湖のほとりでチルノは消えた。

作品集: 最新 投稿日時: 2009/04/23 00:25:44 更新日時: 2009/04/23 00:25:44 評価: 28/29 POINT: 114 Rate: 0.96
 
 
 
 
 
 
 
「私は紅ね。そんでもってあなたは黒」
「黒一色はひどいな。白も入れてほしいもんだ」
「私は赤?紅?」

チルノは聞いてみた。
「ねぇ、わたしは?わたしは何色なの?」

三人はいま初めて気づいたというまなざしでチルノを見た。
「あんた?色なんていいじゃない」と紅。
「氷精風情に色なんていらないだろ」と赤or紅。
「まあそういうなよ。私が考えてやる・・・、氷精だから氷の色だな」と黒。
「氷か」と紅。
「氷だ」と黒。
「氷ね」と赤or紅。

三人は立ち去った。
チルノは考えた。
氷の色ってどんな色?


チルノは氷をつくった。
純度の高い、とてもきれいな氷。
手のひらに乗せる、冷たい氷。
「今日の氷もよく冷えてる」
チルノは思い出して氷をのぞきこんだ。

「わたしの色は緑だ!」

チルノは叫んだ。叫んだあとまたのぞく。

「今度は青!」
「茶色に・・・肌色も!」

色々な色が見えた。チルノは透明な氷から色々な色を見た。
「わたしの色は色々な色!」
チルノはうれしくなり、羽を無くした虫のように飛びはねた。
これでみんなに自慢できるのだ。
チルノは走った。


チルノは悲しかった。
みんなに笑われ、呆れられ、去られてしまった。

「氷に色なんてないのに!」

チルノは確かに見たのだ。氷を通し・・・
草の緑。
空の青。
指の肌色。
大地の茶。
チルノはそれが氷の色だと信じている。
チルノは信じる。みんなに氷の色を見せるため。
チルノ自身を、氷の色に変えるまで。


そしてチルノは消えてしまったのである。


チルノは幸せだった。
先ほど聞いた会話。

「そういえばあいつ見なくなったわ」と紅。
「そういえば見ないなあいつ」と黒。
「氷色にでもなったんじゃない?」と赤or紅。
「はは、氷の色になったんじゃ見えないな」と黒。
「いいわ、そう思いましょう。チルノは氷色になったのよ」と紅。


だからチルノは幸せだった。 
 
 
 
no more
作品情報
作品集:
最新
投稿日時:
2009/04/23 00:25:44
更新日時:
2009/04/23 00:25:44
評価:
28/29
POINT:
114
Rate:
0.96
1. 2 リペヤー ■2009/05/10 07:06:49
え、終わり?
んー……ちょっと短いです。
登場キャラはレミリアと魔理沙と霊夢ですかね。
2. 2 名前が無い程度の能力 ■2009/05/10 22:54:45
ダシが出る前に鍋から引き上げちゃったような感じ。ちょっと醤油を垂らすと違うかも。
3. 6 どうたく ■2009/05/10 23:14:04
 良い所
 可愛い作品だなぁ。と思ったのが第一印象でした。
 自分の色が欲しいが為、透き通っている氷に広がる背景を、背景として捉えるのではなく特定の色に例えようと努力するチルノの姿。チルノがHだからこそできる発想と、可愛らしさがとても心を暖めてくてました。
 
 改善点
 文章的には、可愛らしい作品なのでこれで良いとは思うのですが……。
 赤or紅や、黒と言う表現はいまいちかなと思いました。
 というのも、これでは抽象的と思うのです。
 おそらく具体的に書かないようにしておられるのでと思いますが、せめて「白黒の少女」とかにするにが良いかな、と私は思いました。

 まとめ
 可愛らしく、少しせつない物語でした。
 抽象的すぎるのを直せば、絵本のような温かい小説になると私は思います。
4. 2 実里川果実 ■2009/05/11 00:40:59
 氷の色が透明、当たり前ながらあまり意識しない事ですよね。おぉ、と思いました。
 また、簡潔ながら幻想郷の自然が氷を通した色で描かれている部分。これがとても印象的でした。
 ですが、紅→霊夢、黒→魔理沙でしょうが赤or紅とは……すみません。発想力が足らないのか、これだ、というキャラクターが浮かばないです。
 題材は料理の仕方でとても魅力的になりそうですが、オチが弱くショートショートの様な形式では活かしきれているとは思えませんでした。
5. 6 佐藤厚志 ■2009/05/11 07:04:32
まるで子供の時分に食べた綿菓子。読んだ後にやってくる。あのあっという間に消えてしまう寂しさ。
これは素晴らしい詩である、と感じました。世界を限界まで凝縮しきった、無駄なものが何一つない文章である、と思います。
6. 1 As ■2009/05/12 01:45:29
自分の読む力が足りないのを承知で。
何が書きたかったのか分かりませんでした、すみません。
7. -3 名前が無い程度の能力 ■2009/05/13 13:25:50
チルノは幸せでも俺は幸せじゃなかったので
8. 10 名前が無い程度の能力 ■2009/05/13 21:37:54
チルノかわいいww
可愛いけど悲しい……
こういうのが好き過ぎてこまる
9. 3 三文字 ■2009/05/14 00:39:54
紅は美鈴? で黒は魔理沙として、赤or紅はお嬢様か?
まあ、詩もSSと同じようなものですかね。
でも、氷に色々な色があるというのは、面白い発想でした。
10. 5 パレット ■2009/05/18 00:04:21
短い文章で、だけどすごく鮮やか。
11. 7 らしう ■2009/05/31 01:02:40
うわー
こんなに読んでてむねが痛くなる短いSSは久しく見ましたわ・・・。

センスバツグンですね
12. 4 気の所為 ■2009/05/31 05:57:45
こういうテイストの作品も好きです。
幸せそうだなあ。
13. 10 名前が無い程度の能力 ■2009/06/01 19:07:56
不思議な感じがステキですた!
14. 10 七紙 ■2009/06/03 12:47:38
チルノかわいいなぁw
でもかわいそうだ・・・・・・。
15. 4 #15 ■2009/06/03 21:28:13
悲しい…

「透明」も色のうちですよね。
16. 3 有文 ■2009/06/08 01:52:43
どうでしょ。ショートショートらしいといえばらしいのかも知れませんが、個人的にはうーん、な気もします。
17. 3 ふじむらりゅう ■2009/06/10 23:39:52
 何だかあっさりしすぎていて、あんまり印象に残らないというか。
 綺麗さっぱり終わってしまった、という感じ。いろんな意味で。
18. 7 ぴぃ ■2009/06/12 01:38:51
切ない……。氷をのぞくチルノの姿に涙が出そう。
話が短く、文も少ないかな、と思いましたけど、この物語の場合は、それが逆にいい味を出していますね。
とてもよかったです。
19. 3 上泉 涼 ■2009/06/12 01:56:09
すみませんが、気の利いた感想が浮かびませんでした……。氷の色、という発想は面白いのですが。
20. 2 八重結界 ■2009/06/12 16:15:02
チルノの純真さが痛いほど伝わってきました。
ただ、どうしてチルノが消えたのかはよく分かりませんでした。
21. 7 moki ■2009/06/12 19:32:37
なんて無邪気で残酷なんだろう。短いのにとても鮮やかで印象的!
22. 1 名前が無い程度の能力 ■2009/06/12 20:34:43
どうやって氷の色に……
23. 5 時計屋 ■2009/06/12 21:45:47
 短く素朴なSSですが、チルノの純粋さとその表現がとても面白かった。
 こんぺの中では類を見ない、独創的なSSであったと思います。
24. 1 ハバネロ ■2009/06/12 21:49:41
……なんかありそうな話だ。
そしてしばらくして全部忘れて帰ってくるんだろう
25. 3 つくし ■2009/06/12 22:38:23
申し訳ありません、時間が差し迫っているため、採点のみにて、感想本文は後ほど改めて。
26. 3 K.M ■2009/06/12 22:43:31
「透明」は色がなくても、屈折率が違えば「見え」はするんですけどね。ガラスみたいに。
27. 3 つくね ■2009/06/12 23:37:29
やや捻りが入った散文と言った印象で、不思議さを感じました。長くするのは難しいですがやはり短さは否定できません。
28. 4 渦巻 ■2009/06/12 23:46:05
簡潔で良い、けれどそれ以上は何も感想が湧いてきませんでした
かと言って何が悪かったのかもよくわからなかったり、うーむ
29. フリーレス Taku ■2009/06/15 01:19:33
点数間に合わずすみません。
ああ、悲しい。
淡白な様でいて、逆にそれが素晴らしかったです。6
名前 メール
評価 パスワード
<< 作品集に戻る
作品の編集 コメントの削除
番号 パスワード