旅の途中

作品集: 最新 投稿日時: 2008/02/11 08:46:09 更新日時: 2008/02/13 23:46:09 評価: 0/0 POINT: 0 Rate: 5.00




 それは、寒い寒い雪が降る日のこと。
「それでは、よろしくお願いします」
 私の母だった人はそう目前の女性に言った。
「はい、責任を持って育てさせていただきます」
 その人は、今この瞬間から私の母となる人だった。

「……やっぱり寂しい?」
「はい。……わかってはいましたけど」
 遠くなっていく自分の家を見ながら私はそう答えた。
「そう遠くもないし、本当に辛くなったら連れて行けるけど」
「いいえ、いいです。もっと辛くなりますから」
 離れなくてはいけないのに会いに行っても、結局は寂しさが募るだけだと思ったから。
「……ごめんね、こういうのは慣れてないもんだから」
「でも神奈子お姉ちゃんなら安心です。一緒にいると心強いから」
「……お姉ちゃんね。そんな歳でもないけど」
 彼女は嬉しそうに呟いた。
「それじゃ、母親って呼ばれるように頑張りますか」
 



 懐かしい夢を見ていた。
 見慣れた天井を見ながら目を覚ます。慣れない空気で呼吸をする。このアンバランスさがここ最近の生活の特徴だ。単身赴任先に妻子が付いてきたような感覚。いや、体験したことはないけれども。
「昨日も宴の準備で徹夜だったし。こっちに来てから睡眠時間が減った気がする……」
 騒いでいる方はとてものんびりしているように見えるのだが。流れに乗らないとダメなのだろうか、やはり。老子の教えというものはかくも本質を突いている。さすがに人間から主神にまでなっただけはある。
「で、騒いでいた神様は。……ひどい有様だこと」
 隣の部屋で寝ている八坂様の姿をちょっと盗み見る。布団から大きくはみ出してだらしない姿をあらわにしていた。正直、これを西洋の人々に「神」と説明しても理解されないに違いない。

「早苗ー、起きてるー?」
 戸の向こうから若干幼い声が聞こえてきた。
「ご飯出来てるよー」
 炊事当番は3人で持ち回りで、今日は洩矢様の番。八坂様と洩矢様はさすがに上手い。今の私では逆立ちしても真似できないような料理の腕前を持っている。正直見習いたいところだ。
「あ、はい。今行きます」

 この守矢の神社は非常に広い。東京ドーム○個分はさすがにないと思うけれど、それでも一介の神社の広さではない。さすがに神宮には及ばないが、それでも神徳は全国の神社の中で5本の指には入るだろう。
 そんな神社ですらまともに信仰を集められないのだから、現代社会というものがいかに昔と変わってしまった事が分かる。

「あり、神奈子はまだ寝てるの?」
「ええ、昨日はお酒に飲まれていたようですから」
「酒は飲んでもー、ってか。まぁ呑まれるのもそう悪くは」
「M?」
「違うわ!」

 落ちる雫。渡る波紋。表雪から漏れた雨粒が小さなたらいに波を起こす。ぴちょん、ぴちょん。繰り返す水音は周期的で、睡眠を取るのにふさわしい雰囲気を醸し出していた。
 そこへ突撃する超神様弾頭。
「覆水盆に返らずー」
 自分でこぼしてどうするんですか。
「……起こすにしてももう少しわかりやすい方法で起こしてもらいたかったんだけど」
「だから水をこぼしたんじゃないの。一度で起きてもらいたから。わかりやすいでしょ?」
「わかりにくい」
「そう言なわいでよ。と、そうそう。眠気が治まったら居間ね。朝飯よ」
 たらいを指で回しながら、洩矢様はムーンウォークで部屋を出て行った。


 割と高い天井に金具がついていて、そこから鎖が下へ降りている。普通なら下には囲炉裏があると思うのだろうけれどここにはなく、かわりに炬燵があり、その中心に穴が開いていてそこには大きな炎が揺らめいている。そこに向けて鍋をつるした鎖が降りている。
 これがこの家の居間であった。
「いつもいつも思うんですけど豪快な居間ですよね」
「まぁねぇ」
 鍋を使わないときは炎を小さくして、穴に蓋をする。火の回りには断熱材で仕切りがされており、豪快と見せかけて手間がかかっている。人生の基本であるらしい。この炬燵は私が来る前からここにこのようにあったが、時折八坂様がきまぐれで改造をしており、加湿機能や掘り炬燵加工などが成されている。
 あと、この神社に電化製品の類はない。元から電灯とテレビと冷蔵庫とガスコンロと洗濯機くらいしか使っていなかったが、こちらへ来るに当たって全て売り払って食料に換えた。
「今日の朝はモツ鍋ー」
「朝っぱらからですか……」
 モツというのは牛や豚、あるいは馬などの臓物で、コレは詰まるところそれらの胃や腸の鍋ということ。おいしいが重い。一日中胃がもたれそうだ。なお、洩矢様の処理が上手すぎて匂いはほとんどなくなっている。
「このキュウリの漬物おいしいですね」
「あぁ、それ? 下の河童が持ってきてくれたのよ。にとり、だったかな?」
「さすが河童さんですね」
「そうよね」

 戸が大きく揺れて「いてっ」という小さな声がした。どうやら八坂様が頭をぶつけたようですね。
「おはよう」
 寝癖全開で八坂様が居間に入ってきた。
「おはようございます」
「Guter Morgen」
 なぜドイツ語。ちなみに洩矢様はものすごく頭がよくて20ヶ国語位喋れるらしい。英語の勉強を助けてもらっていたこともあったりする。暇だったので語学の勉強していたとか。
「正直だらけ過ぎなんじゃないの?」
「問題ない、3秒で戻るし」
 本当に3秒で戻ります。便利ですね。ちなみに私も洩矢様も出来ます。
「……しかし本当に朝からモツなんだねぇ」
「文句言わずに食え」
「食うけどさぁ、朝からはないでしょう常識的に考えて」
「あんた前に朝っぱらから鍋焼きうどん作ったでしょうが」
「あれは晩の残りでー」
 洩矢様は腕はものすごくいいのですが何故か突拍子もないような料理を作ることが時たまあります。八坂様は基本的に残り物をうまく使って後に残しません。私は辛いものが好きではないので大体味付けが甘めになります。「青唐辛子みたいな頭してんのにねー」なんて知り合いに言われたことがあります。ヘッドロックを決めてやりました。
「まぁ味に文句はないけどね。ご馳走さん」
「ご馳走様でした」
「ご馳走様。んで、今日はどうすんの」
「私はちょっと山を降りて幻想郷を見てこようと思ってます」
 こちらに来てから随分山を降りていないというのもあるし、いろんな人に会ってみたかったからだ。
「それじゃ里まで行って塩と醤油買ってきてくれない? もうあんまりないのよ」
「分かりました」
「私は雪かきでもしてるよ。昨日はすごかったし」
 八坂様が上を指差しながら言った。
「あぁ、確かに」
 諏訪はかなり雪が多い地方なのだけれど、こちらは輪をかけて寒い上に雪が降る気がする。向こうの温暖化のせいもあってこちらに寒気が来ているのだろうか?
「それじゃあ私は日向ぼっこでもしてるかなー」
「「いつもでしょ」」
 定番の突っ込み。洩矢様は日が出ている日は大概縁側で横になっている。

「それじゃあ、行ってきます」
「いってらっしゃい」
「気をつけてね、まぁ色々」
 妖精とか妖怪とか。
 石畳を強く蹴って、私は山の下へと続く空へ飛んでいった。



 景気よく飛び出したものの。
「どこへ行けばいいんだろう……」
 正午前にもかかわらず途方に暮れる。
「相談してもらえる人を作らないとダメよね……」
 こういうときこそ機会なのだろう。
「よし、まずはきゅうりの縁を頼ってみよう」


 山の入り口にある滝は結構な幅があるのにもかかわらず凍り付いていた。秋には轟音を轟かせていた光景は姿を変え、彫刻のような静止美になっている。
「こんなに寒いと警備の天狗さんたちもいないかもしれないな……」
 そう言いつつ確認のため滝の裏側へ入っていった。

「うわー……」
 滝の裏側は思った以上に広く、また加工がなされていた。分かりやすく例えるとビルの壁を一面だけはがしたような感じだろうか。階構造になってはいるが階段はなく、上下の行き来は飛ぶか降りるかしかない。
 各階の奥には武器や防具が並べられていて、敵が来襲したときには交換なども出来るようになっているのだろう。
 とはいえ今は平時。やることもないたくさんの天狗たちは将棋をしたり、囲碁をしたり、乳繰り合ってみたり、愛憎劇ごっこをしてみたりなどと、様々なことで暇を潰しているようだった。
 その最上。滝の中腹辺りに位置する階に目的とする人?はいた。哨戒天狗の隊長と将棋をしているようだった。
「おや? 風祝様じゃん」
「こんにちは。きゅうりどうもありがとうございました」
「あれくらいなら何本でも。それで、どうしたの?」
 将棋盤の横にはパックに入ったきゅうりのスティックが置いてあった。
「いえ、特に用事はないのですが、幻想郷を見てまわろうと思いまして」
「ほうほう。それはいい心がけだねぇ〜」
「というのは建前で、人生についてご教授願いたいのです」
「……人間じゃないよ?」
「右に同じ」
 飛んでたり尻尾が生えてたりするんですから当然ですが。
「なんというか生き方みたいな物を教えていただきたいのです」
 どう生きるのか、というのは若輩者としては聞いておきたかった。
「難しいね」
「ま、いいけどさ。ところでここ、どうしたらいいと思う?」
 にとりさんはものすごく大きな盤で将棋をしていたが、正直この駒がどう動くか自体が分からない。『飛鷲』なんて駒聞いたこともない。
「にとり、そろそろ上着返してよ」
「勝てば返してあげる」
 対戦相手の椛さんが寒そうにしている。将棋をしているのでもちろん本来はにとりさんの正対する位置に座っていたのだろうけれど、だいぶかがり火のほうに寄っていた。
「1局に2時間ぐらいかかるじゃん」
「じゃあ駒5個でカンベンしてあげよう」
「もうにとり3つ取ってるのに?」
「おお、よく気付いた。頭はあんましよくなさそうなのにねぇ」
「目はいいのよ、目敏いって言うでしょ」
 目と言うより記憶力の問題だと思う。
「そういえばにとりさんは技術に詳しいんでしたっけ」
「まぁ河童だしね」
「実は今指してる将棋盤にも仕掛けがしてあるんだけどね」
 そう言いながら鼻を鳴らすにとりさん。
「前みたいなイカサマ仕掛けじゃないだろうね」
 やられたんですか、やられたんですね?
「ふふふ、イカサマではない。実は今私が打っているのは棋聖のものなのだよ」
 ここでいう棋聖というのは幕末の天才棋士天野宗歩のこと。
「まさか、トレース?」
「うんにゃ、思考を解析して突っ込んでみました。棋聖は大将棋なんてしてないしねー」
 そりゃそうです。
「そうか、つまり私は棋聖と打たされていたわけか……」
「そういうことになりますね」
「勝てるかー!」
 椛さんが豪快に腕を振り上げ、空中で2回転半した将棋盤はコンマ2秒後に駒を振り落としつつかがり火の中へ突っ込んでいった。
「あぁ、棋聖がやられた! あれ作るのに2日徹夜したのに!」
「落ち着けにとり、もっとマシな事に時間使え!」
 椛さんは怒り心頭といった感じでかがり火の前に立っている。寒かったんですね。
「マシな事ねぇ。そうは言われても結局は時間つぶしだけじゃない。あんたで遊ぶくらいしかないっての」
「で、なのね……」
 なんというサド思考。
「でもま、機械に使われるようになったら物作り失格よ。作りたいもの作ってなきゃ。ちょっと間違うと目的と手段が逆になるからね」
「目的と手段が逆……」
 それは自分にも当てはまるのではないだろうか。
「あー、作りたくも無いのに兵器作っちゃったとか、そういう話?」
「……微妙に違うような。つまりだなー、機械を使うんじゃなくて機械に使われてる、って言えばいいのかなこれは。機械を使って仕事をするのが目的なのに手段である機械を使うことが目的になっちゃってる。そういうこと」
 信仰を集めて神社を建て直すことが目的だったのに、今では信仰を集めること自体が目的になっているように気がする。気をつけるべきだろう。
「こんな感じでどう?」
「わかりました。ありがとうございます」
「……長いフリだったね」
 まさかここまで考えてあれを作ったのだろうか? まさかそんなはずは無いと思うけれど。
「じゃあ次は椛か」
「あ、はいお願いします」
「わ、私? 私はね、たまに何でここで警備なんかしてんだろう、て思うことがある。ほとんど侵入者もいないこの山で、なんで毎日警備やらされてるんだろう。上の名目だけでここに立たされてるんじゃないかって」
「お、問題発言? 文さーん」
「に、にとり! ホントに来るかもしれないから叫ぶな!」
 地獄耳は持っていないでしょうけどあれだけの足ですからねぇ。
「はいはい。で、続きは?」
「あ、うん。でも私にはその役目が与えられてるんだからそれをこなさないといけない、てそのたびに思い返してるんだ。前の博麗の巫女たちのこともあるしね」
「悲しき仕事天狗精神だなぁ」
「言うなー!」
「役割、いや役目ですか」
 私にとってのそれは風祝なのだろうか。あるいは2人の神の従者であることなのだろうか。それとも、家族であることなのだろうか。
「今では私はこの役目を誇りに思ってる。例えあんまり敵が来なくたって私達がいることで天狗の里の奴らを安心させられるんだ。立派なことじゃないか、て」
 椛さんは誇らしげに言った。
 風祝であることはもちろん誇りだし、八坂様と洩矢様の従者であることももちろん誇りだ。
 でも、家族であることに誇りが持てるほど私は立派な人間だろうか?
 いや、例えそうでなくとも立派な人間にならなくてはいけないのだろう。
「ありがとうございます。勉強になりました」
「いやいや。というか、たまにはにとりの機械も役に立つもんね」
「奇怪な機械で機会を作ったってか?」
 まさにそんな感じです。
「ま、焦らないでもいいさ。自分の居場所が分かってる奴がいるのなら、そいつはきっと墓場にいるんだよ」
「ありがとうございます、元気が出ました」
「墓場で元気ね……」
 確かに、椛さんの言うとおりだとは思った。
「不安になったらいつでもここに来ればいい。いつだって私らはここにいるんだから」
「神様と喧嘩したときとかね」
「頼りにさせていただきます」
「人ってのは1人で立ってるわけじゃないんだ。色んな奴に支えられてる。その相手が私らみたいな妖怪だって、かまわないだろう」
 そう、にとりさんは嬉しそうに言った。




 所変わって山の上の神社。神しかいなくなった神社で蛇が屋根の上に昇っていた。
「雪かき手伝いなさいよ」
「両生類に無茶言いなさんな」
 蛙はガラス戸の閉まった温い縁側で仰向けになっている。直射日光が当たっているが加湿器があるので日干しにはなりません。
「こっちは爬虫類なんだけどね。諏訪子、義務ってなんだい?」
「したくないことをすることさ」
 概念で分かっていてもやはりしたくないということは多い。
「やたらと建物建てるのも考え物ねぇ。雪かきごときでこんな苦労とは」
「快適無敵オンバシラーで一発でしょうに」
「前やって屋根抉れたのよ」
 方向を考えましょう。
「アホだ、アホがいるぞ」
「あんたがやれって言ったんでしょうがー!」
 あ、雪崩。もとい崩落。
「おお、絶景かな。前衛芸術が立っておるぞ」
 某一族のように頭から蛇が地面に突き刺さっている。深く刺さっていて倒れようがないらしい。
「助けろ」
「明日の晩のおかずは?」
「豚バラのコーラ煮」
 コーラ煮というのは醤油とコーラで煮たものである。ぶっちゃけコーラは砂糖の代わりで見た目も味もただの醤油煮であるが。
「サーチ&ディコンプレッション!」
 レーザーによる解凍。見る見るうちに蛇の頭まで見えるほどに雪が溶けていく。発射点は気にしないでください。
「あー寒……。不愉快だけど半分終わったし残りは明日にでもして風呂入るかな……」
「ほかほかー。ほんならウチはここで温んどるでー」
「あんたがニセ京都弁しゃべるときは物事を回避したい証拠。来なさい」
「や、やめろ! 現実に直面させるな!」
 主に胸部的な意味で。

 舞う水蒸気。それが暖気を呼び寄せその部屋の中は異常というほど暖かくなる。液体に返された水蒸気が天井から水面に落ち、無数の円環を作り出した。
 守矢神社の浴場は非常に広い。昔は多くの巫女や神官が暮らしていたこともあって多人数でも容易に入ることができるようになっていた。とはいえ今は3人しかいない。そのため隣にあった男湯は改築して早苗の部屋になり、この女湯も幾分か小さくなった。それでも3人で入るのには過剰な大きさであり、大概3人で入って済ますことが多い。
 だが、今はここには2人しかいない。
「地獄への一本道は善意というレンガで舗装されてる、てのはどこの国の諺だったか」
 浴槽の縁に顎を乗せながら諏訪子が言った。
「何の話さ」
「善いことをしていると思っている人間は例えそれが間違っていても反省も何もしないっていうことさ」
「……早苗のことか」
 早苗はもともとは別の神社の娘であったが、その神社は守矢よりも早くに信仰を失い、潰れる寸前にあり、子ども1人まともに養うことができない状態だった。そのためその時はまだ幾分か信仰があり、ある程度親交があった守矢神社に預けられることになったのだった。
「機会だから言わせてもらうがね、あれは私の子孫だ。もし面倒を見る役目なんてものがあるなら、それは私にあるんだろう。でも、あんたはどうなのさ」
「よくわからない。でもあの子が奇跡を次々と起こしていくのを見て嬉しかったのは事実だ」
「確かにあの子は優秀だよ。私の血も薄い上にあんなに信仰がなくなった世の中で現人神やれてたんだからさ」
 そこで諏訪子は一度言葉を切った。
 神奈子は早苗が諏訪子の子孫であるとは気付いていなかったようだが、諏訪子は一目見てすぐに気付いたらしい。そのため本来は守矢の一子相伝の秘術を与え、修行させてみたところ才能と努力によりめきめきとその力を開花させ、風祝となったのだった。
 なお、そのときから2人の神を呼ぶときは八坂様、洩矢様と呼ぶようになった。二人の力を借りる、ということでこちらの方が相応しいと思うようになったのだろう。
「でもね、それでもあの子は人間だよ。いつか自分の家庭を持って子供を作って、最後には逝ってしまうだろう。そうなったとき私たちはどうする? その子も風祝にしてこの千か二千年続けてきたことをまた続けるのか?」
「それの果てがあの直系の根絶、か」
 早苗は直系ではない。その苗字からも分かるとおりに傍系である。直系は百年ほど前に絶えた。新たな技術や文化が流れては消える中で、静かに最後の直系は神奈子と諏訪子の前で息絶えたのだ。
「私はあんなのはもう嫌だ。もうあんなのは……」
「死ねない身の憂鬱だな」
「口の減らん蛇だな」
「泣き虫の蛙よかマシ」
 互いを茶化して無理矢理笑う。早苗に会うまで彼女たちはそうやって暮らしていた。
「は、今では自然に笑えてるのかね」
「あの子と逢えたことがやっぱりいい機会になってるのかな」
「あの子がいなければここに来ることもなくただ消えていったでしょう。でもあの子がいたからこそ私たちは生きる理由が出来た」
 帰る家に人がいるから帰りたいと思う。帰ってくる人がいるからここにいたいと思う。
「でもねー、お母さんとは未だに呼ばれたことないのよね」
「呼ぶ機会がないだろうし、あの子はそういうところでよそよそしいし、本当のお母さんのことを想ってるのかもね」
 よそよそしいというか、2人を大きく感じすぎて、自分と同格に出来ないというだけだった。
「しかし、守るものがあるっていうのはいいもんだな」
「守るつもりが守られてることもあるけどね。それにね諏訪子、続けることは繰り返すことじゃない。繰り返さないように続けることだって、また出来る」
 前とは違う道も取ることが出来るということ。
「だからここに来たのさ」
「早苗が妖怪にでもなるっての?」
「そういう短絡的な話でもないけどね。今度は人間だけじゃない。妖怪も相手にするのよ。取れる道なんて無数にある。その中から答えを探していけばいい」
「おやおや。あんな唐突に言った決断にそんな意味もこめられていたとはね」
 あろうことか神奈子はこちらに来る1週間前にその計画を諏訪子と早苗に言ったのだ。2人はてっきり何とか神徳を保つための場繋ぎ的な考えだと思っていた。
「信仰を得るということは今までとは違う人に会うということよ。神徳に限ったことじゃない」
「そうして得られた繋がりが前とは違った道を見せてくれる、か」
「考える時間なんていくらでもある。それこそ、今までの年月くらいはね」
「そうだね。ところで神奈子、人生ってなんだい?」
「強いて言うなら、しなくちゃいけないことを見つけることさ」




 山を降りて、里を見渡す。
 その形は東京都に似ているかもしれない。23区に当たるのは中心街と呼ばれる地域だ。数多くの店が軒を連ね、多くの人や妖怪で賑わっている。その北に墓場、西に農耕市場などがあり、農耕市場からは魔法の森と呼ばれる森林に向けて道がありその両脇に里全体よりも大きな水田と畑が作られている。人間に限らず幻想郷の作物の大半はここで作られているのだろう。その水田と畑には南西の湖から灌漑が走っている。水道にも使われているようだがここからではうまく確認できなかった。

 里の大通りを歩くと、とても目立つ建物があった。看板が高いだけなのに、とても目立つ。それは何故か。
 極端に軒下がはみ出していたからだった。他の建物に比べると2〜3メートルははみ出ている。目立つというか視界に入らないわけがない。軒の上の看板には『霧雨店』とでかでかと書かれているが、軒に気付いて見上げる先にこれが書いてあればものすごい宣伝効果だろう。軒の下には円卓と椅子が置かれていた。
 その店内は雑貨屋というか、日用品を売っているというか。ものすごくぐちゃぐちゃしていた。整理が行き届いていないわけでもなく、整然と並べられているわけでもない。
 とにかく情報量が多すぎる。値段や重さ、主な原材料やカロリーは当然で、一緒に買うと献立が作りやすくなる組み合わせ、似ている商品との比較、買った人による好感度、果ては『これをお買い上げになって別のものと交換しますとエンゲル係数が3%減少します』などという謳い文句。どうやって調べたのだろう。
「いらっせぇ。見かけないお嬢さんだな。あれか、最近やってきたっつぅ神社の巫女さんかい?」
 タバコを咥えた初老の男性が声をかけてきた。
「あ、はい。ええっと、店長さんですか?」
「ま、一応ねぇ。しかしこっちの巫女さんは本当にそれっぽいな」
「いや、風祝です。あの、少しお話をさせてくれませんか」
 これも、機会だと思った。
「こんなジジイでよければ構わんよ」
 店長さんは店の奥から椅子を持ってきてくれた。
「どうも」
「で、お宅の神さんは商売繁盛には縁があるのかい」
「いや、むしろ逆で……。お客さんが入らないからこちらへ来たようなものなので……」
 大都市で業績を上げられないから地方都市でなんとかしよう、みたいな。
「ところで霧雨というのはもしかしてあの人の?」
「娘を知っているのかい? たびたび話は聞くがね」
 この人の言う「娘」とはもちろん博麗の巫女とともに守矢神社に侵攻してきたあの魔女のことだ。
「生きているのなら文句は言わんがね。もう少しおしとやかというか、大人しくなってもらいたいものだな」
 多分無理だと思う。
 でも「生きているのなら」という言葉が気になった。
「もしかして、娘さんはこの家を出て行ったということですか?」
「とっくの昔に。魔法がどうのこうの言ってな。悪霊に弟子入りしただの巫女と悪さをしているだの昔なじみから聞いてはいるがね」
「連れ戻そうとか思ったことはないんですか?」
「アレの人生はアレのもんだ。俺がとやかく言う資格はない。道を踏み外しでもせん限りは放っておくさ」
 
 少し気まずくなったので話を変えることにした。
「そういえばこの張り出した軒は何か意味があるんですか?」
「ああ。基本的にここらは雨の日は休業なんでな。雨を眺めながら茶でも飲めるようにしたかったんだが、いつの間にか迷える子羊が集まるようになってしまってなぁ」
「雨の日、ですか」
「あぁそうだ。雨は全てのものに降り注ぐ。心の中にもな」
 霧雨さんは空を見上げながら言った。
「雨がいつ降るかは分からない。前兆があることもあるがな。雨は心の弱いところに入り込んで人の心を苦しめる。人の心を寂しくさせる」
「その雨とは何なのですか」
「過去、さ。例えば雨が降ると人は晴れていた昨日を思い出す。あぁ昨日はあんなにも晴れていたのに今日は雨だ。悲しい。寂しい。昨日に戻りたい。……孤独になってしまったかのように錯覚する」
 確かに過去は美しく見えることがある。そう、今のものよりも。
「過去を思い出して寂しくなったとき。そういう時は大体周りに人がいない雨の日だ。そういうときに駆け込める場所。いつかここはそんなふうになってしまったんだな」
 心の雨宿りだろうか。確かにここは軒も大きいし入ってきやすいと思う。
「お前さんには帰る場所とそこで待ってくれてる人がいるんだろう?」
「はい」
「大事にしてやりな。俺には今じゃ嫁しかいなくなっちまった」
 霧雨さんは寂しいそうに言った。
「いかん、雨も降ってないのに湿っぽくなっちまったな。ところで、何か入用で来たのかい」
 ここでようやく思い出した。
「あ、そうです。塩と醤油を……」
「塩と醤油か。醤油はコレだな。有機丸大豆10割のコイツ。後塩はー、これだこれ。『怠魔の塩』」
 どこかで聞いたことのあるようなイントネーションで啖呵ををきって、霧雨さんは懐から大きな瓶を取り出した。ラベルに書いてある字を見ると、「退」にバツの字がふってあり「怠」と直されている。
「なぜ怠けるんです?」
「妖怪の仕事は人間を怖がらせることだろう? それをさせなければいい……。そういう観念のもとから作り出された究極兵器だ。ちなみにただの塩としても使えるぞ。どっちかっていうとそっちがメイン」
 日用品で退けられる妖怪とはいったいなんなのだろう……。
「これを妖怪やら妖精やら幽霊やらに振り掛けるとおいしくはいただけないが、怠けたくなって帰っていく。ちなみに効果は3ヶ月だ」
「へぇ。ところでこれ、どうやって作ってるんです? 幻想郷には海も塩湖も無いじゃないですか」
 当然の疑問だと思う。塩を出す石臼でもあるのかと思っていたけれど。
「札を貼った槌で幽霊を平べったくして、2、3日干しておくと何故かコイツが残ってるんだよ」
「どういう理屈ですか?」
 意味が分からない。
「わからん。外の世界から来た潮風が幽霊にはり付くとか何とか言われてるけどな。決定的なことは分からん」
「そんなわけの分からないもの使ってるんですか?」
 毎日使うものなのに……。
「得体の知れないものならそこらへんにあるだろう。慣れだ慣れ。使えるものは慣れ、使えないものも場合によっては慣れておけばいい。これがこんなけったいなところで生きていくコツだな」
「コツですか」
「そうコツだ」
 よく分からないけれど、よく考えたら一番身近にいる人達もあんまり得体が知れないことに気付いて、無理矢理納得しておいた。
「納得しておくことにします。とりあえずこの2つー」
 と言おうとしたその時、ベストタイミングでお腹が鳴った。
「あ」
「む」
 悪い予感がする。あの巫女ほどではないけれど自分も多少勘は鋭いのだ。
「を買わせてー」
「ついでに昼飯もどうだ? 一応やってるんだがね」
 こういった場での経験、技術、両方足りない自分には「はい」としか言えなかったのだった。

 合計1500円の代わりに多大なる経験を手にして、私はその娘同様ツワモノの店主の店を出たのだった。


「よう霧雨、今日も来たぞ」
 銀の長い髪をはためかせて長身の女性が現れた。彼女はこの店の常連だ。
「妹紅か。ありがてぇこって」
「いや。さっき出て行ったのは誰?」
「娘に退治された山の風祝さんだそうだ」
「あー、最近来たっていうあの神社。……というか巫女はともかく、あの魔女も自重するつもりはないようだね……」
「しろって言ってするタマでもない」
「まったく同感」

 霧雨はただ空を眺めていた。風祝が去っていった空を。小春日和の晴れた空。薄い雲がわずかにかかるだけの漉き取った空を、いつまでも眺めている。
「俺の爺さんが昔言っていた。ここは墓場だと。折れた夢が朽ちる場所。屈した者がその頭を垂れる場所。ここは敗者がつまらない小競り合いと馴れ合いを死ぬまで続ける場所だと」
「夢が夢のままあるからねぇ、ここには」
「そうだ、ここでは夢は現実にはならない。夢は夢のままたゆたっているだけだ」
「で、どうした」
「でもそれは間違っていると今、思った。娘や巫女、さっきの風祝なんかを見ていてこう感じた。ここはゴミ箱だと」
「……墓場とゴミ箱でどう違う」
「リサイクルって知ってるか」
「もう一回作り直すってことだろう」
「そうだ。ここがゴミ箱なら、ここに集まった幻想もいずれは別の形としてどこかへ行くのだろう。……墓場は終焉だがゴミ箱は循環だ。夢は新たな夢として現実になる、そう思ったのさ」




 霧雨店を出てから、里を回った。工業街や市場、3人の長が務めるという役場。農耕街では今年一年の五穀繁盛を願って舞いを踊り、西の水田では分社を作らせてもらった。
 そして傾く紅い太陽。雪原に赤が映える。一番人が憂鬱になる時間帯。黄昏。日中はあれだけ賑わっていた中心街にも人は少なくなり、家に帰っていく。
 冬にもかかわらず蛙が鳴いているような気がした。明日はまた雪ということだろうか。
 一瞬、本当の母が脳裏を過ぎった。
「日が暮れて、蛙も鳴った。蛇も家に帰るでしょう。……私も家に帰ろう」
 取り残されるのが嫌で、私はいつもより速く帰路を飛んでいった。


「おかえり早苗。どうしたの?」
 玄関で八坂様が出迎えてくれた。速く家に帰るために軽く喘ぐほど速く空を飛んできた。あの時なら一般的な天狗くらいなら抜かせるかもしれない。
「いや、ホームシックと言いますか」
「一日も経ってないのに? 早苗は寂しがりね」
 八坂様に抱きしめられた。八坂様の腕の中はとても暖かくて、安心することが出来た。
「私はここにいる。諏訪子だってそこにいる。だから、寂しくなる必要なんてない。これまでも、これからも」
「ありがとうございます、お母さん」
 ちょっと、不意打ちをしてみたい気分だった。
「な、な、な」
 八坂様は後ずさりして最後には腰を付いてしまった。
「ははー。機会ってのは案外すぐ来るもんだねぇ」
 洩矢様が台所から出てきた。ものすごくニヤニヤしている。
「しっかし神奈子をお母さん、だなんて。本当のお母さんが泣くぞー?」
「産んでくれたお母さんも大事です。でも、今ここにいるお母さんは、八坂様ですから」
 過去に誇りを持ち、今を進もうと思った。
「で、神奈子がお母さんなら私は何?」
「んー、お姉ちゃん?」
 お母さんと呼ぶには背が小さすぎた。
「何をー。これでも神奈子と同じくらい生きてるんだぞー」
「……それじゃお婆ちゃんなのか?」
 八坂様が復活した。
「きー!」
 洩矢様が駄々っ子のように怒った。八坂様は目がしらに涙をためて笑っていた。
 私は、そんな2人を誇らしく思った。家族として。


 こうやって幻想郷に来たことが機会になって、分かった。
 今はこうして3人で笑いあっている。でもいつかは別れてしまうのだろう。
 大切なものを胸に、私達は生きていくのだろう。
 そう、これは旅の途中。長い長い、旅の途中。

 
kincsem
2:23am
作品情報
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最新
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2008/02/11 08:46:09
更新日時:
2008/02/13 23:46:09
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5.00
1. 3 小山田 ■2008/02/13 08:23:25
諏訪子と神奈子のやり取りは軽妙で楽しかったですが、会話量の多さ、とりとめのなさが冗長な印象を残した気がします。また、早苗の相談相手の言葉に重みを感じなかったため、違和感を抱えたままのラストシーンになり、少しもったいなかったです。
2. 8 #15 ■2008/02/14 15:56:46
非常に哲学的なお話、有難うございました。
3. 1 飛び入り魚 ■2008/02/20 11:40:04
もっともっとまとまるはず。
もっと言葉の重みを持たせられる状況設定ができるはず。
そう、これは上達の途中。長い長い、旅の途中。ファイト、です。
4. 7 カシス ■2008/02/27 14:55:06
人生は生と死の旅の途中で一休みをしている様なもの、とは一休の言葉でしたか。ゴミ箱という表記は感心しました。Let's recycling.
5. 6 ■2008/02/27 22:19:15
あくの強いギャグでした。あくの強い神様家族でした。
いいぞ、もっとやれwと読みながら笑っていたら、もっともっとやってくれましたw
一方でシリアスな部分もしっかり抑えてあったのですが、、
ギャグとシリアスシーンとの雰囲気がかけ離れすぎていて、
個人的にちょっとしっくりきませんでした。
6. 4 あまぎ ■2008/02/28 18:14:44
守矢神社に滝の裏側、里の風景に霧雨商店。
これらの間取りやら外観を、細かく表現しているところが何だか新鮮でした。
また東京だとか、1500円だとか、そういうリアルな地名や数字が出ているのも良かったと思います。幻想郷慣れしていない早苗さんっぽい雰囲気がありました。

しかし、若干説明不足な場面もあったように思えます。
結論を先に提示してからゆっくりと説明してもらえると、丁寧な描写がもっと映えたかも知れません。
個人的には、神奈子様のもう少し母親っぽいところも見せて欲しかったです。
7. 7 ■2008/02/28 20:39:53
みんなイイ奴な。先輩しかいないような世界だからか。
なんというか、淡々と流れていって、引っ掛からずにそのまま終わってしまったような感じ。
「え? あれ? もう終わり?」みたいな。摩擦の無い話。
霧雨の店はなかなか出てこないので面白い。
それにしてもこの並び方はどうなんでしょうねw
8. 4 たくじ ■2008/02/28 22:37:35
淡々とした話で、見所がどこなのかよくわかりませんでした。「機会」が頻繁に出てくるのが少ししつこく感じます。
9. 7 反魂 ■2008/02/28 23:11:54
 テンポが良く軽妙で、文章や会話の味付けも豊かでした。すらすらと読める心地よい作品でしたが、一方で物語の収束には多少の違和感も感じます。方向性としてはもちろん文句はないのですが、シリアス要素に対しいささか軽妙さの方が出しゃばりすぎたような感じで、重厚なテーマへ帰結するはずのところがきちんとのめり込めませんでした。
 むろんギャグを使うなという意味ではなくあくまでテンション的な話ですが、絆に対する物語の向き合い方・描き方が、洒落や茶化しと微妙に噛み合ってない雰囲気を受けました。さらっと温かい方向へ物語が流れたのなら文句なしだったのですが、結末にいたる道でちょっとだけ躓いてしまった印象です。
10. 5 椒良徳 ■2008/02/29 00:00:35
>そう言なわいでよ。 
だから、そう言なわいでってば。
朝からモツ鍋ですか。ハードボイルドな。
まあ平凡な作品ですね。
11. 6 床間たろひ ■2008/02/29 00:28:16
会話が上手いなぁ。
話そのものも好みでした。ただちょいと詰め込みすぎて、ブレてる気も。
そこがちょいと勿体なかったかな。霧雨の親父さんとかもいい味だしてるだけに。
12. 8 時計屋 ■2008/02/29 00:52:25
次第に沈み込んでいくような暗い話でありながらも、陽気に暮らす人や妖怪たちが魅力的でした。
不思議な空気を持ったSSでしたが、とても面白かったです。

やっぱり洩矢の三人は和みます。癒されました。
13. 4 もろへいや ■2008/02/29 01:28:38
ほのぼの、しみじみ良かった。
にとりと椛の会話が特に面白かったです。
14. 4 ZID ■2008/02/29 01:38:55
一篇一句をとってみていけば、一つ一つは良くできているのですが、会話の連結の一部に無理矢理感が若干。もう少し推敲できた部分もあったんじゃないかな、と。
15. 5 木村圭 ■2008/02/29 04:59:13
これは珍しい男前な霧雨店主。幻想郷縁起見たらブチ切れそうな予感。娘さん泥棒だし。
16. 4 とら ■2008/02/29 09:27:13
様々なキャラとの絡みは面白かったです。ただ、今ひとつコンセプトのわかりにくい作品でした。また、教えを乞うた相手の必然性(どういう基準で選んだのか)もよくわかりませんでした。
17. 7 らくがん屋 ■2008/02/29 11:13:46
タイトルどおり、“途中”の話か。もっと読みたかったかなぁ。ぐだぐだと茶でも飲みながら、時間の許す限り延々読みたい。そんな一作。
18. 4 つくし ■2008/02/29 11:47:46
極めて模範的な守矢一家もの、という感じでした。良くも悪くも。そしてちょっとキャラが語りすぎな印象も。あと最後の男坂的一文はさすがにクサすぎる感がしないでもなく。
19. 3 中沢良一 ■2008/02/29 15:20:57
"なぜいきなり人生について聞いているのかがよく分かりませんでした。
霧雨おじさんはいい雰囲気を出していたと思います。
20. 3 つくね ■2008/02/29 17:53:34
kincsem。私の宝物、ですか。いや見事。
21. 10 K.M ■2008/02/29 18:48:22
軽妙な会話やウィットの効いた文章が、読んでいて実に楽しかったです。
ヘッドロックや某一族といった場面は、イメージすると自然と笑みが浮かんできました。
そして話は奥が深い…最高です。
22. 9 ルドルフとトラ猫 ■2008/02/29 19:08:45
きっとそれは、旅の中でどんどん増えていくのだろう その、なんと嬉しい事か……
23. 6 ☆月柳☆ ■2008/02/29 19:54:11
ほのぼのしているようで、切ない。
でも、こういう話しは好きです。
24. 8 八重結界 ■2008/02/29 20:53:58
どいつもこいつもノリとテンポがよろしくて、それでいて一枚岩じゃないから面白い。
洒落の分かる老人は大好きです。
25. 7 織村 紅羅璃 ■2008/02/29 21:11:40
物語自体は綺麗でしたが、どうにもギャグのところどころの一部分に違和感が。
「家族」についてもっと書いていただけると嬉しかったですw
26. 9 O−81 ■2008/02/29 21:40:28
 大好き。
 かなことすわこのやり取りが楽しすぎた。ちょいちょい地の文で入る突っ込みも秀逸。霧雨の親父さんもいい感じで。みんなしてちょっと格好つけてたり、神奈子と諏訪子でどちらが喋ってるのかわかりづらかったりする場面もありましたが、それでも格好つけてるとこがちゃんと格好いいと思えるから面白かったです。
 妹紅が空気。
27. 4 只野 亜峰 ■2008/02/29 21:43:11
するすると入っていけるものの、良くも悪くも全体的にあっさりと。
綺麗に纏まってはいるものの、今ひとつ物足りなさも感じました。
28. 7 名無しの37番 ■2008/02/29 22:09:21
早苗は一体なんだって、いきなり人生についてみんなに尋ねまわったのでしょうか。何度読み返してもそこだけがわかりませんでした。
物語自体はシンプルでよかったと思います。早苗の周辺の人物それぞれの人生観を記しておき、早苗自身の答えは保留したまま、「旅の途中」という表現で前向きに締める。その流れはわかりやすくてよかったと思います。
また、ところどころに挟まれるギャグがなんというか、スナッピーなジャブのように結構効いてました。画面にツッコミ入れつつ、良い具合に緊張せずに読むことが出来ました。
それにしてもうろたえる神奈子様のお可愛らしいことといったらもう。
29. 5 BYK ■2008/02/29 22:13:06
幻想郷に移ったのも旅の途中、か。あと、怠魔の塩は良かった(ぉ
30. 2 moki ■2008/02/29 23:25:18
多少繋がりが悪いような印象を受けました。人生を聞いて回るには、あまり悩んでなさそうというか唐突では。それにまとめ方も少し強引ではないでしょうか。
31. 9 blankii ■2008/02/29 23:53:20
なんというか好みにどストライクな一品でした。守矢神社の三人が素敵過ぎてああもう。そして、さり気なくネタ被りをやらかした(たぶん)私は、白旗振って逃亡しながら結果を待ちたいと思います。お見事でした。

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