封じられた心

作品集: 最新 投稿日時: 2008/10/05 08:55:52 更新日時: 2008/11/09 16:44:50 評価: 0/0 POINT: 0 Rate: 5.00

◆◇T◇◆

ポタリ

濡れていないはずの体から、水滴が落ちていく。

ポタリ

落ちていく度に、私の中から『何か』が零れていく。

ポタリ

水面に落ちた水滴は、波紋を作ることなく消えてゆく。

ポタリ

………。

ポタリ

無音の支配する空間。

ポタリ

水滴の落ちる音が感覚として響く。

ポタリ

生物もいない空間。

ポタリ

いるのは私だけ。

ポタリ

何もない空間。

ポタリ

あるのは辺り一面見渡すかぎり果ての見えない水面。

ポタリ

響く、響く。

ポタリ

感覚に訴えかけるように。

ポタリ

………。

ポタリ

………。

ポタリ

一瞬。声のような風が吹く。

風は水滴の響きをかき消して。

私の意識はあるべき場所へと戻される。


◆◇1◇◆


「……ここは……」
擦れた声で覚醒を促し目を覚ます。何度か瞬きをした後、深呼吸。
意識がはっきりした所で、状況を確認するために体を動かす。

ここは博麗神社。
私の部屋ではなく客間。
周りには大量の屍……もとい、屍のようにぴくりとも動かずに倒れる様にして眠る人間や妖怪が転がっている。少しずつ昨日の惨状を思い出す。

宴会の最中『鬼主催・私に次ぐ酒豪は誰だ!? 一位になったら霊夢をプレゼント!』 という企画が発表された。
何故景品が私になるのかと問いただせば「だってそうしたら参加者増えるし」と返された。
そんなわけないじゃないという私の言葉は「本当か!」「霊夢が景品っ!」「もちろん出るわ」「では、私も出ましょう」「面白そうねぇ〜」「出ないわけにはいかないわね」「う〜ん。んじゃ、私も〜」「いいね。景品はいらないが面白そうだ」等という声によって遮られた。
私を気遣う声は微塵も聞こえてはこない。
「計画通り」と笑う元凶の鬼に取り敢えず陰陽玉をぶつけておいた。

「それから…」

飲み比べが始まったのだ。参加者は吸血鬼やスキマ妖怪から始まり、はては神までもが参加していた。もちろんそれらに使える従者も参加させられていた。
その様子を萃香と共に眺めていた。景品は参加不可だそうだ。
確か一番初めに脱落者が出たのは始まって半刻が過ぎた頃だろうか。元々、宴会で大量に飲んでいたのだから脱落者が出るのは早かった。
かく言う私も萃香に勧められた酒によって潰され、勝者を見る事なくそのまま眠りにつき、そのまま朝を迎えたのだろう。

「……で、結局誰が勝ったのかしら?……まぁ、いいわ」
どうせこの様子だと決着は付かなかったに違いない。
まずはこの屍たちを起こすことから始めよう。
客間とはいえここは私の家であり、神社の一部。妖怪をこのまま寝かせておくわけにはいかない。
私は札を握っている手を振り上げた。


客間に妖怪達の叫びが響いたのを聞き、台所にて朝食を作っていた者たちは手を止めて客間を振り返っていた。
「あ、ようやく起きたみたいですね」
「そのようね」
「連日連夜の宴会で、流石にあの方達も限界だったんでしょう」
「ああ。三日三晩ずっとだからな」
「付き合う私達の方が倒れそうでしたから」
順に、早苗、咲夜、妖夢、藍、鈴仙である。
実は今回の宴会は三日三晩ぶっ続けで行われていた。
主に付き添って参加していた彼女達は酒のつまみ作りから、各食事、それにともなう買出しまでこなしてい のだ 。 今は恐らく二日酔いになっているだろうもの達と自分達の朝食作り中である。
ちなみに企画に参加した彼女達だったが、朝食やつまみの事を考えて程々のところで切り上げておいたのでこうして朝食を作れるのである。
「あら?起きてたの?」
そこに家主が現れた。
「おはようございます。霊夢」
「おはよう」
「よく起きれたわね。二日酔いは?」
「幸いなことに」
「……あれだけ飲んでいたのに 。紫様でさえ、二日酔いだろうというのに。お前は…… 」
「確かに。幽々子様はどうなっているんでしょう…。少し見て来ますね」
「なら、私も」
と、客間のほうに向かおうとする妖夢と鈴仙を霊夢は引きとめた。
「あぁ。止めときなさい。行っても無駄よ。見ないほうがいいわ。あんなの」
「そんなに酷いんですか?」
と妖夢が聞くと、霊夢が答えるより早く別の声が返事をした。
「酷いなんてものじゃないわね、あれは」
「あんたも起きてたの。アリス」
「ええ。酷いわね。自分達の悲鳴で頭痛おこしてたわよ」
「自業自得でしょ」
霊夢はそんな事を呟いた。


◆◇2◇◆


太陽が西に傾き始めた頃、ようやく宴会に参加していた妖怪達が全員帰った。二日酔いやら何やらで大変なことになっていた連中も、永琳の薬で何とか回復していた。
宴会の後片付けも大方終わったが、客間とそこに近い部屋には暫く酒臭さが残るだろう。

「何だってあんな夢……」
一人、縁側に座り考えるのは今朝の夢。
「夢なんて久しぶりに見たわね」
だから気になるのか?違う。それだけではない。
「……それに、あの場所……」
そう。あの場所だ。私はあの場所を知っている。
――……昔、どこかで……。
見た、気がする。いや、確実に『居た』。見たのではなく居た。
「でも、何時?」
分からない。
分からない。
分からない。
――………。
「止めた。晩御飯作ろ」
私は考えることを放棄した。

その後、いつものようにご飯を食べ、お風呂に入り、布団に入って寝た。
私の部屋にまで酒の匂いが染みついていてすぐに寝付けそうになかったが、不思議なことに布団に入るなり寝てしまった。


◆◇U◇◆


ポタリ

あれ?

ポタリ

また、この夢……

ポタリ

いったいなんだっていうのよ

………

ん?水滴、止まった?
違った。
あの感覚に訴える音が消えただけで、水滴はまだ零れていた。
「どこよ。ここ」
その代りに声が聞こえた。自分の声だ。
どうやら、体も自由に動くらしい。
ならやることは一つ。

「本当に果てが無いのね」
どの位飛び続けただろう。
果ての見えない水面の果てを知りたくて飛んでみたけれど、水面に変化はなく果てを見ることも出来なかった。結果、私は果てがないと結論を出した。
「水滴もそのままだし……」
しかも、体から零れ落ちる水滴は飛んでいても変わる事無く落ち続けていた。
「やっぱり、なんか……変だ」
加えて、私の中から『何か』が零れていく感じは大きくなっていく。

そして。
一陣の風。
それはまるで何かを訴える様で……
私の意識は、そこで途切れた。


◆◇3◇◆


月が中天に差し掛かった頃。
八雲紫は違和感を感じていた。
「ん?」
「どうかしましたか?紫様」
「……何でもないわ」
そう答えはしたものの、いい知れないこの不安感が拭えない。
――呼ばれたのかしら?でも……何に?
何処かで何かが変わった。
だけど、その何かが分からない。その何処かが分からない。
――何だというの?……まさか……ね。そんなこと……。
――可能性が無いわけではない。だけど……私は認めたくない。『あれ』は……。
「杞憂だと良いけれど……」
「紫様?」
「独り言よ。藍。下がって良いわよ。貴女も宴会で疲れているでしょう」
不思議そうな顔をして下がる藍。
「………」
夜空を見つめる紫の瞳には、何かを決めかねる様に不安や疑問が渦巻いていた。


朝。
意識を取り戻した霊夢は―――そう『取り戻した』。『起きた』ではなく『取り戻した』―――再び夢の事を考えていた。
――何なのよ……あの夢は……
「……ふぅ」
――考えていても何も変わらないわね。止めにしましょう。
霊夢は朝食を食べるために布団から出た。

霊夢が起きた時間はいつもより少しだけ遅かった。


「一面の水。落ちる水滴。零れる『何か』。声の様な風」
あの場所での現象を一つ一つ声に出して考える。
考えるのを止めたはずなのに、気が付くと考えている自分がいる。
ならいっそのこと考え続けてみたら、分からない事だらけで止めたくなる。だけど止めてもまた考えてしまう。悪循環だ。
掃除をしていても、お茶を飲んでいる時も、魔理沙と話をしている時でさえ、この悪循環は片時も離れずについて回った。

こうして、いつもと少しだけ違う霊夢の一日は終わり、再び彼女は夢を見る。
彼の空間へと誘われて眠りゆく。


◆◇V◇◆


昨日の続き……なのだろうか。
水滴の音はなくとも体から落ち、
『何か』もまた零れていく。
飛ぶのは無理と分かっているから動かない。
すると水面近くが光る。
「何?」
ふわふわとそこに近づき見てみれば、水面は何かを映し出していた。
「これって……」
不鮮明だった映像は次第に形をはっきりとさせ、見覚えのある姿になっていた。
「魔理沙?」
映し出されていたのは魔理沙だった。
昨日の朝、酔い潰れた妖怪達と一緒になって眠っている姿。私に針を刺されて飛び起きる姿。自分や周りの妖怪の叫びで頭痛をおこして堪える姿。
「なん、で……」
映像が変わる。
今度は魔理沙だけではない。永琳の薬によって酔いを覚まそうとする場面。まだ酔っているらしい輝夜が妹紅に絡んでいる場面。幽々子が朝食を食べるのを妖夢が心配そうに見ている場面。迎え酒だと神奈子が酒を飲むのを早苗が必死に止めさせようとする場面。そんな喧騒のなか我関せずと未だ眠り続ける紫とレミリアを藍と咲夜が何とも言えない表情で見守る場面。等々。
映像は止まることなく流れ続ける。
今は、魔理沙を看護するアリスが映っている。
「……何で……」
目を逸らすことが出来ずに、私はそれを見続けた。


ふと、映像に共通点を見つけた。
今まで見せられてきた映像には『私が映っていない』のだ。そして必ず『私が見たり聞いたり体験したりした』ことなのだ。
「じゃあ、これは私の記憶なのかしら?」
恐らくそうなのだろう。
ならここは何だ?
「やっぱり、夢?」
どうしてこんな夢を見る?
また、疑問が一つ増えた。

そして、あの声の様な風が吹いた。
「―――――」
「…え?」
意識が切れる直前、私は確かに『それ』を聞いた。


◆◇4◇◆


「あれは……」
疑問だらけの夢の事。
一つだけ分かった。
「風じゃなくて……声」
『声の様な風』ではなく『風の様な声』なのだ。
「あれ?なんて言ってたっけ?」
記憶をいくら辿ろうと、靄がかかったように分からない。
「……何で……」
一つの疑問が解けたら、三つの疑問が顔を出した。
「ああ!もう!」
流石にイライラする。
霊夢は布団から飛び出し力任せに障子を開け放った。
「……嘘……」
訂正をしよう。
疑問は三つではなく四つになった。

この日、霊夢が目を覚ましたのは何時もより一刻(つまり約二時間)ほど遅かった。


麓の巫女が驚きに目を開いている頃。
山の守矢の神社の巫女はと言えば。
「早苗、まだ寝てな」
「そうだよ。寝てなきゃ」
「いいえ。もう十分休みました。ありがとうございます」
博麗神社での三日三晩の宴会の後、飲み足りないと言う萃香の一言で場所を妖怪の山へと移した小宴会で天狗や鬼に徹底的に酔い潰された早苗。
漸くアルコール分が抜けて、普通に動けるようになっていた。
神様二人の制止をやんわりと断って、いつもの様に神社の掃除にかかった。

箒で境内を掃きながら普通に朝起きてきた彼女を考える。
――どうして平気なんだろう…。私以上に飲んでたのに。
萃香に吐くほど飲まされたにも関わらず、二日酔いを起こすことなく、妖怪達よりも早く目が覚めた霊夢。
本当に人間なのかと疑ってしまう。
「それとも、私が弱すぎるのかな。まだ少し変だし……」
はぁ〜、とため息をつく。
――今日は信仰を広めに里に降りるのはやめにしよう。


朝食を作る気も食べる気もなかった。
減っていないからというのが一番の理由だが、正直に言って何かをするのが嫌だった。
起きてすぐの出来事で出鼻を挫かれたと言ってもいい。今、何かをしても失敗しかしない気がするのもその為だ。
寝坊した。
それも一刻も。
四半刻(三十分)前後ならばよくあることだ。
だが一刻も寝坊したことは今までにはなかった。
「ふぅ。一度整理しましょう」
このままでは何も分からない。整理をしなくては。

先ず、あの場所。私はあの場所に『いったことがある』。あの場所に吹く風は『風の様な声』。水滴が落ちると私の中の『何か』も零れ落ちる。水面に映るのは『私の記憶』だということ。
取り敢えずここまでが分かっていること。
『何か』はまだ分からない。
次に分からないこと。新しい疑問四つ。一つ『風の様な声が言った言葉』。二つ『何故、聞いたはずの言葉を思い出せないのか』。三つ『寝坊した理由』そして四つ目『本当にあれは夢なのか』
一つ目と二つ目は今の所、見当がつかない。三つ目は確信はないが恐らく夢のせいだろう。
問題は四つ目。私はあれが夢だとは思えなくなっている。ならなんだと聞かれても答えられないが、私の勘が告げている。
あれは夢ではない。と。
「そうだとしても、寝坊の理由が消える。はぁ。分からないことばかり……ん?」

一人で考えたいときほど客というのは来る。
私の思考は魔理沙のおかげで途切れることになった。


嫌な感じが消えてくれない。こんなに心が騒ぐのはいつ以来だろう。
『あれ』が動きだしたなんて考えたくもない。
「……霊夢…」
でも、もし『あれ』に捕われてしまったら……私にはどうすることも出来ない。
今すぐ、確認をしに霊夢のもとに行きたいけれど、体は睡眠を求めている。
夢うつつの中で私は思うことしか出来ない。
――目が覚めたら真っ先に霊夢のもとへ行きましょう。
紫の思いは決まった。


夕方近くになって漸く魔理沙が帰った。
夕飯を作ろうと、立ち上がった瞬間だ。
私の意識がとんだ。


◆◇W◇◆


いつの間に私は眠った?
違う。私は寝ていない。
それどころか夕飯もまだだ。
なら、どうして此処にいる?
『―――――』
「誘った?どうして…」
虚ろな空間。
空間がまだ安定していない。
響くのは声。
風の様なあの声ははっきりと私に語る。
漂うのは私。
水面に漂うようにゆらゆらと。
声が声として働いているのか分からない。けれど私は声を出す。
『―――――』
「……必要?貴女が、私を?」
『―――――』
「ぎゃ、く?」
『―――――』
「それって……どういうこと?」
『―――――』
「え?」
そして…
空間が空間として機能する。

最後の言葉が頭の中を支配する。
『汝が必要としているのだ吾(あ)の生み出しし彼の空間を』

もうあの声は聞こえない。
風の様に唸るだけだ。
「私が…必要としている?」
分からなくなった。さらに分からなくなった。
「どういう事よ。何なのよ」
呟きは無音の世界に溶けて消えた。


『分かりません』
不意に聞こえた声が、私を考えることを止めさせた。
「男の人の声?」
それは、水面に映し出された映像からだった。
「昨日は映像だけだったのに…」
私を無視して映像は進む。
『何故いけないのですか!』
『分かって下さい。どうか…』
『分かりたくもない!』
移されていたのは二人の男女。
「もしかして修羅場?」
どう見ても修羅場だった。
男の人はどうやら里の人間らしい。
女の人は…
「巫女服?」
博麗の巫女服を着ていた。
「誰?博麗の巫女は私だけのはず」

『私は…』
『聞きたくない!』
『………』
『博麗の巫女だからといって、愛してはいけないなんておかしい!』
『お願い……それ以上は……』
『愛しています』
『っ!』
『……どうか』

「何と言う修羅場…」
男の言葉を聞き、巫女は小刻みに震えている。
「でも、博麗の巫女は私のはず……まさか、先代?」

『どうか』
『……ごめんなさい』
そう言って巫女は空へと舞い上がった。
『っ!何故!』
男の叫びは虚しく空をきった。


私は一つ勘違いをしていたらしい。
「映し出しているのは私の記憶じゃない。なら何?」
疑問が一つ増えた。

ポタリ

と、響かなくなったはずの水滴が落ちる音が響き渡った。


◆◇5◇◆


予想はしていた。
夕飯を食べていなかったし、長いことあの空間にいたから。
「でも実際見ると呆然となるわね」

霊夢は巫女服のまま、夕飯を作りに台所に行った時のまま寝ていた。太陽は既に半分昇り切ろうとしていた。

「どこぞのスキマ妖怪じゃないんだから寝すぎよね」
なんて、のんきな事を言っている場合ではない。
「確実にあの空間に誘われてる。しかも、捕らえられつつある」
次に眠ったら起きることが出来なさそうだ。
「取り敢えず、お茶でも飲も」


夕方。
昨日誘われた時間帯。
一度聞いて会話をしたからか、昨日のように急に意識をとばすことはなかったが、酷い眠気に襲われていた。
「……っ……」
中途半端な格好で寝ていたくはない。
夕飯を食べ、お風呂に入る。寝るのはそれからだ。

襦袢に着替えて布団に入ると今までにない強い強い誘いが来た。
『来…。来よ。巫…や』
あの声が聞える。
『巫女…。吾が作…し…間へ。……を…てに、さぁ』
雑音を交えながら声が呼ぶ。
私はそれに逆らえない。
落ちるようにして眠りに就いた。


◆◇X◇◆


映し出される映像を眺める。
見ている間も変わらずに水滴は落ちていく。
『何か』も変わらず零れ落ちていてく。
ふと、水面が波紋を作り映し出していた映像をかき消した。
「何?」
映し出すことを止めた水面に私はそっと触れてみる。
まるで氷のようにその表面は冷たく、硝子のように平らだった。そして何より水面とは思えないほど固かった。
水底は深すぎて見えない。
触れている手の平から何かが伝わってくる。
『愛しい』『憎い』『守りたい』『壊したい』
それは特定の者に対する思い。
「……これって……っ!」
急に水面の固さが消え、私は水の冷たさを全身で感じるはめになった。
そして見つけた。
水底に鎖に縛り付けられているいくつもの棺を。
その棺から思いが溢れてきているのを。
………。
苦しい……水の中だから息が出来ない。
死ぬことはないだろうが、これはかなり苦しい。
『…して!………!』
な、なに?
『………む!』
私を呼ぶ声。
『…ぃ…夢!』
この声は…
『霊夢!』
早苗!?


◆◇6◇◆


「すいません。お山の巫女様」
「はい?」
早苗が里に買い物をしていた時、彼女は里の者達に呼び止められた。
「お山の巫女様でしょう?」
「はい。そうですが……」
「あぁ。よかった。お願いしたいことがございます」
里の者の話によれば
この間悪さをする妖怪退治を博麗の巫女に頼み無事に退治して下さったお礼を渡したいが最近博麗の巫女は里に降りてこず、また博麗神社に行くとしても道中妖怪に会ったら対処の仕様がなく、神社にもよく大妖怪が顔を出していて鉢合わせしたときが怖いのでどうしようかと迷っていたら山の巫女が里に来てくださったので、頼みたい
との事だった。
「構いませんよ。私に任せて下さい」
「おぉ。有り難い。ありがとうございます」

と言う訳で早苗は博麗神社向かっていた。
「霊夢……また縁側で昼寝でもしているんでしょうか」神社の階段をわざわざ歩いて登る。
飛ぶほうが楽だが、それでは神社の神様への失礼になる。いるかどうかは不明だが。
流石に急ぐときは飛ぶ事にしているが、今回のような場合は大概歩いて登るように心掛けている。
「はぁ……。というか、なんでこんなに階段があるのよ。うちの神社でもこんなにないのに……」
用事を頼まれたのはもう夕方に近い時間だったが、博麗神社に着いた時にはすっかり夕日が空をオレンジ色に染めていた。
「ようやく着いた。……今度からは飛んでこようかな?……あれ?」
――おかしい。灯りが一つもついていない。しかも……なんか……変。
三日三晩の宴会の時とは何かが、変わっている。
「霊夢?……霊夢!」
無断で家のなかに飛び込む。
「霊夢!何処ですか!霊夢!」
バタバタと走りながら各部屋を見て回る。
嫌な感じかどんどん膨らんでいく。
「霊夢!……霊……ッ!」
霊夢は自分の部屋で眠っていた。
安心したのも束の間。
彼女からは生気が感じられなかった。
「霊夢!しっかりして!」
眠る彼女の傍らにしゃがみ、強く揺さ振る。
「霊夢!霊夢ったら!」
ピクリと瞼が動いた。
「霊夢?」
「……さなえ?」
返事をしてくれた。戻ってきてくれた。
それを理解した瞬間、全身から力が抜けた。


「そう……ありがとね」
事の顛末を話すと霊夢は呟くようにそう言った。
私が何かあったのかときいても、どうしてああなっていたのかと聞いても霊夢は、大したことじゃない、の一点張りだった。
どうやっても折れてくれそうに無かったから、仕方なく私は守矢の神社に帰ってきた。
夕飯を作り後片付けをした後も頭の大半は博麗神社の異質な雰囲気と、具合の悪そうな霊夢の事だった。

そんな早苗の姿を二人の神様は心配そうに眺めていた。


一方、博麗神社。
『そんな生気が消えている顔で言われても、信じられません』
「生気が無い……か」
早苗の言葉が頭の中でこだまする。
「はぁ。……いったい、どうなっているのかしら」
今回は早苗のおかげて目を覚ますことが出来た。
だけど、次はこうはいかないだろう。
誘いの声は昨日の夜よりも強く私を呼んでいた。
「ん?……何の用?紫」
霊夢が顔を向けた場所には、スキマから出てきた八雲紫夕日を背景に立っていた。


それから暫く。
既に時は夜。
その間交わされた言葉は
「お酒の臭い……とれたのね」
「えぇ。昨日ようやくね」
それだけだ。
後は二人とも無言。お茶を飲む音だけが聞える。
二人は黙りたくて黙っているわけではない。
霊夢は誘いの言葉に必死に耐えており、紫はどう話を切り出すか決めあぐねているのである。

長い長い沈黙は霊夢が破った。
霊夢はこれ以上、耐えれそうになかったのだ。
「で?何の用よ」
「………」
「早苗が帰るまで出てこないで。何か用があるんでしょ」
「………」
「いい加減にして。用がないなら帰りなさい。」
そして紫は
「……霊夢。あなたに話さなくちゃいけないことがあるの」
ついにその重い口を開いた。



クラリとする。
誘われている。呼ばれている。
紫の話が本当ならば、成る程すべての辻褄があう。
ならわたしがすることは何か?
簡単だ。
誘われるままに、行けばいい。
彼の空間へ。
《水鏡》の空間へと。
それが正しいこと。
博麗の巫女である私にとって一番正しいこと。

私はゆっくりと目を閉じて、誘われるがままに落ちていった。

――あぁ。一つ分からないわね。きっかけは……何だったのかしら?

物事には必ずきっかけがある。
こうなったきっかけが私には分からなかった。


◆◇7◇◆


「行っておいで。早苗」
「神奈子様」
次の日。
未だに、昨日の事を考えている早苗に神奈子は言った。
「でも…」
「気になるんだろ。なら行っておいで」
「………」
「さぁ」
「……ありがとうございます」
早苗はそう言うと神社を飛び出していった。
「いいの?神奈子」
「あぁ。早苗が落ち込んでるのを見るのは忍びないからね」
早苗が飛び出した後。
神奈子と諏訪子はそんな事を話していた。


「霊夢。いますか?やっぱり、気になったので来ました」
霊夢の部屋に早苗が声をかける。
「?霊夢?……まさかっ!」
返事が無いのを不安に思い、早苗は部屋の障子を開けた。
そして、そこには……

死んだように眠る霊夢がいた。
それは本当に死んでいるように生気をまったくといっていいほど纏っていなかった。


「どうして。何が…」
茫然と立ちすくむ早苗。
そこに掛けられる声。
「よく入ってこれたわね」
「八雲……紫」
「ええ。そうよ、東風谷早苗」
紫は縁側に境内を見ながら座っていた。
「どういう事ですか?」
早苗が多少険のある視線をその背中に送る。
「言葉通りよ。この神社に誰かが入ってこれないように私の能力で少しいじったの。よくそれで入ってこれたわ……」
今はいい。それよりも霊夢が最優先。
「……霊夢は……いったい?」
「心が……精神がここに無いのよ」
「え?」
「博麗の巫女の宿命」
「宿命?」
問い返すと、紫は早苗を振り返っていった。
「そう。宿命。……会いたい?」
「会えるんですか!?」
「ええ。徒人(ただびと)や妖怪ではあの場所は入れない。入れたとしても、狂うわ。間違いなく。現人神である貴方なら少しくらいは持つでしょう。私のいじった境界を越えてきた貴方なら、ね」
すると紫は早苗の前まで歩み寄ってきた。
「どうするの?」
「……行きます」
「良い返事。危なくなったら直ぐに帰りなさいね。貴方に何かあったら、私が貴方の所の二柱に怒られるから」
そう言うと紫はおもむろにスキマを開いた。いつもの不気味な目があるスキマではなく、何もない、何も見えないスキマを。
「さぁ」
早苗はそのスキマに飛び込んだ。

「私に出来るのはこれだけ。早苗……頑張りなさい。霊夢を助けられるのは貴方だけよ」


◆◇Y◇◆


……此処は?
なんて寂しい空間。
心がこの場所に留まることを拒絶している。
本能が早く戻れと訴え掛ける。
「まだ……霊夢を見つけてない」
そう。まだだ。まだ帰れない。
『徒人(ただびと)や妖怪ではあの場所は入れない。入れたとしても、狂うわ』
確かにその通り。
言ってしまえば此処は虚無の空間。
自分以外に何もない空間。
これでは、いくら孤独に耐性があっても狂う。
神奈子様と諏訪子様の神力が私を狂わないように守ってくださっているから私は狂わないでいられるのだ。

「あれは……」
暫く飛ぶと見慣れた紅白の巫女服が見えた。
向こうが私に気付く。
「早苗……あんた」
「霊夢」
間違いない。霊夢だ。
「どうやって……」
「紫さんが手を貸してくれました」
「紫が…」
少し考えるように打つむく霊夢。
「教えて下さい、霊夢。ここはいったい?」

教えるべきか?
紫が早苗を此処に寄越したという事は、いいのだろう。

「ここは《水鏡》。博麗大結界が作り出した、博麗の巫女の為の空間」
「どういうことですか?」
博麗の巫女の為の空間?意味が分からない。
「『博麗の巫女は何かに傾くことなく全てに平等、中立でなくてはならない』早苗も聞いてるでしょ」
「はい」
「だけどね、博麗の巫女といっても根本では所詮人間なのよ。人間である以上、何かに特別な思いを抱くこともあるわ」
「そうですね」
「でもそれじゃダメ。中立でいなくては。でも出来ない。悪循環ね。だから《水鏡》が作られた」
「え?」
「《水鏡》で根本を弄るのよ。中立でいさせるために」
――どういう……。
「人と同じ感覚を持ち、人と同じ感情を持てば中立でいられなくなる。なら、変化させれば良い」
「まさか……」
「……私達、博麗の巫女には『愛する』と『憎む』という二つの感情が大きく欠けている。それは、博麗の巫女を継ぐときにこの《水鏡》に捨て、封印されるから」
そう語る霊夢の表情は酷く悲しそうだった。
「他にも色々感情や感覚を此処に封印する。そうして博麗の巫女は受け継がれる。受け継がれてきた」
「じゃ、じゃあなんで今いるんです?もう終わった事なんでしょう?」
「《水鏡》の役割はもう一つあるの」
「もう……一つ?」
「例え感情を封印しても新しく生まれることもあるでしょう?」
「あ」
「そう。新しく生まれた『愛しい』や『憎い』をも封印する。今の私の状況」

水滴は『何か』が具現化したもの。『何か』は感情。中立でいられなくなる思い。
水面に映し出された映像は捨てられた思いに関する事や、当代の巫女の記憶。
水底の鎖で縛られた棺は歴代の博霊の巫女が捨て封印してきた感情。
来たことがある。当たり前だ。私が博霊の巫女になるときに一度来ているのだから。

「霊夢は誰かに特別な思いを?」
「検討もつかないわ。紫は無自覚でも大きければ誘われるって」
「そう……ですか」
「さぁ、分かったなら帰りなさい」
帰る?
私が帰ったら、霊夢はどうなるのだろう。
無自覚な思いを失って戻ってくる。
それは、なんて……なんて、悲しいんだろう。
「イヤ、です」
気付けば拒絶していた。
「なんですって?」
霊夢を正面から見据えて、もう一度言う。
「イヤです。そんなの……だめです」
「なっ!」
「連れて帰ります。思いもそのままに」
「馬鹿なこと言わないで!あんた……自分が何言ってるのかわかってるの?」
声のトーンが低くなる。
「………」
だけど、私の決意は固い。
「消されるわよ。あんた。此処は『博麗大結界の生み出した空間』よ。この空間で博麗大結界は絶対なんだから」
「………」
「本気なの?……ッ!来た!」
『―――――』
瞬間、突風が私たちを飲み込んだ。
「早苗!手出しなさい!」
「は、はい」
声を出すだけでも精一杯だ。
そして突風が止む。
「今の風は…」
「あれは大結界の意志。大結界の声よ。あんたが逆らった相手」
「っ!」
「来るわよ!」
『―――――』
「ったく。あんたにも困ったもんね。私まで怒りの対象じゃない。早く……」
「帰りませんよ」
しがみ付きながらも、私は必死に言う。
「……なんでよ」
「……何ででしょうね?私にもよく分かりません。でも放っておいたらいけない気がするんです」
理由なんて分からない。
「勘?」
「はい」
「勘は私の専売特許なのに……。仕方ない。あんたのせいよ早苗」
「え?」
「別に、分からない思いなんて消えても構わなかったんだけど……気が変わった。帰るわ、私も」
そう言って霊夢は笑った。
いつもの笑顔だった。


◆◇8◇◆


いつの間にか私たちは博麗神社に帰ってきていた。
どうやら早苗の奇跡を起こす程度の能力が良い方向に発生したらしい。
しかし、私の無自覚な思いの大半は封印されてしまったらしい。
誰に対する思いだったのかは既に水の底だ。確かめることは出来ない。
しかし、どうやら新しい思いが生まれつつあるようだ。
わざわざ《水鏡》にまで追ってきた彼女。
私の中で放っておけない存在になりつつあるようだ。

そしてあれから数日。

早苗がうちを訪れていた。
「聞きたいことがあります」
「何?」
二人で縁側に座りながら語る。
「どうしてそこまでして中立である必要が?」
「ああ。紫なんかはバランスっていってるわね。まぁ、その通り。バランスなのよ」
不思議そうな顔でこちらを見つめる早苗。
「早苗には聞こえたかしら?声」
「え?えーと。確か『吾にとって巫女は必要不可欠な存在。汝らが体に必要不可欠なものと同じ……』でしたっけ?」
「そうよ。なら私達人間の体に必要不可欠なものって何?」
「え?」
――簡単な質問なんだけど……仕方ない。
「ヒントは《水鏡》」
「水鏡って……あっ!」
「分かったかしら?」
「水」
「正解」

人のからだの約70%は水分。あるべき場所に均等にある。
博麗の巫女もまた同じ。
人にとっての水分。
大結界にとっての博麗の巫女。
言うなれば私は博麗大結界の水。あるべき場所に均等に。
つまり、中立に。


それが私。
博麗の巫女。

幻想郷を支える大結界を潤す者。
『吾が巫女には幸せになってもらいたい。見届けよ。八雲』
「傲慢な結界ね。いいわ、見逃してくれたお礼も兼ねて。でも、早苗に霊夢はあげないわ」

「そういえばきっかけってなんだったんですか?霊夢」
「あぁ、何でも『鬼主催・私に次ぐ酒豪は誰だ!? 一位になったら霊夢をプレゼント!』らしいわ」
「え」
「よくわからない結界よね」

◆◇◆

はじめまして。
時風と言います。

こんぺ所か東方のssを書くのはこれが初めてになります。(他の作品は書いたことがあります)

感想ありがとうございました。
本来ならば、一人一人に返事を書きたいのですが、今日は時間がないので今度改めて返事をします。

とりあえず、誤字を訂正しておきました。

全体的に返事をしますと、
後半が急展開なのは、さすがに短時間では無理があった為です。
◆◇Y◇◆の部分から大量にカットした部分がありますのでそのためだと思います。

それと、読者を置いて行ってしまったのは、大変申し訳なく思います。

次からはこうならないように気を付けます。

参加してみていろいろと学ぶこともありました。
参加してよかったと感じています。

読んでくださって、どうもありがとうございました。
時風
作品情報
作品集:
最新
投稿日時:
2008/10/05 08:55:52
更新日時:
2008/11/09 16:44:50
評価:
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5.00
1. 4 慶賀 ■2008/10/05 13:07:50
テーマは霊夢ハーレムでしょうか。霊夢が水っぽいというのは
気になりませんが、この度の事件の元凶が水鏡というのは
いかんせん、お題に引きずられすぎではないでしょうか。
最後の文章を前提にして日常が展開されると霊夢っぽいかなと
思いました。
2. 2 twin ■2008/10/06 21:21:34
博麗の巫女が中立である為に存在する、博麗大結界が生み出した空間、という発想は斬新だと思ったのですが、幾分文章が読みにくく、使用した意図が読み取れないような表現もあり、全体的な物語の流れとして読み手を置いて行っているような気がしました。
 例えば、
>意識を取り戻した霊夢は−−−そう『取り戻した』。『起きた』ではなく『取り戻した』−−−再び夢の事を考えていた。
>「−−−−−」
 などの場面で使用されていた「−−−」ですが、何故このような形にしたのか判りません。一人の読み手として、この使い方は見栄えを悪くするだけですし、他では「――」こうして使用されているにも関わらず、あえて使用されていたのに違和感を感じました。
 「何かを言っている感じ」を表現したいのであれば、地の文での描写でも事足りますし、わざわざ使うほどでもなかったように思います。

 また、多くの人数が出てくる場面などで、一気に会話が交わされる場面がありましたが、誰が誰なのか分からなくなったりで混乱してしまいました。そういった事も、読み手を置いて行っているように思った理由の一つです。

 冒頭など、くどく感じる部分もありましたので、もう少しスマートに出来たかなと思います。こういう作品は好きなので、置いてかれた感じを受けてしまったのが残念に思えました。それではこの辺で。
3. 5 三文字 ■2008/10/07 00:58:20
早苗さんは無自覚な思いを封印させるのを嫌がっていたのに、あっさりと封印されている感じが。
う〜ん、そういう意味ではバッドエンド?
あと、結界の言動もちょっと理解しにくいです。なんというか、主張が一貫していない感じですかね?
個人的には、もう少し詳しい描写が欲しかったかなぁ。
4. 1 小山田 ■2008/10/07 14:21:26
 独自設定は話づくりのネタになるので大好きなのですが、描写不足、説明不足、ご都合での解決となると毒にしかなりません。思いつきから物語の骨組みに昇華させるには、作品を丹念に端から構築していく必要があるかと。
 霊夢の中立性に着目したアイデアは悪くなかったです。
5. 5 #15 ■2008/10/07 16:31:24
えっと…、結局誰の勝ち?
6. 5 yuz ■2008/10/09 22:13:11
雰囲気出てますね。
7. 3 deso ■2008/10/23 22:28:39
もっと肉付けして欲しいです。
いまいち盛り上がらず、緊迫感がありません。
終わりもいまいち締まらない感じです。
せっかくのオリジナル設定なのですから、もっとガツンとくるように書き込んでほしいです。
8. 2 ミスターブシドー ■2008/10/27 01:12:02
博麗の巫女の中立性にルールを設けるという話は過去にも数件みたが。
巫女の人格を剥奪するシステムか……

まあ、なにかしらの犠牲があっても不自然はないとも思うがね。
9. 3 詩所 ■2008/10/29 00:33:26
一人称視点が三人称視点になったりしたところがあったので読みにくかったりしました。
あと、個人的には場面の変更の改行は増やしたほうがいいと思いますよ。
急に場面が変わり混乱した所もあるので。
10. 9 神鋼 ■2008/10/29 22:35:05
しんみりしているところもあるのに、読後に清涼感があって非常に優れたバランスでした。
11. 3 眼帯つけた兎さん ■2008/10/30 06:31:22
最初の一文はコンペにはいらないかな、と。
それにしてもよく分からない結界だなあ……
12. 5 PNS ■2008/10/30 22:03:06
ただ場面転換が唐突で読みにくく、展開が急すぎる印象を持ちました。
お終いの水に関する説明も、何だか無理矢理とってつけた感じが。
解釈としては面白かったんですが……。
13. 2 つくし ■2008/10/31 12:52:13
 どうにも冗長です。エピソードを取捨選択して一つ一つの濃度を濃くしたほうが美味しく頂けます。あと、大仰で神秘的な設定のわりになんか人間臭い動機だったり、博麗大結界の神秘性が色々損なわれています。なんかこう名状しがたい者、みたいな感じが出てればこの設定も面白く読めたかもなのですが。
14. 5 じらふ ■2008/10/31 21:51:27
結界様の思考は良く分かりませんのう(笑

結界の設定は独自ではありますが、お題と絡めてしっかり練られていて良かったです。
ただ意図してのものかとも思いますが、◆◇Y◇◆と◆◇8◇◆の間の描写がなかったのが少し寂しかったかな、と。
15. 5 今回は感想のみ ■2008/11/01 16:34:40
特別な設定をたてるのは創作者として当然にやるべき冒険です。
ただ、今回のように大筋がオーソドックスで「ただ物語の骨組」としか
生かしてないならば、覚悟を決めた読み手にはちょっと物足りなさが残るかも。
16. 4 八重結界 ■2008/11/01 18:58:00
後半で急ぎすぎた感があります。
そのせいか、解決があまりにあっさりしすぎかと。少し味気なかったです。
17. 3 木村圭 ■2008/11/01 22:07:47
これじゃ巫女さん方は結界の餌じゃないか……!
面白い設定だと思いました。前半で霊サナをもうちょっと匂わせて欲しかったかなぁ。
18. 4 藤ゅ村 ■2008/11/01 22:39:40
 なかなかのっぴきならない展開のわりに、結構あっさりと解決しちゃってちょっと肩透かしのような。
 一位になったら霊夢をプレゼント! のとこが伏線になってるとは思いませんでしたが。
19. 4 リコーダー ■2008/11/01 23:22:31
夢の書かれ方がどうにも朧げで、「これは心象表現だから理解しなくていいのかなー」とか思っているうちに、気が付くと話が進んでしまっていた。
けどまあ早苗さんには好感持てたかも。
20. 4 blankii ■2008/11/01 23:55:45
取り合えず「在る」とエントロピーが増大するので、それに対するケアが必要である、ということですね。
しっかりとケアすれば長く保つ、一方で使い捨てるならばほったらかしでも良しで新しい個体をつくる。大結界の志向が前者でよかった。
21. 2 時計屋 ■2008/11/01 23:56:57
自己解釈・自己設定はいいのですが、読む人を置いていって話が進んでいっている気がします。
独自の設定を持ち出すのなら、その分説明は丁寧にするように心がけた方がよいのはないでしょうか。
22. 3 Id ■2008/11/01 23:57:21
キャラへの愛は良く感じられます。しかし、オリジナル設定というのはどんなSSにも多かれ少なかれ存在するもので、いかにそれを読者に自然な風に見せかけるかが非常に大事であり、今回はそれがうまくいっていなかったかもしれません。結末も何故其処で水なのかと思ってしまいました。
23. フリーレス つくね ■2008/11/04 01:25:00
結界にも意思はある? さて、今更ではありますがせめて感想だけでもと思いまして、述べさせて頂きたいと存じます。
結局は封印されてしまったということで、摘み取られはしたけど種は残った、ということでしょうか。しかし結界側の意識に変革がもたらされたような、そう、長いしきたりを破ってまでそうするだけの何かがあったのか? そのあたりが物足りなかったように思います。
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