夢曜日

作品集: 最新 投稿日時: 2008/10/05 08:43:21 更新日時: 2008/11/06 00:15:39 評価: 0/0 POINT: 0 Rate: 5.00



体はまるで泥のよう。
もしくは自分で掘った底なし沼。
どんどん、ゆっくりと自分の体が沈んでいく感覚。
うつ伏せなのか、仰向けなのか知らないけれど。
そんな、一番知ってるはずの自分さえ不確かな中、何色ともつかない世界でたった一つ見えるモノ。
歪んで波打つクリーム色の球体が、飛沫を上げている。
その揺らぎはどんどんと大きくなって、その都度球体が形を変えていった。
そして仕舞いには、
私は、月が砕ける様を見た。




「夢を見たのよ」
「蓮子が? 珍しい」
「……別に珍しくないでしょ」
「夢自体は珍しくないけれど、夢の話をすることが珍しいのよ」
「……まぁ珍しいかな」

某大学の学食。
昼も過ぎて、三時限目が始まった今では人もまばらになる。
二人もとうに食事を済ませ、トレイが片付けられた後にはプラスチックの湯のみしか残っていない。
新京都だからお茶が入っているというわけでもなく、二人の湯のみには冷めた白湯が少々のみ。
蓮子はため息をついたかと思うと、冷静に湯のみをどけてテーブルに勢いよく突っ伏した。
大きな音はせずとも、蓮子の頭が数度バウンドする程度の勢い。
食堂に残っていた学生は、二人の方へ怪訝な視線を向ける。

「だ、大丈夫?」
「……ん」
「蓮子?」
「うん」
「蓮子が探してた万華鏡が、上のほうにあったわよ。嘘だけど」
「へぇ」
「私、実は二重人格なの!」
「うん」
「蓮子のアレって私より小さいのよね」
「うん」
「……こりゃだめね」

全部が全部生返事。
メリーの声が聞こえてはいても、届いてはいない。
心神喪失とはいかないまでも、戦意喪失はしているのかもしれない。

「ねぇ、メリー」
「なにかしら」
「夢って何だと思う?」
「……私の専攻じゃないんだけど、フロイト先生的回答をお望み?」
「なんでもいい」
「レム睡眠みたいな、夢を見るメカニズムとかは省くわね?」

「寝ながら見る夢では、その人の普段は抑圧されて意識していない願望などが如実に現れるケースも多いとされるわ」
「ただ、それは誇張されていることも多くて、結果的に現実としては不可解な現象で表現されることが多いの」
「または、普段から興味がある事柄に関しては夢を見やすいとか」
「当人の覚醒時に考えていたことが影響するケースも多いみたい。研究者が夢の中で着想を得たりすることも、間々あるらしいわ」
「あとは、明晰夢とか夢判断とか」
「夢判断は予知夢の下位みたいなもの? だし明晰夢は今回特には関係なさそうだし……こんなところかしら」

「ありがと」
「……ちゃんと聞いてた?」
「うー」
「まぁいいけど。何の夢を見たの?」
「メリーみたいに境界の向こう側を見たわけじゃないわ。あくまでこっち側の話」
「どっち?」
「こっちはこっちよ」
「……それもいいけど、蓮子の顔が真っ白よ。白粉でも塗ったの?」
「私は舞妓志望じゃないわ」
「いや冗談じゃなく顔色が悪いのよ。今日は約束のことはいいから、さっさと帰って寝たほうがいいわ」

冗談ではなく、蓮子の顔は白粉を塗ったかのように白いのだ。
元から化粧っ気が薄い蓮子であるから、より顕著に顔色の変化が現れているのかもしれない。
ちなみに約束とは、昼食の後に市街へ買い物に行くという予定である。


「辛いなら私も付いていくけど」
「いえ、大丈夫。別に風邪をひいてるわけではないから」

じゃあね、と手をひらひらと揺らして蓮子は食堂を後にした。

「せめて湯のみくらい片付けていきなさいよ……」

お湯は、すっかり冷めていた。
揺らめく水面が映すものは、天井の無機質な蛍光灯。
メリーは冷めた透明を一気に飲み干して、湯のみを返却して席を離れた。
外は昼下がりの秋の入り口。
暑い風はもう過ぎて、京都の街にも沁みる寒さがやってくる。




「今が一時過ぎで、学食の時計が一時十分……間を取って五分ね」

どう考えても間違えている計算をして、メリーは食堂を後にする。
蓮子のことは心配ではあるが、基本的に干渉しすぎない二人である。
メリーが何処に向かったかと言うと、図書館だった。
特に課題が出ているわけでもなく、暇つぶしがてらの調べ物のためである。

(あれとこれとそれとー)

大学の図書館には、メリー専攻の相対性精神学や蓮子専攻の超統一物理学といった専門書の他にも、多数の書物がある。
その九割以上が学術書であり、残りは雑誌や新聞などになる。
メリーが閲覧席に運んだのはおよそ十冊。
棚から取って目次をパラパラと見て選んだもの。
そのジャンルは主に民俗学と心理学。
民俗学はいつもの活動のためのもので、心理学は……

「えーと、夢の項は……」

蓮子の心配である。
授業で聞きかじった知識ではなく、確かな文献にメリーは頼ることにしたのだ。
夢という不安定な物に、確かな文献があるということも疑問に思うこともなく、山積みになった本を読み漁る。

「予知夢……白昼夢……明晰夢……」

メリーは集中すると、周りも時間も気にならなくなるタイプ。
いつの間にか、陽が上ったり沈んだりすることもざらである。
速度は早くもなく遅くもなく。
一冊読み切るには数時間は最低でも有する。
そのようなペースで読み続けていれば、

「マエリベリー先輩、もう六時過ぎましたよ」
「えっ」

こういう事態になる。
声をかけたのは、同じ学部の後輩だったりする。
秘封倶楽部という非公式で眼を引くサークルをしているために、二人は名がそれなりに売れている。
メリーの場合は、留学生であることと、綺麗なブロンドの髪ということでまた有名であるのだが。
読みきった本を返却し、メリーは名も知らぬ後輩と共に図書館を出た。
もう空は、宵の色。

「先輩は何を探してたんですか?」
「それなんだけど……」

空にはすでに一番星。
すでに道は、帰路につく人々で溢れている。
新京都の町並みも、次々にネオンの無機質な光が灯る。

「友達が夢のことで悩んでたんだけど」
「はぁ」

メリーは、月が見えないビルの空を見上げて言った。

「何の夢を見たか、聞くの忘れちゃったのよね……」




蓮子が次に目覚めたのは、彼女が住む安下宿の一室。
南向きの窓には朱に染まった空が映り、焼けた緋の光が斜に注ぎ込む。

「……もう、夕方?」

蓮子は敷布団の上に寝てはいたものの、服を着替えてはいなかった。
具合が悪ければそんなこともありえたが、流石に帽子を被ったままというのはなかった。
本当に、糸が切れるように意識が落ちたのだろう。

「頭痛い……なんで私家にいるんだっけ」

部屋の時計では、もう五時も半分を過ぎている。
もう夏の陽の長さではなく、山の向こうに太陽が帰ろうとする頃だ。
蓮子は眼を覚ますために、洗面所で顔を洗う。
水道から出る水も、もはや爽快な涼しさから肌を刺す厳しさへと変わる。
そのおかげか、蓮子の意識は程なくして覚醒した。
それでも頭の鈍い痛みは残っている。
蓮子は、それを頭を振って紛らわす。

「そろそろご飯の用意しなきゃ……」

蓮子は冷蔵庫を開く。
普段の蓮子なら、食材を切らすこともないし、無くなれば大学の帰りにでも買い物に行くことが常である。
しかし、今の蓮子は本調子ではなかった。

「……何もない」

冷蔵庫の中に残されていたもの。
バターやマヨネーズをはじめとした調味料。
あとはペットボトルに入った各種飲料。
米びつ一杯の米。
主食になる米はいいとして、おかずになるものが何一つ無い。
このままでは、夕飯はお粥のみ。

「……今日はコンビニ弁当にするか」

蓮子は適当に髪を整える。
いくらコンビニに行くだけとは言っても、ここで手を抜くほど女を捨ててはいないのだった。


秋が深まれば深まるほど、陽の足取りは早くなる。
蓮子が買い物を追えてコンビニを出る頃には、太陽はすでに山の向こう。
空には微かに星の輝きが見えた。
蓮子もなんとなしに、空を見上げる。
特に意味はなかった。
月と星を見ることが能力の条件となる蓮子にとって、それは一つの習慣のようなもの。

「……月がない」

今宵は新月。
月の光源が地球に隠されて、全く月が見えなくなる。
月に一度の月の定休日。
珍しいことなど何もなく、道行く人もそんなことなど気にはしない。
しかし、蓮子の心にはそれが不快に突き刺さる。
しばらくコンビニのネオン灯の光で侵食された空を見上げて、蓮子は家へと足を向けた。


夢を見た。
それ自体はよくあること。
夢日記を付けるとよくないことが起こる、という噂は聞いたことがあるけれど、日記にする必要がないほどによく覚えている。
昼間にメリーが夢について何か言っていた気がするけれど、よく覚えていない。
たしか、夢は深層意識の象徴とか何とか。
……専門じゃないことはどうにも弱い。
こんな夢を見た程度で揺らぐような心なんて脆い、水面のようなものをなぜ解き明かそうと思ったのか。
そもそも、夢や心というものは本当に存在するのだろうか。
私には、あまり理解できない。
ただ、もし見た夢が本当に私の心の奥底を映したものならば。


一体、私の何が砕けたのだろう。


こんなぐにゃぐにゃになった頭じゃ、考えもまとまらない。
私は今、自分が何を考えているのかわからない。




蓮子は一体どんな夢を見たのかしら?
蓮子と別れてからその事ばかりが気になる。
名も知らぬ後輩の子と別れてからも、家に着くまでその事ばかり考えた。
蓮子は相当な自信家。
普通は夢を見た程度じゃ、あそこまで落ち込むことはない。
あそこまで落ち込んだのは、大切にしている湯のみを割ってしまった時以来かしら。
……また何か割った?
でもそれなら、今日の時点で何か言いそうな感じなのに。
何か言えない物でも割れたのかしら?
……割れて言えない物……引出物関係?
考えても答えは出ない。
明日、蓮子に聞いてみよう。




「QED! QED!」
「何を思ったか知らないけど、QEDはそんなにノリで使う言葉ではないわ」

存在証明。
翌日の天気は曇り。
それも、雲が何層にも重なったかのような、濃い鈍色の雲。

「私は相変わらず具合が悪いんだけれど」
「そう思ってお見舞いに来たんじゃない」

蓮子は自宅で臥せったまま、というわけではないが顔色は前日と同じ。
メリーはといえば、対極的に血色が良かった。
本人曰く、朝食をいつもよりも豪勢にしたらしい。
具体的にはヨーグルトに高級ジャムを追加。

「で、用件ついでのお見舞いなんだけど」
「見舞いはついでなのね」

メリーは、自分の荷物から分厚い紙の束を取り出した。
ルーズリーフに手書きでまとめられたソレには、タイトルがない。
ただの殴り書きだった。

「昨日あれから気になって、ちょっと調べてみたの」
「ちょっとっていう量じゃないわよそれ……」
「……で、本題なんだけど」
「うん」
「蓮子、何を壊したの?」

メリーの表情は真面目そのもので、蓮子はそれを見て呆然となった。
もちろん、二人の思惑は食い違ったまま。
メリーは未だ「蓮子が大事なものを壊した」と考えていて、蓮子は「夢の壊れた月」のことだと思っている。

「……よくわかったわね」
「やっぱりそうなのね? 前と似たような顔をしてるから」
「前にもあったかしら」
「あったわ」
「メリーが言うなら、そうなんでしょうね。で、その紙の束は? カウンセリングでもしてくれるの?」
「真似事だけどね」

蓮子は居住まいを正す。
真似事で飯事かもしれないカウンセラーに、思っていることを話してみることにしたのだ。

「夢を見たのよ」
「昨日の続き?」
「……それ以外に何があるのよ」
「それもそうね。続けて?」

蓮子は事の顛末を話す。
はじめのうちは熱心にメモを取っていたメリーであったが、徐々に怪訝な表情になり、ついには手を止めた。

「? どうしたのよメリー」
「いえ……貴女の見た夢は、現実で何かを壊したから見たものだと思ったんだけど」
「うん」
「壊していなかったのね……」
「貴女、私を一体なんだと思ってるのよ」

年がら年中破壊してるわけじゃないわ、と蓮子。
メリーは自分の推理が外れていたことに、世界の終わりのように落ち込んだ。
蓮子は思わず、そんなメリーを見て笑いを零す。

「お、ちょっと元気になったわね」
「そりゃあそんなコミカルな動き見せられれば誰だって」
「感情なんてそんなものよ。いつだって揺らいで騒いでじっとなんかしていないんだから」

一仕切り二人で笑いあった後、笑いつかれた蓮子は、ぽつりともらす。

「結局のところ、私の力なんて取るに足らないものなのよね」
「何で?」

笑いすぎて涙目になっていたメリーが、蓮子の呟きに反応する。

「いやだって、場所はGPSがあるし狂わない時間なら原子時計があるじゃないの」
「そんなもの、時代に蓮子が追いついてきただけでしょ?」
「時代って……追いついたじゃなくて、あっちのほうが便利なんだから追い抜かれた、でしょ?」
「だって」

メリーは目尻にたまった涙を手で拭いながら言った。

「貴女みたいにおしゃべりできるGPSも、時計もまだ存在しないわ」
「それ、褒めてる?」
「褒めてるつもりよ?」
「じゃあありがたく受け取っておこうかしら」

いつか先の時代に、人工知能が搭載された機械が発明された時に同じ質問を投げてやろうと誓う蓮子であった。

(黙って顔をそらしたら一発お見舞いしてやるわ)

「でもさ、それを言ったら後々メリーの能力みたいに境界を見るメガネとかできるかもしれないわよ?」
「あくまで可能性の上で、だけどね。でもそんなもの、私には遠く及ばないわ」

メリーは胸を張って言い放つ。
不遜とも、自信の表れとも取れるが、蓮子にはその根拠がわからなかった。

「どうして、そんなことが言えるのよ」
「あら、わからない?」
「根拠を聞きたいわね」
「だって、そんな何処にでも、誰にでも探せるようになったとしても」


「私たちみたいに、夢が無ければ意味はない」

一拍、二人は顔を見つめあい。
また、大声を上げて笑った。



「とりあえず元気になったようで安心したわ」
「そうね。ありがとうカウンセラーさん」
「また御用があれば、いつでもご利用くださいませ」
「その時は少しお高いお菓子でも用意しておくわ」

メリーが居た時間は、それほど長くは無い。
ほんの数時間程度のものだっただろう。
それでも蓮子の気持ちは和らいだ。
根本の解決には至らない。
けれど、つっかえていた物が一つでも取れれば、それだけで十分楽になる。

「……太陽が出てきた」

今まで空を覆っていた雲の間から、僅かながら太陽が覗いている。
それは機能の緋の光とは逆に、東寄りから斜めに部屋に差し込んだ。
焼けるような赤ではなく、全てを包み込むようなクリーム色の光。
蓮子は身体が眠気に負けて、自律できなくなることを受け入れた。
先日から疲れていたこともあったが、今は抵抗することさえも考え付かなかった。
そして驚くほど早く、蓮子の意識は潜っていく。





夢だとわかった。
ほとんど、前に見たモノの続きだったから。
ただ違うのは、今度の私はちゃんと立っている。
そこが地面かはわからないけれど、私はそこに立って、向こう側の揺れる月を見ていた。
手を伸ばせば、その月は揺らめいて円を崩す。
何度も私は、その円を崩していた。
前に見たときのように、円は砕けて飛び散った。
しかし、それはすぐに円に元通り。
砕いて戻り、砕けて戻り。
ゆらゆらと頼りなく。
けれど確かにそこにある。


私にはそれが、カウンセラーだったり筍掘りだったりする友人に見えて。
でも、向こう側にあるソレは友人とはどこか、決定的に違う気がした。


私は月の水面に座り込んで眼を閉じる。


そうだ、起きたらメリーにまた夢の話をしよう。
あの子のようにスリルもサスペンスも焼き鳥も赤い眼の獣もいないけれど。
たまにはこんな、静かな夢の話をしてもいいでしょう?


私は最後に、私を支える地面から身を乗り出して、揺れる月に口付けをした。







     おやすみなさい
        ありがとう
最初のプロットは咲パチェだったんです。
なぜこんなことに?

追い込み期間は熱を出して書いていたので身体が水のようでした。
ある意味、今回が一番自分をお題に近づけられた気がします。
もう、書いてる途中で体調不良になったりしないよ……
風邪に気をつけよう。


蓮子もメリーも、普通の女の子なんだから自分の能力と向き合って悩むこともあると思う。
そんな悩める彼女たちを無事に書けていたなら私は満足です。

11/3 横に広がりすぎていたので、まずはそこだけ修正しました。
   感想レスは別にします。コメントありがとうございます。
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http://www.geocities.jp/snowtic_road/
作品情報
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最新
投稿日時:
2008/10/05 08:43:21
更新日時:
2008/11/06 00:15:39
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1. 8 慶賀 ■2008/10/05 13:12:31
テーマは不安でしょうか。後書きに書いてあった個々の能力に悩むというのは
新鮮な響きのように感じました。能力の解釈にばかり囚われてはいけませんね。
あとマヨネーズライスであれば非の打ち所のない晩飯ではありませんか!
焼き肉のタレがあるともっと幸せ。
2. 4 小山田 ■2008/10/07 13:15:05
テーマ性の薄さで少し得点を下げました。
なんと言いますか、読みやすく端正な文章に魅入りましたが、その文章をもって何を書きたかったのかわかりませんでした。
見守っていたランナーが、良作の一歩手前であらぬ方に走り出してしまったような読後感です。
一言で言えば、すごく惜しい。
3. 6 #15 ■2008/10/07 21:27:30
これは良い秘封倶楽部ですねw
4. 7 三文字 ■2008/10/10 03:04:24
境界を見る眼鏡ができたとしても、それで幻想を見ることはできるのかな?
なんだか微妙に空回りしているメリーが可愛らしかったです。
やっぱ、秘封はいいわぁ。
5. 4 yuz ■2008/10/10 22:50:16
おやすみなさい。
いいですね
6. 6 神鋼 ■2008/10/23 20:56:36
お題は一体何処にと思ってましたが、まさか最初からとはしてやられました。
7. 5 deso ■2008/10/23 22:36:38
何か不思議な感覚です。
今ひとつパンチが弱いかなあ。
8. 6 twin ■2008/10/26 12:30:57
 文章のリズムに滞りが一切なく、とても整えられている印象を受けました。体言止めなどの多用はその効果を薄めますが、この作品の中ではリズムを整える為に使われていたのではないでしょうか。だとしたら、それは大成功していると思います。ボールが続いて弾んで行くように、何処かコミカルなリズムだと感じました。

 物語の内容も、読者を悩ませる謎を一つ残す事によって何とも言えない読後感を感じさせます。蓮子が夢の中の月に重ねたのが誰だったのか……。

 最後に、身体には気を付けてw
9. 3 ミスターブシドー ■2008/10/27 01:06:47
良くも悪くも秘封SSというか。
東方の中でこの二人は異質な所に立っているから、毛並みが違ってくるのは何時もの事にしても、もう少し、なんか不思議度数が欲しかった。
でもそれをやろうとするとメリーが主役の話になってしまいそうだ。
10. 5 詩所 ■2008/10/29 00:30:08
普通な話でも魅力的に感じるのが秘封倶楽部クオリティ。
11. 6 眼帯つけた兎さん ■2008/10/30 06:33:52
水というよりは夢、もしくは価値観といったお話?
QEのくだりで思わず吹きました。
ラストの月への口づけは……うん。素敵。
12. 6 PNS ■2008/10/30 21:51:46
お題がなかなか分からなかったんですが……。
なるほど。夢に出てきたのは水に映った月だったのですね。
ですが、それ以上の深意については、私の頭では読み取れませんでした。
ただ雰囲気は好きです、とても。
13. 3 つくし ■2008/10/31 12:16:52
 月をつかむようなお話。どうもお話の輪郭がぼやけていて読みづらいです。恐らくそれも狙ってのこととお見受けしますが、しかし輪郭のぼやけた話を書きたいから輪郭のぼやけた文章を使えばいい、という単純なものでもありません。あとモニタの解像度などによっては凄く見づらいレイアウトになってしまうのでpreタグのご使用は計画的に。
14. 6 じらふ ■2008/10/31 21:49:31
月と言う蓮子の能力に必須の天体と絡めて、悩める少女(?)が上手く描けていたように思えます。見ていて微笑ましくなるような、秘封倶楽部の絆の深さも心地良かったですね。

あと蓮子が水面の向こう側にある月に見出したのは、もしかしたら親友に良く似た、八雲立つ幻想の彼方の存在なのかもしれないな、なんて妄想したり…

文章が長すぎる行があったせいか、うちの環境だとレイアウトが横に間延びしてしまっていたのがちょっと残念だったかもしれません。
15. 6 今回は感想のみ ■2008/11/01 15:19:26
蓮子とメリーのやり取りが「ああ、この二人ならば」と読みながら自然に感じることができました。
想像の中でキャラクターを遊ばせるのが上手な作者さんだと思いました。
話のまとめがちょっとしまらなかったので、後はその構成力さえあればというところです。
16. 3 八重結界 ■2008/11/01 18:56:09
終始同じトーンだったので、あっさり読めたのはいいけれど記憶には残りませんでした。
でも二人の掛け合いは味があって面白かったです。
17. 4 木村圭 ■2008/11/01 22:05:34
さらっとしてる割に蓮子想いでカッコいい台詞を吐けるメリーが実にカッコいい。
メリーはメリーなりに悩んでるんだろうなぁ、と思わされる達観振りが素敵でした。
18. 4 藤ゅ村 ■2008/11/01 22:08:57
 水かなあ。
 悩める乙女たちで素敵でした。問題に入る前に解答が出て、なんとなく締まらない感じで流れるように終わってしまったので、なんとなく消化不良な感じに。やり取りは好きなんですけども。
19. 5 リコーダー ■2008/11/01 23:33:26
夢解釈に答えなんて無くてもいい。
けど、それらしい何かくらいは欲しかったような気もする。
20. 5 blankii ■2008/11/01 23:38:32
うーん、解釈が難しい。
水面に映った月がメリーに見えて、でも映った月≠メリー。ということは、映った月≒メリーで、本当の月=メリー? 映った月は崩れても、本当の月(=メリー)は不可触で、そこに在る?
ううむ、理解が足らなくてゴメンナサイ。
21. 3 時計屋 ■2008/11/01 23:54:43
まさに微熱にかかっているかのように、ふわふわとした、どこか幻想的なお話でした。
22. 4 Id ■2008/11/01 23:56:05
若干の誤字が見られます。詩的な地の文、台詞回しなどは上手だと思います。ただ、いまひとつ物語の中でピンとくるものがなかったといいましょうか、ストーリー展開において余り引き込むものを感じられませんでした。私的事情で恐縮ですが、この点で。
23. フリーレス つくね ■2008/11/03 20:31:47
現在感想期間に間に合わなかった愚者がせめてと思い感想しに回っています。こちらにもどうか感想をさせて頂ければと。
心理描写とは難しいものですが、読んでいるこちらが夢判断をしているかのようにも思います。つまり物語全体が夢物語かのように。
また途中で出てくる後輩。あそこで他者を出さずとも、例えば独り言であの場面は済ませられたようにも思います。作中でわざわざ他人を出してくるのは何かの暗示のようにも思いましたが……むむむ。如何せん足りない頭では理解できなくて申し訳無いです。
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