玉虫の翅

作品集: 最新 投稿日時: 2009/05/09 23:55:11 更新日時: 2009/05/09 23:55:11 評価: 18/19 POINT: 71 Rate: 1.01
1.八坂神奈子   ――巡り移ろう季節の色

あらあらこれは珍しいお客だ。あなた、何て言ったっけ、確か天狗の。
射命丸。ああそうそう射命丸文。悪いね、次からは覚えておくよ。
清く正しい?いやそこまでは聞いていない。
一体何の用だい。わざわざ土足でこんな奥までやってきて、参拝しにきましたって訳でもないだろう。
ああ、変に畏まらなくてもいいさ。別に冷やかしだからって邪険にする気はないよ。同じ山の住人だ。
引っ越してくるときにはごたごたと迷惑かけたしね。
天狗からの信仰なんてそもそも期待しちゃいない、ってのもあるけどさ。いや別に嫌味を言ってるんじゃないよ。
実際その通りだろう?
ま、私達は私達で地道に信仰を集めていくさ。
おっと、私が話をそらしちゃったか。今日は……取材?ああ、新聞の。
天狗達も好きだねぇ。外の世界にはそれこそ色々あったけどさ。こっちにきてまで見るとは思わなかったよ。
それなりに楽しませてもらってるけどね。あまり出歩かない方だから里の情報には疎いんだ。
神がふらふら出歩くのも格好がつかないだろう。これでも威厳というのにはそれなりに気を使ってるのさ。
さて何が聞きたいって?あいにくだけど早苗も諏訪子も今出払っているから、話すと言っても私が知ってる範囲になるが。
……露骨に残念そうな顔をするね。記者というのはもう少し外面を取り繕うものだと思ってたけど。
正直が心情、と。まぁ細かいことを言っても仕方ないのかもねぇ。幻想郷のやり方というのもあるんだろうしさ。
用があったのは早苗の方?
ああ、この前の異変のことを。なるほど。確かにそれは早苗から直接聞くのが早そうだ。
というか、私も詳しいことは知らないんだ。無事に戻ってきたならそれでいいかとも思ったし。
それにさ。
どうもあまり触れて欲しくなかったようだしね。早苗も。妙にそわそわしてさ。
それならまぁ無理に聞くこともないだろう、とね。実害も消えたのだし。
解決?解決はしたさ。それはもちろん。当然だよ。
うちの早苗が出張ってるんだ。洩矢の神威の前に解決できない異変なんてないさ。
巫女は博麗神社にばかり居るわけじゃない。
事実、消えたろう?あの異変。
里の人間と冥界の亡霊が次々失踪したとか。
へぇ、そんな呼び方してるの。って、あんたが勝手にそう読んでるだけかい。
なに、記事にして、真っ先に定着させれば問題ない?いい加減だねぇ、つくづく。
早苗?さあ、麓に下りるとは聞いたが。人間の里あたりじゃないかな。まだそんなに顔の広い方じゃないしね、あの子も。
いや、そんなに細かく聞き出したりはしないよ。あんまり過保護にしたって仕方ないじゃないか。
ガチガチに神社に縛りつけるのもいいことだとは思わないしね。正直。
意外かい。
まぁ信仰の対象が直々に言うことじゃなかったかもね。ここだけの話にしてくれると助かる。
記事にしたら?そのときは諏訪の軍神の力を嫌と言うほど……冗談冗談。
つまりね。信仰は集めてくれないともちろん困るんだけど、それ以外は自分の時間を大切にして欲しいと、それだけのことさ。
最近麓に下りる回数が増えたのはいいことだと思ってるよ。知り合いが多いに越したことはない。
博麗の巫女くらいふわふわされたら、問題だと思うけどね。
まぁあんたも見かけたら世間話くらいしてあげてくれ。
ああ、そう言ってもらえると安心だ。
もう行くかい。役に立てなくて悪かったね。いやいや。
そうだ。
一つ思い出したことがある。
その異変のことなんだけどさ。結構な規模だったらしいじゃないか。
かつてない規模の弾幕が展開されたとか。太陽の畑が焼け野原になったとか。
やっぱり。眉唾ものの噂もさぞ多いんだろうね。
色々、事情も複雑だと聞いたし。
そう、『色々』とね。
死んだらしいよ。
あの人間の娘。名前はなんだったか。
ええと。そう何度も顔をあわせたわけじゃないからな。魔法使いの。
霧雨魔理沙。
そうそう、あの元気のいい人間だ。
ん。
どうした。
そんなに驚くようなことを言ったかい。私は。


2.河城にとり  ――透き通った水底の色

ゲゲッ、天狗。
あ、いや言ってみただけ。別に逃げも隠れもしないよ。
どうしたの。いっつも血眼になって事件を探してる射命丸文ともあろう人が。ふわふわ空飛んでちゃ最速の名が泣くよ。
血眼は言いすぎだって?こりゃ失礼。
いや呆けた顔してたから珍しくってさ。なに、天狗の組織をクビになったりでもしたの。それは一大事……って違うのか。
霧雨魔理沙?
ああ知ってるよ。よく知ってる。人間は盟友だもの。忘れたりなんかしたら河童の名折れだからね。
ちょうど山の上の神様が引っ越してきた時期からかな。交流は。まぁちょくちょくってところか。
死んだ?
魔理沙が?何で?
この前の異変で……ああ。
それは、ん〜。
ふふ。
ないない。
ないってば。
いやそりゃないでしょ。ありえないって。天狗の頭領が山の神様と不倫してるって話の方がまだ信じるよ、私は。
あはは。山の神が別の意味で山の神に……ごめん、忘れて。
とにかく。幻想郷の人間の中で一番最後まで生き残りそうな人間は誰って聞かれたら私は魔理沙って答えるよ。
しぶとそうじゃん。イメージ的に。何となく分かるでしょ。
ってかどっからそんな話を……ああ、そりゃ担がれたか、さもなきゃ噂に惑わされたんだねぇ。
普通に考えれば分かりそうなもんだけどねぇ。
そもそも弾幕ごっこで死人が出るって、その時点でありえないでしょ。
分かった?理解した?ああ、落ち着いたって顔してる。
弾幕ごっこで死人は出ません。いやいや、文も生粋の幻想郷育ちだろうに。意外と基本のところを忘れちゃうんだねぇ。
前の異変について?落ち着いたらいきなり取材かい。
したたかだねー。なに、大会の成績とかやばいの?
おっと、ちょっとマジになったとこを見るとさては図星だね。
何ていうか、趣味も行き過ぎると大変だねぇ。もっと楽しくいこうよ楽しく。
うちら河童なんて好きなことやってたらいつの間にか他の連中から技術持ちなんて言われる風に。
頼られるのは悪い気しないよ。きちんと礼儀を知ってさえいればね。河童は義理堅いのだ。
そこにいくとこの前のときなんてさぁ……。
おっとと。
い、いや、なんでもないデスよ。
おおっと、ここでにとり自慢の光学迷彩の登場だ。
……壊れてるんでした。
すいません。ほんと勘弁して。
そうじゃない。そのときのは修理したんだけど……そう。前の異変でまた壊しちゃったの。
はいはい白状しますよ。私も前の異変にはちょっと関わってました。
私……というか、河童のみんなが……かな。
って、ちょっとやめて!?そこに食いつくのやめて!?
これ以上は言えないから。ほんと、冗談抜きになるから。
今でも軽くギリギリなくらいなのに……。
う〜〜、盟約なんだよぉ。人間との。黙っててくれっていうさ。
ああ、引き下がってくれる。やっぱりいいねぇ、そういうとこ。
約束の重みをよく分かってるからさ。妖怪は。
まぁそういうことだよ。よそに行っておくんな。私の口はもうテコでも動かない。
うぅ、ほんとは自慢したいこと一杯なんだけどなぁ。あんなことや、こんなことや。
正直河童の技術に恐れおののけって感じ……ああ駄目だ駄目だ!
さぁ行った行った!これ以上知りたければ自分の力で何とかするんだね!
このまま喋ってるとほんとにまずいよ!
主に私が!


3.十六夜咲夜  ――真紅に染まった無色の従者

……何故私が河童などと約束を交わさなくてはいけないのでしょうか。
はぁ。とりあえず知り合いの人間に片端から声を。それはお暇なことで。
そもそも我々は知り合いでしたかしら。それを言うなら。
弾幕を交わすのも他生の縁?天狗が何を言うのかしら。
それに、河童と親交が深い人間といえば霧雨魔理沙でしょうに。
え?今何と。よく聞こえませんでしたわ。
最近魔理沙が来たことがあるか、ですって。そんな大声出さなくても聞こえます。
どうだったかしら。
そういえば最近見かけないような。と言っても、元々それほど頻繁に訪れていた訳でもありませんしね。
主に対応なさるのはパチュリー様ですし。真っ直ぐ図書館に行っているなら、場合によっては私が気付かないこともありますわ。
ご用件はそれだけですの?お嬢様でなく私に面会というから何かと思ったのですが。
まだあると。
なるべく手短にしてくださいな。今の紅魔館は少々ごたごたしておりますもので。
前回の異変のせい?まぁその関係ですわね。
我々が何をしていたかですか。なぜそんなことを。
天狗が気になさるほどのことは起きてはいなかった筈ですが。
私も何か起きていることに気付かなかったほどですからね。ええ、最初は。
実を言うと本当に異変と呼べるような代物だったのかと思っている部分もあります。
あの日はレミリアお嬢様が妙に元気を出されて。まぁそれ自体は割りと良くあることなんですが。
今度こそ幻想郷から太陽を追い出す、などと申されまして。
確かに日は出ていませんでしたが。夜、ではないですね、曇りのような。
そういう異変だったのかしら?
あなたの聞いた話と違う?
ということは、まだ全容を把握していないのですか。
天狗の情報網をもってしても、ねぇ……。
そのときですか。誤魔化しましたね。
まぁ言い出したら聞かないお嬢様ですし、ひとしきり暴れれば満足するだろうと私もお供しましたわ。
本当に幻想郷から太陽がなくなっていたらですか。
何の問題もありませんわ。レミリアお嬢様やフランドールお嬢様はさぞお喜びになるでしょう。
お二人が喜ばれるなら、それは私にとっても喜ばしいことです。
まぁ結局そうはなりませんでしたけどね。外を見れば分かるとおりに。
はい。弾幕ごっこに負けて。博麗霊夢との。
魔理沙?そのときは見かけませんでしたわ。
やけに拘りますね。
今一何をお知りになりたいか見えませんが、そのときはそれでお仕舞いです。
お嬢様としてもその運命に不満はなかった様で。はい。
大人しくお屋敷にお戻りになられました。
むしろ大変だったのはそれからの方で……。
あら、美鈴。
どうしたの。門番が門を離れてはいけないでしょう。
侵入者?
へぇ、烏天狗が一匹……。
静止も聞かずに屋敷に侵入、ねぇ。
それはこんな顔かしら。
今更白を切っても遅いって。
私を騙し、あまつさえ紅魔館に侵入した罪。あなたの時間で払ってもらおうかしら。
それとも……おっと。
地震じゃないわよ。少し屋敷が震えただけ。お嬢様達の弾幕でね。
どうも、その異変のときレミリアお嬢様が勝手にお屋敷を出たのが気に入らなかったようね。
誰がって。フランドールお嬢様。レミリアお嬢様の妹君。
そのときからずっとご機嫌斜めで。ときどきこうして暴れるのよ。流石にこう頻繁だと頭が痛いわね。
レミリアお嬢様は?テーブルの角にぶつかってのびていらっしゃる。
まぁまぁ。
そちらは私が看ます。図書館は……ああ、それなら大丈夫そうね。
では美鈴はフランドールお嬢様を。
いや?後生だから勘弁?
まぁそう言うかなとは思ったけど。
困ったわね。
でしたら、こちらの方にお願いいたしましょうか。
何って。
幻想郷最速を誇る、あなたにですが。


4.チルノ  ――総天然色

ちょっと、そこの小汚いあんた。
あんよ。誤魔化そうとしたって無駄なんだから。
湖で妖精にあったらもう逃げられないの!
なによ。
信じなさいよ。
あんたボロボロじゃない。あたしがその気になったら一ひねりだからね!
大ガマみたいに湖に沈めてやるんだから。
え。
なに、四人に増えるとかありえないってどういうこと。意味わかんない。
異変。異変って何のこと。
ちょっと、分かるように言うなさいよ。
分かった。このあいだのアレね。
山の蛙が悪さしてとっても大変だったんだから!
ま、私がぜーんぶ解決して上げたけどね!
巫女?そんなの知らないわよ。
池の蛙を虐めるのはあたしの仕事なんだから。
山じゃないのかって。池の蛙も大変だったの!
バラバラ?
そうね。蛙を凍らせてこう、ばきってすると。そうじゃないって。
みんな言うことが違う?何が起きたのか分からない?
そんなの当たり前じゃん。
あんた、どうしてそんなに疲れてんの?
いきなり一刀両断とかかわせないって。いやもうそれはいいからさ。
分かんないことは考えない!
だって分かんないんだもの。
それよりも、もっと楽しいことしようよ。
ふつーにさ。
いやなの。
ふふん、そんなこと言ってももう遅いわ。
あんたは私が捕まえたんだから。蛙より面白そうだわ。
どうしてやろうかしら……って、ああ!動かないでよ!
あたしより速く飛ぶなんてずるいわ!
追いつけないじゃない!
ちょっとー!
待てー!


5.古明地さとり  ――暗闇に降りる第三の瞳

あら。
どうも、こんにちは。
そんなに驚かれなくてもいいでしょうに。
私も、用事があれば地底から出かけることぐらいします。
あなたもこちらの神社に用が?
頭空っぽの巫女はいないようだけど。
……なるほど、それで彼女から話を聞こうと。
あら、それは失礼しました。
心を読んでしまうのは癖のようなもので。
そのせいであまり私に近づく者もおりませんの。
取材するには楽かも知れない?メモを取るのに集中できるから?
それはそれでどうなの、と思いますが。
ええ、巫女はいません。
どこに行ったか、ですか……私にも分かりませんね、それは。
無駄足になりそうで困っていたところです。
予定が狂ったからと言って、妹のようにふらふら歩き回る性格でもありませんし。
いえ、大したことではないのですが。
少しお礼をと思いまして。せっかく珍しいお酒も用意したというのに。
お礼です。
地霊騒ぎのとき以来、なにかとうちのペットがお世話になっていますからね。
先日もお空が。
正確に、ですか?ええ……ええ、ちょうどそのくらいの時期です。
さすがに耳が速い……なるほど、そういうことですか。
申し訳ありませんが、詳しいことはなにも。
異変がどうのとは言ってませんでしたけどね。
ただ、地上に行ってとても楽しかったと。
はい。それだけを。
滅多にない喜び様でした。
心を読んでも一緒ですよ。分かりやすい子ですからね。
非常に楽しいことがあったと。それだけが真実なんでしょう。
あの子にとってはね。
あなたにとってはそれだけではたりないようですね。
頑張ってください、と言うことしか私にはできませんが。
いえいえ。それでは。
あら。
何かしら。今気付きました。
覚書き……のようですね。なるほど。
深い意味までは分かりませんが、何やら込み入っているようで。
ああ。はいはい。
これはあなたにお渡ししましょう。声に出さなくとも分かります。
見たいと。
知りたいと。
そう言ってますよ。
あなたの心の、深層が。


5.博麗霊夢    ――祝儀色のお目出度い巫女

……短い文字が乱暴に綴られている。
『明後日。正午。永遠亭。』


6.鈴仙・優曇華院・イナバ  ――古式ゆかしい月の兎

師匠。お客様です。
はい。新聞屋の。射命丸文です。
はい?
取り次ぐな……ですか?
いえ、それは構いませんが。珍しいですね。要件も聞かずに。
もしかして来ることが分かっていたとか。
冗談ですよ。
師匠ならそれくらいできてもおかしくないかなって。
あはは。
忙しそうですもんね。最近の師匠。
ともかく、そう伝えてきます。
伝えてきました。
ええ、あっさり帰っていきました。それ程大事な用じゃなかったみたいで。
事件を探すのも大変なんでしょうね。天狗も。
ここ最近はずっと平和ですし。
ええ特に。
姫様が部屋にこもりきりなのが少し心配なくらいですね。
ふふ。
分かってますよ。軽はずみに外に出られては困ります。
てゐは出歩き過ぎなんですよ。今日もどこに行ったのか。
それを言うなら、私はむしろ師匠の方が心配ですけど。
だって。
ちょっと根を詰めすぎじゃないですか?何をされてるのか知りませんけど……。
ああ、はい。聞きません。もちろん。
それは、約束したとおりに。
大丈夫ですよね。師匠のことですし。自己管理とか凄く得意そうな。
私も見習わないとなぁ。
口だけじゃ駄目?はい……その通りです……。
ああ、私もきのこの調合勉強しようかなぁ。
え?ですから、きのこです。
魔法の森の。
あの辺りによく生えてるんですよね。
最近よく行かれてますよね。師匠も。
その辺りに秘訣があるのかなと。え?
それくらいは、流石に言われなくっても分かりますよ。
里に降りたときとか。色んな話聞きますし。
寺子屋の先生みたいな物知りの人もいますし。結構話すんですよ、私。
最近見ないですけど。
ん?
今何か、変な音しませんでした?
ごとりって。何か動いたような。
鼠?いやですよ、そんな。
掃除はしっかりやってます。師匠?
顔色悪いですよ?
何だか急に。
やっぱりお疲れなんじゃありません?
休む。ええそれがいいと思います。
分かりました。お部屋には近づかないように。
兎達にも言っておきます。お休みなさいませ。
ふぅ。
もしかして鼠苦手なのかしら、師匠。


7.アリス・マーガトロイド  ――七色の人形

……屋敷の扉は固く閉ざされている。


8.霧雨魔理沙  ――葬儀色の人間魔法使い

おいおい。
いきなり大声出すとは失礼な奴だな。
呼ばれて出てきちゃいけないのかよ。
死んだ?死ぬのは亡霊だけだぜ。
ああ、白玉楼で花見がしたい。
まぁ入ってくれよ。押し掛けることは多いが妖怪がくるのは少ない。
いいのか。忙しい奴だな。
別に怖いことなんてないぜ。
ちょっと散らかってるがな。
ん、具合でも悪いのか。
珍しいな。お前がそんな顔するなんて。
おいおい。
あとずさらなくてもいいだろ。逃げたら追っかけるぜ?
アリス?さぁな。周りが思ってるほど仲良くはないんだ。私達は。
うそ。うそじゃないって。変な奴だなぁ。
もう行くのか。追わないぜ。
最近はとみに暖かくなってきたからなぁ。頭は大事にしろよ。
ああ、眠い。今日はもう寝るかな。
それじゃあな。
ん?
最近変わったこと?
別にないな。暇だぜ。


9.八雲紫 ――空に架かる境界の色

宇宙は音楽に満ちていると言ったのは誰だったかしら。
あなたはご存知?
こんばんは、八雲紫です。
ふふ。身構えずとも結構ですわ。
私はあなたとお話をしにきただけなのだから。
信じられない?
実はあなたを再起不能にしようと。
うそうそ。
あなたに本気で逃げられるのは少々面倒です。いくら私でも。
逆ですわ。
むしろ、助けてあげようかと。
随分お困りのようでしたから。
あらら。
ここぞとばかりに色々聞いてくるかと思えば。
私の親切って伝わりにくいのよね。なぜか。
玉虫の天敵は何か知っていて?
そう、鳥よ。
鮮やかに色を変える彼らの背は、敵の目を眩ますためのもの。
隙あらば取って食べようという、あなたのような妖怪から逃げるのに必死なのです。
眩ましているのは私だろう、と?
ふふ。
まぁそうなんだけどね。
ただし、それは大きな問題ではない。
鮮やかなる移り変わりに目を奪われたのはあなたが鳥であったため。
それだけです。
重ならない事象。ちぐはぐな印象。
それぞれに異なる色。
それはそれでとても綺麗なのだけれど。
全てを知りたいなら眺めているだけではだめ。
見失うよりも速く捕まえることです。丸ごと。一呑みにね。
その後は……さて、どうでしょう。
あなたのご希望は?
そう。うふふ。
それでは。
我が郷は、とりどりの色の中に。


10.文文。新聞最新号 ――1色刷り

……当たり障りのない記事ばかりが載せられている。
これにて終了です。
読んでいただきありがとうございました。
楽しんでいただければ幸いです!
ねこみみん
作品情報
作品集:
最新
投稿日時:
2009/05/09 23:55:11
更新日時:
2009/05/09 23:55:11
評価:
18/19
POINT:
71
Rate:
1.01
1. 6 名前が無い程度の能力 ■2009/05/10 04:51:05
何が何やら分からなくなって結局無難にまとめた訳か。
なるほど。この新聞記者は結構へたれですねw
2. 2 #15 ■2009/05/11 20:50:46

すいません。結局、どうなったんでしょう?
3. 4 三文字 ■2009/05/11 21:58:46
色々と考察するタイプのSSですかね?
う〜ん、もやもやばかりが残る……
こういうのは後から皆でワイワイと意見を言い合うのが楽しいんだと思います。
だから、この作品だけで見ると何とも言えません。というか、考察する暇がないというのが正直なところ……
そもそも異変とは何なのか?永遠亭に行った霊夢はどこへ?鈴仙が聞いた物音はなにか?アリスはどこに?
ここら辺が個人的に気になりましたね。
4. 2 名前が無い程度の能力 ■2009/05/15 09:42:07
よくわからなかったどすえ。
5. 2 パレット ■2009/05/18 00:59:13
うう、申し訳ないです。ちょっと考えてみたのですが、何があったのかよくわかりませんでした。
ただそれぞれが違っていてちぐはぐなんだというだけならちょっと面白みに欠けるかなと思うのですが、自分の読み取り力不足かもしれません。
6. 1 名前が無い程度の能力 ■2009/05/30 00:31:55
これからも頑張ってください
7. 6 神鋼 ■2009/06/04 18:33:48
ああなるほど、これはつまらない。だから楽しい。
8. 4 気の所為 ■2009/06/04 18:44:20
気がついたら文と視点が同化していました。文と同じように疑問を持ち、取材していく感覚を味わえました。人間なのに。
ただ自分は、結局結論が分かりませんでした。少し読み直してみる事とします。
紫の言い回しがつかみにくくて逆にそれっぽく感じました。
9. 4 有文 ■2009/06/07 23:31:05
なんとも事件の推移が分からないので……いや、多面的な情報から事件を推理しろ……あるいは、一つの物事なんて人から見ればまるで違う見え方なんだ的な作品であるとは思うのですが(違っていたらすみません。その場合は、読み解く力が全然なかった事を謝罪します)、少し引きが弱いのと、いまいち状況が分からないので、この点数で……
10. 7 佐藤厚志 ■2009/06/10 01:47:54
今回のコンペの作品は、何ていうか、ジャーナリズムの手法を使ったものが多いですね。
その中でもこの作品はピカイチの小説であったと思います。
キャラクターの語りが上手くてびっくりしました。初めて蜂の子を食べたときのように、衝撃でした。
11. 3 ふじむらりゅう ■2009/06/11 22:15:15
 ……え?
 いやわかんないよ!
 ヒントはあるんだろうし、いろいろ考えてみたけどやっぱりわかんないなあ……
12. 3 上泉 涼 ■2009/06/12 02:39:29
最後のほうに驚きの仕掛けでもあるのかなと思って読んでいましたが、特に何もなく「あれ?」と思ってしまいました。玉虫色なお話、ということでしょうか。
何か裏があるのかも知れませんが、私には分かりませんでした。
13. 2 moki ■2009/06/12 18:35:58
何度か読み返してみたがわからんです。もしや「玉虫色の決着」ってオチとか? はは、まさかね。あと、誤字っぽいの。
・正直が心情→信条
・洩矢の神威の前に→守矢
・文文。新聞→文々。新聞
14. 3 八重結界 ■2009/06/12 19:32:51
私には何が何だかわかりませんでした。玉虫色ということなのか。
15. 2 K.M ■2009/06/12 23:02:18
虚々実々。真相はいずこに?
16. 7 つくし ■2009/06/12 23:19:21
申し訳ありません、時間が差し迫っているため、採点のみにて、感想本文は後ほど改めて。
17. 7 時計屋 ■2009/06/12 23:25:54
 >宇宙は音楽に満ちていると言ったのは誰だったかしら。
 ピタゴラスの徒、だったかな。"てとらくとぅす”がどうとか。

 えーとお話は……矛盾が無い様に推理すればいいのでしょうか。
 ……どうしても怖い想像しか浮かんできませんでした。
 しかし、こういう話も実に好きです。良い短編でした。
18. フリーレス ハバネロ ■2009/06/12 23:29:30
わからん。
きになる。
19. 6 ぴぃ ■2009/06/12 23:48:24
あーうー。一時間考えましたが、結局分からないまま、解答時間終了を迎えてしまうようです。
魔理沙は本当は死んでいた、ということでしょうか。違うかな……どんな異変だったんだ。
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