冥界より、箱に詰めて

作品集: 最新 投稿日時: 2006/10/26 07:05:12 更新日時: 2006/10/28 22:05:12 評価: 0/0 POINT: 0 Rate: 5.00




 拝啓



 お元気ですか。つつがなく、貴方の道を歩いていますか。道は、ありましたか。



 今日、なんとなく蔵を整理していたの。そうしたら、懐かしいものを見つけちゃって、思わず筆を執りました。こうして、文を書くのも久しぶりだわ。だって、最後に書いたときにはまだ「候文」だったもの。「今宵頂戴せる御文誠に忝く受け奉り候。庶幾はくは訪ひ下度申上奉り候間、……」なんちゃって。でも今はこうやって、独り言みたいな文章をありのままに書けるんだから、時間が経ったのを嫌でも感じるわ。

 久しぶりだから、っていうことで、読みにくかったら、辛抱して頂戴。もう手紙の作法だって「拝啓」ではじめる、くらいしか憶えてないし、正しい文章の書き方も忘れたから、見ての通り、しゃべるのをそのまま写すみたいに書いてる。おまけに字も汚いかもしれない。せっかく貴方に習った文字なのに、本当にごめんなさいね。

 そうそう、貴方に剣術指南を受けるのも、私は面倒臭がっていたでしょう。実は、手習い指南はもっと嫌だったの。だって、文字なんか書けなくても生活には困らないと思っていたし、なにより、すずりで墨をるのが苦痛だったわ。磨っても磨っても、いざ紙に筆を乗せてみたら引かれるのは薄ぼんやりとした線。貴方が「墨が足りませんぞ」なんて言うから頑張って磨るんだけれど、だんだん腕が痛くなってきて、硯が憎らしくなって。叩き割ろうかなんて考えたこともあったくらいよ。ほとんどやけくそに磨って、もういいだろう、って思っても、線は字の形を成さずに、紙の上にじんわりと灰色のシミを広げるだけだった。それで、「お嬢様、忍耐という言葉をご存知か」とか「コツは、『の』の字を書くように腕を動かすことです」とか、しまいには「良いですか、墨を磨るのは儀式なのです。無心に腕を動かし、冥想し、己の雑念に囚われず文と向き合うのです。文には言霊が宿るのですから、いい加減な気持ちで文に向かえば、いい加減な心しか表れませんぞ」とか貴方が言い出すから、私ったら嫌になって投げ出すのよね。私ったらよく憶えているでしょう、貴方の台詞。我ながらびっくりしちゃった。想像以上に貴方に頼りっきりだったんだなあ、って、あなたの言葉を聞けないようになってから思い出すんだから、ちょっと笑っちゃうわ。

 そんな調子だったから、どこかとのお付き合いの書状を書かなきゃいけない、なんて必要に迫られたときには、貴方が墨を磨って、貴方があらかじめ書いてくれた見本の通りに、私は筆を動かすだけだったわね。指南より、そういう実践で覚えた文字のほうが多かったんじゃないかしら。貴方には悪いけれど。
 それにしても、いつも、貴方が墨を磨ると貴方の腕みたいにたくましくて力強い線が紙の上に引かれるのが不思議でならなかった。でも、何のことはない、貴方は本当に、無心に墨を磨っているだけだったのね。私以上に腕力があるから、なんて関係ない。ゆっくりと、時間をかけて磨れば墨は応えてくれる。
 この文を書く前にももちろん墨を磨った。以前の私がどうしてあれほど苦痛に思ってたのかわからないくらい、墨はこうして黒々と文字を綴ってくれる。私も成長したのかしら。そりゃあ、あれから数百年も経つし。でも、幽霊も成長することがあるのかしら、なんて思うと、ちょっと自己存在に向き合う哲学、みたいな。どうでもいいからすぐ飽きちゃうんだけれどね。


 ええと、折角の手紙なんだから、懐かしがるばかりじゃなくて、こちらの近況を知らせるべきよね。
 相変わらず。
 その一言で済ませたって良いのだけれど、私もそこまでものぐさじゃないわ。何より、こうやって文字を一文字一文字したためていくのが楽しくなってきているから、最近あったことでも書いてみろ

 ごめんなさい、墨が途中でかすれちゃった。途中で切れないように、十分墨も磨ったから、改めて、最近のちょっとしたことを書いてみるわね。


 少し前にも、蔵をあさったときがあったの。別にいつも蔵に入り浸っているわけじゃないのだけれど、たまにふらっと、中を見たくなるのよ。あそこって、私が知ってるもの、知らないもの、色んなものが詰まっているでしょう、思いがけないものが見つかって面白いの。今回のこの手紙だって、それがなければ書かれることはなかったんだし、私の気まぐれに感謝よね。
 それで、ホコリだらけの箱やつづらをあさっていたら不意に、ころん、って巻物がまろび出てきた。読んでみたら、西行妖の根元に何かが眠ってる、みたいな話が書いてあるじゃない。

 真っ先に、貴方の顔を思い出したの。
 私、知ってたのよ。貴方がことあるごとに、西行妖を見上げること。
 そのときの貴方の目が、深い、深い色をしていること。

 貴方は何を見ていたのかしら、って思ったら、私はすでに行動を起こしていたわ。春を集めて、花を咲かせようって。花が咲いて、鬼が出るか蛇が出るか、どちらにしても、何かびっくりするようなことが起こる気がして、久々にわくわくしたわ。要するに、退屈だったのよ。ひどく呑気で、適度に騒がしくて、大まかに見ると退屈。幻想郷と、冥界は、そういうところ。平和っていう証拠だけれどね。とかく、そのとき私が欲していたのは、平和な音楽箱オルゴールではなくて、とんまなびっくり箱だったの。その結果は、って言うと、まあ、おもちゃ箱をしっちゃかめっちゃかにブチまけたみたいになっちゃったのよ。

 ねえ、信じられるかしら。冥界に人間が来たの!

 春を集めていたのがばれちゃって、人間たちが、文句をつけに来たのよ。本当に、文句をつけるためだけに、生きたまま冥界に乗り込んでくるんだから、常識も何もあったものじゃないわ。最近は「幽明境を異にする」っていう言葉もどうにかなっちゃったのかしら。
 それで、人間が持ってきたなけなしの春がトドメになって、いよいよ咲く、って思ったのだけれど、結局ダメだったわ。西行妖ほどの桜だと、幻想郷の春ぽっちじゃ足りなかったのね。私の行いは、幻想郷の冬を長引かせるだけに終わった。妖夢も寒い中、額に汗して春を集めてくれたのに、ちょっと残念だったわ。


 そうそう、妖夢。貴方にとっては、一番気になることじゃないかしら。どこへ行っても、孫のことは一番の心配事だと思うのだけれど、安心して良いわ。病気もせずに元気でやっているから。


 ああ、病気は、したわね。前に、月の見過ぎでちょっとね。貴方なら月の狂気もようく知ってるから平気だったろうけれど、妖夢はまだ若すぎたみたい。おまけに感受性が強いから、すぐにやられちゃったわ。真面目で素直なのも、考え物ね。まあ、私は今のままでもいいと思っているけれどね。妖夢の性格は、貴方の背中を見て育った証拠なんだし。それにしても、生霊が見える狂気の目、なんて、こんなこと言ったら妖夢にも貴方にも怒られるだろうけれど、ちょっと面白かったわ。
 とかく、妖夢の目は腕の良い薬師に任せたらすぐに治った。と書くと、貴方は驚くかしら。狂気の目なんて、肉体の病ではなく魂を直接侵す病の症状だもの。普通の医学や普通の薬じゃそもそもそれが病かどうかを見極めることすらできないかもね。それをあっさり治す程度の薬師が幻想郷にもやってきた、っていうこと。貴方がいない間にも、幻想郷はちょっとずつ姿を変えているみたいよ。

 閑話休題。妖夢は、さっきも書いたとおり真っ直ぐに育っているわ。庭師としても立派に仕事をこなすし、貴方から受け継いだ剣は手入れを怠らないから、少しずつではあるけれど鋭さを増している。本人にも学ぼうという意志があるわ。さすが貴方の弟子ね。心配事はといえば、「斬り癖」がなかなか直らないことかしら。貴方、妖夢に「斬らずして真実は得られぬ」とか「わからぬことがあるなら斬って答えを得よ」みたいなことを言ったんでしょう。迷いを剣で断つのは、貴方の剣の極意だったわね。いくらここを去る前に急いでいたとはいえ、その教えを伝えるには幼い妖夢には難しすぎたのよ。妖夢ったらそれを額面どおりに受け止めているから、おかげさまで方々から「切捨て侍」とか「辻斬りごっこ」の名で通ってるわ。
 一度、犯人がわからない異変が起こったことがあったのだけれど、そのときも「わからないなら斬って探す」なんて、大暴れして大変だったんだから。余談だけれど、そのときの異変の犯人は、角の生えた座敷童子だったわ。幻想郷に鬼が帰ってきた、なんて書いたら、また貴方はびっくりするでしょうね。
 ともかく。やっぱり、愚直すぎるのも考え物かしら。そのせいで、この前は閻魔様に妖夢のことを言い付かっちゃった。「従者の教育は主人の責任です。しっかりと彼女を導くこと、それがあなたの義務よ」ですって。貴方がもうちょっと、妖夢をしっかり育てておいてくれれば良かったのよ。
 なんて、書いてみたかっただけ。ええ、わかってる。妖夢のことは、貴方からしっかりと預かったのだから。とりあえず今の妖夢にはお茶の淹れ方くらいしか教えることはないけれど、無心に墨を磨るように、気楽に、慌てず、のんびりとやるつもり。何より、妖夢はちゃんと貴方の剣を極める素質を持っている。極意の意味だって、そのうち自分でものにするでしょう。

 そういえば、妖夢も手習いは貴方に教わっていたわね。妖夢の字、力強く真っ直ぐにしなやかで、貴方にそっくりよ。せっかくだから、今度妖夢にもこれで書かせてみようかしら。


 もうひとつ思い出した。閻魔様にそんなことを言われて数日くらいあとに、幻想郷にお花見に行ったわ。さっき書いた人間たち。西行妖の一件以来、彼女たちのおかげで幻想郷に行けばなかなか退屈しないの。お花見のときも案の定彼女らは宴会の真っ盛りで、私も妖夢も喜んで参加したわ。特に妖夢は、なんだか張り切ってお弁当を作っていたの。三段のお重が二つっていうんだから、気合が入っていると思わないかしら。どうしたのか聞いてみたら、「秘密です」って。楽しそうに笑って言うのよ。今まで私に隠し事なんかできなかったのに、妖夢も言うようになったなあ、って思ったわ。お年頃、というのかしら。

 やっぱり、例の人間たちの影響だと思うの。メイドと、魔法使いと、巫女。人間にするには惜しいくらい、面白い娘たちよ。ああ、人間じゃないと私が困るか。そうでないと、彼女たちが死んだ後に楽しめないもの。他にも、色々なお付き合いもできたわ。メイドの主人の吸血鬼とか、さっき書いた薬師のところの姫と、ウサギたち。閻魔様の部下の死神がよく冥界にサボりに来るようにもなった。紫は昔と変わらず、よろしくやってくれているわ。

 貴方のこめかみに青い筋がぴくぴくしている表情が、目に浮かぶようだわ。貴方の言いたいことを今書いてあげる。

「西行寺の主人がやすやすと顕界げんかいの者と馴れ合うとは、何事ですか!」

 当たってるかしら。いいえ、当たってるわ。貴方を怒らせた回数なら私にもちょっと自信があるから、お見通しよ。経験律っていうやつ。ごめんなさい、許して欲しいわ。顕界には顕界、冥界には冥界の秩序があって、それらの境を曖昧にしてはいけないのよね。でも、今私が付き合ってる連中っていうのが、皆変わり者なのだけれど、絶対に一線をわきまえるっていうか、越えてはいけない一線を勘でわかっているような連中ばかりだから、たぶん大丈夫。妖夢は、これからそれを身に着けるところだけれど。閻魔様から言い付かったのは特にそれなの。
 何より、これからも私の幽霊生活は長いんだから、これくらいの楽しみがあったって罰は当たらないと思うわ。まあ幽霊だから罰なんて当たっても当たらなくても、極楽にも地獄にも行けないから、どうでもいいしね。

 それにしても、お花見は楽しかった。桜だけじゃない、山茶花、鳳仙花、釣鐘草、藤袴、他にもいろいろ、あらゆる季節の花が見放題で、きれいだったわ。無縁塚に散歩に行った時に、道すがらに見たときもうきうきしたけれど、やっぱりお酒なんか飲みながらゆっくり愛でる方がいいわね。そうそう、無縁塚で紫に言われるまで忘れていたのだけれど、貴方がいた頃にもこんなきれいな光景を見た気がするわ。紫が言うには、六十年前のことだって。こんなことがあれば憶えていそうなものなのだけれど、いやだわ、忘れっぽくなったのかしら。
 改めて六十年って書いてみると、ちょっとびっくりよ。私たち霊の類や妖怪は、時の感覚がすぐ鈍るのよね。半霊の貴方にとって、今までの年月は長かったかしら短かったかしら。貴方がいなくなってから、何年経つのかしら。時の流れって、こういうときに嫌でも感じてしまうものね。






 さて、こちらの近況はこんなところ。
 適度ににぎやかで、ちょっとずつ幻想郷は変わるけれど、呑気に日を送ってゆけるということで、大まかに見れば、相変わらず。
 思ったより書くことがあって、自分でもびっくりしてる。それだけ、この一年ちょっとは楽しいことであふれてたみたい。妖夢の成長もこれから楽しみだし、私はもう悩みがないことが悩みなくらい。



 じゃあ、今度はこちらの番。

 貴方の近況が、知りたいわ。



 今どこにいるのかしら。
 元気でいるのかしら。
 剣の腕は健在かしら。
 年甲斐もなく無理はしていないかしら。
 睡眠と食事は十分とっているかしら。
 ここのところ秋風が身にしみるようになったけれども、夜露に凍えてなどいないかしら。
 貴方のいるところから、西の空はどう見えているかしら。
 何か、答えを見つけられそうかしら。
 私たちのことを、たまには思い出したりするのかしら。
 その旅はいつまで続きそうかしら。
 いつ、戻ってくるのかしら。



 ふと、時々心配になるのよ。貴方のことを信頼していないわけじゃないのだけれど、ちょっと恨みがましくも思うわ。消息の手紙のひとつくらい、あってもいいじゃない。だから、この手紙を書くの。貴方の返事が聞きたいから。



 でも、わかってる。本当は答えなど期待してないの。

 この手紙を貴方に届ける術など、ないのだから。



 でも、私は書くの。届かない手紙にだって、意味はあるわ。
 貴方は言った。文字には言霊が宿ると。なら、私のこの文章が、貴方に伝わることはないにしても、何かの奇跡を起こすことがないとも限らないでしょう。私は貴方に無事でいて欲しい。妖夢だって同じよ。私がこうして書くことで、気まぐれな運命が、気まぐれで貴方を守ってくれる気になるかもしれないわ。感傷かもしれないけれど、そう思えるの。これも、人間の仕業かしら。まあ、私だって元々人間なのだし。

 なあんて、ただ、こうして文字をつづることが、貴方との懐かしいつながりを思い出させてくれて、単に楽しいだけなのだけれどね。貴方にもらった筆で、懐かしい思い出で、未来に読まれる文を書けるなんて、素敵じゃない。
 そうよ、貴方がこれを残したということは、また帰ってくるということよね。貴方が、私の書いた文を読んでくれるということでしょう。私はそう祈るわ。書くことで、祈るの。

 貴方は何も言わずに、いなくなった。

 私はそれを別れだと思ってはいないわ。

 だって、貴方なら、私のもとを去るときは、きちんと去ると言うのでしょう。

 これもきちんと手入れして、また使うから。いつでも戻っていらっしゃい。元気な顔を見せて頂戴。旅の目的が果たせたら。貴方の道が見えたら。また私にちゃんとした文章の書き方を教えてくれるといいわ。妖夢にも、また稽古をつけてあげて頂戴。冥界も幻想郷も変わったけれども、それはそれで楽しい。表面が変わろうとも、貴方の帰る場所は、冥界。貴方の帰る場所は、ちゃんとここにあるのだから。

 この手紙は、大事にしまっておくわね。今は届かない手紙が、未来の貴方に届くように。
 貴方の帰る場所に、私の祈りがあるように。



 お元気ですか。つつがなく、貴方の道を歩いていますか。道は、ありましたか。



                                               敬具



   □  □  □



「幽々子様、ゆゆこさまー」
 彼女は筆を置いた。
「何かしら、妖夢」
「ああ、こちらにいらっしゃいましたか。晩御飯ができましたので」
「わあい。今日は何かしら」
「鱒の塩焼きと、風呂吹き大根ですよ」
「和風なのね」
「洋風は研究中です」
「師匠はメイド、ね」
「ええ、彼女の腕に早く追いつきたいです」
「楽しみにしているわ」





 音もなく、障子が閉じられる。





 部屋には、大量の紙と使い古された硯箱が静かに残されていた。

 フタに金箔と螺鈿らでんで描かれた桜が、夕日を反射して輝いていた。



箱に詰まっているのは、モノだけじゃないと思います。
つくし
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2006/10/26 07:05:12
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1. 6 床間たろひ ■2006/10/28 12:03:09
沁みるわぁ……最近はメールばっかりですが、自分の手を使って書く手紙って良いですね。
2. 3 箱根細工 ■2006/10/28 15:34:23
途中から冗長さしか感じませんでした。
3. 7 爪影 ■2006/10/29 12:44:32
 時と共に物は薄れ、時と共にモノは強く。
4. 7 じーにょ ■2006/10/29 21:48:15
読後感が好きです。
5. 4 らくがん屋 ■2006/10/30 17:32:46
うーん良い話だ。しかし文章が平坦で、面白くは無いという罠。
箱の捉え方も、何だかんだ言って平凡の域を出ていない。まあ、『箱』の拡大解釈のパターンが読み易いだけなんだけど。
6. フリーレス サカタ ■2006/10/31 04:17:15
手紙。なんかいいですね。言いづらいことが言えそうで。しんみりしてしまいました。
7. 7 Fimeria ■2006/10/31 21:52:14
幽々子と妖忌の関係が爽やかで優しく感じられました。
手紙という畏まったものをくだけたものするところに、幽々子が妖忌に抱いている親しみを感じたりします。
箱にはきっと、モノと一緒に想いも入っているんでしょうね。
8. 5 nn ■2006/11/02 22:34:34
淡々とし過ぎて面白みに欠ける内容だと思います。
9. 8 2:23am ■2006/11/02 23:47:32
待っている人がいる。それだけで、今日もがんばれる。
そんな言葉を思い出しました。
10. 8 椒良徳 ■2006/11/03 10:52:58
文章の隅々にゆゆさまらしさがでていて良いですね。
いいなあ、こういう雰囲気。
11. 3 近藤 ■2006/11/04 23:33:51
ゆゆ様かわいいよ!
12. 6 翔菜 ■2006/11/05 00:02:51
なるほど! 箱に詰めてとはそういう事か!
ゆゆ様の優しい一面を見れた気がします、多謝。
13. 6 おやつ ■2006/11/07 16:35:09
切々と紙に語る亡霊嬢の姿が目に浮ぶ……
難しいテーマだと思いますが素直に感動しました。
心からGJ! 
14. 10 ■2006/11/11 00:37:48
お見事!いや、文句のつけようがないです。実に西行寺の当主にふさわしい、端麗で淡く、そして心に染み入る文章でした。
ゆゆ様にスポットライトが当たっている形ですが、この文章からは妖忌その人の姿もありありと浮かび上がってくる気がします。おそらく、筆の業の中に師の魂が受け継がれて行くからなのでしょうね。
15. 8 雨虎 ■2006/11/12 00:11:44
こういう幽々子の心境もなかなか良いものですね。
妖忌を慕う彼女の気持ちが滲み出た良い話でした。
16. 7 たくじ ■2006/11/12 22:34:23
いい手紙だなぁ。切々たる思いを綴りつつも、余裕を失わない幽々子。また会えるといいねって思いました。
17. 6 藤村うー ■2006/11/13 01:21:53
 墨が切れるところの描写は秀逸。
 届くことのない手紙、というのは恋文ぽくて素敵です。
 個人的に、妖忌は幽々子妖夢あたりに断ってから白玉楼を去るような気もしないではないのですが……どうなんでしょう。妖夢が行方わからないと言っているから、何も告げずに出て行ったというのも考えられるのですけど。
18. 5 反魂 ■2006/11/15 06:20:10
ちょっと手紙という形に徹しきれてないところが引っかかりましたが、それも幽々子の不器用さと考えれば、物語の箔にもなるか。
閑かで楚々として、しかし力強く信じている―― 妖忌に対する幽々子のそんな想いが感じられる、しっとりとした温かみのある作品でした。
ちょっと甘酸っぱい読了感が小粋です。
19. 6 いむぜん ■2006/11/15 20:27:22
ああ、なんだろう。楽しそうに筆を走らせるゆゆ様が目に浮かぶ。
でも、他界した夫に手紙を書いているおばあちゃんにも見える(酷)
20. 10 ABYSS ■2006/11/16 19:50:14
完敗です。背筋をかゆくするような美辞麗句しか思い浮かびません。
私には、もうそれしか言えません。
21. 8 blankii ■2006/11/16 20:48:27
ゆゆ様の穏やかな心情が伝わります。文章は人を表す……って自分の場合は反省ばかり。
22. 6 しかばね ■2006/11/17 01:47:29
幽々子、優しいなあ。
こんな手紙を書いてもらえるなら、妖忌も指南役冥利に尽きるでしょうね。
23. 7 灰次郎 ■2006/11/17 02:11:59
幽々子さまらしからぬ幽々子様
いや、これもまた幽々子様なのか

……しかし、恋文にしか見えないなあ(おい
24. 9 ルドルフとトラ猫 ■2006/11/17 16:27:26
一握のさびしさと懐古
そっとしまっておくこともある
25. 3 人比良 ■2006/11/17 20:22:59

モノがなくとも、雰囲気は素晴らしい。
最後の情景が微細に想像できました。ありがとう。
26. 6 K.M ■2006/11/17 21:38:39
届けられない手紙。しかし、それにも意味があることを深く納得できました。
27. 6 目問 ■2006/11/17 21:46:53
 きれいな筆致の文面を想起させてくれる丁寧な文。よい幽々子でした。
28. 5 木村圭 ■2006/11/17 22:48:01
乙女チックゆゆ様素敵。
この手紙を書いてる最中の幽々子はあまり見たくないですね。きっと凄く綺麗だろうけど、どこか遠く感じてしまうだろうから。
29. 6 時計屋 ■2006/11/17 22:58:24
幽々子の淡々とした、けどちょっと天然のはいった手紙から仄かに哀切が漂ってきました。
衒いを用いない、完成度の高いSSだと思います。
30. 9 as capable as a NAMELESS ■2006/11/17 23:02:57
じんわり来た。いい。
31. フリーレス つくし ■2006/11/19 14:04:23
「愛は祈りだ。僕は祈る。」
――舞城王太郎「好き好き大好き超愛してる」より

今回はお読み頂きありがとうございます。なんというか、想定していた以上の評価を頂き、身に余る光栄にちょっと錯乱気味なので、墨汁を頭からかぶって落ち着いてこようかなーとか思います。



さておき、個別レスを返させて頂きますね。

>床間たろひ様
手書きは人柄が伝わるので好きです。「殲滅」とかきっと手では書けないです。

>箱根細工様
確かに中盤が冗長だったかもしれません。心得ます。ありがとうございました。

>爪影様
物質以上のモノが詰まっているものこそ、本当の宝箱。

>じーにょ様
最後の二行は読後感のために頑張りました。ありがとうございます。

>らくがん屋様
テンションを抑え気味に、おはなしは直球に、を意識したので、実に的を射た読みです。ありがとうございます。その長所短所両方を自覚して、これから文を書こうかと。

>サカタ様
幽々子様の場合直接言う方が歯に衣着せぬ気が(反魂蝶

>Fimeria様
私の考える、幽々子と妖忌の距離感を表現してみました。祈りの詰まった箱って素敵。

>nn様
少し突き放した描写をする癖があるようです。精進します。ありがとうございました。

>2:23am様
帰る場所って大切です。遠くにありて、想ふもの。

>椒良徳様
茶目っ気をなくさないように、がコンセプトでした。ありがとうございます。

>近藤様
魔理沙を正妻に、幽々子様を愛人にするのが夢です。ゆゆ様かわいいよ!

>翔菜様
むしろこのSSって実はこの箱の製作過程ドキュメントですね。想いを詰める。

>おやつ様
「書く」ことを突き詰めると「祈り」という答えが出てきました。受け売りですが。

>翼様
ありがとうございます。妖忌はツンデレです、きっと。

>雨虎様
墨とともににじむ想いを読者様に伝えられれば成功でした。ありがとうございます。

>たくじ様
少なくとも私は、妖忌はいつか帰るものと信じています。

>藤村うー様
なんか最近様子が変だなーと思ったらある朝突然消えていた。妖夢が泣いて慌てるのを尻目に、幽々子様は全てを悟った様子で西行妖を見上げる。私のイメージする妖忌失踪の顛末はそんな感じです。恋文っぽいなーというのは自分でも読み返して思いました。

>反魂様
手紙に徹しようとも思いましたが、あまりに堅っくるしい文章になる気がしたのでこういう形式に落ち着きました。ありがとうございます。

>いむぜん様
その読み方も、もの凄く正しいと思います。自分の像をはっきり悟らせない茶目っ気もゆゆ様。

>ABYSS様
ありがとうございます。幽々子様のおかげです。

>blankii様
文章は人を表すからこそ、ときどき文章を書くのに臆病になります。いけないなぁ、とは思うのですが。

>しかばね様
この手紙は妖忌の想いを受け取った答えとも読めるのだなあ、と今気付きました。

>灰次郎様
どう見ても恋文です。むしろ夫婦に近いような……。

>ルドルフとトラ猫様
思い出は箱にしまっておいて、時折ふと、覗いて見たくなります。

>人比良様
最後二行のためにこの文章をつづったと言っても過言ではありません。ありがとうございます。

>K.M様
いつか届けばいいな、という、それは希望。

>目問様
ありがとうございます。きっとしなやかで繊細な達筆だと思います。

>木村圭様
やっぱり恋文ですねこれ。儚げな笑みをたたえる幽々子様とか、大好き。

>時計屋様
よほどのことがない限り、茶目っ気をなくさないのが幽々子様だとおもいます。ありがとうございました。

>as capable as a NAMELESS様
こうやってレス返しをしながら、じんわり来ました。本当にありがとうございます。



繰り返しになりますが、言わせて下さい。読者の皆様、執筆者の皆様、そしてこんぺ管理人さん、こんぺに関わった全ての方に、
「ありがとうございました。」
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