譲れないもの

作品集: 最新 投稿日時: 2008/10/05 08:55:09 更新日時: 2008/11/06 01:28:56 評価: 0/0 POINT: 0 Rate: 5.00


「やっと、雨が降る……雨が降るんだ……!」
 私は力強く言った。
「待ってろよ……!!」


 日照りが続いていた。
 飲料はもとより、水がないとろくに食材を調理することもできない。貯蓄はとっくに枯渇していて、私は飢えと渇きによって憔悴していた。
 干草のようになった芝を踏みながら私は庭へ出て、どんなに出力を上げても働こうとしない人工降雨機を恨めしく見上げた。雨は降ったのだ――この人工降雨機によって、たった一度だけ。それだけに、どうしても諦めきることができない。私はまるで返事をしなくなったブリキの円筒を何度か拳で叩いた。電源ランプは光っているし、燃料の魔力もちゃんと十分な量が入っている。だが依然として雨は降らなかった。むしろ降雨機が一度雨を降らせたあと私を裏切り始めて以来は、日照りはいっそう激しさを増し、干ばつはよりひどくなったように思える。燃料の魔力を動力に変換するための核となる部品は私が作ったものではないので、それが故障しているのだとしたらどうしようもないのだが。
 私は降雨機の電源を入れなおして再び魔力を充填し、出力を調節するネジをさらにひねった。針が示す数値は最大値に達することとなったが、結果は分かりきっている。どうせ明日も雨は降らないのだ。注射針のような陽射しから逃れるため、私は家の中へ入った。
 魔法の森は元来、高い湿度でじめじめしているものだった。しかし今では新大陸西岸の森のように乾燥しきっている。きのこたちはどこかへ行ってしまっていた。私は蓄えが枯れると食用のきのこを求めて森をさまよったのだが、まともに口にできるようなものにはほとんどありつけず、なるべく害の低い毒きのこで飢えをしのぐ結果となった。
 朦朧とした意識のままぼんやりと『食用植物図鑑〜食べてもいい草、だめな草〜』のページをめくっていると、丁寧に扉を三回叩くノックの音が頭に染み込んできた。しばらくして私は来訪者に対応しなければならないことに気づき、椅子が後ろに蹴倒されるのにも構わずあわてて扉を開いた。


「雨が降らないっていうのは、つらいわねぇ……」
 陽炎がゆらめく境内を眺めながら霊夢が言った。屋根のあるところにいれば酷薄な陽射しからは逃れられるのだが、博麗神社の座敷の中にも締めつけるような暑さが充満している。
「こんなに日照りが続くんだったら、雨季のうちにきのこをたくさん採っておくべきだったぜ」
 私は茶請けの干し果物をかじりながら言った。口内に広がる甘味に、不意に涙ぐみそうになる。
 情けないことに私は霊夢に食事を振舞ってもらっていた。だが、これも今日限りでやめようと思う。霊夢のところに残っているのも、もはや干し芋や干し魚などの保存食のみである。余裕がないのは私だけではないのだ。
「遠慮しないでまたいつでも来なさいよ。魔理沙を飢え死になんかさせないんだから」
 なのに帰り際にまたそんなことを言うから、私は甘い依存心を捨てきれなくなる。

 私は霊夢と一緒にいるのが好きだった。なんだか居心地がよくて、ついついずっとそばにいたいと思ってしまう。だが、誰に対しても分け隔てなく接する霊夢が私ばかりに構ってくれるはずもない。そう思って私はこの気持ちをずっと伝えきれずにいる。
 それを口にするのは、ほつれそうな心の糸に小枝を落とすようで、今の私たちの関係を崩してしまう。実らないと分かっている想いをわざわざ玉砕させるつもりはない。私も霊夢と同じ距離感で付き合うことができれば、彼女も他の人に接するのと同じように私を等しく扱ってくれるのだから。なのに私は胸元からせり上がるこの変な欲求を抑えきれなくなる。
 この想いを打ち明けることができればどんなに気持ちいいだろうか。そう思いながらも私はその衝動を食い止める。自分でもなぜだか分からないほどに。
 私を躊躇わせる大きな理由が、なんだか他にもあったような気がする。


 扉を開けると、そこに立っていたのはアリスだった。しばらくぶりに現れた彼女は、前と同じようにグリモワールを右手に抱えながら、私の顔を見るなり唖然としている。
「ちょっと見ないうちに随分とやつれたわね」
 私はあわてて佇まいを直した。
「ちょっと見ないうちにって、おまえな……もう『久しぶり』って挨拶をしていいくらいの時間が経ってるぜ、おまえと最後に会ってから」
「今日は他の用事があって来たんだけど……」
 アリスは私を見たまま顎に指をあてて考え込むようなしぐさをしながら、出し抜けにこんなことを言った。
「……うち、来る? 冷麦でもご馳走してあげようか」

「ほんとに冷麦が出てきたぜ。私はとうとう天国にでも来ちまったのか?」
 私は箸を取って口をつけた。冷たく広がる風味と確かな歯ごたえ。夢じゃない。
「妖怪は元々食事をとらなくても死なないし、私は小食だから貯蓄が残ってたのよ」
 捨食の法を会得しているくせに、人間みたいに食事をとる。アリスはそういう変な魔法使いだ。
「井戸は枯れちゃったし、もうほとんど何も残ってないんだけどね」
「大丈夫なのか?」
「紅茶が飲めなくなるくらいで、あとは何ともないわよ」
 アリスはこの日照りの中どんな生活をしていたのだろうか。
「森の湿気がなくなれば人形も痛まずに済むしね」
 アリスは窓の外を眺めながらそう言った。
「こっちはおかげできのこが採れなくなったぜ」
「それは大変だったわね」
 アリスは視線を窓の外に投げかけたまま興味なさそうに言った。あるいは、それはもっと他のことに興味があるみたいに思えた。
 冷麦を食道に流し込むと、胃腸が久々の獲物に喰らいつく音が聞こえる。胃が満たされていくのを感じるのは何年かぶりみたいに思えた。私が冷麦を食べてるあいだ、アリスは私と一緒に食事をするでもなく、裁縫をするでもなく、ただぼんやりと窓の外を見ていた。どうして彼女は私に食事をもてなしてくれたのだろうか。私たちは同じ魔法の森に住んでいながらお世辞にも仲がいいとはいえないし、アリスが私のことを快く思っているようには考えられない。むしろお調子者でいつも迷惑をかけている私は疎まれているはずである。それなのに彼女が私なんかのために残り少ない食料を無償で投げ出すというのは、ちょっと不思議だった。
「ご馳走さま」
 私は箸を置いた。
「お粗末さまでした」
「おまえは何も食べないんだな」
 私はしっかり食べ終わってから、気になっていた疑問を口にした。
「私は妖怪だもの。食べなくたって平気よ。でも人間は水と食料がないと生きていけないでしょ」
「そうだな、おかげで助かったぜ。この味は次の飯にありつけるときまで忘れないと約束する」
 私は釈然としない気持ちを拭いきれなかったが、とりあえず礼を告げて立ち上がった。
「はいはい忘れていいわよ」
 むしろ今すぐにでも忘れてくれとばかりに言いながら、アリスは膝の上に乗せていたグリモワールを手に持って立ち上がり、私を扉のところまで見送った。
 外に出ると目にしみるような青空で、焼けつくような太陽が私の網膜を焦がそうとする。しかし私はへこたれない。大丈夫だ、きっと私もこの干ばつを乗り越えられる。腹に満たされたエネルギーのおかげで私は元気がみなぎり、前向きな気分になっていた。食物は人間にこんなにも力をもたらすのかと改めて驚くほどである。
 あとは、雨を降らせるだけだ。
 出力を最大値にした降雨機が明日になっても雨を降らせようとしなかったら、思い切って分解して中身を調べてみよう。一度は作動したのだから故障があるとは思えないが、何しろこのままじゃ埒が明かない。私は久々に意気込んでいた。
 家に帰ると、異変に気づいた。降雨機の部品が奪われていた。私がアリスのところへ行ってるあいだに何者かによって持ち去られたのである。しかも、装置の心臓部となる核の部品を。

「へぇ。こないだ一度だけ大雨が降ったけど、あれはあんたが降らせたものだったのね」
 事情を話すと霊夢はそんなことを言った。
「しばらく見ないと思ったら、こんなものを作ってまで雨を降らせようとしていたとは……」
 人工降雨機を見るなり霊夢はあきれたような声を出す。
「私のところに来れば水や食べ物だって何とかしてあげたのに」
「いや、他に事情があってだな」
 霊夢のところへ行かなかったのは単に遠慮していただけなのだが、彼女が不満げな表情でため息を洩らすので、私はうっかり口を滑らせてしまった。
「あら、何?」
「ほら、雨が降らないと森にきのこが生えなくなるだろ?」
 これも嘘ではない。自然に考えても、雨は降るべきなのである。
「……馬鹿? そんなにきのこが大事なのね」
 私はいつものように軽口を叩いて応酬しようとしたが、霊夢が蔑むような目線を向けてくるので思わず何も言い返せなくなる。
「冗談よ」
 すると彼女はふっと笑って、降雨機の部品がもぎ取られた部分に手をあてた。
「ねぇ、魔理沙。変だと思わない? この降雨機のおかげで一度はあんな大雨が降ったのに、それっきり次の日からはもう降らせる雨がなくなってしまったかのように日照りが続いてる」
「何が言いたいんだ?」
「誰かが私たちから雨を奪ってるのよ」
「分からないな」
 私は首をかしげた。
「すでに私たちから雨を奪うことができてるんなら、わざわざ降雨機の部品を盗むような必要はないんじゃないか?」
「それもそうね……」
 霊夢は唇に指をあててうなづいた。
「ところでこの降雨機って、いったいどういうからくりなの?」
「あぁ、そうか。おまえは魔法使いじゃなかったな」
 私はひとつ咳払いをしてから説明し始めた。
「空気に熱を加えて温度を上げると体積が増えるっていうのは知ってるよな? 逆に空気に熱を加えず強制的に体積を引き伸ばすと、気温が下がるんだ。
 水滴っていうのは空気中の魔力の粒子に水蒸気が凝結してできるものなんだが、この現象は気温が低ければ低いほど起こりやすくなる。
 そこでさっき言ったみたいに上空の空気を冷却させて、そこに大量の魔力をぶち込めば、水蒸気が魔力の粒子に喰らいついて雲ができるって寸法さ。
 こんなに空気が乾いてると、そもそも水気が足りなすぎて私が手元で水を生み出すことはできないが、それをこの降雨機は上空で魔方陣を組んで大々的に術式を展開させてくれるんだ」
「へぇ〜、なるほどねぇ……よく分かんなかったけど」
 雨は降った。それも、降雨機の効き目は強力すぎるほどにである。
「それじゃあさ、やっぱりその降雨機はちゃんと作動してたんじゃない?」
「でも私はずっとこの装置を動かし続けてるけど何日も雨は降らないままだぜ?」
「だって、働いてない装置の部品を奪おうとはしないでしょ?」
「あ、そっか……」
「その装置を使い始めてからも日照りが続いてるってことは、きっと誰かが邪魔立てしてるのよ――いるんだわ、黒幕が」
 黒幕だなんていわれるとなんだか落ち着かない気分になるが、霊夢が味方についてくれると思うと心強い。いったいどうしてこんなことになったのか、この先に何が待ち受けているのか、心配になることはいくつもあったが、霊夢が一緒にいてくれるという安心感がその不安を吹き飛ばした。大丈夫、霊夢はいつだって私の仲間だ。
「まずはアリスをあたってみましょう」
「え? おいおい、アリスを疑ってるのか? あいつはずっと私と一緒にいたんだぜ」
「ちょっと話を聞きに行くだけよ。それに、何よ……『ずっと一緒にいたんだ』って。随分仲がいいのね」
「えっ!? いや、それはべつにそういう意味じゃなくて――!!」
「ふふっ、あせってる――可愛い」
 霊夢は私の頬をちょんとつついた。
「な――おま――からかったなっ!」
 私は早鐘の胸を隠すようにいきり立ってみせた。
「はいはいさっさと行くわよ」
 霊夢はそんな私を受け流してアリスの家へと向かっていく。私もそのあとを追った。

 アリバイ以前に、アリスがこんなことをするとは思えなかった。彼女はあまり他人に干渉しようとしない性格である。いくら魔法の森の高い湿度が人形作りの妨げになり、そしてアリスは妖怪だから雨が降らなくても困らないとはいえ、私から降雨機の部品を奪ってまで雨を降らせまいとする理由がつかめない。


「いない――」
 アリスの家を訪れてみると、人形たちだけが私たちを迎えていた。主人がいない分、紙と生地と茶葉の香りとが混じりあったアリスの部屋の匂いが際立って感じられる。机の上に置かれたままの本のタイトルは――『限りなく人間に近い人形の作り方』――相変わらずアリスらしい。
「ねぇ、私たちのところに雨が降ってないってことは、どこか別の場所でその雨を降らせてるんじゃないかしら」
 そう言うと霊夢は外に出て空へ飛び上がった。私も続いて彼女を追う。地熱から解放され、視界がぐんと広がる。
「ほら見て、あそこ――」
 霊夢がはるかかなたにある山の麓を指差す。そこは霧が立ち込めたみたいに雲って見える。
「向こうでは雨が降ってるのか……?」
「行くわよ、魔理沙!」
 私は霊夢のあとを糸に引かれるように飛んだ。魔法の森から遠く離れた山の麓まで、盤上の駒を動かすみたいに二人は移動する。

 私が何かをつかみ取ろうと手を伸ばしても、それはいつも指の隙間をすり抜けていく。
 いつからこんな気持ちを抱き始めたのだろう。どうしてこんな想いがうねり始めたのだろう。暴れだそうとする熱情を噛み殺しながら、私はそれを必死にどこかへ閉じ込めようとしている他の自分がいることに気づく。しかしその抑止力が何なのかはもはや分からなくなっていた。

 目に入った二つの粒は、やがて人影であることが分かった。

 そこにいたのはアリスと紫だった。
「思ったより早く来たわね」
「紫――どうしてあんたがアリスと?」
「単純な理屈よ、霊夢。共通の目的を持っていることと、お互いの戦力を補い合うことができるからよ」
 紫はさも当然というふうにそう答えてから、戯れるようにしてアリスに話しかけた。
「ねぇ、アリス。あなた、魔理沙にお食事ご馳走したんですって? 珍しいマジックアイテムをちらつかせるだけでも十分おびき寄せられたでしょうに――」
「干ばつのせいで餓死されたら後味悪いからね」
「うふふ、お人好しなのねぇ」
「何? 言っておくけど、同情したわけじゃないわよ。紫、あんた私が元々人間だったからって、侮ってるんじゃないでしょうね」
「あらあら、怒らせちゃったかしら」
 紫はくすくすと笑った。
「それじゃやっぱりあんたたちが雨を奪っていたのね」
「そうよ。私が降雨の境界をいじっていたのよ」
「それじゃ、私の降雨機の部品を奪ったのは――」
「あんたが探してるっていうのは、これのことかしら」
 アリスがポケットから取り出した何かを右手に乗せて差しつけた。それは奪われた降雨機の部品だった。
「アリスがあなたを家に連れ込んでるうちに、私がスキマであなたの家にお邪魔して、頂戴してきたのよ」
「なんて奴だ。人のものを盗むのは嘘つきの始まりだぜ」
 口先では一丁前に言い返したが、私の頭の中では様々な疑問が飛び交っていた。アリスがこんなことをする理由は考えてみればいくつもあるように思え、またそれはどれも違うように思えた。そして何より紫がアリスと手を組んでいる理由が分からない。
「それを返してくれないか。大事な部品なんだ」
「渡すわけにはいかないわ。嫌なら実力で取り返してみなさい」
「取られたものは取り返す。紫、あんたも降雨の境界を元に戻さないと痛い目を見るわよ」
「残念だけど私はこのあたり一帯の降雨の境界をいじってるせいで弾幕ごっこをする余裕がないのよ。だから代わりにアリスが足止めをすることになってるわ」
「あら、あんたは戦う気がないの?」
「ええ、私の能力にも限界があるからね。巨大な境界のひずみを維持しながら弾幕を張ることはできないの」
「そう、じゃあ――魔理沙、一人で戦いなさい。私はここで見てるわ」
 不意に投げかけられた言葉に私は振り返った。
「一人に二人で挑むのはフェアじゃないからね――大丈夫よ、応援してるわ」
「そんな余裕見せていいのかしら? 遠慮しなくてもいいのよ」
「あんたの手の中で踊るつもりはないだけよ」
 私はわずかな逡巡ののち、決意を固めた。
「そうか、なら私一人で決着をつける」
「かかってきなさい」
 瞬間、アリスは急激な勢いではるか頭上へ舞い上がり、太陽の逆光を受けながら両手を広げて人形の一群を展開させた。
 逆光を避けるためアリスと同じ高さまで飛び上がる。いよいよ地面が遠くなった。
 アリスはさらに私の上を斜めに滑空し、人形を空中に設置していきながら弾幕を放った。
 箒の柄を横に捌き、旋回しながらそれを回避する。
 アリスはばらばらと腹から卵を産み落とすように人形を落下させていき、それらは各々特定の場所を位置取り次々と光線を発射する――あらゆる角度からいくつもの閃光が飛来する。
 人形たちのばらまく固定弾幕の隙間を縫いながら私はアリス本体を追った。日盛りの熱風が頬を切る。
 アリスは私の上下三百六十度に砲台を設置すると両手を広げてそれらの放つ固定弾幕の体形を組み替えた。私の動きに対応して弾道が変化していき、網目状に閃光が交錯する。
 弾幕のパターンを変えたって無駄だ。どんなに巧みに人形たちを操ったって術者本人には必ず隙ができる――それがアリスの弱点だった。
 私はマジックミサイルを発射して人形をひとつひとつ撃墜させながらアリスに迫る――攻撃が命中した人形たちは炎上しながら墜落していく。
 しかし悪魔の吐息のように変化する固定弾幕の弾道に私は迂回せざるを得なくなる。
 アリスが両手からそれぞれ二つの大弾を放った。私はそれを難なくかわすが、四つの誘導弾が再び私の背後を追尾する。
 人形たちが陣形を組み替えた。一斉に光線を発射する。逃げ場がない。いや、あった。あそこだ。
 唯一残された空路を飛翔した――読まれていた――限定化されていた私の動きを先読みするようにアリスが偏差射撃を放ってくる。
 使い古された戦術だ。
 私はきりきりと旋回して誘導弾を振り払いながらアリスの攻撃を避けマジックミサイルを発射して応戦した。
 アリスはそれをすばやく回避し、再び両手を広げてさらに人形の一群を展開する。すでに設置されていた人形たちもそれに呼応し、私の周囲を取り囲もうとする。
 愛らしいしぐさで人形たちが大空を舞い踊る。
 その隙にアリス本体へ距離を詰めながらマジックミサイルを連射する――しかしそれはことごとくかわされた。
 空中にそれぞれのポジションを取った人形たちが次々と閃光を撃ってくる。
 私は人形たちの光線が飛び交う中を掻い潜りストリームレーザーでアリスを狙い撃ちした。
 それは惜しいところをかすめるが、アリスは人形たちの陰に隠れながら私の照準を妨げる。
 そしてアリスは急降下。私もそれを追う。大地へ向かって突進しつつアリスとの距離を縮める――追いながらマジックミサイルを発射するがそれは標的を捉えずに地面へ直撃してむなしく音を立てる――不意に彼女はこちらを向き右手から光弾を放った――生意気な引き撃ちだ。
 直撃した。
 ひるむと同時に人形たちが集中砲火を放ってくる――直接照準しかできない固定砲台の攻撃も、標的の動きが止まるとなれば命中する道理。私は激痛をこらえながら箒を捌いてその追撃を回避した。
 アリスが弾速の遅い大弾を四方に置き撃ちする。人形たちが固定弾幕で私の動きを制限する。
 逃げ道は二つ――アリスが両手を振り上げて魔力を凝縮させる――私は右へ逃避した――フェイントだった――大げさに振りかぶってみせたアリスは私が回避行動を取るのを見てから光線を発射した。
 逃げられない弾速。避けられない弾道。
 私は熱線が背中を焼く痛みをこらえながらアリスを睨んだ。彼女にしては動きがよすぎる。複数の人形たちを同時に操作しながらここまで機敏に動きまわるのは見たことがない。
「どうしたアリス――今日はいつになく士気が高いじゃないか!!」
 私は星屑弾を乱射しながら叫んだ。汗でぐっしょりと濡れた服が肌にまとわりついて気持ち悪い。
 あらゆる角度にマジックミサイルを置き撃ちし、ストリームレーザーで人形たちを焼き落とす。被弾した人形たちの上げる黒煙が斑模様に空を染める。
「大した理由もなく興じる弾幕ごっこなんていうのは、所詮ただの格闘――私が今全力を尽くしているのは――それが決して負けられない決闘だからよ――!!」
 アリスが鈍足の大弾を発射させながら、それよりも速い速度で突進してくる。
 鈍い動きの大弾は誘導弾だ――ぎりぎりで避けよう――私はそれを待ち構えながらイリュージョンレーザーで反撃する。
 アリスはそれを急上昇してかわした――そしてその急カーブと同時にアリスがそれまで飛んでいた弾道に残されたのは巨大な光弾だった――はめられた――置き撃ちと引き撃ちの融合――それは憎たらしいほどの芸術だった。
 光弾が炸裂する。続いて次々と着弾する大弾。
 衝撃が体を揺るがし、閃熱が身を焦がす。目の裏でいくつもの火花が散った。
「ここで負けるわけにはいかない……負けるわけにはいかないんだ……」
 私はうわ言のように繰り返しながら、さらなる人形たちの追撃を必死でかわした。箒の柄を握る手が汗ばんでいく。肺は執拗に酸素を求め、心臓は激しく胸を殴った。


 昔、私には仲のいい友達がいた。それは小さな女の子だった。彼女は私を姉のように慕っていた。
 ある日、私が森へきのこを採りに行こうとしていたとき、その子が「一緒に連れて行って」と言ってきかなかったことがあった。私は「危ないからだめだ」と断ろうとしたのだが、その子が熱心に頼み込むので、ついつい連れ出してしまった。そして、私が森の中でふと目を離した隙に、彼女は妖怪に襲われて片足を失った。
 その子は今も足が不自由なまま人里で暮らしている。

 私は自分の弱さと迂闊さを呪った。友達を護りきれなかった自分自身を恨んだ。
 それ以来私は強さを追い求めて努力に努力を重ねた。簡単な論理だ。もっと強くなればいい。人間を食い物にするどの妖怪よりも。
『妖怪は夜に人を喰らう』
 夜は嫌いだ。
『夜が終わらないほうが害だらけだぜ』
 日没のあとはいつだって夜が明けるのが待ち遠しい。
『今夜の月なんてもう見飽きた。そろそろ、明日にしてもらうぜ』
 翌日になって昇った太陽も、いずれは必ず沈んでいくのが恨めしい。

 思えばあの頃からだったのだ。私が身近な人に対して素直な態度を取れずにいるのは。
 自分に近づいてくる人に私はひねくれ者を演じてみせ、一定の距離を保った。嫌われたっていい。それでも自分と密接になることでその人が傷つけられるの見るのは私はもう嫌だった。

 だけど霊夢は違った。彼女は誰に対しても平等に接した。霊夢は私に対してだけ特別に距離を縮めるようなことはしない。それが私に安心感をもたらした。だから私は彼女の前でなら少しだけ素直になってもいいと思った。だがその気持ちが私を徐々に追い詰めていくこととなる。
 私は甘い依存心を捨てきれなくなっていた。もっと霊夢のそばにいたいと思い始めている。
 私は切ない感情に耐えられなくなっていた。もっと霊夢に好かれたいと悩み始めている。
 その理性と感情とのジレンマが私を苦しめ続けている。

 だめだ。このままじゃだめだ。
 私はもう負けることは許されないんだ。そうでなければ私はまた目の前で大切な人を失うことになる。
 霊夢にだって認めてもらえない。彼女は私を信頼して一人で戦わせているんだ。その気持ちに応えなければならない。
 私はここで負けるわけにはいかない。絶対に負けられない。約束したんだ、雨を降らせると。


 私は西日を背に受けながら天高く舞い上がり、大きく息を吸い込んだ。
 そもそも人形たちの陣形が展開されている相手の舞台で戦おうとするからいけないのだ。私はアリスの領空から大きく外れた場所まで飛び出した――アリスが人形たちとともに私を追ってくる――魔力を凝縮させながら私は振り返った。
 撃ち放たれるマスタースパーク。奔流する魔力と急襲する雷火。その閃光はアリスたちの隊列を一気に飲み込んだ。焼き潰される人形たちの音がする。
 アリスはかろうじて避けたが、人形たちは壊滅に近い。成果は十分だ。
 私は再び人形を設置していこうとするアリスに突進しながらマジックミサイルを連射する。
 アリスは器用に人形を設置しながら回避行動を取りつつ光線を発射して反撃する。
 それを螺旋を描きながら捌いて――視界の中で標的がくるくると回転する――イリュージョンレーザーを発射する――アリスは避けきれない――彼女は両手で体をかばってそれを受け止めた――直撃だ。
 だがアリスはひるまない。両腕が焦げつくほどの傷を負っていながら、またしても両手を広げて人形たちの陣形をそろえ弾幕を展開してきた。
 可愛らしい人形たちがよってたかって私を撃ち落とそうとする。
 きりきり舞いしながら私は弾幕の隙間を飛びまわり、反撃のマジックミサイルを応酬する。
 アリスは右手から鈍足の大弾を発射し、左手から光線で偏差射撃する。そのあとに続く人形たちの固定弾幕。あらゆる速度で様々な角度から攻撃が飛来する。
 接近する各種の敵弾に私は戦慄すると同時に体が白熱していくのを感じた。
 偏差射撃をやり過ごし、固定弾幕を切り抜け、鈍重な誘導弾の大弾を振り切った。閃光が頬を切り、光線が服を突き破り、大弾が腕をかすめていく。
 極度の緊張に口内は渇ききり、手足は常に震えている。
 マジックミサイルで牽制しながら私はストリームレーザーで狙い撃ちを試みる――が、逆光――沈み行く夕陽がアリスの背後を照らした――私は標的を見失う。
 目がくらんだ隙に飛んできた弾を咄嗟に避けながらアリスの姿を探そうとした。
 どこだ。上か?
「残念、下でした」
 不意に聞こえたその声は下以外の方向から飛んできた気がするが、アリスは確かに下にいて、それは完全に避けきれない間合いに達していた。
 その右手に構えているのはアリスの主砲、魔光彩の上海人形。
 眼球を焦がす閃光と肌を焼きつける光熱に私は撃ち落とされそうになる。
 止まるとだめだ。人形に撃墜される。
 私はひりひりと痛む体を叱咤して箒を捌いた。空は赤銅色に燃え上がり、硝煙のような匂いが鼻につく。
 所詮私は箒にしがみつきながらやっとのことで空を飛んでいるだけに過ぎない。空中を自在に浮遊することのできるアリスとの決定的な差がそこにはあった。箒から振り落とされれば私はたちまち足場を失ってしまう。一瞬たりとも気を抜くことはできないのだ。
 赤く燃え盛る大空に陣取るつぶらな瞳の人形たちは、撃ち落としても撃ち落としても次々と増殖していく。ゆらめく黒煙だけが虚空の中で上下感覚と時の流れを教えてくれる。
 私は特大のマジックナパームを各方向に置き撃ちしてアリスの飛翔を牽制する。そしてイリュージョンレーザーで偏差射撃――あたった――アリスの動きが一瞬鈍る――私は両手に魔力を凝縮させてダブルスパークを撃ち放つ――それは人形もろともアリスを勢いよく飲み込んだ。
 確かな手ごたえに私は箒を強く握り締めながら追撃を試みるべくさらに間合いを詰めていった。
 しかしダブルスパークの砲煙の中から不意に現れたのは四つの大弾だった。危うく直撃を避けながらもそれは私の箒の穂先をかすめていった。
 続いてアリスが両肩に人形を八つ配置して小粒弾を連射させながら突撃してきた。
 大量の小粒弾が空を切る気配を間近に感じる。
 アリスは私がそれを避ける方向を先読みしながら光線を撃ってくる。
 私はマジックミサイルで牽制しながらストリームレーザーで迎撃を試みる――アリスの発射する光線と私のレーザーとが交錯する――真っ赤な天涯に飲み込まれていく二条の閃光。
 空中設置されていた人形のうち未だ生き残っていたものを私はマジックミサイルで撃墜した――炎上しながら戦場を退いていく人形たち――これで固定砲台の人形は全滅だ。残る敵機はアリスの手元の人形八体だけとなる。
 アリスが再び弾速の遅い大弾を置き撃ちしながら人形たちの放つ小粒弾とともに突撃してくる――私は急降下して回避する。
 アリスも続いて急降下――大地が肉薄する――背後から迫る小粒弾が連射音とともに地面を激しく叩きつけて土煙を巻き上げる。
 アリスが背後から高速の光弾を放ってきた――地面に直撃する――爆風に煽られた私はそのまま墜落しそうになる――箒の軌跡を追う小粒弾と、よろめく私を狙い撃ちする光線――私はあわてて箒の柄を捌きながら必死で水平軌道に乗ろうとする。
 続けて発射される光弾――私は軌道に乗り上手く回避できたと思った――だがそれは私の背後で空中炸裂した。
「なっ――!?」
 いったいどれだけの手札を隠し持ってるんだ。
 私は爆風に煽られながらも高度を上げた。大地が遠ざかる。
 夕焼けの紅霞に染まった大空が再び視界を埋め尽くす。何の足場も支えもない、ただ敵機と弾幕と黒煙だけが映る世界に私は取り残される。
「舐めるな――」
 迫り来る敵弾が風を切る気配。
 アリスの突撃をやり過ごす。小粒弾を連射する音が耳鳴りのように通り過ぎていく。
「私だってこの数年間――」
 高速の光弾が複数発射される。
 それらは避けてもかわしても私の背後や真横で空中炸裂する。
「必死に研鑽と鍛錬を積んできたんだ――!」
 とめどない空爆の中を飛翔しながら私は無数の星屑弾を一気に乱舞させた。
 アリスは空中炸裂する光弾で牽制しながらまたしても人形を空中に設置していく。
 アリスの手元の人形が連射する小粒弾を捌きながら私は周囲に複数の光弾を撒き散らし、それらに極太のレーザーを発射させた。
 幾本もの極太レーザーが空中の人形たちを焼き払う。ぼろぼろと空から崩れ落ちていく敵機たち。
 アリスは光線を発射して私を牽制しながらまたひとつ光弾を放ってくる。
 それは私が避けるよりも早く私の目の前で空中炸裂した。
「くそっ――目くらましか!?」
 視界が真っ白になる中、連射される小粒弾が接近してくる気配を感じる。
 私は音と風の感触を頼りに回避行動を取った。汗ばむ額に前髪がくっついてうっとうしい。
 がむしゃらになって星屑弾を大量に散布する。熱く火照る体を心臓が激しく脈打つ。
 私は再び周囲に光弾をばら撒いた――白くかすんだ視界に色彩がよみがえる――各光弾から極太のレーザーを発射させる。
 いつのまにか大軍勢となっていた空中の人形たちが一斉に閃光を放ってくる。美しい風貌の射手たちが残酷な弾幕を織り上げる。
 私は螺旋を描きながら蜘蛛の巣状の弾幕を掻い潜り――大地と虚空が回転する――極太レーザーで人形たちを迎撃した。レーザーを浴びた人形たちは発火しながら戦意を失い退陣していく。
 続いてアリスに反撃を試みるが――アリスがいない。
 反射的に後ろを向いた――いた――紅蓮の逆光を背に受ける人形遣いが。
 投げつけられる一体の可憐な人形――蠱惑的なまなざしが私を射抜く――リターンイナニメトネス――彼女はまだいくつもの手札を温存している――そして、最後の切り札を見せることは絶対にないのだろう。
 爆風が弾け、衝撃が迸る。
 空気の塊に叩きつけられた私は宙に舞い上げられ、くらりと眩暈を感じ意識が遠のきそうになる。
 が、重力に引っ張られ始めるのを感じると私は歯を食いしばり箒の柄を握り締めて再び滞空を試みる。
「へへ……耐えたぜ」
 疲労と鈍痛に弱音を吐こうとする体を鼓舞して私は好戦的にアリスを見返す。
 アリスは手元に構えていた八体の人形たちをブーケでも投げるみたいに舞い散らせた――乙女文楽――それぞれの人形が極太のレーザーを発射しながら無数の光弾を炸裂させる。
 私はレーザーにあたらないように気をつけながら無数の光弾を掻い潜り、マジックミサイルで人形たちを迎撃する。
 硝煙が赤い空の中で二人の魔法使いを取り巻いていく。
 アリスが空中炸裂する光弾で爆撃を仕掛けてくる――それらはあらゆる角度で襲来し、様々な位置で爆発した。
 上空の地雷原を切り抜けながら星屑弾を乱射する――残党の人形たちはことごとく被弾し黒煙を上げながら散っていく。
 私は間髪入れずにマジックナパームを連射してアリスに追い撃ちをかける。
 複数のマジックナパームがアリスの周りを取り囲む。
 さらにそれよりも弾速に優れたマジックミサイルで弾幕の隙間を埋め尽くす。
 アリスの逃げ道はひとつしか残されていない。
 私は渾身の魔力を凝縮させ、そのアリスの進路を先読みするように極大の魔砲を撃ち放った――ファイナルマスタースパーク――逃げ場はない――巨大な魔砲が電光石火の勢いでアリスを飲み込み虚空のかなたへ消えていく。
 完璧な連携だった。私の弾幕は完全にアリスを捉えていた。
 なのにアリスは未だ倒れない。
 夕陽に彩られながら茜色の空を背にする人形遣いは不気味なほどに美しく、その姿は不死身の妖魔を思わせた。
 アリスが無数の人形たちを一列に並べ、まっすぐ私に向かってその隊列を伸ばしてくる。
 私は荒い呼吸に肩を上下させていた。
 アリスは人形たちの隊列から手を離した――棒状に並んだ人形たちは蛇のように私に向かって飛んでくる。
 最後の力を振り絞り、箒を捌いて飛翔する。
 だが人形たちはどこまでも追ってくる。私は必死で逃げまわった。
 アリスが光弾を発射して追撃してくる。
 ――詰んだ。
 空中炸裂する光弾――その爆発が一列に並んだ人形のひとつを起爆させた――アーティフルサクリファイス――次々と誘爆する人形たちに私は吹き飛ばされる――箒は私の手を離れてどこかへ飛んでいった。
 私は徐々に落下し始めた。大地が手を伸ばしてきて私の体を引き寄せる。
 私は決闘の舞台から引きずり下ろされながらアリスを睨んだ。
 戦火に染まった赤い空に人形遣いが佇んでいる。
 夕陽を背にしたアリスの表情を窺うことはできなかったが、私は確かに彼女の視線を感じていた。
 空が私から遠ざかっていく。
 死と隣り合わせの、雲ひとつない夕焼け空――私はその戦場から、撃ち落とされて散華した。

「あうっ」
 背中を受け止める柔らかな感触。数瞬ののち、霊夢に抱きとめられて助かったのだと私は気づく。
「勝負あったようね」
 紫は満足そうに微笑んだ。
「まだだ……まだ私は負けてない」
 このまま引き下がるわけにはいかない。
「霊夢、私は平気だ。下ろしてくれ」
 悲痛な顔をする霊夢にそう言って、私は地に足を着こうとした。
「あっけなかったわ」
 アリスが降りてきて言った。
「おまえの頭には耳の変わりにきのこでも生えちまったのか? 私はまだ負けてないと言ってるんだ」
 私は立ち上がろうとする――が、意に反してがくりと膝が折れた。
「往生際が悪いわね。それが人間の限界なのよ、野良魔法使い」
 かき上げられたアリスの髪が不機嫌そうに彼女の肩の上で揺れた。
「――そこっ!!」
 突然、霊夢が怒声を発しながら封魔針を放つ。その攻撃は紫の背後に潜んでいたスキマを捉え、中からグリモワールを右手に抱えたもう一人のアリスが現れた。
「え――アリスが二人!?」
 違った。私が戦っていた相手はアリスに扮した人形だったのだ。
「……もしかしたら最後までずっと気づかないんじゃないかと心配になっていたところよ」
 正体を見破られながらも、依然としてアリスは冷静な表情を保っている。
「おかしいと思ったのよ。あんたはいっつもグリモワールを持ち歩いてるくせに、今日に限って手ぶらなんだから。それに、見た目はごまかせても声が聞こえてくる方向まではごまかせない。なぜなら人形は喋れないんだから」
 複数の人形を同時に操りながらアリス自身も機敏な動きをしていたわけが分かった。私がアリスだと思っていた相手も人形だったのだから、人形と同じようにすばやく動けて当然である。アリスは紫のスキマに隠れながら安全な場所に潜んで戦い、会話のときだけ代わりに喋って人形は口だけ動かしていたのだ。
「結局人形だけに戦わせておいて、全力を尽くす決闘だなんてよく言えたものね」
「ふん。あんなもの、相手を欺くためのパフォーマンスよ」
 冷然と言い捨てながら、アリスは自分自身に扮した人形を他の人形と同じように仕舞い――それは本当に何の意思も持たないただの人形だった――降雨機の部品を手に取った。
「こんなもの、なくなってしまえばいい」
 アリスは降雨機の部品をブーツの踵で踏み潰した。
「あ、ちょ――!?」
 私は何かの間違いだと思った。だが現実に降雨機の部品は踏み潰された。もう取り返しがつかない。
「ちょっと、あんた――いくらなんでもやりすぎなんじゃない!?」
「やりすぎ? やりすぎなのはどっちかしらね」
 霊夢の抗議に、紫は不服とばかりに異を唱える。
「日照り続きの中で急に土砂降りが降ったから不自然だと思ったのよ。まさか人工降雨機なんかを作ってしまう魔法使いが私の隣人だったとはね」
 アリスが淡々と語り始めた。
「雨を降らせたい気持ちは分かるわよ。人間は水がないと生きていけないものね。でも、だからといって他人に危害を加えてまで天候を自分の思い通りにしていい理由にはならない。
 ……やりすぎだったのよ、あんたは」
「先日、大雨が降った直後……下流域の人里で川が氾濫して洪水が起きたわ」
 紫が横から補足する。
「あの降雨機というものは、異常なまでに強力すぎたようね。瞬間的に大気を冷却してそこに大量の魔力を注ぎ込むことで、そこらじゅうの水蒸気が集まり、雨雲が雨雲を呼んだ。
 膨らみすぎた雨の群雲は豪雨となって大地に降り注ぎ、下流域に洪水を引き起こした。それがあなたの犯した過ちよ」
 私は急激に胸が冷えていくのを感じた。嫌な汗が背中から噴き出していく。
「自分のために他人を犠牲にする――そんなふうに魔法を使うのが許せなかった。地上に住むもの全員が等しく享受すべき天候を自分一人の都合で操ろうだなんて、魔法使いの道に反してるわ。外道よ、あんたのやってることは。私は人間のそういうところが嫌いなのよ」
「そんなつもりじゃなかったんだ……」
 私は崩れ落ちるようにして地面に両手をついた。
「私は他人には干渉しない主義だけれど、それは他人が私に干渉しなければの話。こんな魔法使いが私と同じ魔法の森に住む隣人だったなんて思うと、耐えられなかった」
「あんた、やっぱりさっきは本当に本気で戦ってたんじゃないの?」
 嫌悪感をあらわにしながら言うアリスに、霊夢がそんな疑問を口にしたが、彼女は視線をそらしたままその問いには答えなかった。
「私は再び洪水が起こるのを防ぐために、降雨の境界をいじって上流で雨を降らせないようにしたわ。だけどあなたは降雨機の使用をやめるどころか、さらに出力を上げていたみたいね。だから私は境界のひずみをさらに強めなければならなくなった。放っておけばあなたたちのところにだって雨は降ったでしょうに、あなたが降雨機を使うのをやめなかったばかりに、上流域に雨は一滴も降らなくなったわ。そうして私の能力にも限界が近づいてきて、境界のひずみを維持するのが困難になってきたの。
 それで私が原因を突き止めようと――というのは、降雨機のことだけれど――うろうろしていたら、丁度ばったりアリスと出会ったのよ。あなたの降雨機のことと、アリスも私と目的が一緒だっていうことを聞いて、こうして協力し合うことになったの。これはひとつ懲らしめなきゃいけないって思ってね」
「こんなことになるとは思ってなかったんだ……」
「長い歴史の中で、人間のエゴというものは幾度となく多くのものを災いに巻き込んできたわ。私は自分の目の前で同じ過ちを繰り返されるのが嫌なだけよ。
 考えてもみなさいな、同じ破局が繰り返されるのを何度も目の当たりにしなければならないという苦痛――死んだって御免だとは思わない?」
 告げられた事実に私は愕然とし、思いもよらぬ事態に思考の収拾がつかなくなっていた。
「霊夢……私は、私はどうすればいい……?」
 空には紫色のとばりがかかり始め、落日は稜線に消え入ろうとしていた。
「……今回は、紫たちの言うことが正しいわ。降雨機の部品が盗まれたっていう話を聞いて協力してきておいて悪いんだけど……こればっかりは魔理沙に肩入れできないわね……私はもう協力しないわ」
 最後に聞こえたその言葉が聞き間違いだということを祈りながら私は霊夢の顔を見たが、彼女は沈痛な表情をしながらもそれを撤回しようとはしなかった。
「あんたにだけ甘い顔するわけにはいかないのよ……」
 夕陽が完全に沈んだ。残照はあっという間に消えていき、たちまち薄暮が迫ってくる。
「紫――っ!! 下流域では……人里では雨が降ってるのか!?」
 私は顔を上げて半ば叫ぶようにして紫に問う。
「ええ、降ってるわよ」
 それだけ聞くと私は箒にまたがり一目散に飛び出した。
「ちょっと魔理沙! どこへ行くつもり!?」
 霊夢の呼びかけに振り向きもしなかったことを私は少しだけ後悔した。


 人里では確かに雨が降っていた。しとしとと頬を打つ雨粒のおかげで涙をごまかすことができる。
 約束は守れなかった。だが他に方法もなかった。最後にできることはもうこれしかないと思うと、私はにとりを連れて人里に下りてきた。

「……大丈夫か?」
 川辺の水に身を浸すと、河童の妖怪はゆっくりと瞼を開けた。
「ごめんな、にとり。雨が降るって、待ってろって言ったのに、約束を守れなくて……」
 河童の妖怪であるにとりを人里に連れてくるのは憚られたのだが、何しろ他に方法がなかった。
「大丈夫だ、魔理沙……おかげで助かったよ、ありがとう……」
 にとりは私に感謝の気持ちを表すものの、相変わらずぐったりとしている。
 日照り続きでにとりが生命の危機に瀕しているのを知った私は躍起になって雨を降らそうとしたが、結果はこれだ。にとりが作った装置の部品は壊されてしまった。私は悔しさのあまり唇を噛んだ。血の味がした。それでも私は噛みしめるのをやめなかった。
「河童だ! 河童を連れ込んでる奴がいるぞ!」
 不意に浴びせられる罵声に私は振り返った。
「先日の洪水はおまえの仕業だな! 出て行け! 村から出て行け!」
 石つぶてが投げられた。その怒声を聞いて他の村人たちも何事かと集まってくる。
「ま、待ってくれ! こいつは何も悪くないぜ!」
 私の責任だった。だがそれはこの村人たちにとってはどちらも同じことだろう。そう思うと私は言い返すことができなくなった。
「黙れ! 妖怪が俺たちの村に何をしにきたんだ!」
「そうだそうだ!」
「さっさとそいつを連れて帰れ!」
 村人たちの言う通りだった。勝手に洪水を引き起こして、自分で日照りを呼んでおいて、困ったときだけ人里の川水を分けてもらおうだなんてわがままもいいところである。
「やめなさい!!」
 霊夢だった。彼女は空から降りてきて村人たちを一喝すると、私とにとりの前に仁王立ちした。
「妖怪とはいえ河童も水がないと生きていけないのよ。あんたたち人間と同じようにね」
 居丈高な霊夢の態度に威圧されて村人たちはたじろぎながら退散していった。湿った土を踏む靴音が遠のいていくと、あたりには静かな雨の音だけが残された。

「余計なお節介だったみたいねぇ……」
 紫がスキマの中からアリスと一緒に出てきて言った。
「見てたのか」
「降雨の境界は元に戻しておくわ。迷惑かけたわね、魔理沙、霊夢……それから河童さんも、ごめんなさいね」
 それだけ言うと紫はスキマの向こうに消えていった。
「魔理沙」
 あとに残ったアリスが私に声をかけた。
「ごめん……誤解してたわ、あんたのこと」
 それからアリスは私の反応を待つようにしばらくこちらを見ていたが、私が何も言おうとしないのを汲み取ると、そのまま無言で空を飛んで去っていった。
 川面を打つ雨粒の音が聞こえ、湿った土の匂いがする。
 私はさっきから背を向けたままの霊夢に声をかけようと肩に手を伸ばした。
「魔理沙っ!」
 すると霊夢は振り返るなり私に抱きついてきた。
「ごめんなさいっ……私、あんたのこと全然分かってなかった……!!」
 突然の抱擁に私は面食らった。頬に触れる霊夢の髪の感触と肌の匂いに、私はあとから胸が高鳴ってくる。
「ごめんなさい……偉そうなことを言って……冷たい態度を取って……許して……」
 謝りながら霊夢がわんわんと泣くので、私までつかえが取れたように涙があふれてくる。泣くまいと思ってもそれはとめどなく零れ落ち、頬を伝っていった。
 優しい雨が私たちを包み込み、二人は涙と雨粒に濡れていった。


「やれやれ、何はともあれ元気になってよかったな」
 私が求めてやまなかった雨は、あれからすぐに降った。今までの日照りが嘘のようである。
「おかげさまで」
 にとりは上機嫌だった。割と人見知りする彼女だが、私にはすっかり慣れてしまったようでもう随分となついている。
「もう魔法で無理やり雨を降らせようとなんてしないぜ」
 さんさんと降り注ぐ日光が川面に反射してきらきらと輝いている。厳しい表情だった太陽も今では優しい顔をしていた。
「まったくよ」
 太陽の光を浴びて温かくなった岩の上に座っていると、霊夢が私の隣に寄り添うようにして座りながら言った。
「そんなにくっつくなよ」
 どぎまぎしながら私は少し腰をずらす。
「あら、いけない?」
 目が合うと、苦しくなる。
「悪いとは、言ってない……」
 何でも見透かされてしまいそうな気がして、私はつい本音が出てしまう。
「そう、よかった」
 枝葉の隙間から木漏れ日がまぶしいくらいに零れ落ちた。
「しばらく、こうさせてよ。あのときあんなふうに冷たくしちゃったから、なんだかそばにいないと落ち着かなくて」
「しばらくだなんてけち臭いこと言わないで、死ぬまで好きなようにしていいぜ」
「ふふ、ありがと。魔理沙は優しいのね」
 心地よい風がそよいで、川の水の流れる音とともに運ばれてきた若草の匂いが私の鼻腔をくすぐる。
「魔理沙は霊夢のことが好きなんだね」
 にとりが身も蓋もないことを言う。
「なっ――!?」
 私は思わず取り乱した。冗談でも言ってごまかそうとするが、上手く言葉が出てこない。
「――私も魔理沙のことが好きよ」
 あわてふためく私をよそに、霊夢はにこやかに微笑んで言った。
 どういう意味で言ったのだろう。でも私はそんな疑問の答えまでは欲しがらない。好きだと言ってくれたのだから、それだけで十分である。
「ほら、やっぱり。二人とも仲がいいねぇ」
 にとりが憎めない笑顔を見せるので、私もつられて頬が緩む。
 見上げれば綺麗な青空に、たくさんのひつじ雲が浮いている。清涼な雰囲気に、私は幸福感を抱かずにはいられなかった。

 こんな幸せが、ずっと続けばいい。

   - 完 -
たくさんのコメントありがとうございました。
的確な指摘や批評など参考になります。
また、このような作品にも関わらず一部の方から高く評価された部分があるのも大変励みになりました。
今後もよりよい作品が書けるように精進していきたいと思います。
ユキノユキ
作品情報
作品集:
最新
投稿日時:
2008/10/05 08:55:09
更新日時:
2008/11/06 01:28:56
評価:
0/0
POINT:
0
Rate:
5.00
1. 5 慶賀 ■2008/10/05 13:09:49
テーマは信念のぶつけ合いとかそんな感じでしょうか。
ハッピーエンドで良かった良かった。なんか
エリンギィが食べたくなる文章でした。
2. -1 小山田 ■2008/10/07 13:58:16
無理のある筋書きにとどめを刺した、善意の動機というだけでいろんな問題を放り投げての手のひらの返しっぷり。
破綻のない物語織り上げるためには、用意された結末、台詞を語らせるだけではなく、キャラクターの行動原理、価値観に基づいた行動や言葉を語らせる必要があると思われます。
3. 6 三文字 ■2008/10/08 00:42:43
「自分のために他人を犠牲にする」というアリスのセリフが、個人的にちょっと違和感。魔法使いというのは基本的に外道で嘘吐きな人種だというイメージがあったので……
自分の研究のためなら他人の迷惑なんて関係ない、っていうのが魔法使いじゃないかなぁと。
あと、戦闘と百合がなんだか中途半端な感じがしました。
でも、細かな戦闘の描写は面白かったです。
4. 4 佐藤 厚志 ■2008/10/08 18:53:43
アリスと魔理沙の空戦が迫力満点でした。
5. 6 yuz ■2008/10/10 21:24:18
濃厚な戦闘描写!
6. 7 77号 ■2008/10/12 19:48:41
弾幕描写に力が入っていて良かった。
それだけに後半の収束がやや駆け足かなー、と思わなくも無いです。
まあ、そんな欲張りな意見は置いておいて、大変ハラハラさせていただきました。
7. フリーレス 名無し ■2008/10/14 16:39:20
目的はどうあれ結果があれなのだから
紫やアリスが即許すってのはおかしすぎると思うのは俺だけか?
8. 4 deso ■2008/10/23 22:33:45
どうにも収まりが悪いというか。雨を降らせたいという想いと霊夢への想いがどうにもうまくかみ合ってないように思います。
終盤になって、いきなりにとりが出てきたところでなんだかなあ、という感じ。
戦闘シーンはもっと短くして、その分を他の描写に回したらいいかもしれません。
9. 2 神鋼 ■2008/10/25 18:01:45
全体的に話の流れが唐突、魔理沙だけではなく全員が身勝手でした。
10. 4 べにc ■2008/10/26 18:00:48
求聞史記設定のアリスは中々見ないので新鮮でした
レイマリの続きは頭の中で発展させときますね
11. 3 ミスターブシドー ■2008/10/27 01:10:13
降雨機はまあ「そういうもんだろう」という程度にわかりやすくていい。
魔理沙の動機もわからなくもない。
しかし幻想郷にはさまざまな勢力が存在し、生命にかかわるような異常事態なら何となく解決に出向く事だろう。
永夜抄が顕著なわけで、今なら風と雨の神様が黙っていないはず。信仰を稼ぐチャンスだ。
短期間の異変ならともかく、長期の日照りにこれらの要素が動いていないのはどうにも妙な話で、そうなるとこの話の前提条件が怪しくなってくる。
内容にしても弾幕が全体の約半分を占めており些かの冗長感は否めない。
双方の本気を表しているからこその長さだし、構成も悪くは無い。戦いの流れも本調子ではない魔理沙ならこの程度だろう。
しかし双方の主張が形を変えて激突するのもバトル物の醍醐味であり、今回のようにアリス側の意図が読めないとその部分の魅力が半減してしまう。
話のオチに相当する部分と関係しているので、途中でネタを明かせば魔理沙に戦う理由が薄くなってしまうという問題もある。
書きたいことを詰め込んだ感があるが、それらの擦り合わせが上手くいってないように感じられた
難しい。
あとアリスの立場がない。
12. 4 詩所 ■2008/10/29 00:32:35
力を入れる場所を間違っている感が見られました。
弾幕のところの描写よりも結論のほうがあっさり書かれているために相手に強く伝わらないかなぁ、と。
13. 4 PNS ■2008/10/29 20:29:16
ちょっとキャラの行動や会話がへんてこだと思いました。
ストーリーの流れも強引で、弾幕ごっこの描写も全体から考えると長い印象が。
14. 3 眼帯つけた兎さん ■2008/10/30 06:32:18
戦闘描写が少し長かったかなぁ、そして急転する場面。
魔理沙の友人の話は事前に少しづつ出していった方がよかったかな、突然だったので着いて行くのが

難しかったかな。
あとは、序盤にアリスサイドの視点も織り交ぜていれば良かったかも。やはり急展開。
にとりのくだりは○。
15. 2 つくし ■2008/10/31 12:41:35
 冒頭辺りの時系列がぐっちゃぐちゃで何が起こっているのかサッパリでした。弾幕描写が巧みなのはいいのですがいかんせん長くてダレます。半分の分量で良いです。そして何よりちょっと注意するだけで解決してしまうこの異変をゆかりんがこんな回りくどい事をするまで放置するというのはどうにも違和感です。キャラたちのコミュニケーションが上手くいっていないのが悲劇を作るための作者の意図にしか見えないです。
16. 3 じらふ ■2008/10/31 21:50:46
幻想郷の皆に幸あれ…。

個人的には少し展開が強引に思えた(魔理沙の行動が故意か過失か見定める事無くアリスが怒るのは妙に思えますし、下流域が切迫した状況下ならば罰を与えるよりもまずは降雨機を止める方を優先するのでは?)のと、やや戦闘描写が冗長に感じられたりはしましたが…。
魔理沙の真っ直ぐな性格が魅力的に描かれている良いお話でした。
17. 3 リコーダー ■2008/11/01 09:14:17
いや、お前らもう少しちゃんと意思疎通しようよ。
愛憎劇にするには、少しばかりすれ違いの根が浅すぎたかも知れない。
キャラの心の動きなどは、ちょっとわざとらしく感じる箇所もありますが見習いたいとも思います。
18. -1 今回は感想のみ ■2008/11/01 16:28:23
話の組み立て方と表現方法と文章が子供の落書きのようでした。
血の通った物語をつくりましょう。
直さなくてはいけない部分がたくさんありますが、まずは他の方の作品を読み込んで何が心に訴えて、どこのような注意を払えば登場人物の違和感を抱かせないか、くみ上げていくことが必要となると思います。
19. 4 八重結界 ■2008/11/01 18:57:15
前提条件が不明瞭だと、いかんせんバトルも盛り上がりません。
話の大半が戦闘だっただけに、そこが盛り上がらないというのは致命的でした。
20. 2 木村圭 ■2008/11/01 22:06:50
バトルが長く感じました。バトルが物語のメインではないんだし、半分くらいで良かったような。
それよりも、魔理沙のトラウマ的なものうやむやになっているのが気になります。
今回魔理沙は何も出来なかったわけで、誰が相手だろうと簡単に無かったことには出来ないと思うのですが……。
21. 2 藤ゅ村 ■2008/11/01 22:22:10
 もうちょっと。
 魔理沙が気付かずに悪役になってたのはともかく、そこから実はいいやつでしたみたいに役割が転じるのは都合が良すぎ。周囲もそれに納得しすぎ。そんなにころころ感情は変化しません。するにしても、それに足る展開がないと何だか変な流れになっちゃう。
22. 7 blankii ■2008/11/01 23:51:32
弾幕、大変美味しゅうございました(円谷幸吉口調で)。

自分も今回弾幕を(ちょっぴり)書いてみた口なのですが、いやはや先は遠いなぁ、と。

でも少し展開が急な気がしたのが残念。にとりがいきなり出た印象(降雨機が伏線になってますが)とかその後のレイマリとか。まぁ、釈迦に説法な気もしますが。
23. 3 時計屋 ■2008/11/01 23:55:30
SSで弾幕勝負を書こうとした心意気は酌みますが、やはり冗長で不要なものに思えます。
登場人物の考えや行動も安易なものに思えますので、もう少し深みをもたせてみてはどうでしょうか。
24. フリーレス つくね ■2008/11/04 00:20:23
感想期間には間に合わなく、申し訳ありません。が、せめて感想だけでもとさせて頂ければと。
実際村に被害出ているとかだと最後皆仲直り、っていうのは少し後味残りますねぇ。しかし戦闘シーンは色々とスペカも使われていて良かったです。でもアリスはちょいと卑怯な気が。
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