秘『宝』倶楽部へようこそ!

作品集: 最新 投稿日時: 2006/10/27 10:02:07 更新日時: 2006/10/30 01:02:07 評価: 0/0 POINT: 0 Rate: 5.00

「……ふう」
 壁掛けの時計にちらりと目をやると、時計の針は午後3時半を指している。
 大学の側にある行きつけの喫茶店のいつもの席で、私はぼーっと空を見つつ取り留めの無い事を考えていた。
 すなわち、コーヒー1杯400円は高いのか安いのか。
 飲み放題って事を考えれば一見安そうに思えるけれど、んなコーヒーばっかり飲めるかい、という厳然たる事実を考えると学生にはちょいお高めだ。
 ましてや長時間ここで暇を潰そうと考えると、必然的に手持ち無沙汰を避ける為にも他の物を注文するのは当然の事だし、その際に自分の好きな物――と言ったって女の子なら誰でも好きだろうが――に目が行く事のどこに不自然さがあろうか、いや無い。
 要するに何が言いたいか。ここのケーキは美味い……じゃなくて。
「時間を決めずに蓮子と待ち合わせ……ね。我ながら無謀な事をしたもんだわ、うん」





 そもそもの事の起こりは、そこそこ前まで遡る。
 我が親友にして悪友でもある宇佐見蓮子が、急に亡くなった祖父の法事で出かけたのは3日前のこと。それ自体は少なくとも私にとっては、蓮子には悪いが一つの事象でしかなかった。
 亡くなった事は勿論残念だと思う。ただ、私にとっては顔を合わせた事もない相手である以上、心からその事を悼むというのは私には不可能なのだろう。
 だが、そんな自分が少し嫌になる私とは対照的に、蓮子はこんな時でもいつもと変わらなかった。少なくとも表面上は。『そんな訳で、ちょっと3日くらい出かけてくるからー。あ、私がいないからって寂しくて一人で泣かないように』などと、たわけた事を出かける直前にのたまっていた位だ。
 そして私はその間、蓮子がいないからといって泣いたりする訳もなく(当たり前だ)どうしているかと多少気にはなりながらも、嫌がらせのような分量を書かせるゼミのレポートに追われて2日があっさりと通り過ぎた。
 そしてその日の夜。明日には蓮子帰ってくるなぁ……と思いながら眠りの世界の住人になった直後、無神経な電子音の連呼が私を強引にこちらに引き戻した。
「ふぁ……い。……マエリベリー……ハーン……ですが……」
『もしもし、こちら宇佐見蓮子ー! あ、メリーもう寝てた? ごめんごめん。私は予定通り明日帰るんだけど、ちょっと話が』
「……あのね蓮子。他人の恋と睡眠の邪魔をする奴は祟られるわよ……」
『大丈夫大丈夫、メリーと私は他人じゃないし』
 人が聞いたら誤解される事を言うな。ついでに言うと『他人』は睡眠の方まで修飾した覚えはないと絶対に抗議すると思う。
「あのさ、蓮子。……明日、一限からなんだよね、私……」
『うん』
「ついでに言うと必修なのよね……」
『うんうん。でさ、明日なんだけど実はメリーに見せたいものがあるから、授業終わったらいつもの喫茶店で待ってて欲しいのよ』
 聞いちゃいねえし。
 別にいつもの事だけど。
「はいはい。で、何を見せたいのよ……」
『ダメですよお客さん、それは見てのお楽しみって事で。それじゃメリーお休みー、素敵な夢を』
「誰が客よ誰が。じゃあね……」
 そして電話を切って、そのまんま深く考えずに眠りの世界に再突入。
 肝心の待ち合わせ時間を聞き忘れたのに私が気がついたのは、ついさっき、喫茶店のドアを開けようとした時だった。





『ただいまおかけになった電話番号は……電波の届かない所にいらっしゃるか、電源が入っていませんので……』
 切る。
 ふと、あてもなく結界の境目を探すのと、この状況で蓮子を待つのとどっちが早いか考えてみた。
 境目は、割とあっさり見つかる事もそれなりに多い。でも、時間に遅れない蓮子は壊滅的なほどにほっとんど見た事が無い。
 めでたく蓮子1RKO負け。判定で強引にひっくり返す余地も無さそうだ。
「……寝てよっと」
 果報は寝て待て。昔の事は良い事を言った。
 天高く馬肥ゆるなんちゃらって諺も浮かんだが、そっちの方はとりあえず無視する。一限の出席のため、強制的に早起きさせられていた事もあって、私の意識はあっさり吹っ飛んだ。

 …………。
 ふいに、誰かが私の頬にふれたような気がした。
 素敵な男性が、寝ている私をそっと起こしてくれでもするのだろうか。生憎とそんな事をしてくれそうな男性の心当たりは全く無いけれど、そんな夢を見てみたい。
 つんつん。ふにふに。ぷにぷに。
 夢と現実の境目の薄ぼんやりとした頭の中で、何となく遊ばれてるような気もしつつ、私はこの感覚に身を委ねたくなる。
「ん……だめだってば……」
 が。口に出してみて、はたと気がついた。
 ちょっと待て、私は喫茶店にいたはずだ。何をしていた? 蓮子を待っていた。そうだ、蓮子を待っていた。つー事はこれは誰だ!?
 考えるまでもない。私はガバッと跳ね起きた。
「やっほー。メリーの寝顔観察してると、疲れ飛んでくわね〜」
「蓮子ー!」
 顔を上げると、向かいの椅子に座ってにやにやと笑う蓮子の姿が飛び込んできた。
 人のほっぺで遊ぶんじゃない、とは思ったが口に出しては言わない。絶対にからかわれるから。
「お待たせー。いやいや、考えてみたら帰ってくる時間伝えて無かったわ。それにしても4時間でケーキ3つは多すぎだと思うのですよ」
「声がでかいわよ!」 
「あははは、メリーのが余程でかいって」
 蓮子と実に3日ぶりの感動のご対面……なのだが。蓮子はというと、レシートに書いてある来店時間と注文時間を眺めながら、しっかりと食べた量を確認していた。ほっといて。
 外を見ると既に空は地平線まで橙に染まっている。その時、私の背中から喫茶店の鳩時計がぽっぽー、と5回能天気な声をあげた。
 あー、1時間以上寝てたのか。夢では数分の感覚も、現実では数十倍ってのは良くある事だけど。
「おほん。まあ、とりあえずは長旅お疲れ様でした蓮子」
「どういたしまして。はい、これおみやげ」
「ん? 因幡の白うさぎ……?」
 箱を開けてみると兎をかたどったお菓子が姿を現した。
 東京名物ひよこ、とかの親戚だろう。
「そう、鳥取名物因幡の白うさぎ。色々と考えながら食べてあげてねー」
「何を考えるのよ何を」
「そりゃもちろん、メリーの場合は体重け……いひゃいいひゃい!」
 頬を引っ張ってびにょーんと伸ばす。中々にのびた。
「で、とりあえず本題に入るけど。蓮子が言ってた見せたい物って何なわけ?」
「えー。私としてはもうちょっとメリーで遊びた……うそ、ごめんなさい、私が悪かったです」
「分かればよろしい。では、年貢の改めと参ろうか」
「ははーっ。お代官様、こちらでございます」
 何故か時代劇になった。って私は悪人かい。
 馬鹿でかいボストンバックをごそごそとやりながら、テーブルの上に『それ』はドンと置かれる。


 ばかでかい箱が一つ。一瞬、目が点になった。


「蓮子、何これ」
「ん? 見ての通り箪笥だけど?」
 なるほど、確かにゴテゴテとした鉄製の金具がベシベシ表面に貼り付けられてあるし、木で出来てるみたいだから箪笥なのは分かった。かなり年季も入ってるっぽい。
 しかし何故に、唐突に箪笥なのか。何の脈絡もなく。
 西洋風の落ち着いた雰囲気を醸し出すこの店内に、和洋折衷の何たるかを教えてやろうとでも言うのだろうか。だとしたら、蓮子も相当な暇人だ。
「……タンス屋でも開くわけ?」 
「まさか。実はねメリー、これには山よりも深く海よりも高い事情があるのよ!」
「逆、逆だってば」
 わざわざ突っ込む自分は、凄く親切な奴だと思う。
 窓の外を見ると夕日はさらに沈み、空の色は橙から闇色へと変わりつつあった。どうせだから、ここで夕食も軽く食べてこう。
 以上、そんな訳で現実逃避終わり。
「話せば長くなるんだけどねー。あ、すいません店員さん、オレンジジュース一つ」

 まずは蓮子の注文から始まった話というのは、宣言したとおり本当に心底掛け値なしに長かった。
 曰く列車の中でぼーっと寝てたら寝過ごして2つ先の駅まで行ったとか。
 曰くお経の間、ずっと正座してたら痺れて立てなくなっただとか。
 曰くお通夜の夜、故人を偲んでと言う事で親戚一同、意識が飛ぶ位に散々お酒を飲んだだのと、まあこれが悲しいくらいに全然本筋に入らない。
 窓を見やると烏が二羽、仲良さそうに飛んでいた。
 会話を始めたときに頼んだ蓮子のオレンジジュースは、既に7割がた消えており残りも氷に大幅な侵食を受けている状態である。
 けど、私は別に殊更文句を言う気は起きなかった。ふと気がつくと、こんな関係が私の中でもすっかり慣れているのかもしれない。
 私が何気ない事に軽い感慨を思う頃、蓮子の話はようやく終着点に辿り着きつく。

「でさ、全部終わっちゃって、明日帰ろうか……って時になって、ずーっと爺ちゃんと一緒に暮らしてた叔母さんに呼ばれたのよ。おじいちゃんが昔から、私に渡したい物があるって言ってたからって。で、それで貰って来たのがこれなのよ」
 そう言って蓮子は目の前に鎮座ましましている箪笥を指差した。
「なるほど、この箪笥は蓮子のお爺ちゃんの遺品なんだ」
 それだったら、蓮子がこれを持って帰ってくるのは確かに納得が行く。
 が、すぐに合点が行かない事にぶち当たった。
「……それは分かったんだけど。で、なんでこれが私に見せたいものなわけ?」 
 確かに年代物だとは思うけれど、私は別に箪笥マニアでも何でもない。
 まあ単純に『こういう珍しい物があるんだー』って可能性も無い訳じゃ無いだろうけど、わざわざ蓮子が真夜中に人の迷惑顧みず電話をかけてくる以上、そんな単純な理由でもあるまい。というか、そんな理由だったらここの勘定おごらせよう。
「良くぞ聞いてくれましたメリー。という訳で、はいこれ」
 唐突にすいっと蓮子から突きつけられたのは白い封筒が一つ。
「えっと……これ、なに?」
「この箪笥と一緒に叔母さんから渡された、連太郎お爺ちゃんからの手紙。という訳で、メリーも読んで欲しいんだけど」
「え? ちょ、ちょっと待って蓮子。そんな大事な手紙、私が勝手に読むもんじゃないでしょ」
 今までの蓮子の説明から察するに、これは間違いなく亡くなった蓮子の祖父の言うなら遺言だ。完全な部外者の私が読んでいい物じゃない。
 私が蓮子に封筒を返そうとするが、蓮子は軽く肩をすくめて苦笑した。
「言いたい事は分かるけど、メリーが読むべき理由がちゃーんとあるのよ。まあ、目を通してみて。そうしないと話が続かないんだもの」
 ん……いまいち話が見えない。けれど蓮子がそこまで言う以上、嘘ではないんだろう。私が蓮子の立場だったら、いくら親友とは言え意味もなくこういう物は見せないから。
 ただ、会った事の無い蓮子の祖父と私との間に結びつきがあるとしたら……それは言うまでもなく蓮子以外は無いわけで。
 軽く首を捻りながら、私は渡された茶封筒を開き紙片を取り出す。こういうのは苦手だ。一体どういうことが書かれているのか……と、どうしても緊張する。
 そして私の目に最初の文字が飛び込んできて。

『蓮ちゃん、元気しとるかのー? わしじゃ、連太郎じゃよ〜』

 盛大に私はこけた。
「蓮子ー!」
「あー、メリー。気持ちは分かるし苦情も後で聞くから、とりあえず読んで」
 そういう蓮子も苦笑いしている。
 ええいくそ、さっきまでの私の緊張を返せ。
 頭を軽くかきながら、私は手紙に目を通していく。


△▼△▼△▼

 蓮ちゃん、元気しとるかのー? わしじゃ、連太郎じゃよ〜。
 うーむ、しかしこれを蓮ちゃんが読んどるということは、わしは少なくとも元気じゃない……というより婆さんの側なんじゃろう。
 蓮ちゃんは、わしの為に泣いてくれるかのぉ……いかんぞ、可愛い女の子に涙は似合わん。でも、全く泣かれなかったらそれはそれで悲しいの。こらこら、どっちなんじゃい、とか言わんように。
 さてと。唐突に訳のわからん箱をもらって、さぞ驚いたことじゃろう。軽く説明すると、蓮ちゃんの手元にあるそれは、船箪笥と言っての。
 昔の船乗りが使っとった物いれ兼金庫なんじゃ。まあ、わしが大事に使っておったもんだから形見分けするにしても、大事にしてくれる者にあげたいと思ってたし、これを蓮ちゃんにあげようと思ったんだが。

 とはいえ、ただ渡すのも芸が無い。どうせだったら、何か面白いことをしたい。
 実はその箪笥、基本的に中身は空じゃが、ちょっとした所にわしからの贈り物を入れてあるんじゃ、それを探し当てて見てくれ。
 と言っても蓮ちゃん一人じゃ大変だろうし見つからん可能性もあるから、恋人と一緒に探してみるのを薦めるぞい。
 年寄りの正真正銘最後の道楽じゃ。宝探しの気分でやってみてくれ、じゃあ天国で二人を祝福しつつ眺めておるからのー。

追伸

 ちなみに、まだおらんかった場合は一番仲の良い友達に、これを見せて、一緒に探してみての。
(……変な爺さんだと思ったじゃろうが、蓮ちゃんをよろしくお願いさせて貰いますわい)
 
▼△▼△▼△


 読み終わったあとの私の感想はただ一つ。
「蓮子のお爺ちゃんって性格、思いっきし蓮子似だったのね……」
 どっと疲れた。
 にしても何ともアクティブでアグレッシブな爺ちゃんだ。人生の最後の最後まで楽しもうという考えは、蓮子に通じる所が山ほどある気がしてならない。
「まあねー。私、親戚の人に『一卵性孫娘』とか褒められたことあるし」
「褒めてないんじゃない、それ?」
「大丈夫、私が褒められてると思えばオールOK!」
 びしっと親指を立てて、蓮子無意味にガッツポーズ。
 はあ、さいですか……。
「にしてもさ。恋人宛には何も書いてないのに、私宛にコメントがある辺り、お爺ちゃん良く分かってるじゃない」
 書いても当分は意味無いと思ったのだろうか。下のほうには、この手紙を書いたのだろう1年以上も前の日付が入っているが、良い洞察力だと思う。
「あー、それ失礼しちゃうわよね。こんな花も恥らう素晴らしき乙女なのに」
「恥らうの、花?」
「団子の方がいいかな」
 ダメダメだった。
 蓮子はやっぱ蓮子だ。
「まあ、そーゆー訳で! この箪笥に私の爺ちゃんが隠したという幻の秘宝を探すべく、メリーにご来訪頂いたのでありをりはべりいまそかり」
 何でラ行変格活用よ、しかも古文。
 とは言えわざわざのご指名だ、無論断る道理もない。生憎と間違っても恋人じゃあないが、親友代表として参加させてもらおう。それに宝探しは嫌いじゃない。
 けどまあ。
「それは良いんだけどさ。ただ蓮子、見た感じ引き出しなんて5つしかないんだけど。これじゃ案外あっさりみつかって終わるんじゃないの?」
 小さいと言うつもりはないけれど、大きなボストンバックにいれてどうにか運べるくらいの大きさだから、そこまで大きいわけじゃないし。
 そんな探すのに苦労しそうには思えなかった。が、蓮子はちっちっち、と人差し指を口の前で左右に振る。
「甘いわねメリー。メリーは連太郎爺ちゃんを知らないから分かんないだろうけど、うちの爺ちゃんって遊びに手を抜いたことは一度も無いんだから。ましてや爺ちゃん生涯最後のお遊び、絶対そんなホイホイ解ける訳は無いね!」
 なんだろなぁ、その凄い信頼。さぞかし仲良かったんだろう。
「差し詰め今回のサークル活動は秘封倶楽部じゃなくて秘『宝』倶楽部ってとこね。ようこそメリー、秘宝倶楽部へ。なんちゃって」
「安直なネーミングセンスはよろしくないと思うけど」
 まがい物とかぞろ品な感じがとてもした。
 あるいは誤字とか。
 ただそれよりも、まず蓮子に注意すべきことが一つあるか。丁度そう思ったとき、鳩時計が能天気な声を6回上げた。ぽっぽー。
「ところでさ。マスター困ってるから、とりあえず家に帰るべきだと提案してみるんだけど」
 良く言っても騒がしい客、悪けりゃ営業妨害に近いし。
「そだね。このまま続けてたら、この喫茶店名物の漫才コンビって呼ばれるかもしれないし」
「ちなみに、どっちがボケでどっちがつっこみ?」
「そりゃもちろんメリーがボケ」
「逆でしょうが!」
 しまった、つい反射的に突っ込んでしまった。
 ふいに大阪あたりで、蓮子と漫才コンビを組む自分の姿を想像する。……なんだか妙に似合ってて嫌になった。店員さんの視線がちょっと痛い。
 レジで会計を済ませて外に出る。ありがとうございました〜という声を背に受けつつ、さぞや迷惑な客だったろうなぁと思わずにはいられない。
 季節は秋にさしかかり日も短くなった事もあって、外は既に夜の帳が落ちていていた。
 かくて蓮子のトランクを私が運び、蓮子は件の宝箱をバッグに入れてえっちらおっちら家へと向かう。
「うー、重いー。持ってくる時からずっと思ってたけど、これメリーといい勝負……あいた!」
 不穏当な発言をしてくれたので、蓮子の頭をはたく一幕があったことを除けば、概ね平和に到着。
「はーい到着ー。6時22分と38秒」
 星を見上げて蓮子がいつものように時刻を読み上げる。
 そして、蓮子の後について部屋の中へと足を踏み入れる。
「ちょっと散らかってるけど、まあ気にせず入って入って」
 そういう蓮子の部屋は、何度か入ったことがあるけれど今回『も』例によって例の如く汚かった。ついでにいうと、全然ちょっとじゃないし。
 とりあえずテーブルの上にあるゴミを下に降ろしてから、蓮子が箪笥を置く。
「そういや蓮子は中、ちょっとは見てみたの?」
「まさか。手紙読んですぐメリーと一緒に見るの決めたからね。じゃあご開帳と行くわよー!」
 そして、蓮子は引き出しの一つを引き抜く。
 スコンと引き抜いたその中身は見事に空だった。
「残り4つも続けてドンドン行くわよ、メリーも半分よろしくー」
 妙に楽しそうな蓮子にひきずられて私も引き出しをそっと引き抜いていく。ただ、生憎と中身はどちらも空。蓮子の方も同じだったらしい。
「……えーっと。普通に何も見つからないんですけど、宇佐見先生?」
「なんで敬語なのよメリー。まあ当然の結果よね、10秒で分かるんだったら謎解きなんかになりゃしないし。さあ、ここでメリーに問うわ。私達は何?」
 唐突に聞かれた。
 って。何かといきなり言われても。
「大学生。ついでに言うと現在進行形で暇人じゃない?」
「ちっがーう! 私達は結界の境目を探す、言うなら冒険者よ」
「ああ、そういう質問ね。ええ、蓮子がアレな場所ばっかり行こうとするおかげで、いつもいつも大冒険になるわね」
「そうそう」
 皮肉をこめたが、いつものように軽く流される。どんぶらこ。
 そういえば桃太郎って、一歩間違ったら桃切るとき包丁で真っ二つだよなぁ。おっかない話だ。
 そんなバカな事を考えている間も蓮子の話は構わず続いた。
「で。世のファンタジーでは冒険者たるもの、宝箱の一つも開けられないと生きていけないのよ。王様は元凶を退治して来いと言うけどロクな援助もしないし、武器屋も宿屋も普通にお金を取るし。第一、鑑定するのと売値が同じってのはボッタクリも良い所だと思うのよね」
 蓮子が気合を入れて力説した。
 攻略できないで放り投げたゲームでも沢山あるんだろうか。妙に説得力がある。
「いくら連太郎爺ちゃんでも罠までは仕掛けないと思うけど、隠し扉の3つや4つは絶対にあるわ。そこで……ふふふふふ」
「罠って、ねぇ」
 どういう関係なんだか。
 にやつきながら、蓮子は引っ張り出した5つの引き出しを丹念に調べ始めた。さらに、コンコンと引き出しを軽く叩き始める。
「見るからに怪しいんだけど、蓮子は何をやってるわけ?」
「物の本で読んだんだけど、後ろに空洞がある時は叩くと音が違うのよ。まあ爺ちゃんの書庫で読んだんだけどね。……おし、やっぱりある」
 一番大きい細長い引き出しを見て、蓮子は小さく頷いた。
「メリー、ここ見て。小さな穴があるでしょ」
「ん? ……あー、あるある……でもこれが何?」
 私が聞くより早く、蓮子は台所から何かを持ってきていた。……爪楊枝を。
「よ……っと」
 すると、カコンと軽い音がした。後ろを見てみると底板が少しずれていて、引っ張ると動いた。
「へー! 凄いわ、これが隠し棚なんだ。でも蓮子って怪しい特技持ってるわね……」
 変な風に応用すれば、明日からでも空き巣ができそうだ。
「生活の知恵と言って欲しいわねメリー。さて、じゃあ見てみましょうか……ん? 何これ」
 蓮子が取り出したのは1枚の紙。横から私も見てみる。
 そこに書かれていたのは。




『スカ』




「…………」
 あ、蓮子が固まった。
「……ぷ。素敵なお爺ちゃんじゃない……く、ふはは……!」
「えーいメリー笑うな!」
 笑いのスイッチはいつだって急に来る。
 気持ちは分かるけど、ごめんちょっと無理……あははは!
 ダンダンと床を叩いて笑い転げる私に対して、蓮子は全く対照的に憮然としていた。
「どうやら心してやらないとまずいようね……爺ちゃん見てなさいよ、必ず全部暴いてやるから!」
 宙に向けて拳を突き上げる蓮子。
 その様が何ともおかしくて、さらに笑っていたら蓮子に頚動脈をしめられた。
「ぐえ……蓮子、死ぬ、死ぬー!」
「メリーも笑ってないで手伝う手伝う!」
 ようやく笑いの渦から解放された私は、とりあえず見よう見真似で一つ一つをチェックしていく。
 それから先も
「ん……この板、丸ごと外れる仕組みになってるわね。……くあ! 何が『外れじゃよ、ふぉっふぉっふぉ』よー!」
 とか
「そっか、ぱっと見じゃ錯視になってて見えないけど、この奥にも隙間が……『残念じゃったの!』だってー!? うがー!」
 などなど、色々と蓮子はポコポコ罠に嵌っていた。
 でも……ごめん蓮子、言っちゃ悪いけどもの凄い楽しい。なんていうか蓮子見てるだけで。
 5連発くらい連続で手玉に取られてずーんといじけている蓮子を眺めつつ、出来るだけ外せる部分が外れた箪笥を見る。
 と、その時。私はある物に目が行った。一番下の小さな引き出しを外した裏にある、小さな菊の飾りに。と言っても別に特段隠れているわけでもない。
 ただ、こういう見えない所に飾りっ気を出すんだから、昔の日本人は粋だったんだなと思った。
「へー。随分綺麗に彫刻してある。ねえ蓮子ちょっと見て、これこれ」
「あーそうね。……んー、もうこれ以上、隠す仕掛けは無い気がするんだけど……」
 未だに悶々と悩んでいる蓮子。 
 別に何という気はなかった。
 飾りを触ってみて、ちょっと弄ってみようかと何気なく軽く引っ張ってみただけなのだが……その時、ズッ、という音がして飾りが動いた。
 あ。
「えーっと、あのさ蓮子。悩んでる所悪いんだけど……見つかったみたい」
「え、嘘!? ……がーんがーんがーん……」
 力いっぱい蓮子はショックを受けていた。
 まあ蓮子のフォローは後でやるとして。
 とりあえず、そーっと引き抜いていくと、それは長方形型の桐箱だった。
「ねえ蓮子、どうやら、これがビンゴくさいんじゃない?」
「しくしく……ああメリー、あなたに教える事はもう何も無いわ!」
「無駄に落ち込んでないよーに。……んと、あれ。これどうやって開けるんだろ……」
 しかし、まぐれで見つけたは良いものの悲しいかな開け方がわからなかった。
 苦笑する蓮子に教えてもらいながら、ゆっくりと箱を開ける。一体中に何があるのか、ついつい私も期待してしまう。
 そしてその中身がついに姿を現した……のだが。
 




「……もしもし蓮子さん」
「なんでしょうかメリーさん」
 今度は二人して敬語になった。
「箱を開けたらまた同じような箱が出てきたような気がするのは、気のせいかしら」
「大丈夫、多分現実だわ」
 出てきたのは一回り小さな同じような桐箱。
 思わず目が点になった。なかなか、コメントし辛い。
「まあまあメリー、とりあえず開けてみない事には始まらない」
「そりゃまあそうだけど。ねえ蓮子、金太郎飴って知ってる?」
「美味しいわよね」
 とりあえず私が言わんとした事はそれで蓮子にも通じたらしい。
 こほん、と一度咳払いした後、蓮子は天井を指差しビシィっとポーズを取った。
「でもねメリー。私達は進まなければいけない、そこに箱がある限り!」
「んな無駄に格好つけなくても」
 全然格好良くないし。
 とは思ったが、口には出さない。どうせ蓮子も知ってる。
 にしても今日は本当、いつもよりも三割増くらいで蓮子のテンションが高い。旅行帰りだというのに元気なもんだ。
 お互い苦笑しつつ、私達は続きにとりかかる。んで。次の箱をあけると、さらにまた箱。その箱をあけると、またまた箱。も一つ開けても、やっぱし箱。
「なんかさ。たまねぎの皮剥いてる気分なんだけど」
 自分で言ってみて、言いえて妙だと思った。
 蓮子はというと、どうやら脱力感が笑いに移行したらしく、クスクス笑っている。
「いやいや、爺ちゃんらしいわー。ねぇメリー、これバレンタインとかでやったら面白いんじゃない、すっごい大きな箱でチョコレート渡すんだけど、どんどこ小さくなってくの。そして最後はチロルチョコとか」
「いつからバレンタインはネタに走るイベントになったのよ」
 んなことやったら絶対に愛情を疑われると思う。
 まあ『愛なんてこうやってドンドン磨り減っていくもんだ』っていう哲学的な問いかけにはなるかもしれないけど、それはさらに悲しい。
 つーか本当に似たもの同士だわ、蓮子と蓮子のお爺ちゃん……。
「ほらほら笑ってないで開けるわよ、一卵性孫娘ー」
「はーい。まあでも、きっとそろそろ終点よ」
 蓮子の言うとおり皮剥きを4回も繰り返したことで、箱はかなり小さくなった。確かに、大事な物を仕舞うには、そろそろ限界だろう。
 そして、中を開けるとその中にあったのは……確かに箱ではあった。ただ。
「ねえ蓮子。これ、宝石箱か何かかしら?」
 綺麗な細工の施された洋風のデザインは一瞬宝石箱を思わせた。
「……ん、違うんじゃない? ほら、横にハンドルがあるもの」
 言われてみると、確かに手回しのハンドルがある。
 とりあえず箱から出して、それを蓮子に渡した。
「ハンドルってことはひょっとして……あ、やっぱり。メリー、これオルゴールだわ。それと……手紙も入ってる」
 私も見せて貰うと、透明なガラスの中に歯のついた細長い金属の円筒やらそれを弾くための櫛のような物があった。確かにオルゴールだ。
「ん? 何だかオルゴールの奥に写真入ってるけど。……あれってもしかして蓮子?」
「え? ……わ、本当だ。私の小学校の頃の写真だわ。8歳くらいだと思うけど」
 そこには、畑の中で麦藁帽子を被ったまだあどけない姿の女の子の笑顔が写っていた。うん、確かに蓮子だ。
 ……可愛い。
 つい私がじっと眺めていると、かさかさと紙の擦れるような音が耳に入る。
「これ、メリーも読む?」
「良いわけ?」
「ここまで付き合ったんだもの、メリーにも当然読む権利はあるわよ」
 その言葉は、私も一緒に読んで欲しいと蓮子が言外に伝えていた。
 蓮子の側に寄っていって、私も手紙に目を通す。


▼△▼△▼

 蓮ちゃん、すまんすまん。ここまで来るのはさぞかし大変だったことじゃろうて。そのオルゴールはわしからの贈り物じゃ。宝物としては大したものじゃないかもしれんが、貰ってくれ。
 でもの。
 この箱の本当の宝物は、大事な友達と一緒にわいわい言いながら楽しんだ時間じゃよ。今、この年になって思うが、一生つきあっていける友人というのは、そうそう数多くいるもんじゃない。
 いま側にいる友達を大切にの……と。いかんいかん、年を取るとどうにも説教くさいわい。
 わしは今ふと振り返ってみると、蓮ちゃんと遊んだり話したりした時間が、一番楽しかった。まあ、ばあさんに知られたら妬かれるかもしれんがの。
 できれば蓮ちゃんの花嫁姿を見てからと思ってたんじゃが、それは天国から気楽に待ってるぞい。じゃあの、いつまでも幸せでいておくれ。

△▼△▼△  



「ちぇー。そんなに見たかったんなら、頑張って100くらいまで生きれば良かったのに。全く、だらしないんだから」
 何気ない蓮子の言葉に、私が手紙から目をあげて蓮子の方を見て。
 その瞬間、私は息を呑んだ。
 いつもと変わらない笑顔のままで。
 蓮子が泣いていた。
「第一、まだメリー会わせて無いのになぁ。そしたら言ってやったのに。『私の結婚相手を紹介しに来ましたー』とか。本気にされたらアレだけど」
「蓮子……」
 今日は、蓮子の様子は普段よりもかなりはっちゃけ気味だった。
 けどそれは無理矢理でしかないのを、今ようやく知った。
「あーごめん。メリーさっき言ってたけど、たしかにたまねぎの皮剥きみたいなもんだわ、涙止まんないー」
「……はい、これ」
 私はポケットからハンカチを出して蓮子に渡す。
 余計な励ましはいらない。
 私には何も言えないし、蓮子もそれを望んでない。だから今はただ黙って側にいよう。この時間を共有した大切な友人として。

「チーン!」
 そう、例えハンカチで鼻をかまれようとも。
「ありがとメリー、はいこれ」
「いらない……」
 つーか鼻かんで返すな。
「そういえばさ、蓮子。あのオルゴールってどんな曲なんだろう」
「そだねー。これで演歌とか流れたらあれだけどね。まあまずは聞いてみようか」
 そう言ってからからと笑う蓮子は、少なくとも表面上はもういつもと変わらなかった。
 ゆっくりと蓮子がハンドルを回すと、オルゴール特有の音色が聞こえてくる。
 あれ、何だっけこの曲。
 昔どこかで聞いたような。
「……埴生の宿も、わが宿……かぁ。そういえばこの曲、爺ちゃん好きだったっけ」
 蓮子に言われてやっと私も思い出す。懐かしさと、そしてちょっとした寂しさを呼び起こす曲だ。
 蓮子は目を閉じて、ゆっくりとハンドルを回す。
 しばらくの間、部屋の中に静かな音色が染み渡るように広がっていく。
 私達は何も言わず、ただ黙ってしばらくそんな時間を共にした。

 





 その後、私は家に帰り、明けて翌日。
「……遅い」
 私はいつものように、店内で蓮子を待っていた。テーブルの上にはコーヒーカップ。
 今日は何となく無性にブラックが飲みたい気分だったのだが、思った以上に苦くて途中であっさり挫折した。ハードボイルドな探偵さんも大変だ。
 その時、カランカランと店内のドアベルが鳴る。
 あー、やっと来たか。
「ごめんメリー、ついつい二度寝したら遅れちゃったわ! あ、すいませんアイスコーヒー1つ」
 言い訳にもならない説明と共に、蓮子颯爽と登場。
 既に聞き飽きて怒る気にもなれない。
「別に慣れてるし。ところで蓮子。あれっだけ派手に外したけど、ちゃんと元に戻ったのあの箪笥?」
「そりゃあね、もちろん大事な形見ですしー。でも一つだけ分からないのよね……。あんまり気になって、寝不足で二度寝しちゃったくらい」
「するなっての」
 ごめんごめんと言いつつ恐らく反省ゼロで、頭をポリポリ掻きながら、蓮子は私に尋ねた。
「ねぇメリー。なんで子供の頃の私の写真がオルゴールの中にあったのかって、想像できる?」
 ストローでアイスコーヒーをクルクルと回しながら、蓮子は首を傾げていた。
 その質問に私は一瞬ぽかんとする。
 これは意外だ。普段からあれほど勘の利く蓮子が、こと自分の事になるとこれだけ鈍くなるとは思わなかった。
「理由なんかはっきりしてると思うけど……本当に分かんないわけ?」
「え? メリーは分かったの!?」
 私の言葉に、蓮子は驚いて立ち上がり膝をガツンとテーブルにぶつけて、つぉおお……と呻く。
 ありゃ、どうやら本当に分かってないらしい。
 普段から蓮子の方が鋭くて、後で私が気がつかされるパターンばっかりだから凄い新鮮だ。
 できればもうちょっと引き伸ばしてみたい……ともちらっと思ったけど、やめとこう。親友を困らせる趣味は無い。親友にはしょっちゅう困らされてるけど。
「ようするに、蓮子のお爺ちゃんは蓮子のことが大好きだったって事よ」 
「……それは知ってるけど。メリー、もうちょい詳しく」
 今のはかなり大きなヒントのつもりだったのだけど、まだ気がつかない。
 なるほど、私の役目はこれを蓮子に教えるという意味もあったのか。
「あんな何重もの箱の奥の奥に仕舞っておきたいくらい大事だって意味よ、きっと。ほら、昔から良く言うじゃない。箱入り娘って」
 そういって私は軽く笑う。一度も会えなかったから私には分からないけれど、それをこんな方法で伝えようとしたって事は、蓮子のお爺ちゃんは割と照れ屋だったのかもしれない。
「ぶ! けほけほげほ!」
 案の定、蓮子は見事にむせ返った。
 RPGで宝箱を開けるときはドキドキします。中身がポーションとかだと何とも寂しいですが。
 それでも頑張って宝を探してしまう、中身が何か分かるまでの過程が非常に楽しいです。
 秘封倶楽部の二人が、そんな冒険に満ちた素敵な日々を、今後も過ごせますように。
はね〜〜
作品情報
作品集:
最新
投稿日時:
2006/10/27 10:02:07
更新日時:
2006/10/30 01:02:07
評価:
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POINT:
0
Rate:
5.00
1. 5 箱根細工 ■2006/10/29 04:21:29
さてはて。
2. 9 kuro ■2006/10/29 17:00:42
可愛いよ蓮子!
3. 7 爪影 ■2006/10/30 15:21:45
 人のハンカチで鼻をかむとは凄まじいですな蓮子さん。
4. 2 らくがん屋 ■2006/11/01 17:05:13
秘封であることを利用していない秘封は減点。現代物はお呼びでないっつーの。
5. 6 Fimeria ■2006/11/02 01:57:20
一番の宝が時間とは、確かに納得できるものですね。
もしかすると、宝箱は探す時間が一番楽しいのかもしれません。
6. 5 椒良徳 ■2006/11/03 12:03:25
いまいち感動物に徹しきれてない感があります。
そのせいで中途半端な印象を受けます。
7. 7 nn ■2006/11/05 02:40:47
良い雰囲気と勢いのある作品でした。最後のオチで思わずにんまりさせて頂きました。
8. 10 ■2006/11/05 02:52:22
爺さんに惚れた。心から惚れた。
テンポも良く、笑いといい話のバランスも取れていて、お見事です。
9. 5 翔菜 ■2006/11/05 11:52:25
一卵性孫娘吹いたw
良い話ではあったんですが若干違和感、かな。
爺さんのキャラが、決して悪くは無いけどもうひとつしっくり来ない感じ。
ただ泣きつつもそれで済まさないのが蓮子らしくw
10. 6 2:23am ■2006/11/07 01:01:07
とても面白かったです。セリフもとてもよかったですし。
ただ、ちょっと間が取れていないかな、と思いました。すぐ返ってくるんですね、反応が。それがどうも不自然に感じてしまう。とてもよい話だったので、そこが残念でしたね。
11. 5 つくし ■2006/11/07 16:57:37
とても温かいお話で、セリフのセンスなどもかなり良いと思います。正直私好みの作品なんですが……なんだか「惜しい」という感じがします。地の文全般がもう少し整理されていると読みやすくなったような。セリフの数ももう少し削ってスリムに出来たと思います。
12. 4 おやつ ■2006/11/07 17:49:03
お爺ちゃん。・゚・(ノД`)・゚・。
いかん素で切なくなってきた。
良いお話をありがとうございました。
13. フリーレス サカタ ■2006/11/11 04:44:34
なんだか東方キャラじゃなくても成立してしまうおはなしですね。
14. 6 たくじ ■2006/11/12 22:25:26
じいちゃんの思いにジーンとしました。
でもじいちゃんを登場させ、なおかつ死亡させてしまうのはやりすぎかなぁと。
そこまでするならオリジナル作品にしちゃっていいんじゃないでしょうか?
15. 6 藤村うー ■2006/11/13 01:47:22
 箱入り娘。
 爺さん婆さんが「じゃろう」なんて喋ってるとどうも違和感を覚えて仕方ないのですけども……しかも手紙で。
 それはともあれ、爺さんを含め各人のキャラが立っていてとても楽しく読めました。爺さんは、連太郎という名前が付いているからかどうか判然としませんが、ちょっとキャラが濃すぎです。
 愛すべきキャラではあるのですけども。
16. 8 反魂 ■2006/11/13 23:43:25
ほゎーっ。
こういうちょっと涙でハートウォーミング、なお話は本当に大好きです。爺ちゃん粋だよ爺ちゃん。
あと蓮子鳥取出なんだー。俺と同郷同郷〜。
因幡の白うさぎの美味しさはガチ。いやほんと。

一瞬平凡と見せかけて、最後に意味を持たせる―― 箱というお題の使い方がここまでで一番巧みじゃないかなと思いました。お話の良さもさることながら、そこに一層感服。
17. 4 雨虎 ■2006/11/15 00:44:59
昔の箪笥の隠し扉ってかなり見つけにくいものですよね。
それだけ大切な物をいれていたということなのでしょうか。
お茶目なおじいちゃんの良いお話でした。
18. 6 いむぜん ■2006/11/15 20:41:19
境界を暴くとかではない些細な事件なのにスケールの小ささを感じさせない。
でも、これって東方SSなんだろうか?
19. 10 ABYSS ■2006/11/16 18:34:48
凄く面白かったです。
テンポもよく内容も素敵でした。
泣き所のあるような話でも湿っぽさがないのが一番良かったと思います。
20. 7 blankii ■2006/11/16 20:55:12
なんて、ぷりちぃな、じじいだ! 蓮子の爺様が一瞬、俺の中のぷりちぃ度でてゐを凌ぎました。一瞬ですが……恐るべし。
21. 7 as capable as a NAMELESS ■2006/11/17 02:13:29
爺ちゃん粋ですねー。孫娘がこんな活動している事までお見通し?
22. 7 しかばね ■2006/11/17 04:45:54
こんな形見なら、是非欲しいものです。
仕掛けを解けるかどうかは別として。
23. 4 人比良 ■2006/11/17 20:19:17

始終にやにやしながら読ませていただきました。こういうお話には弱い。

……言いつけ守らず一人で行ったらすごい虚しいことになってたんだろうなあ。
24. 4 目問 ■2006/11/17 21:58:41
 じいちゃんお茶目さん。
 箱の謎を明かす、てのは楽しげで良かったのですが、箪笥や引き出しの大きさなどといった描写をもっと具体的にしてくれるとイメージしやすくて嬉しかったです。個人的に。
25. 8 K.M ■2006/11/17 22:35:31
ジーさんやるなwwマトリョーシカ罠とか凄いよ。
それにしても、「一卵性孫娘」は考えれば考えるほど言い得て妙だと思う。
26. 6 木村圭 ■2006/11/17 22:51:51
たまねぎはじっくり炒めると甘みがでて美味しいのです。人付き合いもまた然り?
一卵性のじいちゃんがとても良い味だしていました。時折箪笥を分解しつつ昔を思い返す蓮子が幻視できそうです。
27. 4 時計屋 ■2006/11/17 23:07:07
箱は開けるまでがお楽しみ。
そんな感じの良い話だったと思います。
宝を探す過程がもうちょっと凝っていると良かったです。
28. フリーレス はね〜〜 ■2006/11/23 20:06:29

 作者のはね〜〜ですー。まずは、お読みくださいました多くの方に深く感謝いたします。ありがとうございましたーっ!
 しかし……にゃぁ。無念なのですよ。
 何が無念かって、この話は藤村さんに間違われるのを目標に書いてたのでー(こら)この話の裏テーマは「作者当てをしようとした人に向けたびっくり箱」だったりしたんです、実はw 
 結果発表後に「残念だったね!」(じまんぐ@SH風味)と言うのを楽しみにしてましたが、物の見事に鏡を見ながら自分自身に言うハメになりました。しくしく。

 おっほん。まあそんな事はさておき(苦笑)連太郎爺ちゃん、思った以上に好きになって貰えて私としてはとても嬉しいですw
 それでは以下、レス返しですー。

>時計屋さん

 宝を探す過程は何度か書き直したんですが……どーしても上手く書けなくて(涙)結局一部ダイジェストにしてしまいました。絶対に過程を凝らして細かく書いた方が面白いと分かってはいたのですけど……ぐっすん。すいません、精進します(汗)

>木村圭さん

 そうですね、蓮子はきっと昔を懐かしむように時折箪笥をいじったりしている事でしょう。
 箱にはいつも、お爺ちゃんとの思い出が詰まっていますから。

>K.Mさん

 連太郎爺ちゃんは色々と蓮子の行動パターンを考えながら罠を張ってたでしょうから、さぞかし楽しかった事でしょうw
 ちなみに一卵性孫娘って単語は私も結構気に入ってたので、ご好評でありがたい限りですw

※ちなみに蓮子の『蓮』の字は、名づけの際に連太郎爺ちゃんの『連』から取ったという裏設定があったりなかったり。

>目問さん(つーか日間さんw)

 お茶目じじいです。私もこんな風に年をとりたいw
 で、ご指摘点の箱の大きさとか、引き出しとかの描写の問題は……はい、分かってました。分かってはいたんですよ、これじゃあイメージし辛い事は。
 でも詳しく描写する力がありませんでしたぁ……しくしくしくしく(泣)

>人比良さん

 うはー。考えもしませんでしたが、それは本当に悲しいですね。というかある意味、涙なくしては読めない話な気がしてなりません(笑)

>しかばねさん

 私も欲しいですー。
 まあ、私は不器用の極みなので、絶対に謎は解けないでしょうけどw

>as capable as a NAMELESS さん

 流石にそこまで読みきってはいないと思いますが、何かさぞかし楽しそうな事やってるだろう、位は確実に思ってたでしょうねw
 でも爺ちゃん好評で本当良かったー。

>blankiiさん

 うは! てゐ超えたんですかー!?
 うわぁい、じゃあ代わりに私はてゐをお持ち帰りー(エンシェントデューバー)

>ABYSSさん

 今回最初の10点さま。わーいっ。
 ちなみに、泣き所で湿っぽさを出さないように……は、かなり注意して書いた部分ですので、そう言って下さって本当嬉しいです。
 まあ、そのせいでメリーのハンカチが1枚パーになりましたがw

>いむぜんさん

 東方SSかどうか……は、どうでしょう(苦笑)
 少なくとも私はそのつもりw
 蓮子とメリーのSSだとは胸張って言えると思っていますけどね(笑)

>雨虎さん

 蓮子かわいいよかわいいよ蓮子、な想いがこめられていたのですよ。
 とか書くと、何ともアレですねw
 話とは全っ然関係ありませんが、メリーも可愛いよ!(ぉ)


>反魂さん

 まずは1位おめでとうございますw
 で……「ああ、こうやって読者さんに読んで欲しいなぁ……」と夢見ていたそのままの読み方をしてくださいました。ありがとうございますー。
 ちなみに、鳥取で食べた因幡の白うさぎは本当美味かったです。ええ色々と想像しながら食べました、色々と。って、そこえろいって言うなー!(ぉ)

※ご指摘の通り、お題のあるこんぺという事もあり、とことんまでテーマである『箱』に拘って書いていました。テーマ性に関して褒めて頂けた事、本当に嬉しかったです。

>藤村うー さん

 レミリアう〜(違います)
 うう、藤村さんから10点取りたかったですー! やはり難しかったですがw
 ちなみに手紙言葉で『じゃろう』なのは連太郎爺ちゃんの性格を分かりやすく表す為に使ってます。ちょっとアレだったかなとも思ってます。やりすぎだったかもしれません。にゃうん。

 蓮子やメリーのキャラが立ってるのは当たり前です。だって、参考にしてるのが藤村さんの秘封倶楽部だからですもん(笑)爺ちゃんは……当初予定よりもさらに濃くなったかなーと(苦笑)
 とりあえず、愛してあげてくださったら嬉しいです。
 ちなみに8歳くらいの蓮子の写真は、イメージ思いっきりろりれんこです、あはは。
 ついかっとなって書いた。悪気はなかった。今では萌えている(ぉ)

>たくじさん

 前提条件で亡くなっているとはいえ、それでも死という事実はちょっと重いだろうなぁ……とは私も思っていました。この辺りで評価が若干下がるだろう事も覚悟してましたし(汗) 
 ただ、こういう重い事実があったにも関わらず、蓮子とメリーがその中でどういう気持ちでいて、どういう事を考えて、どうふるまうだろうか……それをどうしても描きたかったのです。
 とはいえ、そのようなご感想があったのも事実。心に留めておきたいと思います。

>サカタさん

 仰るとおり、この話はオリジナルで書いても成立はします、間違いなく。でも、私はオリジナルで書きたいとは思いません。
 そもそもこのお話は、「秘『宝』倶楽部へようこそ!」ってタイトルにも在る通り、秘封倶楽部とかけて考えたからこそ思いついた話です。
 秘封倶楽部の二人がいたからこそ書けました。無かったら書けなかったでしょう。
 そして普段から大冒険ばかりの二人だからこそ、言うなら日常的で現実的な部分にスポットを当てたストーリーも描く意味はあると私は思うのですよ。
 日常があるから非日常がありえる、と言いますか。

 東方キャラでなくても成立しますが、でも「この二人で書かないと面白みが大きく損なわれる」話を私は少なくとも書いたつもりです。ご理解頂けましたら幸いです。

>おやつさん

 えーと、紅楼夢2ではお会いできて嬉しかったですw
 4点という事は、当然あと6点分がある訳でw あと6点分、次回では頑張ります(苦笑)
 でも爺ちゃんは気に入ってくださったようで何よりでしたー。

>つくしさん

 ぐっさぁっ!(何かが刺さった)
 あぅあぅあぅ、その感想はとっても正しいです。物足りなさというか、後なにか一つ必要だった気は私もすっごいしてるんです。はぅー。
 そして地の文は……本当仰るとおり。TOP10の人と比較したら明らかに分かりますが、私の地の文(特に情景描写)は下手なんです(汗)
 これでも大分書き直したんですが、現状の私の限界かと(泣)逆に、台詞は書いてて楽しいせいもあってか、いっつも削りが甘くなります。

 ……精進します(汗)

>2.23pmさん

 はぅあぅあぅあぅ。
 ごめんなさい、それ私も提出後に読み直して思いました。推敲不足です。ついでに言うと、ついつい筆が乗ると地の文薄くなる病気でもあります。
 慢性的です。しかも、私にとっては不治の病かもしれません。……助けてえーりん!(ぉ)

>翔菜さん

 オリジナルキャラはバランスが本当に難しいな……と思いました。
 強く描きすぎると、我が強くなりすぎてしまい主人公がかすれ。ある程度抑えると、描写不足になる。しっくり、の正体は私も何となく理解できるんですが、やり過ぎちゃうとただでさえ強烈なキャラである爺ちゃんが強くなりすぎちゃうというジレンマが。(初稿では蓮子回想シーンとかありました)

 蓮子らしさに関しては……まあ蓮子はあんな奴ですからw

>翼さん

 えーっと、嬉しいですが褒めすぎです(苦笑)
 お二人目の10点、ありがとうございましたっ。これからも頑張りますー。

>nnさん

 ありがとうございますー。私の話は大抵、いつも雰囲気と勢いに頼りがちですけど(苦笑)
 オチがちゃんと綺麗にオチていたようで何よりでしたw

>椒良徳さん

 あぅ……やっぱり言われましたね(汗)
 下手に湿っぽくならないように書いたことで、どっちつかずと思われる危険は……分かってたのですけど、自分の書きたい物を私の我がままで最優先にしました。
 お気に召さなかったようでごめんなさい(汗)

>Fimeriaさん

 ですね、それこそおねてぃにもありましたが『結果じゃない、過程が重要なんだ』って言ってましたからね。楽しんで頂けましたがら、嬉しく思います。
 でも最近久しぶりにエストポリス伝記をやってるんですが、苦労して隠し宝箱開けたのにポーションとか、連発されるとマジで凹みます(苦笑)

>らくがん屋さん

 にゃうーん……。

>爪影さん

 当初、私の中ではあそこまでやる予定は無かったんですよ。でも、知らず知らずのうちに蓮子が鼻をかみやがりまして(笑)
 作中で登場人物が勝手に動く瞬間って何度かあると思うんですが(私の場合は良きにつけ悪しきにつけ、しょっちゅうですがw)まさにそれでしたねw

>kuroさん

 可愛いですよね蓮子! でも、ろりれんこは、私が欲しいと思ってます!(ぉ)

>箱根細工さん

 ふにふに(何)



 では、レス返しなんだか何なんだか分からないのも一部ありますが(苦笑)以上をもってレス返しとさせていただきます。
 今回の目標はバリバリにTOP10入りだったんですが、残念ながら力及びませんでした。うぅ、次回頑張ろう……。
 では最後に。

「ふ、ふん! べつにあたいは、悔しくなんかないんだからねっ!!」
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