娘+□(ハコイリムスメ)

作品集: 最新 投稿日時: 2006/10/28 04:00:41 更新日時: 2006/10/30 19:00:41 評価: 0/0 POINT: 0 Rate: 5.00

<1/寝起きの彼女>

ふと目覚めたとき、わたしは薄暗い狭い部屋にいた。
わたし一人きり。他には誰もいない。

床がカタカタと小刻みに揺れている。
上手く身動きを取れなくて、壁際に背を預けた姿勢のままずるずるとへたり込んでしまった。
天井が視界に入ったが、微かに外からの光が漏れていることの他は何もわからない。

カタカタ。

何か音が聞こえる。
誰かの話し声かしら?

カタカタ。

長い髪が顔にかかって、ちょっと鬱陶しい。
払いのけようとしたけれど、うまく出来なかった。
まあ、仕方が無い。ちょっと我慢しよう。

カタカタ。

…………あれっ?

わたしは当たり前のように考え事をしているけれど。
「わたし」ってなんだったっけ?
この部屋はどこだろう?
どうも落ち着かない。

部屋の外には何があるんだろうか。
見てみたい。

両足に力を込めようとした。
けれど、まるで棒の様に固まったまま一向に動いてくれない。
やはり寝起きなのがまずいんだろうか。
身体の動かし方を忘れるくらい寝ていたとしたら、ちょっと呆れた話だ。



わたしが身体を動かそうとあれこれもがいているうちに、いつの間にか床の揺れは収まっていた。
天井の隙間から漏れていた光が、少し弱くなる。

♪……

何か音が聞こえる。
さっきとは少し違うような……これは歌だろうか。
よく知らないけど、こういう歌は嫌いじゃない。



微かに聞こえてくる音に気を取られていたら、突然天井が開いた。
一気に光がなだれ込んできて、眩しくてたまらない。
抗議してやりたいところだが、うまく口が動かせない。

目を閉じようとしたけれど、それも出来なかった。
まあ、仕方が無い。ちょっと我慢しよう。





<2/娘へ>

僕は箱をテーブルに置くと、彼女の顔をちらりと見た。
今日はなかなかにご機嫌な様子で、鼻歌を歌っている。
この箱の中に何かプレゼントが入っていると感づいたらしい。
すぐにでも見せてあげたいところだけれど、ちょっと焦らすことにしよう。

「なかなか会いに来れなくてすまないね……でも、今日は特別な日だからね」

ベッドに腰掛けた彼女は、待ちきれないといった表情で僕の手元を見つめている。
いつも思うことではあるけれど、子供の反応というのは実に正直だ。
たぶん僕の話も半分くらいしか聞いていないに違いない。
会えなかった間にあった出来事や世間話をしているものの、彼女は僕の手元にばかり視線を向けている。
まあ、頃合だろう。
僕は箱を差し出した。

「誕生日おめでとう。気に入ってくれるかな?」

彼女はそわそわとした仕草で、箱にかけられたリボンをほどいていき――
もどかしそうに蓋を開けると、人形を抱き上げた。

「わあ、きれい……お父さん、ありがとう!」
「子供っぽいと言われるかと思ったけど、どうかな」
「ううん、すごく嬉しい。大切にするね」





<3/出会い>

私はお父さんからプレゼントされた人形を抱きしめながら、ベッドに入った。
普段ならもう寝てしまう時間なんだけれど、なかなか寝付けない。
今日は久しぶりに会えたこともあって、少し興奮しているのかも知れない。
お父さんはお仕事が忙しいらしくて、夕方には帰ってしまった。
もっとお話したかったけれど、困らせるようなことはしたくないし……私もしっかりしなくちゃ。

抱きしめた人形の顔を見つめる。
長くて綺麗な髪。
白い肌。
濡れたように深い色の瞳。
綺麗だな。

私もこの人形くらい綺麗になったなら、お父さんは今よりもたくさん会いに来てくれるかな。

「今日から一緒ね。仲良くしましょうね……」

人形は何も答えてはくれないけれど、ちょっとだけ微笑んでくれたような気がした。
きっと、気のせいだろうけど。

窓から差し込む月の光で、人形の瞳がキラキラと輝く。
私はそれをしばらく見つめてから、カーテンを閉じた。



次の日の朝、普段よりも早く目が覚めた私はこの人形に家を作ってあげようと思い立った。
入っていた大きい箱もとってあるし、これならぴったりだろう。
私は箱を縦に置いて、そこに人形を座らせてみた。
……なんだかがらんとしていて寂しい。

そうだ、花を入れてあげよう。

私は普段あまり外に出ないけれど、たまには散歩ついでに花を摘んでくるのも良いだろう。
外へ出て花を摘んでくる、とお手伝いのおばさんに言ったらあまり良い顔はされなかったけれど、
このおばさんがちょっと不機嫌そうなのはいつものことだ。

「お気をつけて」

決まりきったようなおばさんの台詞を背に、私は家を出た。

たまにする散歩のとき、いつも通る道の片隅に何か花が咲いていたような気がする。
そこへ行ってみよう。



帰り道。
私は籠に摘み取った花を入れて、家へと向かっていた。
赤、青、黄色……できるだけ賑やかになるように、色んな花を探してみた。
これで、人形の家も綺麗になるだろう。


私が帰ってきたのを見たとたんに、お手伝いのおばさんはさっさと台所に引っ込んでしまった。
いつものことながら、何ともそっけない。
私、あの人に嫌われるようなことしたかなあ。

部屋に戻った私は、さっそく箱に摘んできた花を入れ始めた。

ここに赤い花……ここに黄色い花……うん、いい感じ。

花で満たされた人形の家(仮設)を見ながら悦に入っていたところ……



「あんた、美的センスないわね」



――――あれっ、誰か私に話しかけた?
それもさりげなく失礼な内容を。
私はきょろきょろと部屋の中を見渡してみる。
しかし、私以外には誰もいない。
たまの外出もあったし、疲れてるのかな。

「……へえ。あんた、わたしの言葉がわかるんだ?」
「?」

やはり誰かが話しかけてくる。
これは新手の嫌がらせだろうか。
しかし、私は嫌がらせを受けるような覚えはない。なぜなら友達とか、そういう類の知り合いはいないからだ。
……はっきりと言うようなことでもないけど。

「もしもし、ここに居るんですけどー」

なおも声は聞こえてくる。
やっぱり、ちょっと疲れ気味のようだ。少しベッドで休むことにしよう。
私は箱にしっかりと蓋をすると、そのままベッドに潜り込んだが……

「ご丁寧に蓋までして、何とも底意地が悪いわね。ワザとやってんでしょ。ちょっと、開けなさいってば」

――――声は人形の家(仮設)から聞こえてくる。

まさかとは思ったが、私は起き上がると箱に近づき、蓋に手をかけた。

「うおっ、まぶし――って、最近はこのネタも使い古されてる感があるわね。あんた、人が喋ってんのに
 蓋してんじゃないわよ。泣かすぞ」

に、

に、

人形が……しゃ……しゃべっ……!!

「ジロジロ見てんじゃないわよ。それとも何、わたしの美貌に見とれたとか?」

私は信じられない出来事に固まりながらも、人形の口元を見つめる。
昨日の夜は柔らかく結ばれていた冷たい唇が、私に向かって何やら語りかけている……。
私はひとしきり人形が喋っているのを確認すると、急いで蓋を手に取った。

「まあ、まずは自己紹介からね。わたしの名前は――」

かぱっ。


お父さん。
私が何をしたって言うの!

お父さんを怒らせるようなこと、何かしちゃったのかな。
プレゼントだと偽って病弱な娘に呪いの人形を渡すくらいに内心では嫌いだったのかな。
私はいらない子だったのね? そうなのね? きっと2号さんとの間に生まれた望まれぬ子供とか、そういうポジションだったんだわ。
この部屋からあまり出ない私にとって、お父さんとのお話は数少ない楽しみだったのに。
お父さんから「いらない子認定」されてしまったら、私はどうやって生きていけばいいの? NO FUTUREじゃないの!

…………そうだ、死のう。
こんな良いお天気の日に、先に行きます。行きます……逝くぞおおおおおおおお!



私がアクロバティックな仕草で窓枠に駆け寄って光の速さで窓を開け、流れるようなアクションで身を乗り出した瞬間。

「おや、何してるんだい?」

おとうさんが あらわれた!

わたしは どうよう している!

「そんなに窓から身を乗り出したら危ないよ」
「おっおおおお父さん、どうしてここに!?」
「朝から仕事の集まりで隣町に行ってたんだけどね。時間に余裕が出来たから立ち寄ったんだよ」
「ちょちょちょっと外の空気が吸いたくなったの。それもすごい勢いで。ほら今日は良いお天気だし」

いかにも言い訳じみた発言をしながら、私は出来るだけ落ち着いたふりをして窓を閉めた。
よかった、お父さんの前でアイキャンフライしなくて。

お父さんの様子を窺う。
普段と特に変わりはない。

……いや、騙されちゃダメ。呪いの人形の効果を確かめに来たのかも知れないわ。

「あの人形、どうだい? 仲良くしてるかな?」
「えっと、その――」

「はい、娘さんとは大変うまくヤッております。なーんてね」

「…………」
「…………」

お父さんが怪訝な顔をして私を見た。
なぜこんなタイミングで会話に割り込んでくるのだろう。
まずい、どうにかして誤魔化さないと――

「ん? どうしたんだい?」

お父さん、聞こえてないの? 魔王がなにか言うよーって、違う違う。人形が!

「わたしは娘さんといろんな意味で仲良くシたいんですが、何だか冷たいんですよ」

お父さんはきょろきょろしていたが、箱に目を留めたようだ。
ああ!

「パッと見はか弱げで守ってあげたくなるタイプですが、なかなかに底意地が悪いようですね。娘さんは」

余計なこと喋らないでよ!

「今、この箱から何か聞こえた気がするんだが――――」
「ドッ、ドレミファ空耳!!」

理由もなくリコーダーを吹きながら動揺する私をよそに、箱の蓋がカタカタと揺れ始めた。





<4/改めて自己紹介>

私とお父さんの視線の中、カタカタと揺れるだけだった蓋がとうとう持ち上がった。

「ふう。やっと腕の動かし方を思い出したわ……ちょっとあんた。よくも人がご丁寧に自己紹介しようと
 してるところを邪魔してくれたわね」

人形はかなりご立腹のようだ。
お父さんは呆然としている。

「……お父さん」
「チャ……チャイルドプレイ……!!」
「お父さん、私なにかお父さんを怒らせるようなこと、したかな?」

お父さんは呆けたような表情のまま、私を見て……重々しい口調で言った。

「ごめん、よく聞いてなかった」

「デヤー」
「え、ちょっ……」

私は発作的にお父さんの身体を担ぎ上げると、片手で窓を開けてから勢いよく投げ落とした。
赤きサイクロンもびっくりのスピーディーな組み付きに、我ながら驚いちゃう。
下のほうで何やら生々しい音が響く。お手伝いのおばさんの絶叫も聞こえるが、もうどうでもいい。
娘に呪いの人形を寄越しておきながら、驚いたふりをしてすっとぼけるなんて。
お父さん、見損なったわ!

「……あんた、案外力持ちなのね。びっくりしちゃった」

ゆらゆらと立ち上がった呪いの人形は、呑気なコメントをしつつ私を見ている。
箱の中でしばらくもがいていたせいか、せっかくの綺麗な髪が花粉まみれだ。

「まあ、驚くのはわかるけど……わたしをチャッキーとかと一緒にされちゃ困るわね」
「チャッキー? 何それ」
「……世代の差を感じるわねえ」

よっこらしょ、と箱から飛び出す人形。
ああっ! こっちに来る……ヤられるっ! お父さん、さっきは投げたりして御免なさい。
私もすぐにそっちへ逝くからね。
三途の川のほとりに家を建てて、そこで末永く仲良く暮らしましょう。
きっと先に逝ったお母さんも来てくれるわ。

「あんた誤解しているようだから言っとくけど、別にわたしは呪いの人形なんかじゃないわよ。
 あんたのお父さんだって、あんたに何か良からぬ事をしようとしてわたしを買ったわけじゃないんだから」
「……えっ、そうなの?」
「潰れかけの玩具屋の在庫処分にたまたま出くわしたから買ったのよ。箱とリボンは別に買ったものよ……たぶん」

私はそれを聞いてホッとしたが、別件で胸のうちに込み上げるものがあったので窓から植木鉢を投げ落とした。
下のほうでさらに生々しい音が響く。お手伝いのおばさんの泣き声も聞こえるが、光の速さでどうでもいい。

「で、何やら興奮してるところ悪いんだけど……」
「何よッ」
「そんなに怖い顔しないで。言い損ねたから今度こそ言うわ、わたしは上海人形っていうの。まあ覚えといてよ」

上海刃傷。チャイニーズマフィアの抗争でも描いた映画だろうか。
顔をしわくちゃにして銃を手にした黒服の男達が脳裏をよぎる。微妙に発想がズレているかもしれないが、まあいい。

「上海刃傷……?」
「なんか発音がヘンね。まあ良いわ……わたしは家に帰らなくちゃ。ここはどこ?」
「家に帰る? あなたには帰る家があるの?」
「ついさっき思い出したんだけどね。記憶素子まで寝ぼけてて参ったわ」
「???」





<5/おうちはどこですか>

さて、上海刃傷から聞いた話を総合すると以下のようなことになる。

・本来の住所は魔法の森のアリスさんち。
・アリスさんちにはたくさんの人形が住んでいる。
・自分はその中でもエリートの人形だった。
・空を飛んだりレーザー撃ったり大活躍。
・けれど活躍しすぎたのか、他の人形達から妬まれてしまったらしい。
・月に一度のメンテナンスに備えて休んでいたところ不意をつかれ、五体をバラされて遠く離れたところに捨てられてしまった。
・捨てられていた自分を、そこら辺の誰かが拾って冴えない玩具屋に横流ししたのだろう。
・きっとアリスは自分のことを心配して探し回っているに違いない。早く帰って安心させてあげたい。アリスはわたしがいないと(以下略



「……人形の世界にもいろいろあるのね」
「あ、分かってくれる? わたしみたいに可愛くて何でも出来ちゃうと、やっかみとか半端じゃないのよ。
 中には蓬莱とか西蔵とか、ギニョさんみたいに話せる相手もいるんだけどさ、みんな器がちっちゃいのよねー」
「……あなた、自分のこと大好きでしょ」
「うん。それが何か?」
「いや、ちょっと羨ましいかなって」
「ふーん……まあいいや。ところで今って何日?」
「えーっと……」

私は壁のカレンダーに目をやった。

「10月27日ね」
「27日?」
「……あなたが捨てられてから、だいぶ経ってるの?」
「えーっと、そこそこ経ってるかも」
「じゃあ、もうあなたの机には花瓶が置かれてるかも知れないわね」
「発想が陰湿ね。机って何よ」

私はベッドに腰掛けて上海刃傷を見つめる。相変わらず、髪は花粉まみれだ。

「さっき飛べるって言ってたけど……飛べるのなら自力で帰れるんじゃないの?」
「それが、長く寝ていたせいで身体が飛び方を忘れてしまったみたいで……というか飛ぶのが面倒と言うか……」
「忘れたって……それでもエリート人形なの?」
「うん、その点は間違いない」
「あ、そう」

私はどうしたものかと思案しながら、窓の外をぼんやりと眺める。
彼女は家に帰りたいというし、私としても協力してあげたいものだが(決して手元に妖しい人形を置いていたくないから、とかいう不純な理由ではない)。

「あっ、じゃあこうしましょう」
「何か思いついた?」

私は人形の家(仮設)にする予定だった箱の側面に、大きく「拾ってください」と書いた。ついでに「届け先:魔法の森のアリスさん宅まで」と書き込む。
なんと親切な心配りだろうか。

「……ちょっと」
「なに? これでばっちりじゃないかしら」
「あんた、これで無事に私が帰りつけると思ってんの!? それに何よここ。アリスがアソスになってるじゃない。下手くそ!」

全く、文句が多い。これでは友達がいないのも仕方ないと思ってしまう。

「しょうがないなあ。じゃあこれでどう?」

私は蓋に赤いペンで「着払い」と書き込んだ。

「そういうことじゃないってば!!」

上海刃傷は、せっかくの心配りを受け取ることなく、口汚く私を罵るばかり。
人形と人間は分かり合えないのね……。私、どうすれば……。

「じゃあせめて、そのアリスさんちの詳しい場所を教えてくれないと。思い出せる?」

私は上海刃傷に紙とペンを手渡した。

「えーっと……」




 おおきな木    木が たくさん
 
       木が たくさん     木が たくさん
       (おいでよ まほうの森)
                   ☆アリスのいえ☆
         いりぐち        
          ↑
         ここらへんから入る

   ひかる石があるところ        ●カラスのしんぶんきしゃと すれちがった




私は手渡されたメモを見て絶句した。

「……なに、このラクガキ」
「ラクガキとは失礼な。どう見ても地図でしょ!」
「木と森と石と……入、しか漢字書けないのね」
「私の仕事は戦闘補佐だから漢字なんざどーでもいいのよ」

こいつ開き直った。

「悪いけど、これじゃ分からないわ……魔法の森っていうのも、この町から遠く離れた場所ってことくらいしか分からないし」
「じゃあここに住もうかな。さっきの仮設住宅を新居にする」
「心変わり早っ!」





<6/銀色の幸運>

結局、私は箱に上海刃傷を入れて町へ出た。
家を出る時、肉塊と割れた植木鉢、泣きじゃくるおばさんが視界の端に入ったが、スポーツマンシップに則ってどうでもいい。
今はこの呪いの人形を我が家から追放することに全力を傾けないと。……あら、つい本音が。

「えーっと、運送業のお店なんてあったかしら」
「……あんた、自分が住んでる町のこともよく知らないの?」
「病弱だから普段は部屋に引きこもってるの」
「父親を窓から投げ捨てるような娘が病弱? 聞いて呆れるわ」
「あ、あれは忘れてちょうだい」

大きな声で人形と話をしていたらキ印さんと思われちゃうわ。
私はぼそぼそと小声で上海刃傷に言葉を返した。

「えーっと……」

自分が住んでいる町についてあまり知らない、というのはなかなかに不便なもの。
私はあちこちの路地を覗いては目的に沿った店を探した。



方々を歩き回る、なんて慣れない事をしたものだから少し疲れてしまった。
私は公園のそばのベンチに腰掛けて、傍らに上海刃傷が入った箱を置く。
上海刃傷は蓋を少しだけ持ち上げて、隙間から外を眺めている。

「……なんだか面倒臭くなってきちゃった。考えてみれば私はあなたを無事に家に送り届ける義務も無いのよね。
 ここに箱を置き去りにして帰ろうかな」
「んなことしたら、毎晩枕元に立ってやるわよ」

一瞬、本気でここに箱を置いて走り去ろうかと思ったのは私とあなただけの秘密だ。

私たちは、取りとめも無い話をしながら道行く人たちを眺める。
普段じっくり見ることは少ないけど、この町にも色んな人がいるなあ。

「……ん? あれは」
「どうしたの?」
「ほら、あそこ。メイドが歩いてるでしょ」
「あ、ほんとだ。いかにも“メイドですよ”って感じのメイドさんね」
「あのメイド、アリスの知人じゃなかったかな」
「本当? 名前はわかる?」
「え、えーっと……いざ良い白夜、だったかな」
「変わった名前ね。芸名みたいなものかしら?」

なんと、それはそれは。
もしもそれが本当なら、幸運な偶然だわ。
あのメイドさんに上海刃傷を渡せば、私はミッションコンプリート。大手を振って家に帰れるということに……。

「でも、話しかけて違ってたら恥ずかしいな。本当にあの人がそうなの?」
「うーん、そうだと思うんだけど。まあ、違ってたら適当に誤魔化してよ」

まったく、面倒なことを言う。
でも、実際にあの人がアリスさんとやらの知人ならば、この好機を逃すのはもったいない。
私は意を決して立ち上がり、小走りに彼女を追いかけた。



「あ、あの……すいません」

呼びかけた声が少し小さくなってしまったけれど、前を歩く彼女は気付いてくれた。

「えっと、いま声をかけて来たのは貴女かしら?」

綺麗な銀髪の彼女。女の人を形容する言葉としてはちょっと変かもしれないけど、なんだか格好良い人。

「はい。あの、いきなりすいません。いざ良い白夜さん……でしょうか?」
「なんだか発音が変ね。まあ、それは置いといて……そう、私だけど。何か御用かしら?」

人違いだったら恥ずかしいなと思っていたので有難い。この人がいざ良い白夜さんで間違いなさそうだ。

「良かった……あの、アリスさんと言う方をご存知ですか?」
「アリスって言うと、人形遣いの?」
「えーっと、多分そうだと思います。この人形、アリスさんのものらしいんですが」

そう言って私は、花に包まれた上海刃傷が入った箱(こう表現すると棺桶みたいだけど)の蓋を開けた。
上海刃傷は場の空気を少なからず読み取ったのか、寝たふりをしているようだ。

「あら、これは」
「ご存知でしょうか?」
「上海人形じゃないの。行方不明になってたのよね……どうして貴女が?」
「細かなことを話すと長くなるんですが、父が玩具屋の在庫処分に出されていたらしいこの人形を買ってきたんです。
 普通の人形だと思っていたんですが、家に帰りたいだの私はエリート人形だのと喋り始めまして……」

白夜さんはきょとんとした表情をしていたが、やがて「ああ、なるほどね」とでも言いたげな表情で微笑んだ。

「なるほど。この子の言葉が聞こえたのね?」
「はあ……」

良かった、「良い精神科を知ってるから一緒に行こう」とか言われなくて。
不思議なことは色々あれど、人形と喋れるなんてちょっと非現実的だし。

「その、もし宜しければこの子をアリスさんのところまで届けてあげて欲しいんです」
「はいはい、お安い御用よ」
「良かった……ではお願いします」

やった! 呪いの人形を綺麗な流れで手放すことに成功!

「ところで貴女」
「はあ」
「これからちょっと時間あるかしら?」
「はい、大丈夫ですが……何でしょう?」
「折角だから、私と一緒にアリスに会ってもらえたらな、と思って。たしか、上海人形発見者には謝礼が出ることになってるし。
 貴女から直接、アリスに渡すのはどうかしら」

謝礼。むむ、聞き逃せぬ言葉が……でもホイホイと付いて行って大丈夫かな。
上海刃傷みたいに怪しげな人形を操るらしいことから考えて、「人形遣い」というのはカタギの商売ではない可能性がある。
「お前も蝋人形にしてやろうかあー!」とか言われたらどうしよう。

「魔法の森でしたっけ? そこって、ここから遠いのでは」
「それなら大丈夫。帰りもちゃんと送るわ……じゃ、ちょっと御免なさいね」

白夜さんが私の手を取る。
綺麗な指だなあ、謝礼ってどんな謝礼かなあ、などと考えていたところ。
私の身体は、いつの間にか宙に舞い上がっていた。





<実況中継:上海人形行方不明事件 捜査本部>

皆さんこんにちは。真実の報道を大衆とともに考える、文々。新聞社記者代表、射命丸文でございます。
ただいま私は、上海人形行方不明事件の捜査本部、アリス・マーガトロイドさんのお宅の前に来ております。

あっ、アリスさんが出てきました! さっそくお話を伺いたいと思います。
アリスさん、捜査になにか進捗はありましたか?

「そうですね……同居していた全ての人形達に詳しく話を聞いたのですが、みな一様に知らないというばかりです」

なるほど。

「ただ、蓬莱とグランギニョルは何か言いたげな様子で……気になりますね。
 西蔵も何か考えていそうなのですが、趣味の写経に夢中で答えてくれませんでした」

なるほど。人形達が詳しいことを知らないとなると、これは外部の犯行ということになるんでしょうか。

「今のところはそう考えるしかないですね。あまり考えたくないことではありますが……」

脅迫状や金銭の要求といったものはありましたか?

「いえ、ありません。ただ上海の姿だけが忽然と消えてしまったのみで……とても不気味ですし、何より上海が心配です」

何かが無くなった場合、私たちの周辺において常に容疑者として挙げられる“あの人物”はどうなんでしょうか。

「はい、パチュリーのアドバイスをもとにグリモワールを餌にして釣ってみたところ、容易に食いついてきたので身柄を拘束して尋問しています」

容疑者である可能性は高いのでしょうか?

「容疑者はいないなら作れば良いだけのことですが、一番それっぽいですよね」

なるほど。今、インタビューさせて頂いても宜しいでしょうか?

「ええ、大丈夫ですよ。ではこちらへ」



「むー! むー!」

こちらが現在最も有力な容疑者として注目されている、霧雨魔理沙さんです!
あっ、アリスさん。猿轡を外して頂けますか? ……はい、有難うございます。

魔理沙さん、今のお気持ちは?

「最悪だよ馬鹿!」

今回の事件、あなたがやりましたね?

「やりましたね?ってなんだよそれ。とんだ濡れ衣だぜ! 私が上海を誘拐して、得るものがあると思うか? ないだろ?」

ですが、火の無いところに煙は立たぬ、とも言いますよ。

「アリスが珍しくグリモワールをくれるって言うから出向いてみたら……紅茶に一服盛られてさ……
 ずっと耳元で“お前も蝋人形にしてやろうかあー!”って……これじゃどっちが犯罪者かわからないぜ!」

いやあ、こんな狭いところに押し込められて。普段の威勢のよさは見る影もありませんね。

「そりゃ日頃、迷惑かけることもあるけどさ……うう……みんなひどいぜ……霊夢……パチュリー……誰か助けてー」

迷惑かけることもある。なるほど、そこそこ自覚はあるようです。

「夜中に耳元で西蔵がお経流したり……蓬莱がアクロバット首吊りショーしたり……頭がおかしくなりそうだぜ……アリス信じてくれよー」

おや? 窓の外に人影が。来客でしょうか?
ここで一旦、実況を終えたいと思います。チャンネルはそのままで!





<7/帰宅>

自分が置かれた状況に目を白黒させているうちに、足が地に着く感覚があった。
周囲を見渡すと、そこは鬱蒼と茂る木々の中。

「はい、到着」
「すごい……まるで手品みたい」

そうとしか表現のしようがない。いま私の前にいるこの人は、本当に私と同じ人間なんだろうか、と思ってしまう。

「あの家にアリスがいるから、一緒に行きましょう。きっと喜ぶと思うわ」

白夜さんに導かれてアリスさん宅に向かう。
こんな深い森の中にぽつねんと建っているにしては、なんだかお洒落な感じの家だ。
何やら話し声が聞こえてくるけれど、誰かいるんだろうか。

「お邪魔しますよ……あら、先客がいたわね」
「?」

部屋の中には、“愛媛みかん”と書かれた大きな段ボールにぴったり収まってぐるぐる巻きにされた女の子と、変わった下駄を履いた女の子。
そして、綺麗な金髪の女の子がいた。たぶん、この人がアリスさんだろう。
……何してるんだろう? どうも状況が読めないけれど。

「さあ、貴女から」

白夜さんに促され、私は「着払い」と蓋に書かれた箱を差し出した。

「あの、行方不明になった上海刃傷を探しているのはあなたですか?」

パッとアリスさんの顔が明るくなる。

「上海……? もしかして、貴女が……」

私は蓋を開ける。

「あの、お品物はこちらで宜しいでしょうか」

……緊張して妙なことを口走ってしまった。

「ああ……上海、無事だったのね! 貴女が見つけてくれたの? 何とお礼を言ったらいいか……」
「はあ、喜んで頂けて何よりです」
「ちょっと用があって立ち寄った町で声をかけられて。何かと思ったら上海人形を見せられたから驚いたわ」

上海刃傷は寝た振りをスパッとやめて、アリスさんに愛嬌を振りまき始めた。ああっ、頭の花粉が飛ぶでしょ!

そのあと白夜さんも交えて、私は上海刃傷と出会った経緯をアリスさんたちに話したのだった。



「――――ほら、上海は無事だったろ? これで私も晴れて無罪放免だな。早く解放してくれ」
「ちょっと待って。上海は無事だったけど、犯人が誰かは分かってないわ」
「私じゃないのは確かだぜ」
「うーん、そうは言われてもちゃんと真相が分からないと新聞に書けないです」

「自分の活躍ぶりを妬んだ他の人形に不意打ちされた、って本人は言ってました」

「えっ」

アリスさんほか、びっくり。
ガタガタと音がしたので何事かと見てみると、戸棚に座っていた人形達が慌しく飛び出していく所だった。
逃げ遅れたロシア風の人形は場を和ませようとしたのか、必死にコサックダンスを踊り始めた。
その場に留まったのは首にロープを巻いた人形、数珠を携えた人形、そして得体の知れないオーラを発する長い髪の人形。
何となく「やれやれ」って仕草をしているようにも見える。
この家にいる人形はみんな勝手に動くのかな……。ちょっとホラーだ。
まあそれはともかく、どうやら上海刃傷は本当に友達が少なかったようだ。
まあ、あんなアクの強いキャラクターじゃ無理もないかな。

「結局、人形達の内輪揉めだったってヤツか」
「人形達は人形達で、色々あるんですかね。よし、これで次の一面記事は決まりです」
「蓬莱たちが言い辛そうにしてたのは、そういうことだったのね…………そんなに上海だけ可愛がってるつもりは無かったんだけど」
「さて、これで冤罪だったって事がはっきりしたろ? 速やかな解放ののち、謝罪と賠償を要求するぜ」

みかん箱にジャストフィットした黒服の彼女がニヤリと笑って言った。

「うん、その……魔理沙、疑ったりした上に監禁と尋問までしてごめんなさい。私が悪かったわ」
「素直で大変よろしいぜ」
「でも、何か身近で良からぬ事が起きたら、大抵怪しいのは魔理沙だろうなと思ったのよ」
「発想が貧困だぜ。他にも怪しい奴らには事欠かないだろ? じゃ、謝罪としてなんか1冊くれ。別に2冊でも3冊でも良いけどな」
「きのこの本で良い?」

アリスさんは苦い表情で本棚に手を伸ばした。
白夜さんと下駄少女は、苦笑しながらそれを見つめている。
この人たちって、いつもこんな調子なのかな。
たぶん、そうなのだろう。なんとなく分かる。

――――それはそれで、なんだか羨ましいような気がした。





<8/反省会>

窓の外はすっかり深い闇に包まれている。
この家は魔法の森のそこそこ奥に位置していることもあり、夜ともなれば鳥や虫の声以外はほとんど何も聞こえない。
私は無事に戻って来た上海の手入れをしながら(頭が花粉まみれで思わず笑ってしまった)、上海を送り届けてくれた少女のことを思い出していた。

どことなく飄々とした、ちょっと変わった少女。
彼女は「身体があまり丈夫じゃないから、なにか元気になれるものがあれば」と言った。
お礼として私は、様々な材料を集めて作った薬の詰め合わせを渡した。
中には永琳印の逸品も混ざっている。
副作用はないはず……多分。

彼女とは、またいつかどこかで話が出来たらいいな、と思う。
私がこんなことを思うのは稀なことだけれど、人形が絡んでいるのだから無理もないことかも知れない。
彼女が「人形同士の内輪揉めが原因らしい」とか「上海が家に帰りたいと言ったから」と話した時には驚いた。
普通、人間には――霊夢や魔理沙、咲夜を含めて――上海や蓬莱たちは片言を喋っているようにしか聞こえていないはずだからだ。

つまり彼女には、「人形と会話する程度の能力」とでも言うべきものが備わっていることになる。
自覚してはいないようだったけれど……。
私はどうだろう。人形遣いなんて肩書きはあるけれど、本当に人形達と対話できているだろうか。

上海は「拾ってください」と書かれた箱の中に座って、なんだか上機嫌。
この箱が妙に気に入ったらしい。
蓬莱、西蔵、グランギニョルは、そんな彼女を不思議そうに見つめている。
何はともあれ、まずは人形達とじっくり話をする必要がありそうだ。
反省すべき点は多々ある。

私は、窓の外から恐る恐るこちらを覗き見ている人形達に手招きをして見せた。
テーマとの絡みが薄い、と言われてしまえば言い訳のしようもございません。
「箱」……書き表せば一文字ですが、とても手強い題材でした。
己の未熟さに恥じ入るばかりです。

文章を書くって、難しいな……。
しかばね
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投稿日時:
2006/10/28 04:00:41
更新日時:
2006/10/30 19:00:41
評価:
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Rate:
5.00
1. 7 as capable as a NAMELESS ■2006/10/28 15:01:05
お父さん……
2. 1 箱根細工 ■2006/10/29 15:42:24
……今一。
3. 4 らくがん屋 ■2006/11/01 16:57:58
話は好みの部類なんだけど、どうも幻想郷らしさが薄すぎるように感じる。あと、やはり箱の使い方がいまいち。
4. 4 爪影 ■2006/11/01 21:21:41
 何と言ったら良いのだろう……兎角、不思議な物語だと感じました。
5. 7 74 ■2006/11/02 20:39:06
不思議とさわやかな読後感。
6. 6 椒良徳 ■2006/11/03 12:30:43
上海の性格の悪さに爆笑しました。やさぐれてるよ、上海。
ただ、最後がちょっと良い話で終わっていますが、いっそのこと全速力で突っ走ってくださったほうがよかったかもしれません。
7. 6 床間たろひ ■2006/11/04 01:04:34
リズム良く、テンポ良く、最後まで止まらずに読めました。
オリキャラの娘さんも良い味出してたと思いますw
8. 9 反魂 ■2006/11/04 04:22:02
素晴らしい。
序、中盤はギャグで笑ってたのに、この締めはずるい。切ない。みんな可愛い。でもたっぷりワロタ。
そこに痺れる憧れる。絶妙。

終始テンポが良く、それでいて笑うところは笑わせ、しっとりするところはしっとりする。さほど尺が長い訳でもないのに密度が濃く、完成度の高い作品でした。仰るとおり「箱」が弱い分1点だけ引かせて頂きますが、作品自体の評価としては満点です。緩め所と締め所を使い分けるその手腕、例えるならうにかた氏を彷彿させる巧みさでした。お見事です。
9. 6 Fimeria ■2006/11/04 20:41:00
オリジナルキャラクタの個性は壊れギャグとして丁度良いかなと。
しかし、前半の勢いに対して後半の起伏の無い文章はあまり。
落ちもギャグものにしてはどうも薄いように思えました。今度は上海により多くの人形が少女の元へ送られる等、ギャグを書きなれていないので貧困な発想ですが、落ちをギャグらしくするという雰囲気だけ伝われば幸いです。
壊れギャグものとするか、ほのぼのとしたものにするか統一した方が良いかと。
お題の箱は人形が箱につめられて外へと、薄いとはいえ関連は付けられていると思います。
文章を書くのは本当に難しいですよね。でも、あなたの作品を私は楽しめました。
今後とも頑張りましょう。互いに。
10. 7 nn ■2006/11/05 22:02:15
生き生きとした文体で非常に面白く読ませていただきました。もうちょっと話を丁寧にまとめた方がよいのではないかと感じましたが、全体的には読んでいて楽しかったです。
11. 5 つくし ■2006/11/07 18:52:00
前半あたりの視点がなんだか新鮮でした。娘さんから見た幻想郷の面々。ぶっ飛ぶお父さん。その分最後のほうで失速してしまったのが非常に惜しまれます。ほのぼのSSとしては佳作だと思います。
12. 6 おやつ ■2006/11/07 22:13:41
いやもう大変強かな病弱少女、最高っすよ!
大好きだなこういうキャラw
上海も良い味出してて言うこと無し。

お父さん、合掌。
というかよく今まで生き残れましたねw
13. 6 翔菜 ■2006/11/08 00:50:35
あー、笑える笑えた。
爆笑する箇所はなかったものの思わず吹き出しそうになったことが何回あるか――締めもなかなか。
オリキャラもちょっと消化不良な部分がありながらも馴染みやすくはありました。

ただ、お父さんが理解してたっぽいあたりは遺伝で片付けるとしても、少女の能力とはいえちょっと上海が自立しすぎかな――とそれが少し気になりましたが。
このへん個人的には『会話』よりも『気持ち』がわかるとかそれもわかるとかそんな感じならしっくり来たかもです。
会話と気持ちってのも声に出す出さないの違いだとすると、また微妙な境界ですが。
14. 6 2:23am ■2006/11/10 00:53:08
ノリが非常におもしろいですね。最後ちょっと鈍ったのが惜しい。いい作品でした。
15. 7 ■2006/11/10 03:00:29
お題って点では、確かにちょっと寂しいですね。
でもまあ、それはそれとして…この娘さりげにかなり凶悪だと思うのは私だけ?!w
16. 4 復路鵜 ■2006/11/11 21:10:10
これはまたラフな上海人形ですね
17. フリーレス サカタ ■2006/11/11 21:53:33
上海人形をメインに使った話を初めて読みましたw
ただ上海人形はもはやオリキャラ的なものだから、オリキャラとオリキャラの掛け合いで、少し東方らしさがなかったかなと思いした。
あと、女の子のキャラ設定がいまいちで、なんであまり外にでないのか、病弱なら最後の方は出歩きすぎではないか、などもう少し練りこんだほうがしっくりきたと思います。
18. 4 たくじ ■2006/11/12 22:17:24
実況中継の場面がいいですねー。拘束されて追いつめられている魔理沙が何とも。
ただ、主人公の女の子が上海人形を返しただけで、話の中で果たす役割が薄いなぁと思いました。
19. 5 藤村うー ■2006/11/13 02:09:59
 おっさん大丈夫なのか……。
 肉槐になってたからたぶん駄目っぽいけど……。
 真面目に切り出されたからどうなると思いきや、次第にギャグぽくなってきて素敵でしたけれど最後には真面目っぽく終わったので何とも不思議な気分に。ノリは申し分なく。
 おれたちの戦いはまだ始まったばかりだぜENDみたいなものだと解釈しました。これから女の子と上海人形の冒険の旅が始まったりするとかしないとかいう希望。
 おっさん……。
20. 4 いむぜん ■2006/11/15 20:53:28
スローペースに話が進んで、ああ、でも後半は次第にテンションが上がって……あれ、終わっちゃった。
そんな印象。
21. 7 ABYSS ■2006/11/16 16:44:02
なかなかに楽しい時間を過ごさせてもらいました。
人形を持ち出すという発想で負けたっていうこともありますが。
あと内容も冒頭からは想像もできないほどコメディ寄りでびっくりです。たのしかったですけどね。
ただ、締め方が今ひとつな気が。主役は結局誰だったの?という思いになってしまいます。それで最後ぶれてしまったような感覚を受けたので。
22. 7 blankii ■2006/11/16 21:00:13
チャッキー懐かしいなぁ。奴もヤること殺る割りに、失敗が多くて微笑ましい……ハズねぇ。シャンハーイ!
23. 3 雨虎 ■2006/11/16 23:54:18
最初はメディスンの話かなと思っていたら、上海でしたか。
箱に入った上海は想像すると悶えますねw
ただ今ひとつ世界観が東方っぽくなかったようにも感じました。
もう少しその辺りがしっかりしていればと残念に思います。
24. フリーレス 人比良 ■2006/11/17 20:16:16

テーマはともかく、笑わせていただきました。
豪快な少女の軽快な語り口が愉快。
25. 5 目問 ■2006/11/17 22:08:27
 導入でよい話になるのかなと思っていたら、みんなはっちゃけすぎだ。
 ちょっとやりすぎな感はありましたが後半は上手くまとまっていたかも。
 箱があるだけといった感じだったのが惜しいです。
26. 7 K.M ■2006/11/17 22:11:14
箱入り上海人形と少女のややハイテンションな交流、面白かったです。
赤きサイクロンとかチャッキーとかが判る身としては、俺も若くないなぁと思ってみたり。
…って、ダディ・フライ・ハイはあれ以降スルーですかww
27. 6 灰次郎 ■2006/11/17 22:35:52
転がりながら噴出しそうになりました
てかメモで噴いた
28. 6 木村圭 ■2006/11/17 22:54:37
親父ー!? 無事なのか親父ー!
軽快な掛け合いが実に楽しゅうございました。偉っそうな上海人形の言動にアリスに対する好意がびしばし感じられてほのぼの。
29. 6 時計屋 ■2006/11/17 23:15:07
娘のキャラと独特の語り口調がいい味を出しています。
ただオリジナル色が強すぎるのが難点かな、とは思います。
あと確かに箱が話と関係ないですね。申し訳ないですが減点させていただきました。
30. フリーレス しかばね ■2006/11/19 09:47:54
まず最初に、拙作をお読み下さった方、コメント・ポイントを入れて下さった
全ての方に心よりお礼申し上げます。
締め切り前になってから「やっぱり参加しよう」と投稿した本作品ですが………正直なところ、もっと酷評されるものと予想しておりました。
至らぬ点、突っ込み所の多々ある荒削りな内容ではありますが、
目を通して頂けただけでも嬉しく思います。
それでは、各コメントに対するレスを。

>as capable as a NAMELESS様
お父さんには、本当に気の毒なことをしました。無事だと良いのですが。

>箱根細工様
お目汚し失礼しました。もしもまたSSをお目にかける事があるなら、
楽しんで頂けるようなものを完成させたいと思います。

>らくがん屋様
メインの二人がオリキャラですから……今になって、よくもまあこんな無謀なものを出したな、と反省しています。
箱の使い方についても、言い訳のしようもございません。
作り込みの薄さが如実に表れてしまいました。ご指摘に感謝です。

>爪影様
病弱なはずの少女が外をほっつき歩いたり、お父さんが飛んだり、
邪悪な人形が喋ったりしてますからね。不思議と言うか、無茶苦茶と言うか。

>74様
さわやか……でしたか? 登場人物はちょっとアレな奴らばかりですけど……

>椒良徳様
自分の知る限りでは上海はなんとなく健気なキャラになっている事が多かったので、ちょっと変わった味付けにしてみました。
「もっと突っ走れば」というご指摘は、創想話でも頂いたことがあります。
どうも自分には、余計なところでブレーキをかけてしまう癖があるようです。根がチキンなせいでしょうか。

>床間たろひ様
オリキャラ娘を主軸に置く、という暴挙に及んでしまいましたが
そう言って頂けると嬉しいです。デヤー。

>反魂様
何と言いますか……我が身に余るお言葉のオンパレードで、泣きそうです。
頂いたコメントを読み返すだけで、しばらくやっていけそうな気が……。
少しでも笑っていただけたなら、この上ない喜びです。
本当に、皆様からのコメントは最高の報酬だと実感しました。

>Fimeria様
「今度は上海により多くの人形が少女の元へ送られる」
このアイディアを頂いたら、10月27日に戻って書き直したくなってしまいました。オチにはいつも悩みます。
このような荒削りな話をお楽しみ下さった、その広い懐に感謝致します。

>nn様
「細かいことは書きながら考えよう」というスタイルのせいで、あちこちに
綻びが出てしまいました。もっと土台をしっかりさせるべきだったと思います。ご指摘に感謝です。

>つくし様
後半が失速気味になる、というのも自分の悪い癖のようです。
それもこれも、「書きながら考えよう」などという甘い姿勢のせいですね。
反省です。

>おやつ様
書いた自分が言うのもなんですが、序盤と終盤では別人みたいですよね。
末恐ろしい娘さんです。キャラが固まってない、と言えばそれまでですが。
お父さんは……小町の船に揺られていなければ良いのですが、どうでしょう。

>翔菜様
仰るとおり、少女と上海の掛け合いは実際の会話調よりも「念話(?)」のように表現した方が良かったかも知れません。
上海、喋りすぎだな。ど根性ガエルじゃあるまいし……。

>2:23am様
奇天烈なノリではありますが、楽しんで頂けたなら幸いです。
中盤からオチにかけてをどうするか、というのが課題ですね。

>翼様
「箱」成分の弱さは、この話の大きな弱点です(弱点ばっかりですが)。
自称・病弱な娘さんについては……そうですね、邪悪な女です。
やさぐれ上海と同じくらいに。ぱっと見に騙されてはいけません。

>復路鵜様
ラフな上にタフです。
五体バラされても、適当に組み立てられたら元に戻りましたからね……。

>サカタ様
確かに上海人形は、性格付けが各人次第のキャラですね。
少女と上海だけでなく、そこにもう一人東方キャラが絡むパートを増やせれば良かったのですが……作りの浅さが見えてしまいました。
「病弱なのにほっつき歩いてるのは変だ」というのも、仰る通りです。
少女の背景について考えると、この話は穴だらけ。反省です。

>たくじ様
魔理沙は普段やりたい放題してますから、たまには捕まったりしても良いかと。あっさり引っかかり過ぎ、というのはありますけど。
アリスたちとは、追いかけたり追いかけられたり……ちょっとした悪友ぐらいの関係が良いんじゃないかな、と勝手に思っています。
少女の役割は、本当にただの運び屋レベルになってしまいました。
もっと上手く動かせる案が出てこなくて……。

>藤村うー様
ジャンルがどっち付かずなのは、細かいことを決めずに書き始めてしまったからです。もっと芯の通った構成を目指すべきでした。
少女と上海が再会する話なんて、恐ろしく需要が無さそうですが……
人形達を主役にした話は、書きたいような気がします。
上海の冒険はこれから……だ?

>いむぜん様
なんと的確な批評でしょうか。
全くもってその通りです。今後は改めて行ければと思います。
ご指摘、有難うございました。

>ABYSS様
主役が形を作りきれていないオリキャラ二人ですから、どうしても
弱く感じられてしまったようです。オチについてのご指摘も、仰るとおりです。どうせやるなら思いっきり暴れさせた方が良かったかも知れませんね。

>blankii様
チャッキーも人形解放戦線に加わってはどうかと思うのですが。
戦力アップは確実です。

>雨虎様
人形つながりでメディスンも登場させたかったのですが、腕が追いつかずに
出来ませんでした。邪悪人形だけでなく、毒人形まで出たら無茶苦茶になりそうですけど……。
東方成分が薄い話だったことには、投稿ボタンを押してから気付きました。
話の土台からしっかりしないとダメですね。

>人比良様
テーマはともかく(自分で言ってどうする)、テンポはお楽しみ頂けたようでひと安心です。一人称の話はこれが初めてでした。
読みやすい語り口と文章に、今後も気を配っていければと思います。

>目問様
自分の書いたSSに、マトモな奴が出てきたためしがありません。
「箱」が本当にただの箱でしかなかった辺りが、底の浅さの表れです。反省。

>K.M様
相手の懐に飛び込んで十字キー1回転だ! というのはさておき。
ダディは向こう岸へと旅立ちました。逝くか戻るかの瀬戸際です。

>灰次郎様
●カラスのしんぶんきしゃと すれちがった。
自信満々な割には、結構おバカな上海人形でした。

>木村圭様
落っこちた後に、植木鉢まで降って来ましたからねえ……。
まあ病弱と自称している割にはほっつき歩いている娘の父親です、
そのうち回復するのではないでしょうか……たぶん。
上海人形が偉そうなのは、いつも愛されていたいと言う願望の裏返しのような
ものなのかも知れません。ただの能天気という可能性も十二分にありますが。

>時計屋様
もはや成分の半分がオリジナル、という暴挙にお付き合い頂き有難うございました。箱は……自分でも薄いな、と思います。
精進が足りなかったですね。

以上、レスを書かせて頂きました。
締め切りギリギリまで参加を見送ろうかと思っていたのですが、
今は無謀な作品ながらも出して良かったな、と思います。
このような場を設けて下さったこんぺスタッフ様、
そして参加者・読者の皆様に心よりお礼申し上げます。

それでは、またお目にかかれることを祈りつつ……
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