O・S・A・K・E

作品集: 最新 投稿日時: 2006/03/21 08:36:02 更新日時: 2006/04/27 19:39:43 評価: 25/26 POINT: 125 Rate: 1.15





 唐突だけど、俺は酒だ。

 名前は――今も無いし、たぶん未来永劫無いだろうな。

 まあ、別にどうでもいいんだけど。





 で、今の俺は、宴会で飲まれている真っ最中、な訳だ。

 どうやら場所は、何処かの神社らしい。

 かなり大勢集まっているらしくて、どんどん酒の量が減っていってるんだよ、これが。

 今回は、でかい瓶が持ち味の俺だったんだが、あっという間に飲まれて、もう残りも少なくてなァ……驚いたぜ。

 まあ、俺らみたいな酒にとっては、飲まれることが生き甲斐であり生き様であり一番の願いだから、普通に嬉しいんだけどな。





 しかし、この宴会は良いなぁ。

 俺も酒として、何回か生まれ変わりながら色々と飲まれてきたんだけど、これだけの宴会は体験した事無かったぜ。

 ……別に規模のでかさなら、これ以上にでかいのにも出された事は、あるんだけどな。一応。

 何て言うか……うん。これだけ気持ちの良い宴会、っていうのに参加したのは、初めてなんだよ。

 これだけ大勢が集まっての宴会となると、下らない見栄張った奴とか、下心ありありの奴とか、どうしても出て来るんだよな。

 実際、ここに集まっている奴らも、それなりにはそういった奴らも居るみたいなんだが……

 巧く言えないんだが……何だか、こう……【ドロドロしてない】んだよな、うん。

 さっき言った、下心やら見栄やらの度合いが、今までと違って、そんなにしつこくないんだよ。

 ……まあ、あくまで俺の勘というか、そう感じただけだから、どうでもいいんだけどな。

 兎に角、この宴会は、今までの中でも最高だな。それは、間違いない。





 ――おうおう、良い飲みっぷりだな、お嬢ちゃん。

 あんたみたいな若い子にしては、珍しいくらいの酒豪っぷりだな、おい。

 まあ、あんまり無理するなよー。アル中とかになられたら、俺の立場が悪くなるんだからな……たぶん。

 しかし、変わった格好しているなぁ……ここが神社から察するに……巫女、って奴かな?

 ……やっぱ、反応は無し、か。

 ま、最初から期待はしてないんだけどなぁ……やっぱり、聞いてもらえないのは少し寂しいな……

 でもまあ、これだけ嬉しそうに飲んでくれているんだ。それだけでも、良しとするかね。





 ……しっかし、これだけ華やかな宴会ってのも、今回が初めてだな。

 ざっと見渡してみたが、どこもかしこも女ばっかだぞ。

 右にも女。

 左にも女。

 おまけに年齢も髪色も瞳色も、十人十色。

 感じや雰囲気も、十人十色。

 ……何というか、楽園だな、こりゃ。

 一応、一人だけ男が居たんだが……なんか、少し離れた場所で落ち着いてるな。

 俺だったらこんなハーレム状態だと、真っ先に浮かれちまうのに……女嫌いか、枯れているか、かな?

 これだけ規模がでかくて、これだけ胡散臭くも男臭くも脂ぎってないのも、珍しいなぁ……

 珍しい事だらけだな、この宴会。





 ……っと、どうやら最後の一杯らしいな。

 最後に飲んでくれるのは……あんたか、お嬢ちゃん。

 ……それだけ嬉しそうに俺を見るなって、照れるじゃねぇかよ。

 あーあ、俺ももう少し、この宴会で飲まれたいんだがなぁ〜……次に生まれ変わる時は、酒樽が良いな。うんっと、でかい奴。

 ――よしよし、相変わらずの、良い飲みっぷりだ。

 それだけ満足そうな顔をしてもらえたなら、俺も満足だよ。





 さて、そろそろお別れかねぇ……周りの風景も、ぼやけて来たか。

 この時の、一旦意識が途切れるのがたまらなく気持ち良いのも、酒に生まれた奴だけの、特権なのかね。





 ……聞こえてないだろうが、礼を言うぜ、お嬢ちゃん。





 ――あれだけ美味そうに飲んでくれて、ありがとうな。





 縁があったら、また会おう!







































 ――っと、いけないいけない。

 居眠りをしていたみたいだね、疲れているのかなぁ……





 しかし、変わった夢だったな。

 自分がお酒になる夢だなんて……私らしいといえば、私らしいかな。

 ……おっと、考え込んでいては駄目だな。私の、良くも悪くもない癖だ。

 早く、この仕事を終わらせよう。





 …………はぁ。





 早く、





 家に帰って、







































 お酒が飲みたいなぁ。



気付いたら、内容を考えていて。
気付いたら、書き始めていて。
気付いたら、投稿をしていました。

そんな私の、【気付いたら】だらけな、よく分からない文章体。
おつまみ程度に読んで頂けたら、幸いな事この上ありません。


四月二十四日、コメントの返事を書かせて頂きます。


>真紅の巫女氏
〜♪

>月影蓮哉氏
ヘイ小町。
つ【ダイソーのミスティア】

>無記名氏
や、仰るとおりです。精進します。

>名前はありません。氏
ありがとうございます。謹んで、受け取らせて頂きます。

>おやつ氏
気に入って頂けたなら、幸いです。

>床間たろひ氏
楽しく飲むのが一番……でもたまには、一人で静かに飲ませて下さいね、お酒さん。

>名前…か氏
テーマ自体を主役にしちゃいました、てへ。

>水酉氏
って、仕事中なのにいきなり飲み始めないで下さいよ、四季様。

>翼氏
ありがとうございます。
お酒にとっての心地良さとは何か……それが伝えられたなら、私としては万々歳です。

>ありがとう氏
憧れの心を抱きながら、日々を歩いて生きましょう。
憧憬の念が成就する、その時を道標にして――

>凪羅氏
軽くつまんで、ひょいパクっと……あっさり風味で、お送りしました。

>かけなん氏
失望せずに、どうか貴方の幻想も見せて欲しいと思う今日この頃。ぎゃふん。

>papa氏
立ち入り禁止の看板があると、立ち入る事はしないけど、横から限りなく覗き見る性分ですので……って、関係ないか。
お言葉、肝に銘じておきます。

>つくし氏
お言葉、肝に銘じて(略
それだけの点数を頂けたなら、私としては非常に満足でございます。

>藤村琉氏
たぶん、その人です、たぶん。うふふ。

>反魂氏
酒が格好良くて、何が悪いぃぃぃ――や、確かに仰るとおりです。

>MIM.E氏
まったくです、U・R・A・M・E・S・I・Y・A! ……あれ?

>木村圭氏
ありがとうございます……気付いたら、こんな単語が浮かんでました。

>NONOKOSU氏
飲む、飲むぜ、飲まれたら死ぬぜ。

>銀の夢氏
自由というのは、楽でいて実はとても難しい。
だからこそ、ナチュラルにそうやって過ごせる彼女達には、何とも言えない魅力があるんでしょうね。
脳裏に浮かぶ故郷を肴に、酒を飲むのも悪くない。

>とら氏
同感です。私自身も、飲まれてみたいと感じる今日この頃。

>K.M氏
その零れ落ちた鱗を宝物にしながら、小躍りをさせて頂きますね。

>椒良徳氏
ワクテカしながら、お待ちしておきますね。

>名無し氏
酔って頂けたなら、私としてもお酒としても、これ以上に嬉しい事はありません。


ほんっとうに、お待たせ致しました。
この様な短い作品に、これだけの感想。身に余る光栄でございます。

最後に、御礼の言葉を。
この作品にコメントを下さった方々、或いは読んで下さった方々、企画から編集までSSコンペに少しでも携わった方々。
そして何より、この東方SSこんぺに少しでも触れた、全ての方々に、最大の感謝を。
本当に本当に、ほんっとうにありがとうございました。
ここで頂いた、全てのコメントを糧にして、より一層精進に励みたいと思っております。

ではでは、機会があればまた……
爪影
作品情報
作品集:
最新
投稿日時:
2006/03/21 08:36:02
更新日時:
2006/04/27 19:39:43
評価:
25/26
POINT:
125
Rate:
1.15
1. 4 真紅の巫女 ■2006/03/25 00:32:20
2. 4 月影蓮哉 ■2006/03/25 01:25:27
これは斬新ですね。お酒による擬人法…なのだろうか。
そうさなー、俺はダイドーのミスティオが飲みたいです(関係無い
3. 1 無記名 ■2006/03/25 03:09:20
お題に頭が入ってて、肝心の東方SSという点に関して疎かになってます。本末転倒。
4. 2 名前はありません。 ■2006/03/25 18:52:41
アイデア賞
5. 5 おやつ ■2006/03/25 21:42:59
大好きですこういうのw
6. 4 床間たろひ ■2006/03/25 23:36:22
飲んで貰えて良かった……酒にそう言わせるような飲み方をしたいですねぇ。
飲めないやつに無理矢理飲ませるなんて言語道断、一気飲みも邪道、酔って暴れるなんざ論外。楽しく飲むのが一番ですよw
7. 5 名前…か ■2006/03/26 08:08:24
なるほど着眼点!
8. 5 水酉 ■2006/03/26 17:16:41
美味しく皆に飲まれる事、
それが今の貴方に積める善行よ。
9. 10 ■2006/03/26 21:20:20
酒飲みとして、酒に敬意を表してこの点数を。最後の酒の心地よさ、伝わって来るような気がします。
それにしてもまさか、酒そのものの話とは。完全に思いもしなかった話なので余計に高得点でした。
10. 10 ありがとう ■2006/03/27 01:12:36
ほんのり、夢気分。なぜか泣けてくる。
これは幻想郷に憬れる、私たちの姿。
11. 6 凪羅 ■2006/03/27 01:54:30
お題に対してのそのアイディアに感心しました(笑
あっさりとしてて、ほんとにおつまみのような感じでした。
12. 3 かけなん ■2006/03/28 04:41:34
主人公の奇抜さに同じにおいを感じ取ってしまって、内容の違いに愕然。
そもそも完成してない自分に失望。あふん。
13. 5 papa ■2006/03/30 18:43:33
これはまた違った切り口の作品ですね。

もう少し東方に近づいてほしかった気はしますけれど。
14. 6 つくし ■2006/03/31 15:17:54
お酒の一人称という発想に乾杯です。宴会の雰囲気の出た文体も良く、非常に楽しめました。東方である必要性が少し薄く感じたので、この点数で。
15. 3 藤村琉 ■2006/04/07 01:25:34
 誰やねん。
 いや、あの人なのか。
 よく分かりませんが。
16. 2 反魂 ■2006/04/07 13:19:37
微妙にスカした態度の酒が、妙に格好良かった。
だけど、酒が格好良くてどうするんだって話も。
17. 4 MIM.E ■2006/04/11 22:20:02
いや全くお酒様のおっしゃるとおりで!
U・R・A・Y・A・M・A・S・I・!
18. 3 木村圭 ■2006/04/12 02:04:32
気付いたら読み終わっていて、気付いたら頬が緩んでいた私がいます。目の付け所がいいなぁと。
19. 6 NONOKOSU ■2006/04/12 05:44:05
酒は飲んでも飲まれるな!
20. 7 銀の夢 ■2006/04/12 13:55:43
不思議で面白いお話でした。
現実の宴会って実は案外面倒なことが多かったりしますよね。
でも幻想郷の彼女らはしがらみとか面倒くさいことなんて一切なさそう。楽しむために楽しむ。意外と難しいことをナチュラルにできてそう。

こんな粋ないい酒飲んでみたいです。
縁があったら会おうぜ。月でも肴にゆっくり味わってやる。夜は長いんだ、楽しもうぜ。
21. 7 とら ■2006/04/12 16:49:09
いいなあ。この環境なら自分も飲まれてみたいです。
22. 5 K.M ■2006/04/12 22:48:13
このお題でこの切り口は、後で思えばあって然るべきかも知れないけれども
最初に読んだときは目から鱗の落ちる思いがしました
23. 4 椒良徳 ■2006/04/12 23:21:20
御免なさい。時間がないようなので、コメントはまた後日書かせていただきます。
24. 5 名無し ■2006/04/12 23:32:27
あまりの展開に引き込まれっぱなしでした。
25. フリーレス 匿名評価
26. 9 solxvghnuna ■2011/10/09 19:09:33
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