なじかは知らねど心わびて

作品集: 最新 投稿日時: 2008/10/05 08:56:02 更新日時: 2008/10/07 23:56:02 評価: 0/0 POINT: 0 Rate: 5.00


――本日皆様にお聴かせするのは、一つの昔話。
――ラインの岸辺にそそり立つ、急峻にして全てを包み込む柔和さを兼ね持った、母なる巌(いわお)ローレライ。
――そしてその上で歌う、美しい少女の物語です。

 口上とともに、ルナサ・プリズムリバーの側に浮かぶバイオリンの弓が、ひとりでに弦の上を滑り始めた。
「いよいよですよ」
「……そうね」
 会場も先程までの喧騒から一転、気が付けば水を打ったような静寂がその場を支配していた。

――彼女はただ平穏を望みました。しかし少女の美しさを、男たちは放っておきませんでした。
――不実な恋人はさんざん好き勝手をした後で、彼女を魔女として告発します。判決は有罪。美しい少女は修道院に連れ行かれる途で、最後にラインの美しい景色を目に留めておきたいと、母なる巌に登る事を望みます。
――そのまま、彼女はその巌から身を投げました。墜ちた彼女は水の精となり、それからもずっとそこで歌を歌いました。巌は船乗りたちを水底へと誘う魔性として、それ以来人々を畏れさせ又魅了する存在となったのです。

 騒霊楽団、今宵のライブが幕を開ける。


 ◆


「やっぱり、人生には音楽が必要だと思うんです」
 などと言われても、霊夢には今一つ実感の湧かない話なのであった。

 この東風谷早苗という少女、外からやって来てそれなりに日が経ち、幻想郷にもすっかり慣れたという話だが、やはり生まれの違いは尾を引くらしい。霊夢は今だに色々な部分で、彼女とのギャップを感じる事が多い。
 例を挙げると彼女が使う「友達」という言葉。どうも早苗の使うそれは幻想郷での一般的なそれと若干異なるニュアンスを持っている気がする。霊夢は秋のゴタゴタ以降この言葉を用いて早苗の中でカテゴライズされたらしく、異変が解決した翌日から3日連続で神社を訪問され、大層面喰らったのだった。
「え、向こうだと友達とは学校で毎日会うから、こうしていないと何だか不安で……ひょっとして私ウザかったですか?」
 と、今度は一転ビクビクしながら尋ねてくるもので、霊夢はもう困惑するより他なかった。

「あー、何だっけ、音楽が人生? いつも歌い続けてないと死んじゃうなんて抜かす輩が、そういえば他に居ない事もないわね。主に今そこの庭あたりに」
 毎度おなじみ博麗神社の庭では、「らららららぁ〜」と能天気な歌声がただいま絶賛反響中であった。
 夜雀の怪、ミスティア・ローレライ。
 ノンストップな歌声は、昼間だろうがお構いなしだ。
「アレは何ていうか、ちょっと違いますけど」
 そう言った瞬間、ミスティアが声をぴたりと止め早苗の方を睨んだもので、早苗は慌てて拍手とリクエストを送った。
 何事も無かったかのように歌い出すミスティア。
「ようするに、早苗もあれやその他歌妖怪みたいに、音楽にソウルやビートを感じちゃう手合いなの?」
「ソウルはともかくビートは誰でも感じます。それはそれとして、つまりはその辺がここと外とで少し違うんですよ。外だと音楽は音楽家だけのものではないんです。誰もがお気に入りのCDを集めたり、ライブに行ったりカラオケで自分で歌ったり、音楽はもっと身近なものでした」
 そうそう、私アコギなら少し弾けるんですよ。コード進行3種類くらいしか無いですけど。
 言われても、霊夢はアコギと聞いてあこぎな商売しか連想できなかった。鳥目商法とか。
「というか、実際思ってもみませんでした。使えなくなって一番困る家電製品が掃除機でも冷蔵庫でも洗濯機でもなく、まさかオーディオ機器だったなんて」
 おーでぃーお? 何だろう魔王の名前?
 わざわざ質問するのも面倒だったので、霊夢は何となく納得したふりをした。
 文脈から言って、恐らく音を出す機械に違いない。
「そういうのなら、河童あたりに作ってもらえば?」
「もう作ってもらいましたよ、部屋を一つ丸々使って。聞いて驚け、5.1chサラウンドの手回し式蓄音機です。レコード音質ながらその臨場感は圧巻の一言なのですが、致命的な欠陥として腕がものすごく疲れます」
 使うのは神奈子様や諏訪湖様が何かおイタをした時に罰として回して頂く位でしょうか、と早苗は言った。神様が居る神社って便利ねえと相槌を打つ霊夢の表情は、掛け値無しの深い感慨に満ちていた。
「実際の所、私は音楽ってさっぱりなのよ。実は今、慧音から音楽絡みで頼み事を引き受けてるんだけど」
「へえ? 霊夢に音楽絡みの頼み事って、ちょっと変な話ですね」
「まあ音楽はおまけで、実際はいつもの妖怪退治ね」

 依頼を受けたのは、昨日里に買い出しに行った時の事である。
 霊夢が露店で安物のアクセサリーを物色していたところ、タイミングを計ったかのように上白沢慧音が現れたのだ。寺子屋とかで忙しいんじゃないの、と霊夢が問うと、巫女が来ていると聞いて慌てて飛び出して来たんだ、と言う。
「ちょうど、こちらから神社まで出向こうと思っていた所だったんだ」
 用件は、もちろん妖怪退治であった。
 慧音の話ではここ数日、森に入った人間が道に迷う事件が頻発しているとの事だ。
 子供なども含む十数人は、幸いにして今のところ全員無事に生還しているらしい。
 彼らは口を揃え、「迷ったのは歌声のせいだ」と言った。
 夕暮れから夜にかけて森の小径を歩いていたはずが、いつの間にか歌声が聞こえてきて、いつの間にか引き寄せられて森の奥に入っていってしまったらしい。

「それって何という事もない、すごく典型的な歌妖怪の怪談に聞こえるんですけど」
「慧音も最初はそう思ったらしいのよ。そして、この手の話は普通すぐに解決するの。何せ相手は大声で自分の居場所を宣伝してるんだから。少し心得のある人間が歌声を辿って妖怪を見つけ、しばき倒せば終了。慧音は報告を受けた晩には森に入り、そして」
――見つけられなかった、らしい。
 え、という声が早苗の口から僅かに漏れた。
「よく考えたら誘われた人間が全員、妖怪に出会いもせず生還してるって時点で変なのよ。音のする方を目指していくと突然、どっちに行ったらいいか分からなくなってしまう。体験者の証言が要領を得なくて詳しい事は分からないけど、今回の妖怪は人を誘う歌に加え、誰も自分の許に来させないような能力も持っているのでは、っていうのが妥当な予想かしら」
「さらに目的も謎ですね。中途半端に誘ってそこで終了と来ますか。ていうか霊夢自身はどうなんです? 昨日の晩あたり早速その森に入ってみたんではないですか?」
「察しがいいわね。けど、駄目だった。そもそも歌が聞こえなくて、誘われる事も全然なかったわ」
「それは多分、無重力の巫女の力ですね。歌は音ではなくて、精神に直接訴え掛けるタイブですか」
 何物にも干渉されず、どこまでも自由な博麗の巫女。それはただの謳い文句に留まらず、実際に妖精の幻惑などを無効化する事もあるらしい。
 幻惑を無効化するとそもそもそれを掛けられた事を知覚出来ないため、今一つ自分では実感の湧かない特技である。
 いつもなら巫女の勘により、異変解決のヒントになるような事まで知覚の外に追いやる事はまず無いはずなのだが……
「私、オンチだから」
「結局、そこなんですね」
 ふはあ、と、霊夢は斜め上を向いて突っ張ったあくびをした。寝不足だった。
 寝不足の霊夢ほどやる気の感じられない顔をした人間には、他では滅多にお目に掛かれない。神社に通う妖怪および人間が口を揃えて言う事だ。そこまで言われると流石に心外である。
「犯人はあれとは違うんですか? さっきから歌声を撒き散らしている妖怪がいますけど」
「言われなくても、昨日一通りやって諦めた後、腹いせにしばき倒したわ。今そこで歌ってるのは蘇生体」
「ああ、どうりで妙につやつやしてると思いました」
 でも昨日自分をしばき倒した相手の庭先に出没して呑気に歌を歌ってるなんて、一体どういう神経をしてるんでしょう、という早苗はやはりもう少し幻想郷の常識を学習するべきなのだろう。
「今回ばっかりはお手上げね。実害もあんまり無いようだし、誰か別の奴が解決するのを待つ事にするわ」
 誰か音楽に聡い奴がね。早苗とか。
 再びあくびをする霊夢の両肩を、早苗は突然ガシッと掴み固定した。
「だから、それじゃ駄目なんですって! 霊夢はもっと音楽に触れるべきです。今日も実を言うと、ちょうどその件でやってきたんですから」
 言って早苗は、自分の懐をまさぐった。
 取り出されたのは、細長い長方形をした一枚の紙ぺらだった。
「明後日、里でプリズムリバー楽団のライブがあります。一緒に行きましょう」
 霊夢は差し出された紙をしげしげと見た。
「これは、ちけっと、という奴かしら?」
「いいえ、それは一見チケットっぽいけどただのビラです。ライブは入場無料・人数無制限ですよ」
 プリズムリバーは招く者が大抵妖怪だったり、自主的にコンサートをする場合でも場所が墓地だったり山奥の向日葵畑だったりで、人間をメインの対象としたコンサートは極めてレアであるとの事だ。
 何のサプライズだろうって里は大騒ぎですよ、と言われても、霊夢ははあそうなのと気の抜けた返事しか出来なかった。
「外で言う友達っていうのは、一緒にライブに行く仲間っていう意味なの?」
「あ、それ、当たらずとも遠からずかも知れません、今にして思えば」


 ◇


「まあそれはそれとして、私の方でも異変の調査はしてみる訳ですけど」
 神社を後にすると丁度良く日が暮れる時間だったので、早苗は昨日の霊夢よろしく、早速森の中に入ってみる事にした。
 大した準備はしていないが、危険度も低いらしいし問題はないだろう。
 歌声は、すぐに聞こえてきた。
「この声が聞こえないなんて、逆に凄いです」
 イメージしていた幽かな歌声とは違った。
 響きこそ物悲しさで溢れているが、その声質はしっかりと芯が通っていて、心の奥にずんずんと突き刺さってくる。
 歌詞は日本語ではないようだ。
 しかし、声質は昼間のミスティアのもののような気がしないでもない。
 そう、よく考えたら歌を聞いたのは慧音を除いて一般の人間であり、夜雀の声を知っている者はいないはず。霊夢の方は、こっちの歌声を聞いていない。慧音とミスティアとの間に面識があるかどうかは早苗には分からないが、慧音は霊夢に増して音楽が弱そうだから、聞いても分からないのではないか。謎の歌声とミスティアの声が酷似している、というのは、今早苗が掴んだ新情報である可能性が高い。
 収穫があった以上、余り遅くなるのも嫌だし、もう引き上げていいかもしれない。
 早苗はそう思ったが、踵を返そうとしても、足は言う事を聞かずにずんずんと森の奥を目指してしまう。
「あれ、これはもしかして、死亡フラグという奴では」
 ろくな装備もなく迂闊にも怪異の調査に乗り出し、迂闊にも新情報を掴んでしまった。
 しかも夜道で一人。
 まさかそんな漫画じゃあるまいし。
「さ、最期の言葉はどうしたらいいんでしょう。って言っても選択肢は『えっ?』と『何だ?』くらいしか無いですけど……えっ?」
 最後のそれは当然、最期の言葉にはならなかった。
 早苗の足が止まった。
 言う事を聞かず森の奥を目指していた足が、である。
 気付いたら、声の出所が全く分からなくなっていた。
 声は全方位から聞こえてくる気がする。
 といっても、今までの声だって森の中で反響して色々な方向から聞こえて来ていたのだ。それでも音源に向かわせるだけの吸引力があったはずなのに、今は逆に全く音源の位置を読ませない。
 歌詞も、旋律も、声の質も、曲の表情も、早苗の耳で判別できる範囲では何も変わっていない。ただその点だけが変わった。
「確かにこれは、説明しづらいですね」
 しばらく辺りを捜索してみたが、成果は上がらなかった。
「帰りますか」
 森の奥といっても、それほどまでは来ていない。早苗は飛べるので問題ないし、普通の人でも木に登ってやれば里の明かりが見えるだろう。
 全体的に、少し拍子抜けの感を禁じえない調査活動であった。
 飛び立つ早苗と行き違いになるようにして、木の葉を僅かに揺らす影があったのを、早苗は視界の片隅に捉えた。
 翼の付いた人型。
「夜雀? ですけど」
 犯人ではないだろうと霊夢は言っていたし、早苗もそう思う。彼女にしてはやり口が回りくどすぎるし、彼女の声なら霊夢に聞こえないなどという事はない。何より、霊夢は一度彼女をしばき倒して、手応えを感じなかったとのコメントを残している。霊夢のこの手の感覚的なものは当てになるのだ。


 ◆


 幻想郷は牧歌的な世界という事で、ファッションなども良くも悪くも牧歌的、すなわちダサい物を当初は想定していた早苗だった。しかし、ここのように若者が集まる場所というのも無くはない訳で、人里に出入りするようになって間もなくで、認識は改めざるを得なかった。
 向こうでも大きなお祭りがある時など、浴衣や甚平を着た若者で電車が満員になる事があったが、丁度あんな感じだ。
 ライブ会場は里の外れで、特にセットが用意されているという訳ではないごく普通の場所だった。ステージすら無いが、プリズムリバーは空を飛べるからその辺は問題ないのだろう。
 実際、若者たちは何処からともなく配られたビラだけを頼りに、何の目印もないこの場所に集まったのだ。誰かのイタズラだという可能性を考えはしなかったのだろうか。
 予告された開演の時間が迫る今、会場の熱気は頂点に達していた。
「こういう場所は、余り得意でないわ」
 霊夢は相変わらずの巫女服でそこにいた。
 ちなみに早苗はショートパンツにキャミソールという、今では滅多に着ることのない外の服を纏っている。
 おめかしして行きますか? と先日の別れ際に早苗は問うた。いつもので行くわと霊夢は答えた。
 いつもの格好をした霊夢が、見るとも無しに彼女と同年代の少女の方を見ているのが早苗には分かった。
 その少女は頭一つ身長の高い青年の隣りに立っているが、二人は早苗が外でよく見たカップルのような熱に浮かされた様子ではなく、大切な何かを二人で静かに確かめ合っているようだった。
 高校や大学のない幻想郷では、若者が社会の一員となる年齢は外より遥かに早い。霊夢や早苗と同年代で事実上夫婦となるあの二人のようなケースも、ここでは決して珍しくないのだ。
 霊夢がこういう場所が苦手だと言う理由は明らかだ。
 博麗の巫女として、彼らと違う生き方をせざるを得ない彼女は、その違いを直視するわけにはいかないのだ。
 巫女の装束は、その特別な立場の象徴である。皆と同じ場所に行くなら尚更、決して皆と同じにならないように、皆と違う服を着る。
「外にいた頃を思い出します」
「どの辺が?」
「あ、ライブの事じゃないんです。独り言です」
 思い出すのは、外にいた頃の早苗自身の姿だ。霊夢を見て、その姿と重ねてしまうのだ。
 表面的には年少ながら神職として、またクラスの秀才として。
 そして密かに、奇跡を起こす力を持った者として。
 早苗はクラスメイトと常に壁を作っていた。と思っていた。
 ところが、こちらに来れば全てはこんな調子だ。バケモノがごろごろしているこの世界では、早苗のちっぽけな力など特殊性のうちに入らない。全てが四苦八苦、しまいには一枚壁があったはずの、外の友達との間での常識すら無意識に染み出して来たりなど、ほとんどお笑い草だった。
 外から見てこの幻想郷は異界である。
 同じように、このライブ会場ももうすぐ、幻想郷の中の異界となるのだ。
 おめかしして行きますか? いつもので行くわ。この会話を、早苗はこう継いだのだった。
 どうせ格好なんて、演奏が始まれば関係なくなっちゃいますけどね、と。

 ドウ、と、一際のどよめきが起こった。
 その圧力だけで、二人の身体は15度ほど後ろに傾いた。
 圧力の起点に目を遣るとそこには何時の間にか、黒・白・赤のステージ衣装に身を包んだ、本日の主役たちが浮かんでいた。


 ◆


 ライン川に伝わる昔話についての長女の口上と同時に演奏は静かに始まり、そしてすぐにそれは誰もが予想しなかった展開を見せた。
 人体の関節を捻り上げるような弦の跳躍が、吹き手の唇と横隔膜を犠牲に(しかしメルランはそれらを使わないが)どんなに異世界的な旋律も思いのままにする金管の進行が、そしてアコースティックな他の楽器に混ざっているだけでも強烈な違和感を覚えさせるシンセの音色が、三者三様とんでもない方向に荒れ狂い始めたのだ。
 脳味噌のおかしな所を容赦なく掻き回してくる。
 人を惑わす魔性もかくや、である。
「こ、これは思ってた以上っていうか、こんなの外の音楽の比じゃないですよ!」
 早苗の叫び声が、隣りの霊夢に聞こえたかどうか。
 さらに、興奮した人々は、不意に一つの方向に向けて移動を開始した。
 誰が最初に動き出したのか分からないが、押し合いへし合いしていた人々は一度その圧力に方向を与えられたが最後、堤防を決壊させた雨水のごとく猛進を始めた。
 あるいはプリズムリバーが先導したのかも知れない。現に彼女らは観客の流れと同じ方向に飛びながら演奏している。しかし、ひょっとしたら彼女ら自身も、その大きな流れに付いていっているだけなのかもしれない。
 しかし、彼女たちの音楽が流れとシンクロしているのは確かである。
 それが、さらに音楽と人の流れを相乗的に盛り上げた。
「そういえば確か、プリズムリバーは以前もライブ中に観客を大移動させた事があるらしいですね。しかし、今向かってるのは森の奥ですよ。大丈夫なんでしょうか」
 森の奥。
 ただの森でない、歌妖怪が出るあの森だ。
「……あれは」
 月明かりを一瞬遮る小さな影を、早苗はかろうじて見逃さなかった。
 先日見たのと同じ、翼を持った人型だ。
 揉みくちゃの地上を尻目に高空を行き、人々を纏めて追い越して森の奥に消えた。
 見送った後、早苗はプリズムリバーの演奏に改めて耳を澄ませる。
 もはやどの楽器が主旋律を演奏しているのかすら分からないが、注意深く聞くと、聞き覚えのある動きをしているパートが確かに存在した。
 この曲はもしや、先日聞いたあの歌の編曲なのか。
「誘う声と、夜雀、このライブ、三者の間には何か関係が……霊夢?」
 そこで初めて早苗は、霊夢の変調に気付いた。
 さきほどから反応が無いのは、大音量のせいで声が届いていないからだとばかり思っていたが。
 霊夢は宙に浮いて人の流れに呑まれないようにしながらも、巫女装束から露出した肩を両手で抱き、ガタガタと全身を震わせていた。
「霊夢、大丈夫ですか、体の具合でも……何?」
 霊夢が絶えず口を動かしているのに気付いて、早苗は耳を霊夢の口のそばにめいっぱい近付けた。
「そっちに行っては、駄目……みんな、誰一人、戻って来られない……」


 一方でこの状況の下、演奏者の方にも緊張が走っていた。
「あ、あはははは、絶好調よー」
「メル姉ちょっと黙れ! ルナ姉、これは絶対危険よ。どこかから変な音が来て、混線してる。すぐにこの流れを止めないと」
 わめき立てる末妹リリカに対し、ルナサは冷笑を以って応じた。
「ふうん、じゃあこの流れを止めて、音楽の流れ自体も止めて、つまりは演奏をやめて、『アクシデントによりこれ以上は演奏できませんごめんなさい』って、三人でお客さんに頭を下げるの?」
 ぐう、とリリカは言葉を飲んだ。
「私たちは音楽の奴隷。出来上がりつつある音楽に文句を言えるような立場には居ないの。混線ではない。今日この場を支配するのはその音。自然によって放たれた、人を誘い逃がさない魔性の音よ。私たちの音は今宵、かつてないほどにアートの域に達しつつあるのよ!!!!」
 言ってルナサは一層激しくバイオリンを鳴らした。
 なお三姉妹の会話は、楽器の音量が大きすぎるため観客には一切聞こえていない。
「あらあらあらー、姉さん壊れちゃったみたいー」
「メル姉に言われたらおしまいよ! あーもう私知ーらない。何人死人が出たって、私は一切知らんぷりなんだからね!」
 リリカの声の内容は、もちろんルナサの耳に届いている。
 ルナサは至って冷静だ。
 この状況は、今回のライブ、清めのライブをルナサが企画した時点で、既に意図されていたものである。


 ◆


 ライブをしようとルナサが思い立ったのはそもそも、夜の森で不穏な歌声を辿ったある日の事だった。
 人を誘うと評判の声を芸の肥やしに堪能しておこうと思い、その日ルナサはこっそりと里近くまでやって来たのだが。
 その音を耳にした瞬間、そんな野次馬気分は綺麗に吹っ飛んだ。
 危険な音だ。実害はあまりないというのが里の守護者たちの統一見解との事だが、とんでもない。音のスペシャリストたるルナサなら問題ないが、普通の人間が音源の間近でこの歌を聴いたら、そこから心が帰ってこられるという保証は一切出来ない。
 これは、ここに存在してはいけない音だ。
 コンサートでならともかく、こんな音を常時たれ流しにしておくなど、正気の沙汰とは到底言えない。
 
 程なく、ルナサの足が止まった。
「……これか」
 先ほどまで一直線に森の奥に誘っていたはずの歌声が、一気に全方位にまで拡大したのだ。
 普通の者ならばここでお手上げになってしまう所だが、ルナサは違った。
 目を閉じ、耳の横に掌をあて、その角度を微細に調節しながら、全神経を研ぎ澄ました。
「二つ」
 ルナサが特定したのは、音源の数だ。
 何という事はない、相手は身を隠す能力なんて持っていない。ただ、途中で歌い手の数が増えていたのだ。
 複数の方向から歌が聞こえてくれば、それは方向が分からなくもなろう。
 騒霊の聴覚を持ってすれば、二つのうちから元々の音源を特定する事などたやすい。いや、聴覚すら必要ない。二つの歌声は双子のように似ているが、片方は耳から聞こえる声、もう片方は精神に直接訴える声だ。
 迷う事なく、ルナサは森の奥を目指した。

「はあ、これは、まさか、そうだとは思ったが」
 辿り着いたその場所で、ルナサは聳えるそれを見上げた。
「ま、負けたぁー!? ってあら、ニンゲンじゃない?」
 その隣に、ばさばさと羽音を立てて一羽の妖怪が降り立った。
「お久しぶり、夜雀のお嬢さん」
 それは、途中で増えた歌声の主であった。
 言わずと知れた、ミスティア・ローレライである。
「あれに誘い込まれようとしている人間をこっそり助けていた……なんて殊勝な事はしないわね、貴女は」
「新参者の分際で無闇やたらに人間を誘い込んで生意気だったから、先輩の私が力の差を見せつけてあげようと思ったのよ。って言っても、現在16回連続で引き分け中だけど」
「……というか、お前はあれを知らないの?」
「知らない。この前幻想郷入りしてきたばかりだと思うけど、ひょっとして外で有名だったの?」
「あれは、ローレライ」
「え、私?」
「違う、岩の方」
 そう、二人の目の前にあるのは、聳え立つ巌。
 元現地民のルナサでなくても知っている。古来より、あの美しい巌は幾多の詩に詠まれて来たのだ。
 いつの間にか周りの森は無くなっていて、ライン川ほどではないものの、ゆったりとした川の流れのほとりに二人はいた。
 普通に考えれば、森の中にこんな場所があれば空から丸見えのはずだが、幻想郷において歩いて行けるから地続きだ、という常識は成り立たない。例えば中有の道を通って行く三途の川など、本当に幻想郷の他の場所と同じ地面の上にあるのかは怪しい所だ。
「うーん、名前が名前だけに、貴女とあれとは関連があるとばかり思ってたんだけど」
「あるかも知れないけど、外の事は覚えてないわ」
「実際無理があるかしら。どう見ても貴女、恋人に裏切られてあそこから身を投げるタマには見えない」
 もしそうだとしたら、ここまで綺麗に忘却されている恋人が逆に不憫すぎる気がする。
「ともかく、あれは何とかしなきゃいけないわね」
「何とかって、それは人間の仕事でしょ」
「人間にあれが何とか出来ると思う?」
「思わない」
 あの岩山は人格を持っている訳ではないから、岩山をしばいた所で意味はない。必要なのは「音楽力」だ。
 アサリの砂を吹かせるには、アサリの殻の中と同じ濃さの塩水に漬ければ良い。
 同じように、岩の外を音楽漬けにする事によって、中と外との境界を無くして溜まった物を吐き出させるのである。
 人間の中に、それが出来るだけの音楽家は到底存在しない。
「実際、かなりとんでもない力よ。私達三姉妹の力をフルに使って、そこに貴女を加えても不可能でしょうね」
 だから、もっと強い熱狂を集めるの、とルナサは言った。


 ◆


「熱狂ってレベルじゃないですよ!」
 早苗は絶叫した。絶叫すらそこに満ちる騒音の一つにしかならなかった。
 四方八方から押されているため、もはや倒れる事すらままならない。キャミソールの紐が落ちるのはとうに諦めたが、霊夢は巫女装束なのではだけると色々マズい。当人は不調なので早苗が服を押さえる。体育の授業で習った送り襟締めがこんな所で約に立つとは思わなかった。
「変わったわ」
 唐突に霊夢が言った。あまりにも唐突で、何が変わったのか早苗には一瞬理解できなかった。
 しかし、霊夢の様子が楽そうになったのを見て、何となく当たりが付いた。
「ええと、もう向こうに進んでも大丈夫、という意味でしょうか」
「そもそも状況が分からないから何とも言えないけど、私の勘はそう言ってる」
 言われてみれば、確かに熱狂はそのままなのだが、中にあった人を狂わす危うさのようなものが随分少なくなっている気がする。
 演奏される旋律に、今までとは違う物が混じり始めた。
 ドヴォルザークの「新世界より」の中で、後の楽章のテーマとなる動きが、それとなく先に出てくる部分があるのを思い出した。
 演奏者たちは、聞き手に何かを予感させようとしている。
 もう大丈夫だから離して、と霊夢は言った。
「でも、まだ少し苦しそうです」
「それはあんたの締め技のせいよ!」
 そんなやりとりをしているうちに、視界が一気に開けた。
 同時に、演奏も今までの鬱屈していたエネルギーを一気に爆発させた。
 ライブ開始の広場からここまで、正確な時間は分からないが恐らく20分近く演奏されていた暗く激しい魔性の曲は、ここで一気に燃え上がりそして、全体からすればあっけないとも言える幕引きを見せた。
 人々の流れは止まった。
 演奏の一部と化していた人々の喧騒も、ぴたりと止んだ。
 残ったのは、静寂だけだった。


 ◇


「と、ここまでが、今まで言い伝えられてきた、魔性のローレライの昔話です」
 再びルナサの語りが始まると同時、観客たちは霧が晴れるように、周囲の光景を改めて認識した。
 森はどこにもなく、大きな川が流れており、そして巨大な巌がそそり立っていた。
 その巌を望む河原の石に、一人の少女が腰掛けているのが見えた。
 翼の付いた影、ミスティアだ。
 ミスティアは歌を歌っていた。
 早苗には分かった。その旋律は、先の楽章の最後に僅かに出てきた動きだ。
「ところが、今回来てくれたゲストが、この岩から新しい物語を読み取ってくれました。その物語でも美しい少女は、ローレライの巌の上に登ります。しかし、そこで歌を歌っていたのは彼女でなく、もう一人の『見すぼらしい少女』でした」
 新しい物語。早苗が森の中で聞き、さきの演奏の中で再現された旋律が、最初の口上で示された『魔性のローレライ』の話に対応するのなら、これから語られる物語はきっと今ミスティアが歌っている旋律に対応するのだ。
「同じ少女といっても、見すぼらしい少女は美しい少女よりもかなり年下で、幼児くらいの年齢でした。そのうえ彼女は知恵遅れのようでありました。皆が貧しかったこの時代、そういう生きるのに不都合のある人間というのは殊更に冷たく扱われました。彼女はいつも襤褸を来て、時には顔に痣を作って、それでも彼女は魂の無い笑みを浮かべていました。それ以外の表情をどう作ったらいいか知らなかったのです。全てに見捨てられた彼女にはしかし一つだけ、『幽かな声を聞く力』がありました。彼女は妖精や、神様や、おかしな生き物のお話を、歌にして紡ぎ出す事が出来たのです」
 幽かな声を聞く力とは、ミスティアが人を狂わす能力の他に、もう一つ持っている力と同じだ。
 ゲストが新しい物語を読み取ってくれた、というルナサの言葉が本当なら、ミスティアは今まさにその力を使っている事になる。
 先程は、ミスティアがこのローレライの元へと飛ぶ姿が見えて、それから暫らくして演奏が変わったのだった。彼女がここへ辿り着き、あの歌を歌いはじめて、それを騒霊たちが拾って演奏を変えた、という考え方は出来ないだろうか。
「世界に絶望していた美しい少女はその歌を聴くときだけ、全てを忘れて想像の世界に浸る事が出来ました。しかし現実は非情なもので、彼女の恋人は彼女を捨てて去りました。彼女は男を誘う魔性などではなく、一人の男性すら自分の元に留め置く事が出来ない一人の人間に過ぎなかったのです。彼女は身投げをするため巌に登ります」
 皆、ルナサの話に聞き入っていた。
 まだ感動的なシーンがあった訳でもないのに、早くも涙を流している者さえ居る。
「そこには見すぼらしい少女がいました。見すぼらしい少女は岩から飛ぼうとする美しい少女の袖を掴みます。その手を離させるために、美しい少女は歌いました。『あの水面の下には、それはそれは美しい世界があって、妖精と、神様と、おかしな生き物が手を取り合って暮らしているのよ』と」
 美しい少女が歌った部分を、実際にルナサは歌うように喋った。
 そしてルナサは意味ありげに、たっぷり10秒ほどの沈黙の時間を作った。
 普通なら台詞を忘れたのかと観客がざわつきかねないその長い沈黙はしかし、ルナサが完璧に場を支配しているため非常に効果的な演出となった。
「それを聞いた見すぼらしい少女は袖を離すと、魂のない笑顔のままで、とんとんと崖まで歩いていき、ふわりとそこから水面へと落ちていってしまいました」
 観客たちの肩が、一斉に落ちるのが分かった。
 流石、鬱の音色の本領発揮だ。
 そんな観客の反応を確認した後で、ルナサはバイオリンを操り演奏の姿勢を作る。
「死に損なった美しい少女は娼婦に身を落とし、何年か後にかつての恋人の前に現れて恨みがましく『魔性のローレライ』の歌を歌って、そして死んだのね」
「時代が下って、ローレライの巌が舟を沈めるのは川底から突き出た小岩が原因という事にされて、川底を何度も削られたせいでローレライが人を誘う事は無くなった。これだけ聞くと、さっきの話よりもっと酷い、ほとんど最低の物語に聞こえるわ」
 メルランとリリカも、その楽器とともにルナサの左右にポジションを取った。
 演奏開始へと向かうエネルギーが、最高潮に達する。
 ルナサは、腹の底から絞り出すような声で、物語の最後の部分を紡いだ。
「しかし、こう考えたらどうだろうか。水面の下には、本当に美しい世界があったとしたら! 美しい少女はあの瞬間だけ、本当にほんとうの歌を歌えたのだとしたら。見すぼらしい少女は美しい世界で、今も歌を歌っているとしたら。そして人を水底に誘っていた頃のローレライも、ようやくこの美しい世界にやって来たのだとしたら!」
 次の瞬間、観客の皆が後ろにのけ反った。
 比喩ではなく強烈な圧力を伴ったフォルテシモから、もう一つの曲の演奏が開始されたのだ。


 ◆


「まあ、経緯はそんな感じよ。良かったわね、死人が出なくて」
「ああ、確かに、そんな大物の仕業だとは思わなかった。まともな対処が出来なかったのは我々の落ち度と言えるな。関わった皆にいくら感謝してもし足りないよ」
 人間の里の雑踏。
 今ではすっかり賑わいを取り戻していた。
 取り戻す、というのは、その前に一悶着あったという事だ。あのライブの翌日、里の若者たちが揃って筋肉痛、声の涸れ、情緒不安定などを訴え、里の経済活動が以降三日ほど完全にマヒしたのだ。里を守護する妖怪の賢者からプリズムリバーに、やっぱりライブは基本的に妖怪を対象に行うようにと、やんわり苦情のお達しがあったらしい。
 事の顛末を全て話し終えた後で、霊夢はほいと右手のひらを慧音に差し出した。
「……何だ、その手は」
「ご依頼の、退治料」
「話を聞く限り、霊夢はそれほど活躍していないように思われるのだが」
「あー、さっき言ってたじゃない。関わった『皆』にはいくら感謝してもし足りない、って。私だって慣れない音楽関係の依頼で大変だったのよ。今月生活苦しいの、ちょっと弾んで、ね」
「当然、折半ですよね」
「待て待て、プリズムリバーはちゃんと三人ってカウントされるのかしら?」
 横から現れたのは、フランスパンを抱えた東風谷早苗と、お忍びなのかサングラスをかけたルナサである。
「早苗はともかく業務連絡そこの長女! そんな事言ってると、今度スペルカードルール改訂して合体攻撃禁止にするわよ!」
「凄い職権濫用だな……」
「あーもう、ちょっと待ってって言ってるじゃない、何で私が数に入ってないのよ!」
「お前、夜雀! あれほど里に入って来るなと言ったのに!」
 囲まれそうになった慧音はちゃっかり紛れ込んでいたミスティアの姿を見付けると、これ幸いと一目散にそちらへ走り出した。
「こら待ちなさい私の生活費!」
 そしてその後を追う霊夢。
「やれやれ、ですね。ところでルナサさん」
 そんな追いかけっこを二人で眺める格好になった早苗とルナサだが、早苗はそのルナサの手首を不意にがっちりと掴んだ。
 早苗の目が100万ワットの輝きを発する。
「私ものすごく感動しちゃいました! サインと握手お願いします! サインは今度神社に飾らせて頂きますので! 他のお二人にもお会いしたいんで今度お屋敷に行っていいですか? ていうかお嫁に行っていいですか? いいですか?」
 ルナサは本能的な身の危険を感じた。
 有名人のサインが飾ってある神社なんて嫌だ。まして飾ってあるサインが自分のだったりしたら軽く死ねる。
 しかし、早苗の純真すぎる瞳の輝きにより、油断すると奇跡が起こって全てが正当化されてしまう。
 今回のライブの成果。厄介なファンが付いた。
 向こうでは何故か慧音ではなくミスティアを捕まえた霊夢が、ミスティアを突き出しながら精肉店の親父に何やらまくし立て、親父か困惑の表情を浮かべている。
 何というか、やれやれ、である。
 


>「実際無理があるかしら。どう見ても貴女、恋人に裏切られてあそこから身を投げるタマには見えない」
書くに至った動機は、ほとんどこれだけです。
読んで頂いた方々に感謝。
リコーダー
作品情報
作品集:
最新
投稿日時:
2008/10/05 08:56:02
更新日時:
2008/10/07 23:56:02
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1. 5 慶賀 ■2008/10/05 13:06:56
テーマは後書きを見る限り、作者様のもやもやの整理?
 まぁ早苗さんが愛らしいことこの上あったりなかったりが自分の
感想なんですが。皆ー!音楽してるー!?
2. フリーレス twin ■2008/10/05 16:14:21
 東方の原作の緩さと、この物語のシリアスな雰囲気を背景に置いて、それらが両立しているような、不思議な作品だったと思いました。
 笑える所が多くて、特に早苗が霊夢に音楽の話をしている場面での、明らかに違う温度差が面白かったです。

 ただ、テーマが用意されたこのコンペに対して、この作品では少しテーマの力が弱かったかな、と思います。水の精をテーマとして置いているように感じられましたが、それだけだと、テーマを念頭に入れて読んでみて、やはり弱いと感じてしまいます。ただ私の読解力が足りなくて、読み取れていないだけかも知れませんが。

 あと、霊夢の調子が悪くなるシーンで、その時の台詞が何処か演技臭く感じてしまいました。身体の不調に、何か感情を絡めたような描写をしていた方が、個人的にはしっくりくる気がします。

 独特な雰囲気が印象に残り易い作品でした。物語全体の流れも、バランスが取れていたように思います。それではこの辺で。
 
3. 6 twin ■2008/10/05 16:15:10
点数を入れ忘れたorz
申し訳ないです。
4. 6 三文字 ■2008/10/07 00:36:32
お題がちょっと薄いかな? と思いました。まあ、個人的な意見です。
現代っ子なはっちゃけ早苗さんがなんともいい感じでした。
5. 7 小山田 ■2008/10/07 14:35:32
やや尻すぼみな終わり方でしたが、楽しんで読み終えることができました。
何より、キャラクターが生き生きと描写されていることに大満足です。
貴方の他の作品もぜひ拝見したいなと、素直に思いました。
6. 6 #15 ■2008/10/07 16:23:18
後書が深いw
7. 4 yuz ■2008/10/09 18:29:15
こういう水もありですね
8. フリーレス めるへん☆きっく ■2008/10/16 02:13:05
 キャラクターが生き生きとしていて小気味良いお話でした。
 変に感情的にならず騒動を騒動としてキチンと書けていて、良くまとまっていたと思います。
 今回のコンペの中で一番好きな作品でした。
9. 6 べにc ■2008/10/23 14:22:38
こうしてみすちーには新たな天敵が増えたのだった。
10. 7 deso ■2008/10/23 22:27:03
面白かったです。
早苗と霊夢の関係がちょっと良いなと思いました。
11. 7 ミスターブシドー ■2008/10/27 01:13:13
5.1chの蓄音機ってのもスゴイが、それを回させる動力に問題がw
幻想が現実に塗りつぶされるというのは枚挙に暇が無いが、こういう使い方とは。
ルナサの格好よすが際立つ。音に対しての真剣さは、他のキャラの追随を許さないといったところか。
ギャグなどの軽い部分も食べやすい。
12. 5 詩所 ■2008/10/29 00:34:11
水が薄いかなと
テーマが川だったなら分かりますが
13. 6 眼帯つけた兎さん ■2008/10/30 06:30:47
そりゃあ、ミスティアほどの良い女を裏切る男も居るまいて。
冗句はここらで、早苗さん女子高生だね、うん。そして霊夢は、変わりないなあ……。
14. 5 つくし ■2008/10/31 12:55:28
 うたはいいね。ちょっと中盤あたりの情報がゴチャゴチャしたあたりが読むのしんどかったかもです。ところで「ライブアライブ」は名作ですよね。
15. 7 PNS ■2008/10/31 21:40:35
ローレライの話やルナサの口上が熱い。
でも、文体が呑気な調子だったんで、読んでいてほのぼのとしてしまいましたw
16. 6 じらふ ■2008/10/31 21:51:52
二人のローレライの二つの物語…。みすちーの名前をこう解釈すると言うのは斬新だったかも。
みすぼらしい少女が、今日も美しい世界で妖精や、神様や、おかしな生き物に囲まれて楽しく歌っていますように…。
17. 2 神鋼 ■2008/11/01 00:39:05
後半のルナサの台詞が非常にクドく、そこで白けてしまいました。
18. 6 今回は感想のみ ■2008/11/01 16:36:27
物語を読み解いていく楽しさのあった作品。
安心して読めました。
19. 9 八重結界 ■2008/11/01 18:58:28
ルナサの口上に思わず鳥肌が立ちました。
このルナサはプロフェッショナルすぎて格好いい。
歌声が聞こえたわけでもないのに、いつのまにか引き込まれている自分がいました。
良い音楽は何度聞いても感動できるというように、これもまた何度でも読みたい話です。
20. 3 木村圭 ■2008/11/01 22:08:15
悲しみも絶望も、全部置いてきたんだ、きっと。
面白おかしい世界で気ままに歌を歌えるなら、それはとても素敵なことだと思います。
しかしプリバはライブ慣れしてるなぁ。キャリアも相当なものだろうし、当然といえば当然か。
21. 7 藤ゅ村 ■2008/11/01 22:52:32
 おもしろかった。
 もうちょっと最後の方に余韻は欲しかったかな。エピローグはあったけど。
 結局、霊夢も早苗さんも何もしてなかったという。
22. 10 時計屋 ■2008/11/01 23:57:14
これは凄い。
音楽の力をこれだけ見事に筆写するとは。
ローレライの伝説を絡めたミステリアスな仕立ても全く素晴らしい。
音楽に見入られ引きずられていく聴衆は、まさに人の抗うことの出来ない潮の流れそのものに見えました。
お題の生かし方も見事。
早苗さんも可愛いすぎる。
全てにおいて申し分無し。
存分に酔わせていただきました。
良いものを読ませていただきありがとうございました。
23. 8 blankii ■2008/11/01 23:58:19
その発想から、ここまで元々の伝説を引っ張って来られるのがスゴイです。生憎とローレライの伝説には詳しくありませんが、ライブの熱狂、そうして、それを用いた異変の解決方法など、読んでいて新鮮でとても楽しかったです。

現代っ子な早苗さんも可愛いよ!!
24. フリーレス つくね ■2008/11/04 02:01:17
感想期間に間に合わず申し訳無いです。せめて感想だけでもと思いまして、述べますことをどうかご容赦ください。
ローレライと言えばそもそもの物語をすっかり忘れていました(ぉ
今回はそれを久々に思い出し、また新しい物語を読ませて頂きました。
中盤などはシリアスな一面もありましたが、東方の雰囲気に終わってホッとしました。しかし最後は精肉店ですかw
25. フリーレス リコーダー ■2008/11/09 12:14:31
>>つくねさん
実は日本語訳が存在しないローレライの元話。
オチは正直何でもよかった。今では反省してます。

>>blankiiさん
厳密に言うと、元の伝説の解釈で詰まってこうなった感じですね。

>>時計屋さん
痛み入ります。
ちなみにライブの描写には、かなり直接的に参考にした小説(たまたま手に取った、村上龍『五分後の世界』)があったり。

>>藤村さん
霊夢にばっかり美味しい所持ってかれるのもねえ。
ラストは、その手前に重点を置いたせいで確かに若干霞みました。

>>木村圭さん
鳥頭なでなで。
プリバのライブ捌きは、書籍文花帖でピックアップされていた割にあんまり見かけませんね。

>>八重結界さん
=====
「音楽は水の如し、ですよね」
「どちらかと言えば、音楽は水モノ、かしら」
=====
↑早苗さんとルナサがまともに会話する機会がなく、本編に出せなかった会話にこんなのが。

>>今回は感想のみ さん
細かい部分ではかなりアグレッシブに行ったつもりだったのですが、安心出来たのは何よりです。

>>神鋼さん
ある意味では、読者に甘えまくる形になっている。
なんとかしたいと思いつつ、ずるずる引きずっている課題です。

>>じらふさん
ローレライは一度鳥になった、なんて話もありますし(いやこれはセイレーンだったかな)、ミスティアが本当に夜雀か疑問視する声もあるので、あながち…
しかしそんな些末事は、彼女の頭には残っていないのであった。

>>PNSさん
シリアスを茶飲み話で解決、という点では神主さんにあやかってみた。

>>つくしさん
最近、自作の情報量が増加傾向にあるので、ちょっと整理の方法を学ぶ必要がありそうです

>>眼帯兎さん
みすちーかわいい。
むしろあの世まで一緒に。

>>詩所さん
さらに転じて「流れ」に。

>>ゾロさん
技術力は浪漫。その他も色々と浪漫です。

>>desoさん
思春期の女の子同士の友人関係って、どうしてあんなに美味しそうなんでしょうね。

>>べにcさん
みんなのアイドルに向けてまた一歩。

>>めるへん☆きっくさん
勿体無いお言葉、なんて言ったまずいか。
実は空中分解寸前でした。

>>yuzさん
枯山水みたいな。
そういえば今回ありませんでしたね。

>>#15さん
みすちーが可愛すぎるのがいけないんだぜ。

>やや尻すぼみな終わり方でしたが、楽しんで読み終えることができました。
>何より、キャラクターが生き生きと描写されていることに大満足です。
>貴方の他の作品もぜひ拝見したいなと、素直に思いました。 7点 小山田 ■2008-10-07 14:35:32
キャラが可愛いのは正義、と言いつつ。
ほぼ全ての作品が実験作だったりしたりしなかったり。

>>三文字さん
最近の優等生は、実はとんでもないキャラしてたりして油断できません。

>>twinさん
沢山書いて頂きありがとうございます。励みになります。
…ふむ、記号的なものを極力排除するのが目標なので、霊夢のシーンは要研究。

>>慶賀さん
テーマは実を言うと、話すと結構長い。
音楽とは一体何ぞやー!?

なお、「加筆するかも」と某所で口走った気がしますが、
予定などを勘案すると月〜年単位で先の話になりそうです。
記憶から追い遣ってお待ちください。
26. フリーレス リコーダー ■2008/11/09 12:15:53
小山田さんとこミスった;
すいません
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