ボックスミュージック

作品集: 最新 投稿日時: 2006/10/27 12:27:16 更新日時: 2006/10/30 03:27:16 評価: 0/0 POINT: 0 Rate: 5.00
「妖夢、これを知ってるか?」
「先日見せてもらったじゃないですか。箱でしょう?」
「おう、まあこれは潰れてるんだけどな。潰れてないやつがあるんだ」
「はあ」
「お前、これ弾けるか」
「い、いえ。弾けません」
「よし、弾いてやろう。言っておくが俺はすげえうめーぞ」
 妖夢は勝手に彼を、妖忌のことを剣術しか出来ない男だと判断していたのだが、どうもそ
うではないらしい。
 かくして妖忌は見事に箱を奏でてみせた。

 その音色はとても綺麗で。

 戦場の跡のような寂しさで。

 夜明けを告げる雀たちのような愛おしさで。

 妖夢の心へ沁みこんでいった。

「どうよ、うまいもんだろう」
「す、凄いです師匠! もう一回やってください!」
 爛々と目を輝かせる妖夢を見て、彼はふっと笑い。
「これは意外と体力使うからもうめんどいんだよ。代わりに……」
 そして妖忌は彼女の小さな手を握り―――。






 目を開くと、天井が見えた。同時に音が鮮明に聞こえてきた。雀が鳴いている。冥界でも
雀はいる、鳴く、飛ぶ。別に他の世界と変わっているところなど無い。いや、決定的な違い
が一つあるが。
 もう一つ、別の音が聞こえた。こちらに向かってきているようだ。
 音は段々大きくなる。
 まだ大きくなる。
 もう一つ大きくなったところで……。
「妖夢ー? まだおやすみかしらー?」
 戸が開いた。
 障子で遮られていた光を止めるものは無くなり、妖夢は少し目を細めた。
「ん……眩しいです幽々子様あ……」
「眩しい? 眩しいの? やっぱり私のカリスマは外にも滲み出ちゃってるのねー?」
 何を言ってるんだこの人は。変なポーズをしているが、これがカリスマというやつなのか。
何にせよ妖夢の位置からは逆光により幽々子の顔は見えないため、ただの変態にしか見えな
かった。
「そんなことより、妖夢が私より起きるのが遅いなんて珍しいわね」
 変なポーズのまま幽々子が言う。
「も、申し訳ありません」
 朝食の準備も出来ていなければ、定時に起きることさえ出来ていない。
 これでは半人前もいいところだ。
 生真面目な妖夢は、本当に申し訳無さそうに頭を垂れた。
「……どうやらまだ寝惚けているようね」
「え?」
 言われてから数秒、妖夢は気付く。
 自分では直立の姿勢から、四十五度の角度で頭を下げていたつもりだった。
 ところが実際はまだ布団の上で寝転んでいる。頭を垂れたと思っていたのも、ただ首を曲げ
て目を閉じただけだ。
「も、申し訳ありません!」
 飛び降りんばかりの勢いで布団から下り土下座した。
「うーん、こんな妖夢もなかなかプリティーじゃない! 惚れ直したわ!」
「嬉しくありません!」
「ちぇ」
 妖夢の反応に、幽々子は誰が見てもわかるぐらい不満そうな表情をした。妖夢側からすると、
そんな表情をされても困るものだが。
「まあ昨日の宴会で疲れてるんでしょう。ゆっくりしときなさい。朝ご飯はそれまで待つから」
 そして幽々子は去っていく。ようやく変なポーズは妖夢の視界から消えた。
 そして呟く。
「待つんじゃなくて、たまには作ってくださいよ……」
 お嬢様とはいえ、死人とはいえ、仮にも女性なのだから。
 そう思ったがこれは男女差別だなと思い、結局彼女の体たらくを嘆くことしかできなかった。

 ゆっくりしてからと言われたからにはゆっくりしてから行こう。
 さて、どうして今日はこんなに疲れているんだろう。
 先程幽々子が言っていた宴会と関係がある、そう思い宴会の出来事を一つずつ思い出してい
く。
 
 宴会開始。 
 萃香が酒を飲む。
 みんながそれを奪いだす。
 萃香が取り返す。
 仕方ないので取るのを諦めて持参した酒を飲みだす。
 私は流し素麺をおいしく頂いていた。
 幽々子様が飲み物を渡してくださった。
 飲んだ。
 以下記憶無し。

「……」
 結局幽々子様か……。
 もはや慣れっこではあったが、やるせない気持ちになる。
 しかし過ぎたことを悔やんでいても仕方が無い。
 一先ず朝食を作りに行こう。
 そうして妖夢は立ち上がった。
 立ち上がると、障子が見えた。
 障子は四角い枠で分けられている。
「あれ……」
 四角。四角。
 何か引っかかっている。
 そういえば……あの夢。
『この四角い棚にしまっとくから、やりたきゃ勝手にやれい』
 そんな言葉が、妖夢の頭によぎる。
 ここ数年色々な出来事があったが、白玉楼の中は特にいじっていない。
 だとすると。
 妖夢は台所へ進む筈だった足の向きを、真逆に変えて進んだ。



 まさか酒をコップ一杯飲むだだけであそこまで酔うとは。
 今まで飲んだことなかったっけ?
 幽々子は台所の椅子で、そんなことを考えていた。
 宴会の時は細かいことは何も考えずに飲もう飲もうと言っていた。
 妖夢もその時に飲んでた筈なのに。
 ジュースかお茶かそれ以外の何かだったのか。
 真相はわからないが、とにかく謝ろう。妖夢は優しい子だから、きっとそれだけで許してく
れる。
 その時、離れた部屋から足音が聞こえた。妖夢が起きたのだろう。
 朝食でも食べながら、昨日のことでも話そうかな。
 しかし幽々子の意に反して、足音は遠く遠く、小さくなっていく。
「……あら?」
 期待していた分、腹の虫はさらに大きな鳴き声を上げだした。



 白玉楼は広い。故に全ての部屋を回った客人など、極僅かいるかいないかだ。
 その中でも、入り口から最も遠い部屋。特に名前は付いていない。ただ一番奥にあるだけの
部屋。そこに妖夢はいた。
 別段急ぐ理由など無かった。だから歩いてきた。しかし歩いていると、あまりの遠さに道を
間違えたのかと不安になる。最終的に妖夢は走っていた。着いた頃には息が切れていた。
「はあ、確か、この、辺りの、棚に」
 ぽつりと漏れる独り言も途切れ途切れ。
 妖夢はしかし、息を整えもせずに棚を探し始めた。
 そしてすぐにそれは見つかった。
「うわあ……、懐かしいなあ」
 思わず笑顔がこぼれていた。
 大事に大事に。妖夢はその箱を持ち上げた。
 
 あの日。夢で見たあの日。
 妖忌は妖夢に教えたのだ。この箱の弾き方を。
 妖夢はセンスがあったのだろう、すぐにコツを覚え三日もすれば妖忌に勝るとも劣らない腕
前までレベルを上げた。
 その後に妖忌が言った言葉。一文字違わず妖夢は覚えている。
 今こんなことを言われたら、私は怒るだろうな。
 ……でも、きっとあの時よりも喜ぶだろうな。
 そういえば幽々子様の前で弾いたことはないかもしれない。
 剣術ばかりと思われているだろうから、きっと驚くだろうな。
 妖夢は箱を静かに棚にしまって、幽々子のいる台所へ向かった。



「あ、遅いわよ妖……」
「ねえ、幽々子様!」
「は、はい?」
 少し上気した顔で、少し汗をかいて、少し息を切らして、それでいて満面の笑みを湛えて。
 そんな妖夢に、幽々子は思わず丁寧語を使って返事をしてしまう。
「幽々子様は私の箱を聴いたことがありました?」
「え、何?」
 今よくわからない単語が混ざっていた気がする。
「私の箱です、幽々子様は聴いたことありましたっけ?」
 聴いたことがあるもないも、箱という存在に対してどう耳を使えばいいのか。
 箱に耳を当てるのだろうか。
 それなら遊びでやったことはある。
 が、妖夢の箱とは何ぞや。
「いやー、そういえば無いわねー妖夢の箱を聴いたことー」
 棒読みだった。
「そうですよね!私もそうだと思いました!」
 対して妖夢のテンションは最高潮だった。
「じゃあ今週末に、ここで宴会をしましょう!幽々子様、人集めをしてきてください!」
「え!? 私が!?」
「そうですよ?」
「何でよ! こういうのは目上の者が行くんじゃなくて……」
「……幽々子様」
 思いっきりドスの利いた声が響く。
「私に任せなさい妖夢」
 今この瞬間、白玉楼の主従関係は逆転した。
「それでは私は、これから自室で練習をしておきます」
「その宴会で妖夢が、えーと、箱をやるの?」
「はい。大勢の方に聴いてもらいたいですから。これでも少しは自信があるんです」
 嬉しそうに話しているが、未だに箱という物が何なのかわからない。
 こうなったら妖夢が練習している時を覗き見て……。
「ああ、そうそう。練習の邪魔なので宴会まで私の部屋に入らないでくださいね」
「ええ、いいじゃない。妖夢が練習してるとこを見たいわ」
「駄目です。決して見てはいけません。見てしまったら……」
 見るとどっか飛んでっちゃうのかしら。鶴の恩返しのごとく。
「斬ります」
「物騒な鶴が出てきちゃったー!」
「それから私がいない間に箱が一ミリでも動いていたら、幽々子様のせいにして斬ります」
「何でよ! 一ミリってちょっとした揺れでもなるじゃない!」
「その時は日頃の行いが悪かったと思って諦めてください」
 それでは、と言って妖夢は自室に帰っていった。
 残された幽々子は変貌した妖夢に驚き、呆れ、そして。
「朝ご飯……」
 腹の虫は未だに鳴いていた。



 いくら待っても妖夢は出てこないだろう。
 そう考えた幽々子は、じっと家にいるのもどうかなと思い外に出た。
 特に行くところも無いし、人集めでもやってあげようかしらね。
「お付に見捨てられたご主人様、一体どこへゆかれるのでしょうか?」
 突如、目の前に現れた女が言った。
「誰が見捨てられたよ、誰が」
「あれ、勘違いだったかしら?」
「当たり前でしょう」
 八雲紫はつまんなーい、と実に楽しそうに言った。
「ねえ紫、土曜日どうせ暇なんでしょ暇なのよねだから白玉楼の宴会に来い」
「あら、強制?」
 もう手当たり次第に呼べばいいだろう。
 とにかく折角見つけた一人目、逃すわけにはいかない。
 中々人数が集まらなければ妖夢に斬られそうだ。
 とりあえずいつもの面子は確保しよう、幽々子はそう考えたのだ。
「でも残念なことに、幽々子の読みは当たっちゃってるのよねー、そう暇なのよ暇暇暇」
 知っている。紫に用事があることのほうが珍しい。
 境界を操る能力などを持っているのだから、実際は色んな行動をしているのかもしれないが。
「だから行ってあげるわ。優しいでしょ?」
「はいはい、凄く優しくて涙が出そうだわ」
「ところで、あそこで宴会なんて珍しいじゃない」
 全くだ。しかも言い出したのが妖夢というのもまた珍しい。
 間違いなく片付け役は妖夢になるというのに。
「何か妖夢が箱をやるー、とか言い出してね」
「箱?」
「そう、箱。意味わかんないでしょ?」
 やれやれと幽々子は溜息を吐くのだが、紫は何かを思い出すように考えている。
 しばらくして、ああ、と言うと。
「ふーん、妖夢が箱をねー。あの子意外と何でもできるのね」
 納得したように話を続ける。
「紫は箱っていうのが何か知ってるの?」
「もっちろーん。でも実際に箱って呼ぶ人なんか初めて聞いたけどね」
 くすくすと笑う。
 知らない幽々子に対してか、箱という名前で呼んでいる妖夢に対してか。
 いずれにせよ幽々子は聞かねばならなかった。
「ねえねえ、箱って何? 何なの?」
「知りたい?」
 コクコクと頷く。
 紫は、んー、と楽しそうに悩んだ表情で腕を組み。
「ま、当日までのお楽しみにしときなさい」
 そう言って空間に穴を開けた。
 何も無いところに、何かから何かを繋ぐ何も無い空間を生み出す。
 これが八雲紫の能力、境界を操る能力だ。
 中に入ろうとする紫を幽々子は呼び止める。
「ちょっと、別に教えてくれてもいいじゃない」
「やーだー」
「何で」
「だって」
 顔だけ見えるくらいに境界の入り口を狭める。
「そっちのほうが、私は面白いもの」
 ウインクした紫の顔が見え、それは閉じた。
 幽々子の目の前は、再びただの空間が映る。
「何よー、新手の苛めかしら?」
 不快そのものの表情をして、幽々子は歩き出した。
 歩き出してしばらく経ち、飛べばいいじゃないと思った。
 そう思っても、身体は飛ぼうとしなかった。



「霊夢、神社じゃなくて冥界で宴会するんだけど来ない?」
「珍しいじゃない、ここでやらないなんて」
 幽々子は博麗神社に来ていた。
 常日頃の宴会の功労者、霊夢は誘わねばならない。
 というよりは、いつもの面子を考えて真っ先に思い浮かんだのが霊夢だっただけだ。
「でも私が後片付けせずに済むのよね?」
「まあおそらくは」
「そして飲み食いもできるのよね?」
「まあおそらくは」
「そりゃあ行くしかないわね」
 片付け役の自分が、客に徹すことが出来る。
 これだけで行く理由には十分すぎたようだ。
 あっさりと二人目を確保できた幽々子も顔を綻ばせる。
「何よその顔。そんなに私に来て欲しかったの?」
 行く、という言葉を聞いた途端笑顔に変わった幽々子を、霊夢は訝しげな目で見てい
る。
「そりゃあ来て欲しかったわよ。幻想郷の主役ですもの」
「煽てても何も出さないししないわよ」
 特に嬉しそうな顔をするでもなく、あっさりと言葉を返す。
「それじゃ土曜日なんでよろしくー」
「はいはい」
 背を向け合う。
 霊夢は神社へ、幽々子は次の場所へ。
 と、何か思い出したのか幽々子は足を止め。
「そうそう、妖夢が宴会で箱をやるって張り切ってたわよ」
「は? 何よそれ」
 霊夢は知らないか。
 特に面白がったりする性格ではないから、知ってたらきっと教えてくれたのに。
「それじゃーね」
 疑問の顔を浮かべている霊夢はそのままに、幽々子は神社を立ち去った。



「土曜日に宴会を冥界でやるんだけど来ない?」
「何故この私が冥界などどいう辛気臭いところまで行かないといけないの」
「神社だってそうじゃない」
「神社に霊夢が入ると、それはもうエデンへと変わるのよ!」
 意味のわからない理屈でごねているのは、レミリアお嬢様。
 入る際に門番の紅美鈴を誘っておいたので既に一人は確保。
 あとはレミリアを誘えば咲夜も付いて来て……という読みだったのだが。
「つまらないわ。他を当たることね」
 冥界には来たくないようだ。
 どうしたものかと、幽々子が思案していると。
「お嬢様」
 先程からずっと黙っていた咲夜が口を開いた。
「何、咲夜?」
「これでは冥界の亡霊に屈したと思われて、お嬢様のカリスマが失われてしまいますわ」
「うっ」
 咲夜は幽々子側だった。
 事情はわからないがこちらの味方のようだ。
 幽々子は一気に畳み掛ける。
「まあ仕様がないわね〜。ま、私のカリスマ性に脅えるのはわかるけど〜?」
「お嬢様、これからは萌えるロリキャラ路線でいきましょう」
「あらあら、それは実にお似合いだわ!」
「ではお嬢様、早速その手の衣装をご用意しますので……」
「だー!! 行けばいいんでしょう行けば!!」
 これでさらに二人確保した。
「咲夜までこんなことするなんて、ひどいわ……」
 がっくりと頭を垂れるレミリアに、咲夜はすみませんと実に楽しそうに言った。
「まあちょろちょろしてる雑霊はどっかにやっとくから、安心しなさい」
「え!?」
 驚きの声を上げたのは咲夜だった。
「な、何よ咲夜」
「な、何よ咲夜」
 そして幽々子とレミリアの声は被った。
「雑霊、いないの?」
「うん」
「何で!」
「だって邪魔でしょう」
「せ、折角雑霊を潰してストレスを発散しようと思ってたのに……」
 がっくりと頭を垂れる咲夜を、二人は黙って見ることしかできなかった。
 レミリアは少し休暇を与えようかしらと思い。
 幽々子はメイド長って大変なのねと、人事のように思った。
「ああ、そうそう。妖夢が宴会で箱をやるそうよ」
「箱?」
「先に言っておきますが、私は知りませんわ。
 レミリアは聞き返しながら咲夜の方を見たのだが、先読みで返されてしまった。
「私も知らないのよねー。誰か教えてくれないかしら」
 結局、紫以外誰も知らないようだ。
 その紫は、聞いても答えてくれない。
 やはり当日までわからないままか。
 当日まで、「箱の調子はどう?」とか知ったかをしつつ妖夢に気を使うのか。
 ……ああ辛い。
 などと、幽々子がわりと真面目に悩んでいると。
「幽々子、図書館に行けば?」
 咲夜が言い出す。
「図書館って、ここの?」
「そうよ。辞書くらい置いてるでしょう」
「あ、そうか」
 よく考えれば辞書を使えばすぐにわかる。
 何でこれまで気づかなかったのか。
 自分に呆れて、幽々子はわりと真面目に落ち込んだ。
「入り口まで連れて行ってあげるわ」

 程なくして、図書館に着いた。
 白玉楼もそうだが、紅魔館もかなり広い。
 ここに迷うことなく入ってくる魔理沙は、実はかなり凄い?
 ああ違うや、図書館以外どこにも行かないだけか。
 などとつまらぬことを、幽々子は着くまで考えていた。
「パチュリー様、入りますよ」
 咲夜はそう言うと、返事を待たずに扉を開けた。
「あら、アリスもいるじゃない」
「ん、幽々子?」
 中にいたのはパチュリーだけではなかった。
 人形遣い、アリス・マーガトロイド。彼女もいた。
 だがいたところで特に興味は無い。
 幽々子は早速パチュリーの元へ行き。
「ねえ、辞書は無い? 国語辞典」
「あるわよ」
 それきり黙った。
「……」
「……」
「……か、貸してくれる?」
「持ち出さないでね」
 パチュリーはここまで、一度も幽々子の目を見ていない。
 視線は常に手元の本に向けられている。
 人の目を見て話すということを知らんのか!
 ていうか、最初の言葉で私の言わんとしていることはわかるでしょ!
 少しの憤りを覚えながら、幽々子が国語辞典を探しに行こうとすると。
「はい、幽々子さん。国語辞典です」
 小悪魔だ。
「あら、ありがとう。気が利くわねー」
「ここはこれ以外やることがありませんのでー」
 仕事じゃなくて、暇だからやってたんだ……。
「そ、そう」
 何故か残念な気持ちを抱いたが、それは置いてき幽々子は調べ始める。
「……」
「ところで、幽々子さんは何をお調べに……」
「なめた真似をするな!」
「ええ!? す、すみませんでした!」
「ああ、違うのよ。例文でそう書いてあったから」
「そ、そうでしたか」
 違う違う、ここを調べるんじゃなくて。
 今度こそちゃんと調べようと、は行を引く。
「で、何をお調べに?」
「箱よ」
「はこ?」
「そう、四角い入れ物っていう意味以外にもあったみたいなのよねー」
「三味線ね」
 急にパチュリーが口を開いた。
「今、何て?」
「箱でしょう? 入れ物以外の意味なら三味線しかないと思うわ」
 箱とは三味線、か。
 なるほど、もしそれが本当なら妖夢の発言の意味は全て通る。
「でも三味線のことを箱なんて言う人、たぶんいないわよ」
「いえ、たぶんそれが正解よ」
 幽々子はゆったりとした動作で本を閉じ、パチュリーを指差し。
「謎は解けまくったわ!」
「まあ私に言われても困るんだけどね」
 パチュリーはやはり冷めていた。
「あ、そうそう。土曜日に冥界で宴会をやるからあんたら全員来なさいよ」
 最後にそう言い残し、その場を後にした。



「三味線ねえ」
 外をのんびり歩く幽々子は、ふいに言葉を漏らした。
 自分が知らない妖夢の一面もあって当然。
 それはわかっていたが、何となく残念だった。
 何が残念なのかは、幽々子本人にはわからなかった。
「さて」
 気持ちを切り替え。
「三味線ってことがわかれば、あの子たちも呼ばないとね」
 今度は身体も飛ぼうという気になった。
 


 妖夢は庭にいた。
 三味線は持っていない。
 練習に疲れたのか。あるいは休憩なのか。それとももう練習は十分なのか。
 妖夢本人以外は知る由もない。
「箱の調子はどうかしら、妖夢?」
 びくっと、妖夢の肩が揺れる。
 慌てて振り向くと、いつの間にか幽々子が立っていた。
「び、びっくりさせないでくださいよ…」
「戦いの最中ならそんな言い訳、通用しないわよ?」
「はいはい、精進します」
「あら、投げ遣りね」
 日も傾き始めている。
 橙色を帯びた光を受けた空の下、二人の少女。
 これが絶対的な生者ではないと言って、誰が信じるだろう。
 生きているが死んでいる。
 死んでいるが生きている。
 どう転んでも、二人は中途半端な生者でしかない。
 しかし、その中途半端な生も受け入れる。幻想郷とはそういうものなのだ。
 勿論、二人に限らず他の中途半端な生者もその対象だ。
「ところで妖夢」
 揃って呆けていたところ、幽々子が口を開いた。
「箱なんて、いつ覚えたのかしら?」
「お師匠様から教わったんですよ。いつ、というのはよく覚えてませんけど」
 妖忌か。
 意外と器用な男だったから、彼が出来ても不思議ではないか。
 それよりも幽々子には気になることがあった。
「妖忌が『教える』なんて、珍しいわね。何かあったのかしら」
 語尾は上がっておらず疑問系とは思えないが、視線は確実に答えを妖夢に問うていた。
「さあ…、そういえば何故なんでしょう。気まぐれでしょうか」
「ふーん」
 やはり珍しい。いや、珍しいなんてものじゃない。
 稀にある?
 否、稀にすらない。奴はそんな男ではない。それは二人ともわかっていた。
 それでも二人には明確な答えを出すことは不可能だった。
 ひょい、と幽々子が立ち上がり。
「ま、いいわ。それよりも、晩御飯はちゃんと用意して頂戴ね」
 そういえば昼も抜いていた。
 ああ、何て不健康な私!
 心でさめざめと泣いた。
「あ、はい。今朝は申し訳ありませんでした」
「理由を三十字で述べなさい。かっこ句読点含むかっこ閉じる」
 訳のわからない命令だが、申し訳ない気持ちが強い妖夢は素直に従ってしまった。
 きっと幽々子もわかっていただろう。
「えー、今朝はちょっと……」
 幽々子様にうんざりしてたので。
 と言ったらどうなるだろう。
 危うく言いそうになったが、寸でのところで止めることができた。
 その間も、幽々子はじっとこちらを見つめている。
 何か、何か良い言い訳はないか!
「いえ……」
 少し微笑んで。
「気まぐれですよ。不服でした?」
 それを見て、あるいは聞いて、幽々子も微笑んで。
「ぴったり三十字ね。見事だわ」



 日が経ち、土曜日。
 夕刻にもなると、面子は揃っていた。
 霊夢、八雲一家、フランドールと各メイドを除く紅魔館勢にアリス。
 そして。
「さあ、お姫様! 私たちより凄いっていう演奏者を見せて貰おうじゃない!」
「リリカ、食事マナーが悪いぞ」
 リリカ、ルナサである。
 さらに隣では一言も発さずに、けれども一番存在感のある娘。
 にこにこにこ。
 何を考えているのか、笑顔を絶やさないメルランがいた。
「楽しみねー」
 そんな言葉を漏らすだけだった。

 その横では幽々子と妖夢。
「幽々子様、プリズムリバーたちに何て言ったんですか」
「『私が聴くに、たぶん貴方たちと同等。ひょっとしたら上かもしれない演奏家がいるわよ
』って言ったけど?」
「勘弁してくださいよ! 幾ら何でも経験が違うんですから、あっちのほうが上手いに決ま
ってるでしょう!?」
「あらあらあらー、妖夢ちゃんたら弱気ねー。妖忌が可哀想だわー」
「くっ……!」

 豪勢な食事の周りを囲むその他。
「ねえ霊夢? 魔理沙知らない?」
「知らないわよ。むしろ来ないほうがいいわ。取り分が減っちゃうじゃない!」
 嫌なくらい現実的な話を持ってこられて、アリスは黙るしかなかった。

「お嬢様、お口に合わないようでしたら紅魔館から持って来ますが?」
「別にいいわ。咲夜には敵わないけれど、中々美味よ」
「褒め言葉として受け取っておきます」
「褒めてるわよ」
 その光景を見て、三人。
「レミィ楽しそうね」
「頑張って表情で悟られないようにしてるところが愛くるしいですねー」
「照れ屋さんですねー」
 順にパチュリー、小悪魔、美鈴。
 何気に、レミリアに聞かれない様に離れた位置に座ってるところが素晴らしい。

 最後に、あの一家。
「このお料理は、全部藍様が作ったんですかー?」
「ああ。妖夢は何かするらしいからな。こっちもさせるわけにはいかんだろう」
「すっごくおいしいです!」
「そうかそうか、ありがとう」
「私の教育のおかげね」
「料理苦手とかいう理由で餓死寸前まで食べなくて、頑張って私が初めて作った料理を
『まずい!』で一蹴するというスパルタ教育でしたけどね」

 そして魔理沙は。
「今日は宴会しないのかなーっと」
 一人で誰もいない博麗神社に向かっていた。



「大変です、幽々子様」
「どうしたの妖夢」
「緊張してきました」
「自分で誘っておいて何を今更」
 妖夢は緊張していた。
 訓練はいくら積もうと訓練でしかない。妖夢は、皆に聴かせたい、その一心で頑張って
きたのだがやはり本番という経験がない。緊張して当然だった。聴く相手が身内だからこ
そ、逆に緊張するのかもしれない。
「ほらほら、さっさと準備しなさいよ。酒豪たちが寝てしまうわよ」
 連中は酒をたらふく飲んでいる。並大抵のものでは彼女らが寝ることはないだろうが、
いつも波たいていを越えてしまうのだから気になるのも仕方が無い。
「やはりやるしかないのですね……」
「覚悟を決めたかしら?」
 目を瞑る。体が仰け反るほどに大きな息を吸う。吐く。
 妖夢の一連の動作を、幽々子は見届ける。
 そして妖夢は前を見る。
 整った顔立ち、凛々しい眼差し。
 その姿は、剣士と呼ぶには十分すぎた。
 無論、今からやるのは剣闘ではないので不適切な表現かもしれないが。
「さあ、行きなさい妖夢!」
「そ、その前に厠に……」



 リリカは退屈していた。
 自分たち以上の音楽家がいるっつーから見に来たのに、誰も何もしないじゃない!
 まさか騙された!?
 こ、この私が!?
 屈辱!
 などと思いはじめた矢先。
「ふふふ、お待たせしたわねみんな」
 微笑を湛え、悠然と全員の前に立っているのは幽々子。
 一部の者は呆気に取られた表情で見て、一部の者は頭のねじがぶっ飛んだのかと同情
の視線を送る。
「プリズムリバーが幻想郷でトップの音楽家? ノンノンノン! 実は隠れた実力者が
いるのよ。彼女は歴史が古い箱を見事に弾きこなし、その音色で数多の妖怪たちを魅
了し、あるときは人間の里一つをその音色で滅ぼし、またあるときは……」
「幽々子様! 嘘は吐かないで下さい!」
「あん、出てきちゃだめじゃないの妖夢」
「言うこと言うことでたらめなのに、黙って聞いてられますか!」
 主従喧嘩が始まり。
「えー、そのお庭番が私たちより上手いわけないじゃなーい!」
 リリカが囃し立てる。
 いつまで経っても、妖夢が箱を弾き始めることはなかった。

 そして時間が過ぎて。

 朝日が出たら困るもの、という理由でレミリアが帰り、当然のことながらそれに従い
その他の紅魔館勢も帰宅する。
 霊夢は食うだけ食って既にいなかった。
 アリスはマイベッドでしか寝られないタイプなのだろうか、眠いのでという理由で帰
宅した。
 プリズムリバーたちもこの場にいない。広い冥界、どこかで散歩でもしているのだろ
う。
「結局弾いてない……」
「ごめんなさい妖夢……。あんなに妖夢が怒るなんて思わなかったの」
 妖夢だけではなく、幽々子もうなだれていた。
 実際、幽々子はいつもと変わらないような言動ではあった。おどけ方も、決して悪意
があったわけではない。
 ……少し、カリカリしてたかな。
 妖夢は自分を省みて。
「いえ、幽々子様が悪いのではありません。全て私が……」
「何をごちゃごちゃ言ってるの」
 妖夢の発言を遮ったのは幽々子ではなかった。
 この場の人数、減りはしたが全員いなくなったわけではない。
 八雲一家は最初に陣取った位置を変えず、今もここにいた。
「今の貴方は音楽家という芸術家。芸術家には、舞台に立てば客を楽しませなければな
らない義務が発生する。即ち妖夢、貴方は弾かなければならないの」
 紫は言う。妖夢、箱を奏でろと。
 紫は言う。妖夢、客を楽しませろと。
 しかし妖夢は渋る。
「でも、もうお客なんて……」
「四人……いや、七人いるわ」
「七人?」
「そうよ。私たちと、プリズムリバーと……」
 次の言葉は無かった。視線が、彼女と交錯した。
「聴かせたこと、ないんでしょう?」
「は、はい」
「なら、あれも客よ」
 幽々子が、主人が、客。
 いや、客などどうでもいい。そもそも自分は芸術家ではない。
 何を緊張していた? ただ顔見知りの人たちに趣味を披露するだけだ。
 緊張などしない。しなくて当然ではないか。
 妖夢は思い出した。どうしてみんなを呼んだかを。
 自信はある。でも、そんなことをひけらかすつもりで呼んだのではない。
「それとも、七人じゃご不満かしら?」
 紫が言い終わるほうが早かったかどうか。
 妖夢は構えを取り。


 箱を


 奏でる。


 小鳥たちが集う。ここが武陵桃源だとでも思ったのだろうか。
 雑霊たちは踊る。追い払われていたはずの者たちも寄ってくる。
 プリズムリバーはこちらに帰ってきた。八雲一家は動かない。幽々子は目を瞑る。
 全員が、その音に聴き入った。
 演奏が終わったとき、拍手も何も起こらなかった。



「妖夢先生! 今日も御願いします!」
 宴会から一週間が経った。
 リリカはすっかり三味線にはまり、姉二人をそっちのけで毎日白玉楼に来ている。
 目的は、妖夢の三味線講義だ。
 彼女は、今ではいないレイラを除けば一番下だ。
 一番下だから、姉を二人をよく知っている。
 一番下だから、どうすれば怒られないかを知っている。
 だから彼女は賢い。
 姉二人をけしかけて自分が楽するのは、めんどくさがりだからではない。
 しかし、幽々子も妖夢もここまで音楽に対して真摯に取り組んでいる者だとも思ってい
なかった。
「あの、最近音楽活動してないの?」
 妖夢が恐る恐る尋ねてみる。
「私、リリカは現在体調を崩して家で寝込んでおりまーす」
 実に調子の良いやつだ。
 思わず妖夢は噴き出した。幽々子もつられて笑った。リリカも、何だかよくわからない
が笑った。
 幽々子が言った。
「早くリリカちゃんの体調が良くなることを祈るわ」
 そしてまた三人とも笑った。
 今日の白玉楼は、日が落ちないのではとさえ妖夢は思った。
「それじゃ、私はお邪魔なので部屋からは出て行っておくわ」
「えー、お姫様もやろーよー」
「そうですよ幽々子様」
「いーや。私は聴いてるほうがいいわ」
 戸を開き、幽々子は出て行く。
 振り向いて。

「頑張りなさい、音楽家さんっ」

 その言葉に、妖夢は固まる。

『頑張れよ、音楽家』

 当時はよくわかっていなかったけれど。

 今は。

「わ」

 今ならわかる。

「私の本職は剣士ですー!」

 やっぱり、師匠は私を半人前にしか見てなかったんだなあ、と。

 それでも、妖夢の顔は笑っていた。
 箱でネタなんか思いつかないよー!
 そ、そうだ!辞書を引こう!

・・・

 しゃ、三味線だってー。



 という感じで作りました。知っている方は一瞬でわかってしまったと思いますが、楽しんで頂けたら幸いです。
sdsd
作品情報
作品集:
最新
投稿日時:
2006/10/27 12:27:16
更新日時:
2006/10/30 03:27:16
評価:
0/0
POINT:
0
Rate:
5.00
1. 3 as capable as a NAMELESS ■2006/10/28 01:22:58
妖夢+楽器とは珍しい。
2. 8 読むだけの人 ■2006/10/29 02:18:32
ほほ〜、なるほど
3. 2 反魂 ■2006/10/29 02:39:00
技術的な造詣は深くないのですが、長山洋子さんの『じょんから女節』とか結構好きです。
三味線弾く女の人って、カッコイイですね。
でも妖夢が弾いたら、じょんから女武士。なんて。

これは作者としての方針の違いになるので一感想としてですが……
途中まで「箱」の意味を謎で引っ張ってきたからには、いっそ演奏の時まで秘密で通してしまった方が効果的ではないでしょうか。この作品の場合起承転結の承の部分で明かされてしまった訳で、それでは些か興醒めな気が否めませんでした。
あと、演奏シーンが淡白すぎます。それこそじょんからじょんからみたいな典型的描写でも良いので、もうちょっときっちり肉厚なパートを設けた方が効果的じゃないかな、という気が。一応物語の軸として置いてるわけですから、作者様なりの表現で三味の音を“聴かせて”ほしかったな、と思います。
4. 4 箱根細工 ■2006/10/29 04:29:04
……アレさえ無ければ。
5. 5 爪影 ■2006/10/30 15:36:57
 三味線は良いですね、あの何処かはずっぱで粋な響きが好きです。
6. 3 らくがん屋 ■2006/10/30 17:26:55
箱ってアコーディオンかなあと思ってたら見事に外しました。
しかしですね、「箱の正体が中盤で明かされたから、きっとオチは三味線じゃなくてトンでもない物が出てくるんだろうなあ」と妄想するのが読書人のサガってやつなんですよ。無駄に長い文章の後に肩すかされたので、この点数を。
7. 6 じーにょ ■2006/11/02 02:53:50
可もなく不可もなく。雰囲気は良。
8. 7 Fimeria ■2006/11/02 07:10:49
三味線を箱と呼ぶとは初耳でした。
カリスマが無い幽々子は苦手なのですが、反して素敵な妖夢の姿だと思いました。
良い物語をありがとうございます。
何より省かれた魔理沙に合唱。
9. 4 椒良徳 ■2006/11/03 12:05:43
何故かはわかりませんが、全体的に単調な文章だなと感じます。
そんなわけでこんな点数に。
10. 3 nn ■2006/11/05 02:00:37
まず文章が非常に冗長で読んでいて苦痛でした。効果的でない寄り道が多く、態々観客を減らした意味もよく分かりません。妖夢が幽々子に命令するという強烈な倒錯的状況も、それが起きた必然性が全く理解できませんでした。それと妖忌は一応、妖夢の爺で頑固爺みたいな人という設定なのですがそんな感じがしませんし、態々若い設定にした効果がよく分かりません。
11. 6 翔菜 ■2006/11/05 12:20:55
しゃ、三味線だってー!
ネタ明かし寸前で気付いた感じでございます。

妖夢に教えた理由が半人前だからと言うのも実にしっくり来ますし、いい。
12. 3 つくし ■2006/11/07 17:09:33
三味線を箱と呼ぶ事実を、少なくとも私ははじめて知りました。なので、最後の方までそれは引っぱったほうがよかったような。それと、前半部分が少し冗長に感じます。地の文でまとめられるところはまとめてしまうと、文章がスリムになって読みやすくなるかと。
13. 2 おやつ ■2006/11/07 17:56:05
三味線って箱っていうのかぁ。
職人っぽくておやっさんな妖忌が凄く良かったですw
14. 3 2:23am ■2006/11/08 22:46:01
なんて言うんですかね、寄せ集めというか、要素を押し並べただけというか……。もうちょっと煮詰めてもよかったのではないかと思いました。
15. 7 ■2006/11/10 02:53:36
む、そんな意味があったとは。目から鱗。それと、若々しげでワイルドそうな妖忌師匠が新鮮でしたね。
16. フリーレス サカタ ■2006/11/11 04:48:28
箱が三味線とは知りませんでした。パチュリーに途中で言わせてしまったのは少し残念と言うか、もうちょっとひっぱってもよかった気がします。
17. 5 たくじ ■2006/11/12 22:24:39
箱の意味がわからず聞いてまわるというエピソードは、特に必要は無かったんじゃないかと思います。何か意外なものだったというわけでもありませんでしたし。その分ダラダラしてしまったという印象です。
幽々子に対して強く出る妖夢はかわいいなぁと思いました。
18. 6 藤村うー ■2006/11/13 01:50:26
 展開にメリハリがあったので、サクサク読めて最後まで飽きませんでした。
 でも、最後まで箱が三味線だというのがフェイクだと思ってました。もっと別なのなんじゃね? ギターとかパーカッションじゃね? とか余計なことを考えててごめんなさい。
 あと曲を弾くところをもうちょっと引き伸ばしてほしかったです。短い。比喩でも説明でも何でも、曲を弾き、それを聴いたという余韻を残す意味でいろいろ書き込んでくれるといろいろ想像できたかなあと思いました。
19. 4 雨虎 ■2006/11/15 01:30:10
最初の方で気付いてしまった一人ですが、
それでもなかなか面白く読ませていただきました。
20. 6 いむぜん ■2006/11/15 20:42:46
纏め方が通り一遍当(皆の前で演奏してとか)じゃないのが好感。
結構長く生きている妖夢、他にも嗜むものがあってもいいじゃない。
21. 8 ABYSS ■2006/11/16 18:19:06
知らなかった私の完敗ですちくしょう。
でも展開において、宴会は意味が無かったような気がします。
箱について調べるのと、あとは他のキャラを書きたかっただけに見えました。深い意図があったら本当ごめんなさい。
その点を除けば、じつによいお話でございました。
22. 5 blankii ■2006/11/16 20:55:40
箱なのかー、三味線なのかー、そーなのかー(三段活用)。妖夢に振り回される幽々様が可愛いです。
23. 4 しかばね ■2006/11/17 17:26:08
箱を演奏する、というので「妖夢がテルミンを……?」
などとアホなことを考えてしまいました。三味線だったのですね。
後半まで引っ張ったのですから、もう少し妖夢が演奏をするシーンに
ボリュームがあっても良かったかな、と思います。
細かいことはさておき、楽しませて頂きました。
24. 3 人比良 ■2006/11/17 20:18:52

ほのぼのと、どこまでもほのぼとの。
25. 5 K.M ■2006/11/17 20:51:30
知らなかったのでびっくり。
主従逆転と思いきや、妖夢はやっぱり妖夢でしたか。
26. 4 目問 ■2006/11/17 22:00:03
 三味線ネタ使う人いるとは思っていなかったなあと感心。
 でも話の流れにはちょっとだれたところも。せっかく集めた連中の大半を帰らせてしまう展開上の必要性があったのかなあ、と。
27. 2 木村圭 ■2006/11/17 22:52:11
ほとんど直接的に半人前と言われても角が立たない辺り、幽々子&妖忌と妖夢の関係、人間性がよく分かりますね。良い主従です。
28. 2 時計屋 ■2006/11/17 23:07:33
箱=三味線ってのは知らなかったんで意外でしたが、
それだけで終わってしまってるのは残念でした。
名前 メール
評価 パスワード
<< 作品集に戻る
作品の編集 コメントの削除
番号 パスワード