事。
頑張れ紫様。
7. 5 一之瀬翔弥 ■2005/10/23 00:38:58
ネタ処理が巧みですねー。
勉強になりました。
8. 8 匿名 ■2005/10/23 21:36:11
そーなのかーと半ば真剣に感心していた僕に、
どう謝罪をするおつもりですか?

ひどいお人だ、ウフフ……
9. 2 低速回線 ■2005/10/24 10:14:28
地の文がなくても状況が読める、読めるぜ!
まぁゆかりんもなんだかんだでバランスとってんのな。
10. 5 Tomo ■2005/10/24 12:10:25
独特なノリに引っ張られて楽しく読みました。
11. 2 藤村りゅ ■2005/10/24 16:01:31
 胡散臭くはありましたが、嘘のレベルが読み手の予測出来るレベルだったので(そうでなければ嘘と気付けないのですが)、話にのめりこむまでには至りませんでした。
 何はともあれ、最大の難点は紫がネタでやってるのか本気でやってるのかよく分からんってことですね。
 そこが狙いなのだとも思いますが。
12. 8 ハッピー ■2005/10/24 19:41:48
こんなくだらないこじつけも、考え出すのは難しいんですよねぇ・・・
ともあれ、面白い小説、ありがとうございます。
13. 8 MIM.E ■2005/10/25 09:39:16
GJ!

しかし、馬鹿が賢くなる事で起こる異変に強く心を惹かれました。
世界は7回半くらい回るべきだ。
14. 3 木村圭 ■2005/10/25 21:36:31
あそこから斜体になっているのは「I ride on」みたいな語がタグとして機能した事故? 何かしらの効果を狙ってるとは思えませんし。
完璧すぎる芝居がうてる紫も(漠然ととはいえ)崩壊の芽を感じ取れる霊夢も凄いっす。
でもお馬鹿さんたちはみんな訂正されてるから馬鹿にはなってないような気が。
放っておいたらもっと賢くなってたのかっ!
15. 7   ■2005/10/27 02:18:49
 
16. 2 風雅 ■2005/10/28 14:40:12
謎の円盤のことかと思いました(古)
ちょっと会話が誰のものか分かりづらいですね。
名前が出てこないと断言しづらい人が……。

ところで嘘も繰り返せば本当になるという(以下略
17. 6 名無しでごめん ■2005/10/28 23:13:19
HがHであり続けるのも、幻想郷を守るのに必要なことだったんだよ……!!
な、なんだってーー!?
という訳で大変楽しみました。USOの今後の発展を願います。
18. 6 弥生月文 ■2005/10/28 23:27:35
えーと、紫もしくは魔理沙にとって霊夢はバカ、という事でオーケイ?w
19. フリーレス K.M ■2005/11/07 23:23:42
まずは読んでくれた方々全員に「ありがとう」とお礼の言葉を。

お題ありでは結構なボリュームの作品を投稿したので、こちらはもっと短い作品にしようと思い
この作品を書き始めました。出来るだけ詳細を語らず細かいところは
読者の皆様の想像にお任せする・・・そんなコンセプトで書き始めたのですが、
ただの描写不足になってしまったようでこの点は残念です。

それでは、お礼を兼ねて一人ずつにコメント返しをさせていただきます。

>弥生月文さん
この作品には、騙す役と騙される役、そして訂正役が必要でして。
で、騙す役はあの3人が速攻に決まりまして。パチュリーはフランを、てゐはチルノを
騙すこともすんなり決まりまして。と、なると残るのは・・・ということで、ほとんど消去法で
霊夢がダシになりました。アリスが騙されて霊夢がツッコミ・・・よりしっくり来たもので。
スマン、霊夢w

>名無しでごめんさん
紫様は、これからも幻想郷の為に色々と活動してくれるでしょう・・・嘘と真実の境界で

>風雅さん
今の自分の実力だと会話文のみの構成はちょっと無理があったか・・・orz
「嘘も繰り返せば本当になるという(以下略」とありますが、紫様クラスだと
あるいは「自分の嘘に合うよう現実を捻じ曲げる」ぐらいはやってくれそうな気もします

> さん
点数ありがとうございます

>木村圭さん
斜体になっているのは私が文章作成時に英文を<>で囲ったが故のトラブルです。
仰るとおりのどんぴしゃです・・・・・・ご迷惑をおかけしました。
結果的には「馬鹿にはなっていない」というのも仰るとおりです。
しかし、一瞬でも嘘を信じたならばそれはやっぱり馬鹿ゆえなのですよ。

>MIM.Eさん
風が吹けば桶屋が儲かるのはこじつけの様に思えても、結構世の核心付いてると思います
地球を7週半というのは光が1秒間に進む距離のこと、ですよね?

>ハッピーさん
「U.S.O」から組織名をこじつけるのに、かなりの時間辞書とにらめっこする羽目になりました。
「Utopia Security Agency(楽園防護局)」とか「Ultimate Special Association(究極特別協会)」
みたいに幾つか考えた結果、作中の名称とあいなりました。

>藤村りゅさん
冗談と本気が限りなくボーダレスな紫様を書きたかったので、
それ以外でのめりこませられなかった以上私の負けですね

>Tomoさん
マイペースに書き上げたこの文章、ペースが気に入っていただけて幸いです

>低速回線さん
最後の一言がこの作中における紫様のスタンスです・・・もっとも、
この言葉にもまた嘘が紛れているのかもしれませんが(ニヤリ

>匿名さん
ガセビアみたいなのを自分で作り出すには、ホントに苦労しました。
ちなみに、この「苦労」とは英語で爪を表す「クロー:Claw」からきており、昔は爪を
整えるのに大変難儀したことから・・・というのは大嘘ですので信じてはいけませんあしからず

>一之瀬翔弥さん
私の作品が、他の人の創作活動に役立ったとしたら、こんなにうれしいことはありません

>おやつさん
紫様はこれからもきっと幻想郷のため住人のため自分の暇つぶしのため(?)に
暗躍を続けたりたまには表に立って活動したりしてくれるでしょう

>翼さん
言われてみれば、確かに民明書房に近い匂いを感じられますね・・・
どうやら気付かぬうちに多大な影響を受けていたみたいです

>七死さん
「多くを語らず」というコンセプトが仇に・・・というわけではなく、完璧に私の実力不足です。
変わる可能性には崩壊の可能性が常に潜んでおり、不変があまねく存在するならば
変化の可能性は何もしない場合に比べて少なくなる・・・駄目だ、うまく説明が出来ないorz
この辺がうまくなれば、物を書く身としてはレベルアップが出来るんでしょうね

>es-capeさん
紅魔館は、もはやパチュリーボケ、咲夜ツッコミの漫才なノリで書きました
気に入ってもらえたならばうれしいです

>床間たろひさん
最大多数の最大幸福とまではいかない小さな幸せのためであろうとも、
幸せのためのウソは許容されるといいな、と思ってます。例えばてゐの賽銭詐欺のような?
・・・閻魔様には認めてもらえないかもしれませんが

>セノオさん
ウソといえばその薬ですが、それを使ったコメントを返されるとは
想像だにしていませんでしたw。そして裏返しな感想をありがとう御座います
20. フリーレス K.M ■2005/11/09 23:05:29
なんでお礼コメントでまでミスするかなァ・・・・・・orz

ハッピーさん宛てのコメントの中に関して。
途中で考えた組織名はそれぞれ
「Utopia Security Operation Agency(楽園防護作戦局)」と
「Ultimate Special Observing Association(究極特別保全協会)」です。
どちらもラストのAは略時に省かなければならないので、没にしました。
・・・略して「USA」じゃ作品成立しないってのに・・・嗚呼、自分のマヌケ・・・
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