レミリアとお酒

作品集: 最新 投稿日時: 2006/03/25 01:21:21 更新日時: 2006/03/27 16:21:21 評価: 0/0 POINT: 0 Rate: 5.00
ここは幻想郷の中でもひときわ異彩を放つ赤い館…紅魔館。
その館の主、レミリア・スカーレットは自分の寝台の上にちょこんと座ったまま考えを巡らせていた。
時刻は夜の帳がおり始める頃。
そのためノックをしてお嬢様からの返事があったとき、メイドの十六夜咲夜はたいそう驚いた。
「お嬢様、今日はずいぶんと早いお目覚めですね。いつもこれぐらいならとても助かります。」
返事があったので、咲夜はそのまま部屋に入りながらそう言った。
「もう、そんな時間?」
当のお嬢様のほうは生返事をしただけ。おきているからといって着替えてるわけでもなく、ただ座っている。
「もしかして、お嬢様寝てないのですか?」
「そうだったみたいね。…まあいいわ、パチェは起きているかしら?」
メイドの心配も何処吹く風か、寝ていないことについてはどうとも思ってない様子である。
「え、あ…パチュリー様なら先ほど飲み物を持っていったので図書館におります。」
「そう、ありがとう。」
「お嬢様…?」
レミリアは咲夜の返答を聞くと、彼女の横を通ってすぐに部屋を出て行ってしまった。
咲夜にはレミリアが何を考えているのかまったく見当もつかなかったのでそのまま見送った。

紅魔館内、図書館。
パチュリーは、ほぼ一日中この中に居る。何をしているのか、レミリアでさえ全てを知らない。
たいていは本を読んでいるか、倒れているかだ。
早速レミリアはドアを開いた。中は細い通路があるほかは一面の本である。
「小悪魔、パチェはどの辺にいるかしら?」
ふと目の前に、ここに住み着いている小悪魔がいたのでパチュリーの居場所を聞いてみた。この中から探すのは結構な至難のわざである。
「えっとですね、まっすぐ行って第3魔法書棚を右に、第7書庫に続く梯子が右手に見える読書用の机までいってそこから……」
「…もういいわ、自分で探す。」
「え、あの…すいませんでした。」
小悪魔が慌てて謝る。レミリアとしては小悪魔の熟知に感動を超えたあきれを感じていた。

歩き回ること1時間。飛べばよかったと思った頃、パチュリーは見つかった。
「やっと見つかったわ。」
「あら、レミィどうしたの?」
「ちょっと聞きたいことがあったのだけれど、何処にいるのか分からなくて大変だったわ。」
「それなら小悪魔が知っていたはずよ?」
確かに知っていたわね、と思い返し苦笑する。
「詳しすぎて余計に分からなかったわ。よく言っといてちょうだい。」
「それで、何かしら聞きたいことって。」
ここでやっと本題に戻る。レミリアは昨日から寝ずに考えていた事を聞いた。
「お酒ってどうしてみんな飲むのかしら、それ以前にどんな味がするのかしら?」

それは昨日の夜、霊夢や魔理沙に初めて宴会に招待されたときのことだった。
紅い霧騒動で彼女らに負けて以来というもの、いつでもこっちに訪ねて来るようになった彼女らに初めて宴会に招待されたのだ。

「最初は普通だったのに、それを飲み始めたら急に五月蠅くなってきて、最後には魔理沙なんか壊れてたわ。」
そういえば…とレミリアは続ける。
「咲夜までおかしくなってたわ、最後には生意気だったからちょっと罰を与えてあげたのだけれど。」
「レミィは血以外飲んだことがなかったのよね。でも、説明なら簡単かしら。」
そう、レミリアは今まで血以外のものを飲んだことはなかった。
不可能ではないのだが今までその機会がなかっただけのことだ。
早速パチュリーが説明を始める。
「お酒を飲む理由としてはいろいろあるわね、例えば楽しくはしゃぎ合いたいとか、何もかもわすれたいとか。」
「ふ〜ん。」
「多分、紅白たちははしゃぎたいから飲んでるのね。」
そこで説明をやめたパチュリーはちょっと本を探してくると言って本棚に消えて行った。

「…ミィ、レミィ。」
「なぁに〜?」
数十分だろうか、レミリアはパチュリーに起こされた。寝てしまっていたのだ。
「やっと探してた『アルコールと言う物質について』が見つかったの。」
「う〜何の話、パチェ?」
「昨日寝てないのがきいたのね。レミィがお酒について聞きたいって言ったでしょ。まるで酔ってるみたいだわ。」
レミリアの珍しい反応にパチェも少し驚いた。
「そうだったわね、ところで酔ってるってどんな意味かしら?」
寝ていた自分にびっくりして元に戻った顔にすぐに疑問を浮かべる。
「お酒を飲んでアルコールがまわっている状態の事を表す言葉ね。」
昨日の霊夢たちの状態を思い出して納得し、今の自分を少し恥ずかしく思った。
「アルコール?」
「それを説明するためにこれを探してたの。」
よいしょ、とでもいう風に体に不釣合いな太い本を取り出した。
アルコールって言うのは…とパチュリーが話し出す。
「メタン(CH4)やエタン(C2H6)などのアルカンと呼ばれる炭化水素にヒドロキシル基(-OH)が結合した状態の物質を総じてアルコールといい…」
「ストップ、ストップ!全然分からない。」
ここでとめなければ恐ろしくなりそうだったので止めた。
「つまり、このアルコールって奴がお酒に入ってるから酔うって事ね。」
あれだけ説明する気で本当はこれだけって…、改めてパチュリーの凄さを実感するレミリア。
別に凄いのは本のわけだが。
「味はどうなの、血と違うのかしら?」
「それはさすがに飲まないことには始まらなさそうね。本で味は分からないわ。」
パチュリーも知識はあるが実は飲んだことは無い。
「どうすれば酔うことが出来るかしら?まだ血以外を飲む覚悟は無いわ。理屈上大丈夫なだけだもの。」
「本にはアルコールは飲むことで血液中に吸収されるらしいから、酔った人の血でも分けてもらったら?」
なるほど、とレミリアは納得する。
「最初のうちはそうすることにするわ。ありがとう、パチェ。」
レミリアは席を立って出口へ向かおうとするところでパチュリーに声をかけられた。
「レミィ、次の宴会は私も行くわ。その時は呼んで頂戴。お酒の味を調べてみないといけないわ。」
あの黒白にも会えるし、とは心の中でつぶやいた
「わかったわ、それまでには私も酔った人の血をどうやって頂くか考えないといけないわね。」
そう言ってパチュリーと別れたが、やっぱり図書館から出るまでには1時間かかった。

「咲夜〜、いる〜!」
「はい。」
「今度の宴会までにどうやったら酔った人の血をいただけるか考えといて頂戴。」
咲夜はうろたえた。難しい…一番簡単なのはそのまま吸血。でもお嬢様がそれが嫌いだからと言ってそんな事を言ったら…。
彼女らを血祭りに上げるのだけはしてはいけない。これは責任重大だ。
「わかりました。」
咲夜は力強くうなづいた。
ある意味即興で考えたSSです。
お酒で考えると幻想郷の人たちってみんな酒好き。
なら、お酒に一番縁の無い奴は?と考えた。
私にはレミリアが一番かな〜と…。
でも多分飲んでるんだろうね。ここでは飲んだことが無いってなってますが…。
これとか図書館が迷路とかは私設定なのでそこはm(_ _)m

http://www.geocities.jp/yoshiana5555/
作品情報
作品集:
最新
投稿日時:
2006/03/25 01:21:21
更新日時:
2006/03/27 16:21:21
評価:
0/0
POINT:
0
Rate:
5.00
1. 2 月影蓮哉 ■2006/03/25 15:24:30
レミ様はワインが一番似合うかな。
2. 3 ラナ ■2006/03/26 06:35:07
この後どうなったかが無性に気になって気になって。面白くなルと思うんですが、ここまでだとこの点数で。
3. 3 爪影 ■2006/03/26 23:34:57
オチが少し弱いかなと、感じました。
4. 3 名無し妖怪 ■2006/03/27 06:11:04
わりと翻弄され気味なレミリア様に萌え
5. 3 名前はありません。 ■2006/03/30 06:55:37
設定は面白いんですが、起承転結の起で終わっちゃってる気がします
6. 5 papa ■2006/03/30 19:10:40
お酒の飲めないレミリアとは、他のSSでは見ない珍しい設定ですね。
こういうのは嫌いじゃないです。

でも、展開が速い・・・といいますか、書き込みが足りていない気がします。
ちょっともったいないです。
7. 3 水酉 ■2006/03/30 22:16:14
レミリアにはブラッディマリーが良く似合う、とか思ったり。
この話の顛末も読みたかったかもしれませぬ。
8. 3 つくし ■2006/04/01 15:28:54
お嬢様の好奇心。できることならもうちょっと突っ込んでも良かったかもです。どうでもいいツッコミですが人に酩酊感を与える物質はアルコールではなくそれを分解したアセトアルデヒド。
9. 4 おやつ ■2006/04/02 19:39:28
このお嬢は洋酒にはやたら通じてそうですがどうなんでしょうね?
私は一番縁がないのがチルノかなぁとか思いますがw
10. 2 藤村琉 ■2006/04/07 01:47:32
 もう明らかに完結してません。続、という言葉が見え隠れしています。
 限られた時間の中で書くのなら、その時間内、書ける容量内で収められるだけの話を想定して書かなければなりません。これは完全に構成ミスとか言いようがないと思います。
11. 1 反魂 ■2006/04/07 14:39:32
アル中の人の血を飲めば酔えるのでは。

ん?根本的解決になってない?
12. 3 かけなん ■2006/04/08 13:10:49
いい感じ……なんですけど最初のほうの咲夜さんの敬語にちょっと違和感。
13. 6 ■2006/04/09 03:16:01
んー、もちょっと長く続いていい感じですかね?何だか始まりの部分って感じです。この後が欲しかった。
14. 4 MIM.E ■2006/04/11 22:08:35
なんとも微笑ましいパチェとレミィですね。そう言うものだと割り切ればとても可愛い二人
だと思いました。さてどうやって血を用意するか。自分で酔っぱらって自分の血をグラスに
注いで出したりとか……。目の前で自分の血をお嬢様に飲まれるのもそれはそれで良いなぁ
とか思ったりして。
15. 5 とら ■2006/04/12 05:50:59
体がアルコールで出来てそうな小鬼とかどんな感じなんでしょうね。
16. 3 ■2006/04/12 17:32:45
やっぱり、飲んだことがないっていうのがちょっと違和感がー……
あとオチてないというか……うーん、ここから展開していかないですかねー?
17. 5 K.M ■2006/04/12 21:36:15
レミリアは勿論、いきなり科学的考察を始めるパチュリーもかわいいと思った
18. 2 椒良徳 ■2006/04/12 23:33:24
御免なさい。時間がないようなので、コメントはまた後日書かせていただきます。
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