きかいじかけの女神様

作品集: 最新 投稿日時: 2008/02/11 08:57:46 更新日時: 2008/03/06 02:07:10 評価: 0/0 POINT: 0 Rate: 5.00

 絶好の機会だと思った。
 何しろ今日は大掃除。憎さ余って可愛さ百倍の夢子は広い屋敷――パンデモニウムの掃除でてんてこ舞いだ。どこかの部屋の掃除でもしているのか、ぐるりと見渡しても姿も気配もない。緩む口元に手を当て、神綺は一人ほくそ笑む。
「私の担当はすっかり終わってるのよね。夢子ちゃんに気取られないように掃除を済ませるのは大変だったけど」
 全ては、遠くで暮らす愛しの娘との逢瀬のため。ちょっとの夜更かしもちょっとの早起きも、これからを思えば安い代償だ。幸せそうに眠る娘たちを尻目にベッドから這い出るのは少々どころではない労力を必要としたが、仕方ないと心で泣いた。
「それじゃ、いってきまーす……」
 小声で宣言し、ゆっくりと玄関のドアを開く。
「ご機嫌麗しゅう、神綺様」
「…………」
 屋敷と外とを隔てる敷居の向こう、綺麗に掃除された玄関ポーチ。そうあることが当然のように、あるいはそうでなければならないという風に。両手にハタキと雑巾を持って、いつものメイド服の夢子が立っていた。
「掃除はもうお済ませになったのですね。随分と前から始めておられたようで」
 『良い姿勢』の手本のように背筋をしゃんと伸ばし、軽く目を閉じて夢子は言う。声がまっ平らなのは気のせいだと思いたい。澄ました表情が作り物めいて仕方ないのは見間違いに決まっている。
「そ、そうなのよ。だからね、夢子ちゃん――」
 こっそりやっていたことがバレバレである不可解はこの際不問。どうにかして魔界最強の壁を越えるのが今の神綺の最優先課題。愛しの娘ことアリスへのお土産に色々と詰め込んだ紙袋を背中に隠し、何とか夢子を説得しようと口を開く。
「神綺様」
 だが、どんな尊い言葉も聞く耳を持っていない相手には通用しない。
 ちょうど敷居を跨いでいた神綺を屋敷の内へと押し入れ、夢子は後ろ手でドアを閉めた。後ずさりを始めた神綺の手を掴み、ずいとハタキを差し出して。
「どうやらお暇なようですので、ユキとマイにやってもらっているキッチンか、誰も居ない倉庫の掃除をお願いします。私としては是非とも倉庫を――」
「キッチンに行ってきます」
 重そうにハタキを持ち、肩を落として夢子の視界から消えていく。ぱんぱんの紙袋が、悲しそうにがさりと鳴いた。



 気味の悪い機械だと思った。神綺は今、ルイズが外の世界から持ってきたという光学迷彩スーツを着用している。化粧台の前に立っているというのに、鏡に映るのは神綺の背後の壁ばかり。腕を眼前まで上げても、鏡に映らないどころか自分の目で認識することすら出来ない。
「本当に透けちゃうのね……どうなってるのかしら」
 常識から外れた現実に戸惑いを覚えないこともないが、とにかく姿が消えるというのは事実なのである。ルイズから話を聞いた時は間違いなく眉唾だと思ったが、なかなかどうして世の中は広い。
「ふふふ、これなら夢子ちゃんでも気付かないわね」
 何事も無く幻想郷へと辿り着く自分の姿を想像し、思わず右手に力が入る。はやる心情を代弁するように、手に持った紙袋が大きめの音を立てた。
「……っとと。音は立てないように注意しないと」
 紙袋を大事そうに胸の前で抱え、神綺はふわりと宙に浮く。これで足音も完全に無くなった。心臓の鼓動や呼吸音は消せないが、さすがの夢子でもそんな微細な音を聞き取ることなど出来はしない。
「夢子ちゃん、この時間なら休憩中のはずだけど」
 神綺自身が見つかってしまうことは無い。けれど、ドアを開けるところを目撃されれば完全にアウトだ。夢子がどこにいるか確認しておこうと、こっそりリビングを覗く。
 ――いたいた。
 穏やかに陽が差し込むテーブルの側で、ヘッドドレスを外した夢子が椅子に座っていた。背もたれを枕にし、何をするでもなく天井を見つめている。手足はだらんと投げ出され、脱力しすぎて今にも溶けてしまいそう。瞬きが繰り返される視線は相当に頼りなく、時折目をこすっている辺り相当眠そうだ。
 ――いつもご苦労様。眠いのならゆっくり休んでちょうだいね。でも……。
 背もたれが枕では首が痛いだろう。眠るのであればきちんとベッドに入った方が気持ち良いに決まっているし、このまま眠ってしまえば風邪を引いてしまうかもしれない。
「……んぅ」
 ――――!
 溜息のような寝言のような、小さな声と共に天井へと向いていた視線が神綺の方へと降りてくる。どうやら首のすわりが悪いらしく、ちょうど良い位置を探しているようだ。どうせなら向こうを向いてくれれば良いものを、と思ってもほぼ無意識の動きに文句を言っても仕方が無い。
 相変わらず瞬きの多い途切れがちの夢子の視線の先で、神綺は息を殺して身を縮こまらせる。姿は絶対に見えないはずだが、それでも夢子なら何かをやりかねない。だって夢子だもの。
「…………」
 ぽややんとした表情は、意識がはっきりしているかどうかも疑わしい。普段は見られない無防備な姿にときめく心を抑え、神綺は状況の改善を密かに願う。
 君は目を閉じてもいいし、向こうを向いてもいい。とにかくどうにかなってくれ、さあさあさあさあ――。
「…………」
 ころん、という幻聴が神綺の耳を打つ。夢子の頭は決して広くない背もたれを器用に半回転。神綺からは太陽の光を吸い込んで輝く金の髪しか見えなくなった。
 ――ほっ。
 紙袋が音を立てないように注意しながら、胸に手を当てて小さく息を吐いた。随分と久しぶりに息をしたような気がする。
 ――あの様子なら大丈夫そうね。
 あの向きでは太陽の光が眩しそうだが、それでも一分一秒で起き出すことはあるまい。そう判断した神綺は、夢子に背を向けゆっくりと動き出す。
 目的地は玄関――ではなく、光学迷彩スーツを神綺に手渡したルイズがくつろいでいる客間。

「やっほー夢子。生きてる?」
「…………ルイズ?」
 神綺が去った少し後。夢と現をふらふらと彷徨っていた夢子は、思いがけない人の声に引っ張り上げられるように意識を取り戻した。
「来てたんだ。全然気付かなかったけど」
 硬い背もたれを枕にしていたせいで後頭部が痛い。過度に体重のかかった首は捻っても回しても鬱陶しい違和感が付き纏う。
「来てたのよ。あんたに気付かれないようこっそりと」
「悪趣味ね」
 どこかぼやけた視界を、首を振ることでクリアにする。椅子に座ったまま手足を伸ばし、全身に活力を巡らせる。
「お客様扱いされるのは好きじゃないの」
「客でしょうが」
「つれないわね〜」
 神綺の館で生まれ育ったルイズは、今は外に出て一人で居を構えている。一人前になっても館に残るのは神綺と館の世話をするメイド――現在の夢子のみだ。
「あなたがどう思っていても客は客よ。お茶なら出すから客間に行ってて頂戴」
 夢子は勢いよく椅子を引いて立ち上がり――何故か音は少しも立たない――台所へ向かおうとし、正面で不敵に笑うルイズと視線がぶつかった。何よ、とでも言いたそうに眉をひそめた夢子に、ルイズは心底楽しそうに告げた。
「神綺様から伝言」
 夢子の顔がますます険しくなっていく。まるで面白くもない冗談だと思っていた戯言が本当でしたと言われたかのような、深い、不快。
「夢子ちゃんが風邪引くといけないから、そっと起こして休ませてあげて」
 ささやくような声色、ややゆったりした口調。自分の立場を考えろと嗜めることも忘れる、慈しみを体現したような神綺の声。見事なモノマネを披露したルイズは、けれど声に全く似合わない笑いを噛み殺すような表情を浮かべている。
「……そう」
 唇を少し開いて、細く長く息を吐く。力みを吐き出しているかのように、顔から固さが抜けていく。
 ――神綺様にだらしないところ見られちゃったか。私もまだまだ未熟だなあ。
「ねえ、ルイズ」
「んー?」
「あれはあなたの仕業なの?」
 てっきり夢だと思っていたのだけれど。夢子の苦笑顔はそんなことを言いたそう。
「そうといえばそうだし、違うといえば違う。事故、が一番適切かな」
 ルイズが噴き出す。思い出し笑いが行儀の良いものではないと分かっていても、あれは笑わざるを得ない。カラクリを知らないルイズ以外は奇怪が先に立ってしまうのだが、事情を知れば同じ皆反応を示すに違いない。すなわち、やっぱり神綺様だ、と。
「アリス、驚くでしょうね」
 夢子の脳裏に、口元に手を当て、大きく目を見開くアリスの姿が思い浮かぶ。その後でカラクリに気付き、くすりと笑う仕草まで視えた。
「出来れば一人でいてくれれば良いんだけど」
 アリス一人なら笑い話で済む出来事であるが、誰かが一緒にいれば幻想郷における神綺の評判が致命的なものになりかねない。基本的に交流は無いのだから構わないと言えば構わないのだが、構うと言えば構う。どっちなんだと言えば構う。
「あれ、知ってたの? こっそり脱出したんだとばかり思ったのに」
 神綺は人の手を使いたがらない。神なんだからこんなことまでしないでくれ、と夢子に窘められるほどにあくせくと動き回る。気持ちは分からないでもないが、それは割と大きな夢子の悩みの種だった。その癖大掃除は神綺も強制参加。基準は夢子のみぞ知る。割と理不尽。神様もお手上げ。
 とにかく、そんな神綺がルイズに伝言を託して去って行くのは余程の事情――つまり夢子と顔を合わせられない理由があるからに他ならない。例えば、夢子に内緒でアリスの所へと向かう、というような。
「分かるのよ。こそこそ抜け出して向かう先なんてアリスの所くらいじゃない」
 前科はつい最近だし、と付け加えるとルイズが再び噴き出した。
「…………」
 夢子は無言でルイズを睨む。それを見て、ルイズはへらと笑って見せた。
 神綺様を笑うな無礼者。無理無理あんたも分かってるでしょうに。
 正論と正論が激突する睨み合い。しかし険悪な雰囲気はどこにもない。元より形だけの注意である。ルイズに神綺を貶める気が全く無いことを夢子はよく知っていた。
「はいはい、私が悪うございました」
 ふふふ、と笑ったルイズ、両手を上げて降参のポーズ。夢子の顔を眺めているのも悪くないが、生憎とルイズには話を進めなければならない事情がある。
「ま、そういう訳でね。神綺様はアリスの所に行ったわ。あんたが止めなかったから」
 そこで音は切れ、けれどぱくぱくと口は動き続ける。夢子に読唇術の心得など無いが、ルイズが言いたいことは一字一句間違いなく理解出来た。
 知ってた癖に、何故止めなかった?
「ウトウトしてて夢と勘違いしたのが一つ。そしてもう一つ――」
「アリスの様子が気になるから土産話を楽しみにしてる、でしょう?」
「たまには行かせてあげないと神綺様が拗ねてしまう、よ」
 くすりと笑って割り込んだルイズに、夢子は残念と言わんばかりに両手を肩を竦めて見せた。顔にはルイズとよく似た勝気な笑み。
「可愛い夢ちゃんもすっかり汚くなっちゃったわね〜。お姉ちゃん悲しい」
 よろよろと足をもつれさせ、手頃な壁にもたれかかる。自由に動く右手を目頭に添え、お約束と言わんばかりによよよと泣いた。線の細い美人だけに儚げな様がよく似合う。笑みを隠そうとしない表情を見ないことにすれば、の話だが。
「私が見て育った背中は誰のものだと思う?」
 笑みを深めて追い撃ち。
「さて。純真なお姉ちゃんには分からないわ」
 回避。
「純真がダウト」
 しかし突然ホーミング。
「そこー!?」
 クリティカルでノックアウト。
 がつんとフライパンで殴られたような衝撃に全身が硬直。思わず涙目になりながら雄たけびを上げた。納得出来ないわー、との異議申し立ては却下どころかスルー。真偽の基準は夢子にある。とても理不尽。お姉ちゃんも真っ青。
「はい、私の勝ち。じゃあ夕飯の準備はお願いね、お・ね・え・ちゃん」
 両手を膝についてうなだれるルイズの横をすり抜け、夢子は自分の寝室へと歩き出す。何のことは無い、神綺の言葉を実行しているだけだ。
『夢子ちゃんが風邪引くといけないから、そっと起こして休ませてあげて』
 夢子は自室でじっくりと休まなければならない。ならば夢子の仕事は誰かが引き受けなければならないわけで、事情を知っているルイズに白羽の矢が立つのは当然なのである。神綺がそこまで意図していたかどうかははっきりしないが、二人の解釈は当然のように一致していた。
 神綺様の教え第一条、年上の人は年下の人に優しくすること。
「ちゃんと着替えてから寝なさいね。ものぐさは駄目よ」
 背中越しのルイズの声に、夢子は手を上げることで返事とする。幾分面倒臭そうな、けれど間違いなく楽しそうな表情は、神綺でさえ滅多に見ることのない素直な夢子の気持ちだった。



「やってきました幻想郷!」
 虫の羽音のような音と共に空間が裂け、そこから現れたるは魔界の神様。の元気な声。服は手に持つとかさばる。着ているのが一番良い。
「相変わらず空気の悪い……。女の子が一人で住む場所じゃないわね本当に」
 元気なのは最初の一声だけ。風景を見て、空気を吸い込んで、神綺のテンションは垂直落下。ジェットコースターどころかフリーフォール。
 生い茂る木々が魔力を放出し、広がる枝葉が拡散を妨げている。半ば閉じられた空間で魔力は密度を増していき、独自の生態系を持つ異世界を形成した。極彩色のキノコが放出する胞子と魔力が混ざって、空気は目に見えて濁っている。地面は総じて腐植土と化しており、場所によっては膝下まで沈み込む天然のトラップである。
 とても食べる気にはなれないキノコの胞子も、密度が高すぎて毒でしかない魔力も、神綺にとってはさしたる問題ではない。しかし、だからと言ってここに住もうという気にはなれない。例え自分が魔道を志す者であったとしてもそれは変わらないだろうと思う。
「慣れれば気にしなくなるのかもしれないけど……慣れようっていう気にもなれないのよねぇ」
 覚悟の違いなのだろう。多少潔癖の気があるアリスにとって、この環境は神綺以上に受け入れ難いものであったはずなのだ。それでもアリスはこの場所を拠点に選び、そして劣悪さを笑い飛ばすまでに適応した。どれだけの苦労があったともしれない。知るのは苦楽を共にした人形達だけだ。
「いつか、話してくれるのよね?」
 アリスは言った。自分の掲げたテーマが完成するまで帰らないと。そしてこうも言った。完成したらいの一番に帰るから、その時は共に酒を交わそうと。
 互いの過ごした年月を肴に、何杯でも何時間でも、喋れなくなるまで酔って一緒の布団で眠って。二日酔いでガンガンする頭にぼさぼさの髪の毛を引きずって、二人で夢子に怒られよう。指を差してケラケラ笑うユキと隣で意地悪く笑うマイに気を取られて、余所見をするなと夢子にますます怒られて。助け舟を出してくれるルイズに希望を見て、夢子からとどめの一喝を浴びるのだ。
 そんな日が訪れるのがいつになるのかは神綺にも分からない。けれど、きっと訪れるのだと確信していた。アリスは頑張り屋だから。そのことは、神綺が誰よりもよく知っていた。
「さ、アリスちゃんを応援にいきますか」
 森の空気も何のその、アリスを想って元気百倍。右手を高く突き上げて、神綺は嬉々として前へと進みだした。
 木々の間をするする抜けて、差し込む光に誘われ行けば、小さな館がそこにある。森の中の小さな空き地、キノコの胞子も嫌な湿気も感じられない日溜りの中に、マーガトロイド亭は今日も静かに立っていた。

 ドアをノックした。扉が開くまではおよそ十秒。アリスの手が空いていればアリス本人が、そうでなければ人形が姿を見せる。
 今日はどっちかしら。アリスちゃんが出て来てくれたら何て挨拶しようか、丁寧にあけましておめでとうございます? でももう随分時間経っちゃったし、それも何だか今更かな。あんまりかしこまった挨拶しても堅苦しさが先立つかもしれないし、ここはルイズちゃんみたいに軽くやっほー、って言った方が良いのかも。あ、そういえばお人形さんが開けてくれた時のことも考えないとね。先手を打たないとすぐ家の中に引っ込んじゃうから、とにかく最速で声をかけて頭を撫でてぎゅっと抱きしめ――
「どちら様かしら?」
 神綺の考えが何もまとまらないうちに、ノブが回る音がしてドアが開く。あれこれと考えて結論まで出すには十秒はあまりに短すぎた。
「あ……おはようアリスちゃん!」
 そして、軽く混乱した神綺が発する言葉はいつでも同じなのである。昼だろうと夜だろうと、
「…………は?」
 自分の姿が見えていようといまいと。
「ん? どうしたのアリスちゃん?」
 自分の姿を見て一瞬驚くのはいつものこと。だが、驚いたところで凍りついたように止まってしまうことなど今まで一度も無かった。口をぽかんと開け、手はドアノブを握ったまま。何か変なものでも見たのだろうかと後ろを振り向いても、視界にはいつもの風景。変なものなど何も無い。
「お母さん……よね?」
「もう、何を言ってるの? 私の顔忘れちゃった?」
「いや、顔も何もないわよ」
 アリスの視線は神綺の顔の方を向いていない。驚きと好奇心と、少しの恐怖を持ったそれは、何故か神綺の足元へ釘付け。
「足に何か付いてる? 飛んで来たから泥なんて付いてないはずなんだけど――」
 神綺も視線を下げる。
 そこには、膝から下だけが、靴を履いて存在している。まるで膝から上を吹き飛ばされた哀れな人間が、倒れることも忘れてしまったかのように。
「あ」
 思い出す。自分が着ている物を。夢子の目を盗むための姿が消えるスーツ。神綺の身長が高すぎて、足先までカバーできなかったのだ。化粧台の鏡は腰辺りからしか映らない。その鏡に映らない部分がどうなっているかは、鏡を見ても分かるはずが無い。
「そうそう、すっかり忘れてた。こっそり来るためにちょっとね」
 ばさりとフードを取る。光学迷彩スーツの恩恵を預かれなくなった顔が、唐突にアリスの眼前へと出現した。勿論、胴体など、無い。
「なまくびぃぃぃぃぃぃぃぃ!?」
 物凄い勢いでドアが閉められる。あっという間だった。口を開く間などありはしない。
「ちょっと待って、お願い、話を聞いてー!」
 こそこそしたから罰が当たったのだろうか。神様なのに。
 すがりつくように体を預けてドアを叩き続ける姿は、別れ話を受け入れられない若い娘のようだった。

「ああ、それ多分河童のやつね。聞いたことがあるわ。実物を見るのは初めてだったけど、大したものね」
 紆余曲折のうちに亡霊疑惑も解け、神綺はアリスに続いて客間へと向かっている。光学迷彩スーツは玄関に。ただもう二度と着ることは無いだろうと思う。ルイズには申し訳ないけれど。
「そうそう、今お客さんが来てるから」
「そうなの? 迷惑だったかしら」
「大丈夫、お母さんは初めての人だけど全然問題ないわ。びしっとしててくれれば」
「びしっ」
 腕と足に棒を通すイメージ。筋力で固定されたその姿は確かにびしっとしている。だがどう見ても三流のロボットだ。何となく予想はしていたが、こうも予想通りだと笑うべきか嘆くべきかと悩んでしまう。神綺だから、と流した。結論の出ない思考は精神に悪い。
「普通でいいわ」
 どうせ彼女も神綺と同じ人種だ。何も問題あるまい。

「何か賑やかだったわね。お化けが出たんだって?」
「科学の犠牲よ。原因は多分使用者にあるわ」
 初めて聞く声が神綺の耳を打つ。母として、アリスに恥をかかせないようにしなければ。そんな気持ちを強めながら、アリスに一歩遅れて客間へと突入した。
「初めまして」
 その声は客間の中から。神綺と同等がそれ以上の長身の女性、アリスよりはかなり年上だろう。
 ソファの上で片膝を立て、二人分のスペースを独占している。視線は神綺を値踏みするように遠慮なく、口元に小さく笑みを浮かべた表情は不遜と言っても過言では無い。初対面の相手に取る態度とは思えない傲慢の塊であるが、小者が見せる虚勢とは格が違う。途方も無い実力と自信に裏付けられたものだろう、そう神綺は思った。
「八坂神奈子。神よ」
「ご丁寧にありがとうございます」
 納得、とばかりに神綺は頷いた。驚かないんだ、と意外そうなアリスを視界の端に収めつつ、神綺はどう答えたものかと思考を巡らせる。
「神綺、と申します」
 魔界の神とはいえ、幻想郷に入ってしまえばただの人である。ならば、神などという肩書きは不要。
「アリスの母です。娘がいつも世話になっております」
 スカートの端をつまみ、広げて優雅に一礼。
 普段の面影の無い母の姿に、アリスは思わず溜息を漏らす。アリスと並んでも同年代にしか見えない顔立ちをした神綺が、一礼をしただけで神奈子と同等かそれ以上に大人びて見える。少しは追いついたかと思った母の背は、まだまだ遥か遠い。
「……ッ!!」
 神奈子の反応は更に大きい。ばたばたと慌しく立ち上がり、作法もへったくれも無く頭を下げる。
「失礼しましたっ! こちらこそ、うちの早苗が世話になってますっ!」
「……はい?」
 神奈子の突然の変貌に、口から出た聞き覚えの無い名前に、神綺は首を傾げた。

「なるほど、早苗ちゃんは神奈子の娘」
「正確には違うんだけどね。似たようなもんよ」
 楽しそうに笑う神奈子に、初対面の時の威圧じみた雰囲気はもう無い。娘同士が友人。打ち解ける要因にはそれで十分だった。神綺が魔界の神であることはアリスの口から告げられたが、見えないわの一言で笑いの種と化した。種族も職業もどうでも良いことだ。
「ふぅん。それより早苗ちゃんってどんな娘?」
「そうね、こんなのよ」
 ひょい、とテーブルに置いてあるぬいぐるみを手に取る。緑色の髪に蛇と蛙の髪飾りをつけ、防寒にはまるで役に立たなさそうな隙間だらけの衣装を纏った人型のぬいぐるみ。守矢神社が風祝、東風谷早苗。三分の一スケール、その縮尺は完璧である。
「その娘が早苗ちゃん? この服、何だか……ああそうか、神の娘なら巫女でも不思議は無いわね」
 いつぞやの、アリスが魔界を飛び出す切っ掛けになった出来事の主役。幻想郷からやって来て神綺をも打ち倒した博麗霊夢の衣装と、どことなく似た印象を受ける。霊夢のそれと違い青を基調とした衣装であるからか、あるいは早苗本人によるものか、いくらか落ち着いた雰囲気が見て取れた。
「まだ止めてるだけなんだからあまり乱暴に扱わないでね。ずれたら面倒なんだから」
「分かってるって。……特に問題は無さそうね、じゃあこれでお願いするわ」
「かしこまりました」
 客のゴーサインが出なければ縫い始めない。稀に依頼を受けてぬいぐるみを作成するアリスの決まりごとの一つである。針を通すのは一度だけ。それは手間と材料の問題でもあったが、気持ちの問題でもあった。体に針を通して痛くないはずが無いのだ。自分の不手際で何度も何度も針を通すような真似は絶対に出来ない。
「明後日には完成させておくから好きな時に取りに来て。万が一私が居なくてもこの子が対応してくれるから」
 アリスの右肩辺りに浮いていた人形が胸を張る。どう見ても操っているようには見えない。実は半ば自律しているが、完全でないために適当な言葉で誤魔化しているのではないか――神奈子はそんなことを思っている。
「お代は完成品と引き換えで。仕事の話はこれでおしまいね。じゃ、次の話よ」
 神奈子に向けて営業スマイル。次いで、ジト目を神綺に。
「お母さん、今日は何の日かしら」
「……ええと、ね」
 視線をアリスから外し、神綺は必死で考えているフリをする。元より理由など無い。アリスに会いたいから、という単純にして最大の理由はとうに賞味期限切れを起こしている。
「何の話?」
 わざとらしく悩む素振りを見せる神綺を横目で見ながら、コーヒーをひとすすりした神奈子が口を挟む。
「母は魔界の神、っていう話はさっきしたでしょう」
「ええ」
「でもね、神奈子みたいな幻想郷の神様とはちょっと立場が違うのよ。どちらかと言えば王に近いの」
「なるほど。私みたいに好き勝手動き回って良い訳じゃない、と」
「そういうこと」
 だから、そんな神綺が屋敷どころか魔界を抜け出してマーガトロイド亭を訪れるのは相応の理由が必要なのである。とはいえ、神綺が『相応の理由』を携えていることはほとんど無い。携えていれば来てすぐに話す。だから、アリスから話を振るのはいわゆるお約束で話の種の一つなのだった。
「……そう、そうよアリスちゃん!」
 我勝利を得たり、と言わんばかりに咆哮を上げる。童顔を破顔させているものだから子供がはしゃいでいるようにしか見えない。正直なところアリスより年下にさえ見える。素直に口にしようかと神奈子は迷ったが、娘の前で子ども扱いされるのはさすがに堪えるだろうと取り止めた。王の気持ちは分からずとも、母の気持ちはよく分かる神奈子である。
「はいはい、聞くから落ち着いてね」
 訂正、言ってしまっても全然問題なかったかもしれない。母も色々。世界は広い。
「アリスちゃんのお友達の親御さんが来ているのなら、私が挨拶に来ない道理はないでしょう!」
「む」
 確かに一理ある話と言えなくもない。神奈子がいるのはぬいぐるみ作成の仕事に関する用事であって早苗は何も関係無いのだが、それでも早苗の母親という立場が変わる訳ではない。いつ誰がマーガトロイド亭を訪れるかなど神綺には分からないのだが、世の中結果が全てである。
「ホウテイのみってところかしら。問題ある?」
「何も。ラッキーだったわねお母さん」
「うふふ」
 何かがなければ動けない、機会仕掛けのお母様。適当にでっち上げた場合は従者によって強制的に連れ戻されるが、そうでないレアケースならはお泊りコースだ。世の中結果が全てである。存在しなかった機会が偶然生まれたのと夢子の気紛れが重なったのは、もしかしたら必然だったのかもしれない。
 運命を操作するサイコロを手中に収めているはずの神綺は、ただただ楽しそうに笑っていた。

「…………」
 アリスは黙って紅茶を飲んでいる。傍目には落ち着いて、けれど内心は焦っていた。どんな時でも欠かさない香りを楽しむという行程が抜けていることにも気付いていない。
「……」
 神奈子は黙ってクッキーを摘んでいる。西洋菓子にはあまり縁が無いが、和菓子と同じくらい好きだった。
「……」
 神綺はテーブルの真ん中に座っている早苗のぬいぐるみを突いている。昔からお人形遊びは好きだったけど、まさかこんなに上手に作るようになるとはね、などと思いながら。
「ねえ、アリスちゃん」
「何?」
「私に遠慮することないのよ」
「やっぱりばれちゃうか」
 お母さんだからね、と笑う神綺に、アリスは苦笑して肩を竦めた。
「こらこら、私を置いて話を進めるのは止めなさい」
 何やら意味ありげな話をしている二人の間に、クッキーをコーヒーで流し込んだ神奈子が割って入る。親子の間を邪魔しようとは思わないが、置いてけぼりにされるのは気に食わない。どちらを取るかは状況による。失礼が失礼にならないのであれば、無理矢理割り込んででも何が起きているのか知っておいた方が良い。
「私のことは良いから早く裁縫を始めてね、っていう話」
「ああ、なるほど」
 神奈子一人なら仕事に取り掛かるから帰れ、で済む話なのである。だが、遠路はるばるやって来た神綺を追い返すのは忍びない。事情をある程度知っている神奈子にも、その辺りはよく理解出来た。
「別に無理して明後日に仕上げなくてもいいんだけど」
「駄目よ」
 だからこその提案は、アリスの明確な否定に切って捨てられた。静かな声には確かな、けれど怖いほど強い意思が宿っている。一歩も動かないアリスの後ろで、何をするでもなく浮いていた人形達が忙しそうに動き始めていた。
「母が来たから遊んでました、なんて言い訳にもならないわ。心配しないで、必ず仕上げるから」
 テーブルの上のぬいぐるみが、二体の人形によって別の部屋へと運ばれていく。それを追うように、アリスは立ち上がった。
「ごめんお母さん、そういう訳だから。多分夕飯時には出てくるから、その」
「飛び切りの晩御飯を作って待ってるから」
 ぐっ、と両手を握って、飛び切りの笑顔で。少ない言葉に気持ちを込めて、神綺はアリスにエールを送る。
「うん。ありがとう。後のことはお願いするね」
 精一杯頑張ってくると。そう言って扉の向こうへ消えていったアリスは、どう頑張って悪意を働かせても満点しか付けられない笑顔だった。

「良い娘に育って本望?」
 綺麗な笑顔は綺麗な心の証。脳裏に焼きついた飛び切りの笑顔を思い出しながら、神奈子は羨ましそうに言った。
「良い娘だなんてとてもとても。大分落ち着いたと思ったんだけど、ムキになりやすいところは直ってないみたい」
 対照的に渋い表情を浮かべた神綺は、長く長く溜息をつく。唐突に全ての体重を預けられたソファが、小さくぎしりと呻きを上げた。
「アリスがムキになる? 意外ね、全然そんな印象は無いんだけど」
「こっちに来てからそれなりに成長したみたいだから。上辺は取り繕えてるのかもしれないわね」
「辛いねぇ」
「自分の娘だもの。百倍甘やかして百倍厳しくするのは当然」
「そして一万倍愛するんでしょう?」
 笑う神奈子に、神綺は無言を返す。あまりに当然過ぎて、言葉にするのも馬鹿らしい。
「どこの母親も一緒ね」
「一緒よ。可愛いからよく見る。だからこそ欠点が見えてくる」
 一人立ちした者、未だ成長途中の者。たくさんの子供を持つ神綺ではあるが、完璧と呼べる子は誰一人としていない。隈なく探せば、どこかに欠点はあるものである。そして、隈なく探さなければ見つからないような些細な欠点を見つけるのが母親なのだ。
「早苗をよろしく頼むわ。欠点を指折り数えたら妖怪になっちゃうような娘だけど」
「アリスちゃんと仲良くしてやってね。欠点を挙げてると徹夜になっちゃうような娘だけど」
 私達が言い合っても仕方ないことだけどね。
 神様二人、ではなく母親二人。娘達の目の届かない場所で、娘達の幸せを信じて、楽しそうに笑いあう。子は親の背中を見て育つ。この親の娘なら、欠点を補って余りある魅力を兼ね備えているに違いないと、そう確信していた。

「そういえば」
「ん?」
「アリス、どうして急にムキになったりしたのかしら」
「……さあね」
 神綺の表情が崩れる。まるで森のキノコにあてられたかのように、へらへらと締まらない。
「あ、その顔は知ってるわね。それも良いことでしょ、言いなさい、ほら!」
「知らないわ〜」

 神綺様の教え第二条。約束は必ず守ること。





「そういえば神奈子、あのぬいぐるみって何に使うの?」
 マーガトロイド亭の晩御飯は、珍しく三人もの大所帯。神綺はともかく、神奈子までがこの時間まで残っているのはアリスにとって意外だった。自分の話とかしたのかな、と思うと興味半分恥ずかしさ半分である。
「言ってなかったっけ?」
「聞いてない」
 人形遣いのアリスに、神奈子は念を押してぬいぐるみ、との注文をつけたのだ。だがぬいぐるみを神事に使うなど聞いたことが無い。どこかに飾るにも少々大きすぎる。もう少し小さいサイズでも良いのではないかと思うのだが。
「抱いて寝るの。こう、ぎゅーっと」
「……は?」
「早苗ったら抱きしめようとしたら逃げちゃうのよ。そんな年じゃないーとか言ってね」
「普通よ。成長したって喜ぶところよそこは」
 早苗の正確な年はアリスも聞いていないが、十代も後半なのは間違いない。いくら神奈子がいつまでも若々しいといっても、大人しくハグされる気になるとはとても思えない。
「早苗が成長したのは嬉しいわ。でも早苗をぎゅっと出来ない生活にはもう耐えられないの。この気持ち、神綺なら分かるわよね」
「分かる、凄く分かるわ。アリスちゃんも何か妙にかっこつけちゃって、こっちに来てから全然ぎゅっとさせてくれないの」
「だから普通だってば」
 見た目だけは冷静に、順調に壊れていく母二人。アリスはドン引き。
「アリスもそのうち分かるわ。可愛い娘をぎゅっと出来ない寂しさが、分かる時がきっと来る」
「そうよアリスちゃん。だからね、早苗ちゃん人形が完成したら次は等身大アリスちゃん人形を――」
「絶対嫌」
「そんなあっさり……ううう」
 本気で落ち込む我が母と本気で慰める友人の母を見て、アリスは思う。
 あまりに奇怪。親の心を子が知るはずが無い。というか知りたくない。
 こんな夜更けに、ダイニングで騒ぐのは誰だろう。
 それはとルイズとユキだ。ルイズはおびえるユキをひしと抱きかかえている。

「ねえユキ、どうして目をそむけるの」
「ルイズ姉さんはこれがシチューに見えるの。変な臭いがして、煙が立ってる……」
「それは湯気よ」
「かわいいユキ、スプーンを持って。美味しくいただきましょう」
「ルイズ姉さん、ルイズ姉さん! 聞こえないの。シチューが私に何か言うの」
「落ち着きなさい、キノコが幻聴を聞かせているだけよ」
「いい子だ、私をお食べ。私と仲間達がもてなすよ。お前を心地よく暖め、踊らせ、歌わせるのだ」
「ルイズ姉さん、ルイズ姉さん! 見えないの、この黒いのはマンドラゴラ」
「見えるわ。でも、これは朝鮮人参よ」
「愛しているよ、お嬢ちゃん。お前の美しい姿がたまらない。力づくでも食われてやる!」
「ルイズ姉さん、ルイズ姉さん! 私の手が勝手に動く! 食べたくないのに食べちゃう!」

 夢子ははっと目を覚まして、全力でダイニングに走った。あえぐ呼吸を整える間もなく、やっとの思いでユキの下に着いた。
 ルイズに抱えられたユキはすでにトリップしていた。

「ルイズ、ユキ! 一体何をしているの!?」
「あら夢子、美味しいシチューを食べたところよ。あんたも食べていきなさい」
「そうそう、とっても美味しいのよこのシチュー……」

 魔法のキノコに操られたルイズとユキ。囲まれた夢子の運命は?
 そして、姿の見えないマイはどこに!?

 次回『夢子はこの先生きのこれるのか』乞うご期待!

(3/3追記)
お読みいただきありがとうございました。
コメントに対するレス等をアップしましたのでよろしければどうぞ。
http://paraset.hp.infoseek.co.jp/SS/tanpen/TouhouSS/kikaires.html
木村圭
http://paraset.hp.infoseek.co.jp/
作品情報
作品集:
最新
投稿日時:
2008/02/11 08:57:46
更新日時:
2008/03/06 02:07:10
評価:
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Rate:
5.00
1. 4 名無し ■2008/02/11 04:03:39
あったかい。ごちそうさま。
2. 6 #15 ■2008/02/12 20:43:24
神奇と神奈子…。最初は何でって思いましたが、まさしく「神」つながりですね。
3. 5 小山田 ■2008/02/13 19:03:12
ほのぼのとした気分になりました。贅沢なことを言えばもっと展開が欲しかった部分もありますが、この作品の味わい深さは、何より平穏な話の筋が生んだのかもしれませんね。
4. 3 飛び入り魚 ■2008/02/14 01:38:37
スーパーハートフルSS、心のホットミルクでした
5. 7 nanasi ■2008/02/15 07:13:27
親馬鹿二人、このコンビもいいなあ。
6. 6 カシス ■2008/02/15 18:49:10
いい神様達ですね。ちょっと壊れ気味なところとか和みます。
メッセージの続きがとても気になりますね。
7. 8 名無しの37番 ■2008/02/17 18:17:53
ほのぼの〜。神奈子と神綺とは、また面白い組み合わせを持ってきましたね。
雰囲気の完成度が高いため、ほとんどいえることも無いのですが、それでも欲を言うなら、お茶や食事のシーンはもうちょっと具体的に書いたほうが、らしさが出た気がします。
あとがき……やたら精のつきそうなシチューですね。ええ、そんな問題じゃないですよねすいません。
8. 7 反魂 ■2008/02/19 21:45:40
 面白かったです。
 文章の味付け、会話の構成が非常に巧みで、流れるように読むことが出来ました。遊び心に満ちている作品の作り方で、非常に私好みの作品でした。

 一方で、やや気になった点もいくつか。
 前半が後半に生ききっているとは言えないのがひとつ、それに関連して結局の所「きかい」がストーリーに絡んでこなかったことがひとつ、意外とオチが平凡だったのがひとつ。
 それらを忘れるくらいに面白いSSではあったのですが、気になる部分はやはり気になるものでした。
 あらためて言葉回しの上手さには、終始舌を巻かされました。
9. 4 俄雨 ■2008/02/27 20:25:41
小生はロリコンであってマザコンではない。あれ、でも神綺様ロリでママじゃね?うん? なんかおかしいな。ママ萌え? いや、ロリ……ママ……ああ、なるほど……これが神綺様萌えなのか……くく、面白くなってきやがった……
10. 9 ■2008/02/27 22:36:42
旧作はよく知らないんですが、これはいい家族愛(?)
お題の『きかいじかけの〜』の独特な使い方が上手いと思います。
最初、魔界から幻想郷にアッサリ来れるのに違和感がありましたが、
神綺さまならまあアリですか(?)。
照れるアリスはかわいいし、親馬鹿二人は、うん最高だ。
いつの日かアリスの方からぎゅーってしてあげて欲しいです。
11. 5 あまぎ ■2008/02/28 14:31:36
この作品で、神奈子さんのことがちょっぴり好きになりました。
自分には何だか苦手なイメージがあったんですが、母親という視点でみてみればすごく良い人なんですね。

>何かがなければ動けない、機会仕掛けのお母様。
この部分には、同じ「機械」でもそういう意味のとりかたもあるんだなあ、と感心させられました。
まあ、あれですね。神崎さま可愛いですね。
12. 6 ■2008/02/28 20:50:45
冒頭で言い切ったw
しかし旧作アリスを使う人って手慣れてるのか、こういう話は多いな。
明確に血が繋がっている家族というのも珍しい。厳密には違うんだが。
よいアリス、よい母でした。
13. 6 たくじ ■2008/02/28 22:44:45
旧作知らないので、神綺や夢子がどういう人なのかはわかりません。だけどそれぞれ性格がきっちり描かれているので、イメージしやすかったです。そしてこのお母さん、かわい過ぎる!萌えました。
終わりが唐突なのが残念でした。もっと読んでいたかったなぁ。
14. 6 椒良徳 ■2008/02/29 00:06:58
神綺さまと神奈子さまがお知り合いにというのも面白いですね。
後書きの魔王に大爆笑。よってこの点数で。
15. 8 もろへいや ■2008/02/29 00:36:53
何通りにもお題を使っているのは面白く、親ばかな神綺さまと神奈子の会話も楽しかったです。
16. 4 時計屋 ■2008/02/29 01:01:44
うっ……すいません旧作は二次を通して間接的にしか知らないので、正当に評価できていないかもしれませんが……。
文章は丁寧で読みやすく、お話もほんのりと暖かな印象でした。

後半の意外な組み合わせは面白かったのですが、ただ全体的に少し平坦に感じました。
17. 5 ZID ■2008/02/29 01:44:31
話そのものは悪くないのですが。テーマの後付感と、どうしても中身が作品タイトルに繋がらないんですが・・・・読解力ないせいですかね・・・。
18. 5 とら ■2008/02/29 09:22:27
こういったアリスもたまにはいいですね。ただ、その性格にほんの少しだけ違和感を覚えたのも事実です。
19. 5 らくがん屋 ■2008/02/29 11:21:54
若干まとまりに欠けていた印象あり。一つ一つの場面は好みなのだけど、それが上手く繋がってこない。だらだら流れて、そのまま終わってしまったようで、残念だった。
20. 3 つくし ■2008/02/29 13:34:03
なんて所帯じみてるんだ幻想郷w
さておき、普通すぎるなあ、というのが正直な感想です。ただキャラたちが会話するだけで絆を再確認するだけ、というのは二次創作のハマりがちな罠ですが。これはという読ませどころがほしかったです。
21. 5 as capable as a NAMELESS ■2008/02/29 15:04:08
旧作は分からないので、ちょっと誰が誰だか分からなくなってしまい残念。
そして神奈子様はお母さんキャラ確定なのかー!?
22. 5 中沢良一 ■2008/02/29 15:24:46
お母さん2人がほのぼのしてて本当によかったです。娘を溺愛する様を想像するだけで頬が緩みます。そして私もいろんなぬいぐるみをギュッとしたいですねぇ。
オチらしいオチが無かった気がします。もっとインパクトのある終わり方が出来たらもっと点数をつけてましたね。
23. 8 K.M ■2008/02/29 18:28:05
お母さん’sの会話で非常に和みました。
ところで、「世界中の迷宮」と「魔王」が混ざってますよね?
24. 5 ☆月柳☆ ■2008/02/29 20:03:02
ほのぼのしてて良い感じのお話でした。
等身大ケロちゃん人形欲しいな…。
25. 8 レグルス ■2008/02/29 20:36:02
確かに親の心は子からしてみたら奇怪でしょうね。
それもわかるのは自分も子供を持ったときでしょうか。
しかし娘に自分自身の等身大人形作らせようとするのは、
さすがとしか言いようが無いですね。
面白かったです。
26. 4 O−81 ■2008/02/29 21:29:13
 なんだか終わり方がとてつもなく唐突で、あれ? て思いました。
 魔王ごっこふいた。
27. 6 只野 亜峰 ■2008/02/29 21:37:03
シーンを区切る記号はなにかしらつけたほうが良いかなと。
多少荒い部分も見受けられましたが、テンポ良く読めました。
っていうか後書き魔王wwwww
28. 4 床間たろひ ■2008/02/29 22:05:15
うーん、旧作はよくわからないなぁ。
親馬鹿繋がりで、神綺と神奈子を組み合わせるというのは面白いんですが。
個人的な好みの問題ですけど、どうにも幻想郷にベタベタしたわかりやすい愛情が似合わない気がしてにんともかんとも。
それでも話が面白ければ楽しめるんですが、この話はそれこそが肝になってますしねぇ。ちょいと判断が難しい。会話のテンポとか、上手いなぁとは思うのですががが。
そんなわけで、ちょいと冷めた目でしか見れませんでした。
溢れんばかりの愛を感じる良作とは思うんですけどねw
29. 5 BYK ■2008/02/29 22:19:13
これはひどいw(褒め言葉<次回予告
神綺と神奈子が意気投合するのは納得させられたというか。
30. 4 つくね ■2008/02/29 22:43:55
神様と神様の対話……しかし神奈子と神綺との会話というと不思議ですね。内容は保護者同士の会話みたいでほのぼのですが(笑)
31. 6 冬生まれ ■2008/02/29 23:25:11
子煩悩な母親とそれがありがたくも迷惑な娘。
大変ほほえましくて楽しく読めました。
32. 6 moki ■2008/02/29 23:29:14
母は偉大なりってことですね。なんか変な方向に傾いちゃってますけれど。それに悩まされるアリスが可愛い。
33. 8 名無し読者 ■2008/02/29 23:49:21
これはいいですね。神綺様がかわいくていいですw
始まる母親の井戸端会議。神様同士でもやること変わらないんですねw
そして独り立ちしても神綺様の教えが浸みついてる娘達が微笑ましい。
実に温かい作品でした。あと神綺様達に出番を下さってありがとう!

…ところで後書きの作品は発表してくださるんですよね? ね?
34. 8 カミルキ ■2008/02/29 23:54:46
あとがき「魔王」!?
お題の宝石箱や〜(古)。これに紫とえーりんとゆゆ様を加えて保護者会に…(スキマ)
35. 6 blankii ■2008/02/29 23:57:05
なにこの馬鹿親ふたり、そして親バカ万歳。いずれにしても愉快過ぎる親子ぶりがあまりにも微笑ましくて素敵です。

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