ダマリサンA

作品集: 最新 投稿日時: 2008/10/04 13:20:26 更新日時: 2008/11/08 01:39:01 評価: 0/0 POINT: 0 Rate: 5.00

 魔理沙は後悔していた。
 自分はなぜ、今日みたいな日にアリスの家へ来てしまったのか。子供の頃、財布の中に大事にしまっておいた硬貨が、ふとしたひょうしにドブ川へと落としてしまった時のような、どうしようもない気持ちが彼女の中で渦巻いた。





 その日、魔理沙はいつものように霊夢のところへ出かけ、適当に冷やかしをして暇を潰していた。霊夢にいやがられながらも茶を淹れてもらい、とりとめのない話をして時間を潰した。頃合を見計らうと魔理沙はだらだらと居留まることなく帰路へついた。しかし、家に帰る途中で運悪く夕立に遭遇してしまった。雨に濡れるのを嫌った魔理沙は、都合よく近くを通りかかっていたアリスの家で雨宿りをしようと目論んだ。
「よう、アリス。入らせてもらうぜ」
 遠慮もノックもなしに魔理沙は扉を開けた。ただし、これは別段おかしなことではなく普段から彼女のやっていることだった。そしていつもこのがさつな訪れかたにアリスは眉をひそめるのだった。
 このとき魔理沙は、突然の訪問に驚き、なぜ玄関で呼び鈴を鳴らさないのかと怒鳴るアリスを嗜めて、夕立があがるまでの時間を潰そうと打算していた。
 しかし、その打算はすぐに役に立たない考えへと変化することとなる。
「ま、魔理沙っ!!」
 魔理沙の予想通り、アリスは驚きまなこで突然現れた知り合いをまじまじと見た。
 魔理沙はというと、怒って怒鳴ってくるであろうアリスに備えて身構えていた。さあいつでもこい、どんな罵倒も皮肉だろうと、全部まとめて言い返してやるぜ。別に口ゲンカをするために来たわけではないのに、魔理沙は意気優々と現状況を楽しんでいた。
 だが、期待通りにアリスが怒鳴ってくることはなかった。
「何で…」
 そう口にすると、それっきりアリスは押し黙ってしまった。気楽な気分でいた魔理沙だったが、このときになってようやく目の前にいる魔法使いの様子がおかしいことに気が付いた。魔理沙の頭の中の、思考回路が切り替わる。そういえば、と魔理沙は思い返した。さっきのアリスの驚いた様子もなにやら奇妙だった。あの場合、普通は、こう、ワッと驚くものではないか。それなのにアリスの驚き方は、そんなもんじゃなかった。例えるなら、そう、まるで殺人の一部始終を目撃された犯人のような、そんな驚き顔じゃなかったか。
 このとき魔理沙は、無意識に自分の顔が引き締まっていたことに気付いた。
 ここにいては危険だ。魔理沙はそう警告する自身の勘に従って早々とこの家から脱することに決めた。
「い、いやー、家に帰る途中で夕立に会っちまってなー、はっはっは。ちょうどアリスの家を通ったもんだから、雨宿りさせれもらおうと思ったんだ。まいったまいった。いやーしかし、寒いな。雨にあたったからな。悪いがお茶も淹れてもらえたらうれしいんだぜ」
「呼び鈴の音がしなかったわ」
 怒鳴るわけでもない、冷静な切り出し方に、魔理沙はさらに不安を感じた。
「あれ、ホントか。ちゃんと鳴らしたはずなのになー」
「…魔理沙」
「な、なんだ」
「全身ひどく濡れているわ。すぐにタオルと着替えを用意するから、着替えてきなさい。紅茶はダージリンでいいわね」
「お、おう。よろしく頼むぜ」
 魔理沙の声を聞き終わる前に、アリスはさっさと着替えを取りに奥へ行ってしまった。深い沈黙は魔理沙を不安にさせた。一人暮らしの彼女にとって、沈黙は身近な出来事であるはずなのだが、それでも魔理沙は落ち着かない気持ちになった。そしてそのことはなによりも彼女を驚かせた。
 魔理沙は考えた。一体アリスの身に何が起こったのだろうか。自分はアリスに何か怒らすようなことでもしたというのだろうか。…ダメだ。思い当たる節が…けっこうあるな。気になるところだが、とにかくアリスのいない今がチャンスだ。
 魔理沙は慎重にアリスの消えていった部屋の奥の方を覗き、帰ってこないことを確認すると、日ごろの泥棒家業で身についた忍び足ですばやく玄関まで戻った。
「君子危うきには近寄らず、だぜ」
 ここまでくれば安心だ。魔理沙はほっと一息をつき、玄関を開けると、


 そこにはアリスがいた。



「ぎゃあああああ!!」
「どこへ行こうとしてるの。魔理沙」
 予想だにしなかった出来事に魔理沙は危うく腰を抜かしそうになった。
 夕立は勢いを更に増して振り続けていた。アリスの立っている、玄関の目の前には、頭上に屋根が敷かれていているので、直接雨に当たることはないが、それでも風で進路が変わった雨粒や、みずたまりに落ちて勢いよくあがった水しぶきが、彼女の服や髪をしっとり湿らせた。
「どうしてこんなところにいるの」
 それはこっちの台詞だ。とつっこみたかったが、その時アリスの冗談を受けつかない程の恐ろしさに、魔理沙は奥歯をかみ合わせることに精一杯でいた。よく見ると雨に濡れた髪の一部が頬にピッタリと張り付いていた。魔理沙はそれを見て女の怨霊をイメージしてしまったが、あまりにしっくりときてしまつたので、考えないよう頭の奥へとしまいこんだ。
「そんなわけないぜ。ちょっと雨がどれくらい降ってるのかなって気になっただけだぜ」
「もしかして逃げようとしていた?」
 糸の切れた人形のようにだらりとうな垂れた体から、瞳がぎょろりとこちらを向いた。彼女の何気なく言った「逃げる」という言葉が魔理沙の背筋にひやりと冷たいものを走らせた。
「い、いや、ホント。マジマジ。ウソじゃないって」
「……」
「な、なあ」
「着替えの用意ができたわ」
「え、あ、ああ」
 それからアリスはまた黙りこんで、魔理沙の横を通り過ぎた。
 観念するしかなさそうだ。
 いやいやながらも元来た場所に戻らされる。魔理沙はアリスに手首をがっちりと握られていた。現状を把握できていない魔理沙にとって、その行為は甚だ不服だった。
「なあアリス。ちょっと腕に力入れすぎじゃないか。さっきから手首が痛くてしかたないぜ。さっきのことは悪かったよ。もう逃げやしないって。観念した。だからちょっと手を緩めてくれよ」
 アリスは振り向きもしなかった。
「おいおいだんまりかよ」
 魔理沙は声を荒げた。その声は彼女の思っていたよりも大きくて、一瞬、別の誰かが叫んだのかと彼女は勘違いしそうになった程であった。魔理沙は気付こうとはしなかったが、それはアリスから感じる「怖さ」を意識していたからであった。
 アリスはそれでも動じなかった。それどころか、聞こえなかったかのように魔理沙の声に対して無反応で彼女の手首を引っ張った。
 魔理沙の苛立ちはついにピークに達した。
「聞いてんのかよ」
 魔理沙はアリスの肩を乱暴に掴んだ。
 アリスは振り返った。
 アリスは手首を噛みながら、ブツブツと何かを呟いていた。
 それは非常に異様であった。アリスの瞳は魔理沙に向いていなかった。
「あ、いや、ついていくからさ…その手をはなしてはくれないでしょうか……」
 情けない話だが、このとき魔理沙のアリスに対する苛立ちは息をするよりも早くしぼんでいってしまった。
 アリスは初めて気が付いたかのように、自らが掴んでいた魔理沙の手首を見つめると、ロボットみたいにパッと手を離した。
 再び沈黙が訪れた。魔理沙はアリスの後をついていきながら、さきほど彼女が呟いていた言葉を思い返していた。
「……バレた、…理沙、どうする、……最悪、殺すしか…」
(こいつさっき「殺す」とか言ってなかったか!?)
 観念だけでは飽き足らず、死をも覚悟しなければいけないのか。私はただ、雨宿りにきただけなのに。深くうな垂れる魔理沙の顔は、話が違うぜ、「ダマリサンA」なんてしょうもない題名に釣られてきてみれば、中身はヤンデレアリスかよ、冗談じゃないぜ、とでもいいたそうな表情だった。






 着替えを済ませた魔理沙は、居間へと呼び出されていた。


 目の前には紅茶が置かれている。茶菓子はクッキーか、変わんねーな。でもこれ作ってから二十四時間以上は経ってるよな。湿気ってねーか大丈夫か。まあそんなことよりもこのカップ。この今にもとろけそうな真っ白な磁器に自己主張せず控えめに塗られてある花柄がよりいっそう際立って見えて良いね。うん、いつもながら良いセンスをしていらっしゃいますね。アリスさん。


 というような一連の思考を、ひたすらテーブルを見つめながら、魔理沙は延々と続けていた。それは当然苦痛であったが、今の魔理沙にはテーブルだけにしか目の置き場がなかったのである。周り一面が死に繋がる高密度な弾幕が張り巡らされているのに対して、テーブルは唯一心を平静に保つことができる安全地帯だった。
「紅茶、飲まないの。冷めちゃうわよ」
 アリスがにこやかに笑って言った。少なくともアリスはそうしたと思っているだろう。だが、魔理沙にとってそれは悪魔が微笑んでいるようにしか見えなかった。いや、このように記した場合、アリスにどこか艶やかで蟲惑的な雰囲気があるように読み取れてしまうかもしてない。そのため、ここではそのようなことすら一切ないという意味合いも込めて「呪怨的」という造語を使わせていただこうと思う。


 アリスは呪怨的に笑った。



 魔理沙はテーブルを凝視した。

 「現実逃避」という言葉がある。人はどうしようもない局面に直面したとき、本能的に不快感を避けるために意識を別の場所へと反らすという。魔理沙はこの現実逃避という言葉に対してハッと嘲笑する節があった。目的から目を反らしていたらいつまで経っても達成することなどできるわけがないじゃないか。それが彼女の持論だった。ごもっともである。そして彼女は、そんなごもっともな持論を曲げることなく貫いてきた。
 そんな彼女でさえも、目を反らさずにはいられないのだ。本能とはとても悲しいものだ。
 そんな状態で紅茶など飲めるはずもなく、まして飲めたとして、今のアリスが淹れた紅茶に細工がなされてないなどと、どこに確信が持てようか。事実、一見、表面的には笑顔(あれを「笑顔」と呼んでいいのだろうか)のアリスだが、足元を見ると苛立たしそうに激しく貧乏揺すりをしていた。最早「飲め」という心理が、プレッシャーにまでなって魔理沙に伝わってくる。魔理沙は、ああ、これが「弾幕はブレイン」と豪語した、あのアリスなのかと思うと、恐怖だけでなく、気の重さも感じてしまうのであった。



 沈黙がしばらく続いた。五分か十分か、もしかしたら一時間だったかもしれない。時計を眺める余裕のなかった魔理沙にとって、五分も一時間も長い時間に変わりはなかった。
 最初に沈黙を破ったのはアリスだった。
「ねえ、魔理沙」
「な、なんだ」
 魔理沙は身構えた。
「魔理沙は何か私に隠していない」
 このとき魔理沙は「ついに来たか」と思った。魔理沙はここが山場だと、慎重に相手の様子を見計らった。実は、彼女には思い当たる節がひとつあったからである。


 それはある大掛かりな計画だった。ある日、魔理沙はパチュリーのところから転移魔法に関する魔術書を手に入れた。ごちゃごちゃと小難しい内容が書かれていたが、要約すると、物質は素粒子でできている。素粒子には種類があっても個性がないので、同じ素粒子AとBを入れ替えようとした場合、たとえどれだけ距離が離れていようともそれに対して運動エネルギーは消費しない。素粒子AがBになり、BがAになっただけで実際に移動はしていないからだ。つまり転移したい物体Aを構成する物質が同じ量だけ魔方陣の中にあれば、その二つを入れ替えることも可能ということになる。
 これをうまく実用化することができれば、魔理沙は好きなときに好きなものを、アリスやパチュリーの所から簡単に物を借りることができるようになるのだ。

 魔理沙は野望を持った。

 彼女の野心も相まって、計画は思いのほか早く進んだ。彼女ははじめ魔術書の内容にしたがって、光の転移に挑戦をしていたが、すでに彼女は原子の転移に成功していた。このまま研究が進めば、魔理沙の構想した「第二のスキマ計画」を実用できる日も近い。
 アリスにとってしてみれば、おもしろくはない話だった。いうならば、アリスの家にある物すべてに「魔理沙」と名前を書かれるようなものである。


「いきなり何だ。一体何の話だ」
「とぼけたっていいことないわよ」
 アリスが食い下がる。魔理沙は何とかして逃げることはできないかと思った。
 このとき魔理沙の中で、本能的な直感が彼女を問いかけた。
 魔理沙は間を置き、自分の意識の元で呼吸をした。冷静になる必要があった。アリスは本当に転移魔法について知っていて言及しているのだろうか。仮に知っていたとして、アリスはそれをどこから嗅ぎつけてきたというのか。ことがことなだけに、魔理沙は細心の注意を払ってきたのだ。実用後ならいざ知らず、まだ準備中の段階で情報が外に漏れたなどという事実を、魔理沙は簡単には納得できなかった。アリスは、単にカマをかけているだけなのではないのか。
「いや、本当に何の話をしているか分からないんだ。そりゃ確かに私だって隠し事のひとつやふたつはしているさ。それは確かだ。でもアリスがそんな曖昧な問いかけをして、もし私がアリスの知りたかったこととは違う隠し事を話してしまったら、それはフェアじゃないだろ。もちろんたとえ、詳しく問い詰めたとして、私が素直にホイホイと話すかどうかは別だが。しかし、そうしないことには話が進まないということは分かるだろ」
「……」
「どうなんだ」
「それもそうね」
 予想は的中した。
(危なかったぜ)
 恐怖と緊張によって考える力を大幅に削がれていた魔理沙は、この土壇場で首の皮一枚を守りきることに成功した。



 アリスが言及してくることはもうないだろう。
 ここ一番を乗り切ったと感じた魔理沙は緊張の糸を解いた。
 それによって、魔理沙は新たにあることに気付いた。

 どうも先ほどから、アリスの様子がおかしいのだ。


 切羽詰った感じは相変わらずであったが。アリスはどこか落ち着きのない様子だった。アリスは顔に脂汗を浮かばせて、しきりに足をじたばたさせたり、そうでなければ自分で自分の足を踏んづけたり、体を揺さぶらしたりした。何かを我慢している様子であった。
 しばらくアリスは我慢を続けたが、とうとう限界がきたようで、彼女は席を立った。
「ごめんなさい魔理沙。ちょっとお風呂場に行ってくるわ」
「いえいえお気遣いなく」
 どうせ許可など取らなくても行くだろ、と思いながらもアリスの出て行く姿を確認すると、魔理沙はほっと一息をついた。倒れるように椅子にだらりと背もたれをついた。
「とりあえず一安心だな。それじゃあ今のうちに逃げるとするか。全くとんでもない目にあったぜ。アリスのやつめ」
 椅子に座ったまま大きく伸びをし、魔理沙は愚痴た。重圧から解き放たれて安心したせいか、まだアリスの家にいるのにも関わらず、魔理沙は気を緩めていた。
「それにしても今日のアリスはやけにおかしかったな。何かこう鬼気迫るような感じだったな。首元に包丁突きつけられてる気がしてとてもじゃないが落ち着けなかったぜ。一体何の理由でああなったのか。検討がつかないからよけいに恐ろしい。ヒステリックな怖さというかな。うん。最後に風呂場に行くとか言ってたし」


 ん?
 風呂場?
 風呂場!?
 風呂場で何をする気なんだ! あいつ!


 リラックスしていた頭が再び回転を始める。元を正せば何もかもが不可解だった。アリスの鬼気迫った様子に蹴落とされてしまったために思考が回らなかったが、よくよく考えてみれば今日のアリスはどこかよそよそしい。
 魔理沙は思った。
 今風呂場を覗きに行きさえすれば、その謎がすべて明らかになることだろう。普段の魔理沙ならば、何もためらうこともなく、風呂場へと足先を向けただろう。しかし、アリスのあの鬼気迫った様子、喉下に刃物を突きつけられるような緊張と恐怖は本物だったのだ。好奇心に乗せられて、わざわざ危険に足を踏み入れる必要など一体どこにあるというのだろうか。魔理沙は、そう自分に問いかけた。
 だが、それに対抗するかのように別の意思もまた浮かび上がってきた。何を臆しているのだ、霧雨魔理沙。お前は自分の思うように、やりたいように動けばいいじゃないか。いままでだってそうしてきた。なのにどうして今それを曲げる必要があろう。


 魔理沙は、魔理沙は賢かった。自分の置かれた状況を整理して、どのように行動すればいいのかを、彼女はしっかりと見極めていた。
 ただ、彼女が好奇心に勝てなかっただけだった。




 一歩一歩、魔理沙は慎重な足取りで、外周から風呂へと近づいた。
 ごく一般的な家庭には風呂場やトイレの窓は鉄格子が取り付けられている。そのためか大抵はこれらの窓は小まめにカギをかけることを忘れてしまう。当然アリスの場合もそれに限らないことはない。
 窓はぴしりとしまっている。通常風呂場を出るときに開けてそのままにしておくものだが、やはりというか、アリスは窓を閉めていた。魔理沙は試しにと窓の端の金具の部分を持って慎重に力を込めると、かすかな手ごたえがあった。
「つめが甘いぜ」
 ゆっくりと窓を開けていき、親指ひとつ分の隙間作ったところで魔理沙はそっと窓から手を離した。
 魔理沙は隙間から中を覗き込んだ。
 そこには今日一日のアリスの不可解な行動を、すべて納得させるほどの様子が映っていた。
 (なるほどな。そういうことだったのか)
 魔理沙は瞬時すべてを理解した。彼女にはもはや好奇心を駆り立てる欲求を満足させていた。魔理沙は窓から離れようとした。
 しかし、事はそううまくは運ばなかった。


「ミタナ」



 アリスだ。
 背筋が凍るような低い声だった。ぎょろりと、アリスの目が魔理沙を捕らえた。見つかってしまった。
 すべてを理解した魔理沙は、自分がどのような状況に置かれているかも理解することができた。身の危険を感じた魔理沙は急いで風呂場から離れ、用意していた箒に乗って逃げようと振り向いた。
 左腕が自分の意思に反して動かない。手首が掴まれていた。
 反射的に振り返る。アリスだった。
 魔理沙は悲鳴をあげた。もしこれが普段の日常の日のできごとだったなら、魔理沙は「お前はいったいどこのメイドだ」と叫んでいただろう。叫ぶことならば叫びたかった。しかし、アリスの隠す素振りも見せず晒している、なりふりかまっていられない程の必死さが、少しの刺激も与えてはいけない危険をかもしだしていた。


「その様子を見ると、本当に何も知らなかったみたいね」
 手首を締め付ける力が強まる。魔理沙はアリスの顔を直視してしまった。アリスはくすくすと笑っていた。一見、それは勘違いに気付いてはにかんでいる子供のようにも見えた。
 アリスは続けた。
「でも、見てしまったのね。魔理沙。やっぱり、見てしまったのね。私、あれだけ警戒してたのに。とっても悲しいわ。けれど、どうしてでしょう。こうやって実際に起こってみたら、この方が私にとって良かったのかもしれないって、そんなふうに感じてしまったの。今日魔理沙が私の家に来たときからね、私は気が気でなかったの。だってそんなに頻繁に来るはずもない魔理沙が、今日みたいな日に限って訪れてくるのだもの。嫌でも疑わずにはいられなかったわ。
そしてこう思うの。ああ、目の前にいる魔理沙は私の秘密を知っているのだろうかって、それだけしか考えることができなかった。それはとても辛かったわ。でも簡単なことだったのね。初めからこうすれば良かったのね。ああ、どうしてでしょう、知られたくない相手に知られたくない秘密を知られてしまったのに、とってもすがすがしいわ、私、これで心置きなく魔理沙を…」
 アリスはもう片方の手に持っていたナイフを振り下ろした。
「消せる!」
「おいチョット待てって」
 魔理沙は叫んだ。しかし、アリスはやめない。魔理沙はいままさに自分を切りつけよとしているアリスの左腕を掴み、無我夢中で抵抗した。それでも力の差は若干、アリスのほうが上だった。
 ナイフは少しづつ、魔理沙の顔へと近づいていった。
「冗談じゃないぞ。考えが飛躍しすぎてる。そんなんで殺されてたまるか。いいからまずその手に持っているナイフを捨てろ」
 すでに、あとは手を振り下ろせば殺せるというところまできているアリスに、そのような話を聞き入れる耳があるというだろうか。


 だがアリスの考えは違った。

「いいわ」
「だったらさっさと捨てろよ」
「私の出す提案を魔理沙が聞き入れてくれるなら、捨てるわ」
「捨てたら聞いてやる」
「…しょうがないわね」
 アリスはため息をついた。持っていたナイフを捨てると、魔理沙に拾われないように遠くへ蹴っ飛ばした。
「まあもう一本持っているのですが。あ、魔理沙、今怒ったね。そうよね。殺されるのはいやだものね。だから私、ちゃんと用意したの。穏便に解決できる方法。永遠亭でついでに処方してもらった。この物事を忘れることができる薬。これを飲んで」
 つまりこれはアリスの最後の良心だった。アリスだって元はといえば人間だ。できることならば、人殺しなどしたくはないのだろう。それも、相手が魔理沙となればおさらだ。
「正直私だって、あなたを殺したくないの。でもほら、ここまできたらもうおくすり飲むか死ぬかしかないじゃない。ねえ、魔理沙、おくすり飲んでよ、ねえ飲んでよ」
 できることならば、薬を飲んでもらいたい。
 しかし、魔理沙にしてみれば、そんなものどちらも嫌に決まっていた。
「副作用については心配しなくていいわ。彼女、ないって言ってたから」
「その台詞が一番心配なんだよ!」
 魔理沙は掴まれた手首をひねった。握っていた箒がいきおいよく回転し、それは掴まれていたアリスの手に当たった。とっさの出来事と痛みによってアリスは魔理沙の手首を拘束する力を緩めてしまった。その機を逃すことなく魔理沙は掴まれた腕を引いた。魔理沙の手首が外れた。
 すぐに魔理沙は壁から背を離し、ナイフの間合いの外まで後退った。持っていた箒を武器にして、アリスと対峙する。武器の長さは魔理沙の方が有利だった。


「何で逃げるのよ! 薬を飲んでくれるだけでいいって言ってるでしょ!」
「だれが飲むか。そんな怪しいもん」

「じゃあ死ね」


 アリスはナイフを捨て、指を振るった。途端、茂みから握り拳台の光弾が大量に飛んできた。光弾のひとつが魔理沙の足に当たった。魔理沙は体制を崩して地面に倒れた。アリスはもう一度指を振るった。魔理沙の周囲にサーベルを持った人形が現れる。
 人形達は一斉に魔理沙を襲った。
(……っ! アリスのやつめ、こうなることを見越してあらかじめ配置させていたな)
 避けることができないと悟った魔理沙は咄嗟に頭を抱えて丸まった。
 人形達が一斉に魔理沙へとサーベルを振り落とす。魔理沙は背中と腕に痛みを感じたが、所詮人形の打ち込みである。人形の攻撃は魔理沙に切り傷を与えたが、そのどれもが致命傷には至らなかった。

 弾幕勝負ならば、この時点で勝負はついていた。


「斬りつけてはだめね。殺すのならばやはり、突きね」
 しかし、今回は弾幕勝負とは違った。アリスは本気で魔理沙を殺す気でいた。アリスはもう一度魔理沙を攻撃するよう、人形に命令した。
 痛みをこらえながらも、魔理沙は冷静にチャンスを窺った。
 一見なすすべのないように見える魔理沙だが、彼女がアリスの攻撃を丸まってしのいだことには理由があった。魔理沙はエプロンのポケットに八卦炉をしまっていた。痛がっている振りをして、不意にこいつを放ってしまえば、アリスは回避できないはずだ。気付かれないように注意を払いながら、魔理沙はポケットに手を伸ばし、ギリギリまで魔力を溜めていた。
 チャンスは一回きりだ。失敗は許されない。
 人形達が再度サーベルを構える。アリスは、指を振るった。
「今だ。マスタースパーク!」
 雲の上から象が落ちてきたかのような轟音が響いた。八卦炉から放たれる熱線の余波は地肌を伝わり、魔理沙は焚き火に当たっているような感覚がした。熱で目の水分が蒸発し、とてもではないが開けてはいられない。反動がいつもよりも強く、また座った状態で放ったために踏ん張り切れず、倒れそうになるのを魔理沙は必死でこらえた。
 魔砲は撃った本人でさえ、思いもよらぬほどの出力で放たれた。
 予期せぬ攻撃に、アリスは防御する暇もなく魔砲の餌食となった。魔砲はアリスを包み込み、森を薙ぎ倒し、雲を吹き飛ばした。
 木々は消し飛び、へし折られ、もしくは灰になった。所々に火が燃え移ったが、雨が降っていたおかげで燃え広がることはなかった。
「やったか」
 魔理沙はゆっくりと立ち上がった。
 巨大な軍隊アリの行進後のような跡だけが残った。射線上にあったすべてのものは、跡形もなく吹き飛ばされてしまった。



 はずだった。


「ひっ!」
 魔理沙は目を疑った。
「ア、アリス」
 信じられないといった表情で、魔理沙はその一点を凝視した。
 そこにはアリスは立っていた。魔砲を一身に受けたアリスは見るも無残な状態だった。衣服は焼け落ち、露出した肌は、どこも酷い火傷を負っていて、まるで溶け始めのアイスのようであり、また煤を被ったかのように赤黒く変色していた。いくら人間でないにしても、この状態で立っていられるという道理はなかった。それでもアリスは、両腕で魔砲から顔面を守るポーズのまま、膝を着くこともなく、その二本の足を地面に踏ん張らせていた。
 アリスが魔理沙の方へと近づいた。故障したロボットのようだった。もはや立っていることでさえやっとのはずであった。だが、アリスが膝をつくことはなかった。アリスの執念がそうさせた。
 私の秘密が知られたからには、何をやってでもそれをもみ消す。
 たとえ自らが死んでもだ。


「マ…リサ…」
「は、はいいい」
「スリ、クスリ、ククククリロ」
 アリスは左手を出した。目の前に出すつもりでいたのだろうが、途中でよろめいたせいで、その手は魔理沙の頬にまで届いた。頬にアリスの手の感触が伝わった。剥がれた皮膚と粘液でグジュグジュしていた。思わず魔理沙はその手を跳ね除けた。アリスは何も言わずまた手を出した。アリスの左手は握られたままだった。魔砲の熱によって手の指と掌の皮膚が溶けてくっついてしまったためだった。
 アリスはその手を無理やりひらいた。
 ベリっという嫌な音がした。
 耳を塞いでしまいたかった。魔理沙は心の中で「もうやめて」と何度も叫んだ。
「クスリ…ノムカ、シ…」
「飲みます! 飲むから。飲むから」
 もう勘弁してくれ。
 とうとう魔理沙は薬を飲むことを承諾した。






「何とか事は収まったわね」
 アリスは居間の椅子に腰掛けて、治癒に専念していた。魔理沙の魔砲によるダメージは深刻なもののようで、回復魔法で代謝機能をフルに促進させても完治するまでには時間がかかりそうだった。しばらく外へは出られそうにないだろう。
 そして、アリスに心を休める時間はなかった。いつまた魔理沙のように思いもよらぬ訪問者が訪れてくるのか分からない。そして、そいつは、私の秘密を嗅ぎつけているかもしれないのだ。
「早く、一刻も早く完治させなければ」
 アリスは唇を噛んだ。
「私の、水虫」






 気がつくと、魔理沙は自室のベットで眠っていた。
 ベットから身を起こし、どうして自分はここにいるのだろうかと考えた。なぜそのようなことを考え出したかというと、彼女は自分がベットに潜りこんだ覚えがなかったからである。
 外から鳩の鳴き声が聞こえた。カーテンを開くと陽光が木々に遮られながらも魔理沙の体に降り注いだ。昨日とは打って変わって雲ひとつない晴れ晴れとした天気だった。
 あっ、と魔理沙は声を漏らした。そういえば昨日は雨が降っていたなと思い出した。
 たて続けに魔理沙は昨日の出来事を思い出した。そういえば昨日は暇だったから、いつものように霊夢の所へ行ったんだ。それからお茶飲んで暇を潰して、家に帰る途中、夕立が降ってきたんだ。
 そこまでは調子良く思い出すことができたが、しかし、そこから先のことになると、なぜか途端に思い出すことができなくなった。魔理沙は不思議に思った。どうして午前のことを思い出せるのに、午後からのことは全く思い出せないのだろう。
 魔理沙は、自分は何かとても大事なことを忘れているような、そんな気分にかられた。
 そのため魔理沙はしばらくの間、思い出そうと躍起になったが、結局何も思い出すことはできなかった。そのうちお腹が空いてきたので、彼女は記憶のサルベージを早々と打ち切り、ベットから降り、顔を洗いながら今朝は何を食べようかと考え始めた。
 記憶のことについては、大事なことと思っていても、いざ思い出してみたらそれはきっとたいしたことのない、下らないことだろうと決め付けることで、無理やり納得させることにした。
 この話を書くにあたり、つねに疑問に思っていたことがあった。
 それは、女の子が水虫になる話なんて書いたって、誰が好き好んでそんな話を読むかということだ。
 こんぺ投稿期間中、その疑問は四六時中、自分を苛ませた。別の内容で書き直すべきではないか。そう思ったこともあったが、差し迫った投稿期限から考えて、それは賢い選択ではなかった。結局自分は唯一残された「女の子が水虫になる話」を武器に、こんぺに挑戦をする覚悟を決めた。
 とはいえ、不安は拭いきれなかった。やはり女の子が水虫になる話なんて書いたって、そんなもの誰も読まないのではないか。自分のやっていることは、ただの変態行為ではないか。という思いは、最後まで続いた。

 ある日、そのことを友人のH君に話した。
 H君はその話を聞いて、そしてこう答えた。

「リアルならダメだ。だが東方だから許せる」

 自分は救われた気がした。


(所々、改行が行われていない問題を直しました。期間中、不完全な状態で投稿してしまったことをこの場を借りて、お詫び申しあげます)
嫌な
http://hosizorakagekidan.web.fc2.com/index.html
作品情報
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最新
投稿日時:
2008/10/04 13:20:26
更新日時:
2008/11/08 01:39:01
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1. 7 慶賀 ■2008/10/05 13:28:13
テーマは限界に挑むんですね。わかります。確かに
一次創作ではアウトでも東方なら……というのはございますね。
zun氏の懐の深さに目から虫が溢れ出ます。
個人的にはグロさが中途半端だった気がしました。もっと残酷にダークな
笑いへと持っていくか、あるいは水虫を萌えキャラにしてしまうくらいの
明るさのどちらかが欲しかったかなと。
2. フリーレス めるへん☆きっく ■2008/10/05 20:59:52
 転移装置云々は少しあからさま過ぎ、作者の存在を感じさせるだけなので要らなかったかも知れません。
 また、マリサが風呂場を覗いたときの反応で、かなりの可能性が限定された上に緊迫感も奪われてしまい、アリスがナイフを取り出した後の問答が完全に空回りしている感じがします。
 コメディカラーを暗に読者に伝えたかったのか、全体的にどっちつかずな文章になってしまっている点も結果的にマイナスに働いてしまったように思います。

 とはいえ、イメージの揺さぶりも上手で落ちも予想外。
 十分楽しませていただきました。
3. 7 no name ■2008/10/05 21:31:13
なんかスゴクやるせない気持ちになったのは私だけじゃないはず
途中まで病みアリスがとんでもないこと(誰か殺してるとか)してるんじゃないか、なんてハラハラしてたのに水虫って!良作に半ば八つ当たりな三点マイナスごめんなさい
そのオチに全俺がくじけた

今日はもう駄目だ、寝ます。
4. 4 小山田 ■2008/10/07 00:44:47
よくやり通しました。
落差オチのためなら、アリスの一人や二人は水虫にしても大丈夫です。
5. 6 三文字 ■2008/10/10 03:18:53
>>「ダマリサンA」なんてしょうもない題名に釣られてきてみれば、中身はヤンデレアリスかよ、冗談じゃないぜ

貴様っ見ているな!!
ええ、思わず吹き出しましたよ。
ていうか、水虫見られたくらいでそこまで躍起になるなよアリス……
あと、マスパ喰らった後の描写が妙に気持ち悪かったですw
6. 6 神鋼 ■2008/10/11 12:21:50
ううむ……上手い。改めて読み返してみると、そこら中に文章的な罠が隠してあるのが面白いです。

……H君はちょっとこっちで小一時間ほど話し合おうか。
7. 2 あじゃこ ■2008/10/14 14:07:48
途中まで訳わからなくて怖かった。。
でも東方ってこんな感じよね。ノリが良かった。
8. 5 yuz ■2008/10/15 20:29:44
水虫いいじゃないか。何がいけない、ちっとも変態じゃない。
9. 4 #15 ■2008/10/18 15:03:06
アリスの気持ちは分かるw
10. 5 deso ■2008/10/23 23:09:31
ネタは面白いと思うのですが、オチにもうひとひねり欲しかったです。
11. 7 大崎屋平蔵 ■2008/10/24 07:32:11
そんな理由でこれだけ暴走するとはw
理由が想像の範疇を大きくぶっとんでましたw
12. 4 詩所 ■2008/10/26 20:26:31
先に永琳から水虫に効く薬貰えよw
それとも処方済みで直りにくかったのでしょうかね。
13. 2 ミスターブシドー ■2008/10/27 00:28:57
水虫か。
タイトルでオチが読めてしまうので、アリスの焦燥からくる狂気に怖さを感じない。
いや当人は深刻なんだろうがね。
水虫って菌だしな。魔法の森の環境は過酷だ
14. 6 PNS ■2008/10/28 14:25:31
途中の魔理沙の表情に吹きましたw
たぶん私も似たような表情をしていたと思います。
そして……その友人に言いたいことがあるぞ!
15. 6 眼帯つけた兎さん ■2008/10/30 06:50:36
くだらないから思い出さなくて良いよ!
さてさて、いちいち地の文が面白くて仕方なかったですよくそう。
ただ、反してネタ以外の状況描写になると少し淡白で残念に思ってしまうところも、惜しいです。
にしても、アリスの必死さに驚き。女の子はこんなにも水虫を忌諱するものなのか。
16. 2 つくし ■2008/10/30 17:16:16
 どうもオチ部分が「それを提示するだけ」に終わってしまい肩透かしな感じです。ぶっちゃけここの「水虫」が任意の要素に置換可能になってしまっているので、水虫だからこそこうなるしかない、見たいな展開が文中に組まれていれば良かった感じであります。
17. 6 じらふ ■2008/10/31 21:37:00
これはひどい(褒め言葉)
「水」と言うお題をこういう風に昇華した慧眼(?)に10点差し上げたいですが、ちょっとアリスが可哀想すぎるので半減して5点、このネタを使った勇気に感服したので+1して6点で(笑
18. 3 今回は感想のみ ■2008/10/31 21:52:12
こういうのもいいんじゃないかな(※水虫のことではなし)
19. 6 藤ゅ村 ■2008/11/01 17:40:03
 なんか凄いSSを読んだ気がする! 件の友人に感謝。
 文章が若干スムーズでなかったところもありますが、かなり面白い表現や間の取り方だったと思います。メタの使い方(「ダマリサンA」なんてしょうもない題名に釣られて来てみれば)とか、呪怨的とか、「まあもう一本持っているのですが」とか。そのへんは笑った。
 「水」の使い方も素敵。ありそうだけど、たしかにこういう話は書きにくかろうと思いました。女の子的に。
 だが東方ならアリだ。
 アリスに感謝せざるをえない。
20. 3 八重結界 ■2008/11/01 18:37:29
お題の消化方法が些か強引。
それにホラーなのかギャグなのか、どっちつかずな印象を受けました。
21. 4 つくね ■2008/11/01 19:55:40
友人は東方なら許すと言った。だがアリスを信仰する民草は果たして許すのか?
さてこういうシリアスでギャグなもの、コメディホラー的なものはオチまで来ると楽しいです。良い意味で裏切られました。
22. 3 木村圭 ■2008/11/01 21:51:28
くだらねえ(誉め言葉
23. 6 blankii ■2008/11/01 22:07:20
あんまりなオチの落差に絶望した!! ついでに爆笑もした!!
そこまで知られるのが嫌なのかアリス――いや、水虫の女の子も可愛いよ? かゆかゆ、なんて呟きながら患部を掻破する姿とか。
……以前にようじょの水虫を削ったことがある俺は勝ち組なのだろうか。
24. 6 時計屋 ■2008/11/01 23:43:56
ああ、もう「釣られました」としか言いようがない。
25. フリーレス リコーダー ■2008/11/03 14:13:42
日記でお薦めまでしておいて感想を入れ忘れるとかもうね。
ええ、やっぱり水虫ごときでリアルに人を殺しかけて、そのうえギャグにしてくれるのがアリスの可愛らしさだと思うのです。
水虫は、次元によらずなくはない。
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