風雨と疎雨の山家

作品集: 最新 投稿日時: 2009/11/21 23:04:22 更新日時: 2010/08/27 13:38:47 評価: 20/21 POINT: 127 Rate: 1.45
               
   

   


   小雨坊――
 
   小雨坊は、雨そぼふる夜(よ)、大みねかつらぎの山中に徘徊して
   斎料(ときりょう)をこふとなん。

                       ――――今昔百鬼拾遺・中之巻・霧
                                鳥山石燕/安永九年





「あんたと一緒にいると、すぐに雨が来るな」
「降りますねぇ、しかも怖いのが」

 仄暗い庵の中で、天狗と鬼とが杯を酌み交わす夕べ。
 茅葺きのあばら屋の中には二人しか居らず。敷かれた御座には山塊の如く様々な酒器が聳え立っている。猪口、徳利。伊吹の瓢。八手の蒔絵をあしらった漆塗りの銚子。
 荏胡麻の油で灯した明かりは頼りなく。この八畳間に漂い始めた暗影に、成す統べ無く身を任せている。
 二人の身分の差も、益々曖昧になり、それでいて張り詰めた空気が緩む事なく引き絞られていく。心地よい酒香混じりの沈黙。
 雨音が響く。
 茅が雨音を吸収しているが、どうやら少しずつ勢いを増しているようだ。風を孕みながら、遠雷を従えながら、纏まって、散らばって、まるで悼むように――

「ところでさぁ」

 伊吹萃香が一献呷って物語る。
 射命丸文は、萃香が「ところで」と言う物言いで本題を始める仕来たりがある事を理解出来る様にはなっていた。鬼の感情の機微は慣れれば随分と解りやすい。

「雨の日には、よく物が無くなるって話、知らないかい」
 そう切り出しましたか。随分と遠回りですね。鬼のくせに。
「――知らない事も無いですね」
「やっぱりそういう話があるのかい」

 文は辛めの般若湯で口を少し潤して話を継ぐ。どうにも面倒な事に巻き込まれそうな予感を感じながら。

「山で雨の日に物が無くなるのは小雨坊って奴の仕業ですよ」

 萃香が若干つまらなそうな顔をして首を傾げる。

「誰だいそりゃ。天狗か?小桜坊って天狗なら知ってるが」
「同業だとは思いたくありませんねぇ。こいつは雨の中、山の中彷徨き廻って自分の食い扶持を道行く人にせびる、という「だけ」の妖怪なんですよ。僧侶の格好をしてるらしいんですがね。向こうの世界の大峰山や葛城山で見た事があるという話を聞きましたよ」
「まるで物乞いだねぇ」
「卑しい妖怪ですよ」

 卑しい妖怪か……と呟きながら萃香は瓢から杯に透明な酒をとくとくと注いだ。周りが静かなので音が響いている。
雨足が益々強まってきている。文は屋根裏から雨が落ちてきた気がして首をすくめた。
 鬼は少し興味が失せたかのように気のない表情をした。何か別の事を考えている。

「それだけで妖怪になれるもんなのかい」
「ご存じかも知れませんが大峰は我らが大天狗の一人、菊丈坊の領地、同じく葛城は高天坊の領地ですから、本来天狗の傘下に入らない他の妖怪は駆逐されていた筈なんですよ」
「ところがその小雨坊って奴は天狗達の目を盗んで修験の山をずっと宛もなく彷徨い歩いてるわけかい」
「怪しいでしょう?怪しければ立派な妖怪ですよ。『妖怪になる』と言った方が正確かもしれませんが」
「そういうものかねぇ。ただの物乞いやはぐれ者も、見方が変わってしまえば妖怪かい」
「妖怪です。今でも山ではよく言われますよ。雨が降る山で物を無くしたら『小雨坊が取って行った』と思えってね」
「山ではよく物を無くしやすいってだけじゃないの。ましてや雨中の山行なんて視界が悪いし。帽子とか筆記具とか、山には色んな物が落ちてるもんだよ」
 そう、帽子や筆記具ぐらいなら、何も問題は無いのに。
「問題なのは」

「その『小雨坊』が幻想郷で縦横無尽に振る舞っているらしいと言うことです」
「そう言うことかい」

 萃香は合点がいったというような、推理小説の犯人だけ先に知ってしまったような、つまらない顔をして白い濁り酒を自分の盃に注いだ。鬼が何かを考えるときは目線が上がるらしい。簡素な庵にしては重厚な梁の骨組みがその瞳に映っている。
 文も庵の中を見渡した。案外広い。八畳間は有りそうな庵である。歴史があるのか建材はどれも燻されて黒光りしている。元々人間が住んでいたのか軽く生活臭が漂っている。部屋の隅に詰んであるのは箕だろうか。この部屋の住人は箕作りで生計を立てていたものか。鬼の案内で入ったはいいものの、勝手に入ってしまって良いものだったのだろうか。

「何が無くなったのさ」
「色々無くなっていますね。全て雨の日に」
「何か価値のあるものが無くなったのなら大問題だね」
「いいえ、寧ろそういう類の者が全く消えていないから不気味だと噂になっていたのですよ。まず、河童の工場から桐の箱が一つ消えたのが始まりですかね」
「箱……」
「四尺程の長さの、高さ一尺五寸、幅一尺五寸程の直方体の箱ですね。本来は計器類やら濾過装置やら細管なんかの実験装置を入れるための箱だったようですが」

 文は、拝見した消えた箱と全く同じ形状の箱を思い出していた。白木で出来た長細い形。防水加工として軽く黒い塗料を施した意匠。実験装置を入れると言うよりは棚として使う方がより相応しいと思われるような至って普通の箱だった。無駄に凝る河童にしては簡易で何の変哲もない箱である。
それゆえに取られるとも思わず、さりとて無くすほど小さくもないので、それは開け広げられた工場に無防備に放置してあったそうだ。

「そんなもの幾らでも変わりが作れるんじゃない?」
「ええ、別にその箱が無くなったってどうって事ないんです。ただ気味が悪いだけで。無くしたにしては大きすぎる。盗るにしては目的が解らない。そこから天狗達の間で小雨坊の話が出まして」
「流石に噂好きの天狗は昔っから変わらず下らないねぇ。で、他に何を無くしたの」

 若干気に障ったが抹茶酒を一気飲みして飲み込んだ。言い返しても詮無い事なのだ。

「色々無くなっていますよ。木の葉天狗の茶屋から、お客にただで配ってる紐付き飴が何本か無くなってることもありました」

 受付に竹筒を置いて、その中に百ほど入れてあったそうだ。紐を引けば、ざらめをまぶした赤黄緑の飴が付いている。それが一回は全部消えた。茶屋の主人も不思議だと思ったが取りあえず補充して放って置いたところ、何日かして全て戻ってきたのだそうだ。小雨坊が最も欲しがるであるであろう食べ物が何故戻ってきたのか。これも不思議で不気味なことではあった。

「ただで配ってるものなら悪戯で誰が取って行こうが解らないでしょう?」
「いえ、そもそも茶屋に訪れた人が取って行ったなら、誰かが見てるはずなんです」
「他には?」
「群生していた菊の花や百合の花が何本か消えていましたね」

 妖怪の山の北麓三合目付近に山百合の群生地があり、雨の中、その何本かが自然に根本から抜け、風に吹かれて飛んでいったという話を伝え聞いている。妖怪の山で花の妖精が興奮でもしたかと思われたが。妖怪の山のそんな所まで来て暴れるような妖精はやっぱりいないのだ。すわ異変の前兆かとも思われたが。花が時々消えるだけで全く何の反応も無し。たまに全く同じ様に花が消える他は何もないという事が余計薄気味悪いという。

「花は誰の所有物というわけでもあるまいし。他には?」
「小雨坊の物でもありませんよ。私が聞いた限りでは他には縁日のために用意されていたおはじきやら、ビー玉やらが何袋か。木地師をやってる山伏天狗が手慰みで作っていた竹とんぼやら、小天狗達の詰め所で埃を被ってたお手玉だとか折り紙とかですね」
「子供のおもちゃだねぇ、もう小雨坊の仕業にするのは無理があると思うんだけど」
「だから、そういう妖しい事に取りあえず名前を与えて、自分を納得させているだけなんでしょう。一度名付けられたら、そこから話は発展しないんですよ」
「だからかい」

 風に煽られた雨が吹き込んできて寒々とした空気が流れ込む。文はぴしゃりと乱暴に窓を閉じた、庵の中の世界が外に漏れる事がないように。

「これは天狗の中でも数人しか知らないことですがね」

 萃香はどうせ天狗の言うことだと勿体振った前置きに特に興味を示さず、伊吹瓢から自分の口に杏露酒を注いだ。文の手元の乾いた杯に勝手に梅酒を注ぐ。文はそれを飲み干して一息ついて言った。

「一人の子供の亡骸がどこかへ消えました。もし関連があるなら、これが箱より前の、一番最初の消失事件になります」

 雷が轟いて雨が自己主張を始める。文は何となく庵の中の違和感に気付きつつあるが、その正体が掴めずに苛立ち始めている。

「へぇ、そいつは大事だね」

 鬼が複雑な表情を浮かべている。光の具合で笑っているようにも哀しんでいるようにも見える。自分の感情を鬼の表情に投影しているだけかも知れないと、文は思う事にした。

「それはどういう事か、ちょっと興味があるかもね。詳しく話してみてよ」
「詳しく話せる事も無いんですけどね。千里眼の天狗が見付けたんですよ。山を分け入った八合目に托生谷という深い谷があるんですがね。そこの沢筋で女の子が倒れているのが見えたんですが、どうも死んでいるらしいと」
「どうしてかねぇ……」
「目立った外傷は見えなかったので、おそらく凍死だったのではという事です。新聞記者風に言えば低体温症と言うことになるんですかね。よく解らないですが」
「放っておくんじゃないよ」
「発見された時には既に手遅れだったのでしょう」
「いや、死んでいたとしても放っておいちゃ駄目でしょ」
「千里眼で見付けただけですからね。わざわざ危険な谷底まで行って骸を回収に行くような天狗はいないのです」

 文は自分自身では骸を見ていないので、いまいちこの話に気が入らないでいる。伝聞で手に入れた情報しかないという立場は、客観的な視線が必要な新聞記者としての文ならば喜ばしいと嘯けるのだろうが、これは自らのごく身近な所で起こっている事なのだ。
 また、色々この話に思う所が有る、というのも話しにくさに拍車をかけている。何故子供がそんな所にいたのかも疑問。そもそも何故人間の子供一人がこの幻想郷で単独行動していたのかという疑念もある。話に聞くところ、その少女は農民とも外界人とも人里の人々とも付かない格好で、色褪せた麻の小袖を着ていたようだという。
そんな不思議な少女が本当にこの幻想郷にいたのだろうか。
その少女は一体、どこから来たのだ。

「で、そうこうしている内にその子は消えたのかい」
「ええ、千里眼で一部始終を見ていた天狗が言うには、雨が非道くなってきた時に、谷を雨雲が降りていきましてね、雨雲が過ぎ去ったときには消えていたそうで。火車を始めとして死体を奪う妖怪自体はは珍しくないんですけどね。そんな面倒な事する妖怪は、まずいません」
「それも小雨坊て奴の仕業にされてんのかい。体の良い濡れ衣だねぇ。便利な妖怪だ」
「犬走なんかその眼で見たそうですからね、本気で『小雨坊』を信じてる風でしたよ。そうなるともう軽い思考停止状態ですね。この件について考えることを止めてしまうんですよ」
「雨の中、様々な物を奪っていく妖怪『小雨坊』か……」

 そんなものはいやしないのに。

「やっぱりあんたに話を聞いて良かったよ。それで全て納得がいった」
「納得がいった?そうですか。それは何よりです」
「あぁ、大した騒ぎにならずに済んでいる理由がね、合点がいったんだよ。みんなその『小雨坊』って奴のお陰だったわけだ」

「全部私がやったことだというのに」

「そうですか」
「あれ?案外驚かないんだねぇ」

 他の天狗ならいざ知らず、私は貴方の事を知ってますからね。「そう」と目の前の鬼が笑う。
そうなのだ、薄々感じていたが萃香がやっているとしたら、辻褄が合ってしまう。
 雨が降る日に物が無くなると言うのも、目の前の小鬼の能力が『雨の日の方が都合と調子が良かった』という、ただそれだけのことなのだ。

「あんな深い谷底から霧状になって亡骸を運ぶのは骨が折れたでしょう」
「中々ね」

 しかし、どうしても解らないのはその意図、一体何を考えて、こんな訳の解らないことをしているのか。萃香を見ると平然と瓢から自分の口に酒を注ぎ込んでいる。
ひとしきり飲み干したふりをした後、射命丸を見て、また笑った。

「ああ、分からなかったのかい。案外鈍いんだねぇ。……まぁ、これ見たら分かるさ」

 鬼の右腕が少しずつ霧がかり、さらさらと立ち上り、梁の上に鎮座していた「それ」
を掴み上げ、ゆっくりと降ろしてきた。軽い寒気がする。
 
 ごとり

 そこに件の河童の箱があった。桐製の、黒く設えられた、手頃な大きさのハコ。

「開けてみたらいいじゃない」

 文も、もう何となく把握してしまった。本当のことが分かっても結局虚しいだけ。そう言うことはよくあることなのだろうか。 けれど、この箱を開けなければいけない。
 確認しなければいけない。おそらく、この鬼は確認させるためにわざわざ呼んだのだ。

 がたりと蓋を開ける。

 箱の中には綺麗な娘が入っていた。

少女の周りにおはじきが、ビー玉が、お手玉が、竹とんぼが、折り鶴が。菊の花が、山百合の花が、隙間を埋めるようにぴったり入っていた。少女は小さな手を胸の前で合わせて眠りについている。
 
「急ごしらえの『柩』なんだよ。それは」

「柩の中に何を入れるかなんて、分からなくてさ」

「はぁ……了解しましたよ」

 少女は凍ってしまったように安らかに眠っている。いや、本当に凍ってしまったのだったか。麻の小袖に広袖半纏を引っ掛けただけの軽装では、夜の山はたとえ一日たりとも、越すことを許さなかっただろう。
……独りで死んでいく子は、最期に一体何を思ったのだろう。

「了解ついでにさ、この子の弔い、手伝って欲しいんだよ。だからあんたをわざわざここに呼んだのさ。あの紫はこういう事に全く興味が無いしね。紐付き飴くらいしかお礼にあげられる物無いけど。棺に入れるのは止めにした奴。頼まれてくれる?」
「手伝い?」
「どこに柩を埋めれるかとかそんなことさ。私も山も互いに相手に忘れられてるのさ。そもそも葬式は人手がいるもんだ。死者を弔う生者の務めは、少しでも参加者が多い方が良いさね」

 やっぱり私を呼んだのは、面倒事に私を付き合わせるためだったじゃないですか。
 まぁ、いつもの事ではあるのですが。

「お節介ですよね、貴方は。わざわざ亡骸引き上げて、丁寧に柩こさえて」
「お節介なんかじゃないさ。独りで死んだ子を放っとくなんてさ。その子が泣くだろ」
「泣きませんよ」
「泣くさ」

 弔いは生者のための物。死者は弔われたことを知る術が無いのだから、それは道理。
 死の悲しみを受けて傷付いた生者を、無理矢理納得させる為だけの儀式。
 しかし死者が死者として存在するこの地では、幻想郷では、或いは――

 萃香がそんな戯言を垂れ流しながら饒舌に管を巻く。この鬼にしては深酔いしつつあるのかもしれない。

「泣かないはずがないのさ。寂しさを哀しんで、少し位空から涙を流してくれたって、それに気付いてやる奴が一人でもいりゃ、その子にとってさいわいなのさ」

 ずっと降り続けていた投影の雨が、若干大人しくなった。自分が話題にされていることに気付いたのだろうか。
 ぽつぽつぽつ、庵を構成する草木達の呼吸と、雨音が同調する。

「ここはさ、その娘の家なんだよ」

 ふっと灯火が消えた。きっと、ただの風だろう。

 文は天狗火を行灯に灯して、すぐに景色を取り戻した。
 さっきまでと何ら変わらない殺風景な部屋。鬼も平然と黒酒を盃に注いでいる。
 酔いどれの物語りは要領を得ない。

「あの娘はどうやらはぐれ者だったようだね。どんな場所にもいるのさ、はぐれ者は」

 萃香は一気に酒を呷って、一息ついた。

「山の民っていうのかね。この家の様子を見ると。この幻想郷が結界に閉ざされる前から、山で自分達の暮らしを貫いてきたんだろうさ。箕を作ったりしてさ」
「それが何らかの原因で子供だけになってしまって?」
「里に下りてくれば良かったんだよ」
「里に下りてこようと、したんじゃないですかね。一人はやっぱり淋しいですから」

 貴方がこの娘をそんなに気にするのは、貴方が「はぐれ鬼」だからではないですか。そう喉元まで出かかった言葉を、無理矢理冷や酒で飲み込んだ。もうそろそろ、夜が明ける。小雨坊もしばらくしたら天狗達の口に上ることは無くなるだろう。当然記事で触れられることもない。
 飲み込んだ言葉の代わりに文は静寂を振るわせて呟く。

「貴方のやってることはお節介なんだと思いますけど、手伝いますよ、私は貴方のそういう考え方、好きですよ」

 萃香はくすっと笑って文の顔を見た。

「でしょう? 文ならそう言ってくれる様な気がしてたよ。文も『はぐれ者』だからさ」

 雨が止んで、来迎の光が地平線の彼方から溢れてきた。そのまま朽ちていくはずの自分が、丁重に弔われると知って、この子の心も、少しは晴れたのだろうか。
どうか山家は「さんか」と読んで下さい
「風雨」と「疎雨」合わせて風葬。ちゃんと弔われず、風に晒されたまま消えて行く子供達の魂は、一体何処へ行くのでしょうね。


平成二十二年睦月二十四日追記

お読み下さった方、評価下さった方、誠に有り難うございます。
今回は短く纏まった掌編となりましたが、この話の意を汲んでくれる方が多く、
望外の評価まで頂き、書き手として、これほど嬉しいことは有りません。
遅ればせながら、感想をじっくりと噛み締めながら、コメ返しをばさせて頂きます。

>神鋼様
どこか救いの有る話にしたがったので、後味だけは悪くならないように気を付けました

>nns様
満点有り難うございます。「温もり」を感じていただければ幸いです。

>バーボン様
特に異変が起こるわけでも無く起伏の少ない話なので、
退屈だけはさせないように表現や構成に悩んだ甲斐が有りました。

>藤木寸流様
前半と後半を書いた時期に間が空いてしまったのが恐らく密度差の原因だと思います。お恥ずかしい。
感情表現については読んで下さる方に委ねたい部分も有ったので抑えめにしました。
それが功を奏した様で何よりです。死者と生者に必要なのは「よりどころ」だと私は思っております。

>パレット様
構成を褒めて頂き嬉しい限り。その台詞は必ず萃香に言って欲しいと思った、出発点の台詞でも有ります。

>白錨様
私の中ではどうしても鬼は「心優しい」モノ達なのです。

>名前が無い程度の能力様
自分としても「挑戦」だったので不安が有ったのですが、楽しんで頂けて何よりです。

>椒良徳様
少し伏線の張り方に工夫が足りませんでしたね。文章を褒めて頂けるのが書き手にとって何より嬉しいことです。

>リコーダー様
どうやら何本か返さずに取っていたようです。紐付き飴。私は妖怪同士の遣り取りは本来「怖い」ものだと
思っているので、表現したかったものを感じて頂けたようで何よりです。幕引きの盛り上げ方は今後の課題ですね。

>詩所様
忘れられたモノにも必要とする人が現れることを、切に信じたいものです。

>ホイケヌ様
文字化けは残念ですが、どうやら楽しんで読んで頂けたようでその評価を賜り、感謝してもし切れません。

>deso様
人の生き死にや死者送りを表現する為に必要な「空気」を保つため、小道具には特に気を遣いました。
酒も弔いの場には欠かせないものです。

>やぶH様
再読に足るという評価を頂けるのは書き手にとってかなり嬉しいことです。萃香の「優しさ」が伝われば幸いです。

>八重結界様
死んだ後にも「何か」が生きた者の中に残っていてほしいものです。

>2号様
救われると「思える」事が何よりも死者の国に行けないモノ達には大切なのだと思います。

>774様
萃香は幻想郷でも一番「回りくどい」事を好んですると思います。得体の知れない妖怪同士の書き分けというのは
工夫のし甲斐があるものの、矢張り難しいですねぇ。

>零四季様
鬼は数多の妖怪達の中でも特別な存在なのだと思います。幻想郷でも。

>時計屋様
東方で怪談を書いてみたいというのがそもそもの切っ掛けでも有るので、目標に近づける気がして大変嬉しい感想です。
「さんか」には幾つか意味が有ったりしますが、一番の意味はサンカ(山窩)という流浪の山の民ですね。この娘の様な。

>如月日向様
萃香が里以外で暮らす子供達の様子を見守る描写が作品中で出来なかったのがちょっと失敗でした。→弔う理由が弱い。
描写でどこか躓くと台無しになりかねない話なので「自然に、自然に……」と念じながら書きました。
……誤字は何度見直しても無くならない物ですねぇ。戒めの為にこのままにしておきます。

>木村圭様
粋に真っ直ぐに生きる事こそが彼女達の生きる喜びや楽しみの一つではないかと。

このコメ返しの最後にいくつか。
このような場を用意して頂いた主催者様、本当に有り難うございました。次回も参加させて頂きたいと思います。必ず。
読んで頂いた皆様にも改めて、有り難うございました。今現在、今回のこんぺの結果を作品を書く原動力にして、また、何か楽しんで貰えるような作品を書いている、まさに途中です。今年は創想話本編の方にも投稿するのが目標なので、
きっと機会が有りましたら、創想話でお会い出来ると思います。それではまた、その時まで。
どうも有り難うございました。

睦月二十七日、HTMLのタグの練習も兼ねて、画像と画像の記述を追記。参考文献・画図百鬼夜行全画集です。
方暗綵火
作品情報
作品集:
最新
投稿日時:
2009/11/21 23:04:22
更新日時:
2010/08/27 13:38:47
評価:
20/21
POINT:
127
Rate:
1.45
1. 6 神鋼 ■2009/12/17 18:55:23
死を扱ったうえに割と暗い内容なのに、不思議と後味は悪くなくしんみりとさせていただきました。
2. 10 nns ■2009/12/21 23:55:49
悲しいけど暖かい
3. 8 バーボン ■2009/12/26 14:11:45
なんとなく「ああ、渋いなぁ……」と考えていただけだったのを、あとがきで理解出来た時の面白さと言ったら。
大きく話が動く事は無かったですけど、退屈せずに読めたのは文章の作りが上手いからでしょうか。なんとなく萃香が絡んでるんだろうなーとは思いましたが。
面白かったし、個人的には凄く好きな話でした。
4. 8 藤木寸流 ■2010/01/04 02:43:17
 最初と最後で、文章の硬さ、密度が違う。後半は文章が慣れた感。冒頭だけ硬かったかな。でも細部の描写は緻密。
 個人的に好きな題材です。それでいて過度に感情を持ち上げることもせず、ただ起こったことを静かに描写しているところが好きです。少女の遺体が無くなった、というところで全てが解ってしまって、悲しいような、寂しいような、複雑な気持ちになりました。そして萃香が真相を語り終えて、全てのことについて納得が得られたときには、清々しい気持ちにさえなりました。
 棺があれば、手を合わせることもできますから。
5. 3 パレット ■2010/01/10 05:22:21
 上手い。よく組み立てられてる。
 萃香の行動の理由を「文も『はぐれ者』だからさ」で結ぶ辺りがすごく鮮やかでした。
6. 3 白錨 ■2010/01/10 11:06:54
こういう地味な心遣いって私は好きです。鬼の義理堅さ。人情深さが表れていました。
7. 8 名前が無い程度の能力 ■2010/01/10 19:38:19
少し不気味で始まり、渋く終わるお話。
こういう、ドライな雰囲気ベースの感傷的な話が好きです。
8. 6 椒良徳 ■2010/01/11 19:34:35
上手にまとまった短編なのですが、小雨坊の正体が半ばくらいから読めてしまうのが何とも残念です。
余りに唐突な結末も困るのですが、もう少し何と言うかあっといわせるような工夫か何かが欲しい所です。
とはいえ、文章は上手で人並み以上ということで、この点数を入れさせて頂きます。
9. 6 リコーダー ■2010/01/12 23:05:42
あれ、紐つき飴って返したんじゃあ。
腹の探り合い。格好いいですねえ。表情のくだりとか少しゾクゾクしました。
萃香が一方的に秘密を明かして終わりという幕引きには若干の物足りなさを感じましたが、贅沢は言えな。
10. 5 詩所 ■2010/01/13 22:19:57
 雨の日に置き忘れた傘も誰かが丁重に使ってくれているのでしょうかね。
11. 8 ホイセケヌ ■2010/01/13 23:42:25
ヒス、ホユZ升チヲイサラ网ヌ、マ、「、熙゙、ケ、ャ。「、キ、遉テ、ム、ハ、ォ、鴉y、キ、、拮ラヨ、ャカ爨ケ、ョ、壥、ャ、キ、゙、ケ。」、筅テ、ネヒ、ホニスメラ、ハgユZ、ヌ、マ、、、ア、ハ、ォ、テ、ソ、ホ、ォ。」
、タ、ア、ノ。「イサヒシラh、ハ、筅ホ、ヌ。「、ウ、ホ慰ソ爨キ、、ムヤ、、サリ、キ、ャ。「モ熙ホヨミ。「、ノ、ウ、ォセo処クミ、ャニッ、、セA、ア、ヨミ、ヌタR、齊レ、イ、鬢、ムケヨ、ソ、チ、ホヤ彫、筅熙ソ、ニ、、ホ、ヒメサメロルI、テ、ニ、、、、ホ、マハツ携。」ヤ彫ヒネ、゙z、゚、オ、ィ、ケ、、ミ。「ヤ彫キコマ、、、ホヨミ、ヒ、゙、、ヌラヤキヨ、筅ス、ウ、ヒ、、、、ォ、ホ、隍ヲ、ハクミメ勁ヒ鼈、、ウ、ネ、ャウタエ、ソ。」
モ、ュ、ャ殪、、ケQ、ハ、ホ、ヒコホケハ、ォ巳ュ、、ウ、ネ、ホ、ハ、、ヤ彫ヌ、キ、ソ。」
12. 7 deso ■2010/01/14 00:08:18
落ち着いていて、実に良い雰囲気です。
数々の種類のお酒もまた、弔いの一つの形なのかなあ、なんて思ったり。
13. 9 やぶH ■2010/01/15 01:00:41
よい! 湿った雰囲気を、事件の真相がぐっと引き締めています。
萃香の優しさが伝わってくる良作でした。もう一回読んでこよう。
14. 5 八重結界 ■2010/01/15 16:33:05
はぐれ者だって、三人集まれば立派な仲間だと思う今日この頃でした。たとえ一人が死んでいたとしても。
15. 6 2号 ■2010/01/15 18:52:44
子供が好きそうなものが無くなるなーと思ったら、棺でしたか。
確かに物好きなのかもしれませんが、弔うことで魂が救われそうな気がしますね。
16. 6 774 ■2010/01/15 20:54:54
鬼にしては回りくどいなぁとか思ったりもしましたが萃夢想の時からそんな感じでしたっけ。なんとなーく漂う得体の知れなさが良い感じでした。
所々、どっちがしゃべってるのか分かりづらいところがあったのが気になりました。口調と内容で分かるんですが、ちょっと止まってしまう感じ。
17. 7 零四季 ■2010/01/15 21:57:22
優しい鬼もいたもんだ。でも鬼が優しくないなんて誰も言ってないですよね。特に萃香のようなはぐれ者は……。
長年生きた妖怪の、妖怪でない側面を見れた気がして面白かったです。
18. 7 時計屋 ■2010/01/15 23:02:34
 雨の中の小屋、という舞台設定がいいですね。
 どこかおどろおどろしく、そしてどこか物悲しい。
 枯淡な文章も相まって、秀逸な怪談になっていると思います。

 「さんか」は「賛歌」にかけてるのでしょうか?
 ちなみに私は「山家」は「やまが」って読んでしまいました。
 「ここらあたりは山家ゆえ、紅葉のあるのに雪が降る」
 って台詞がなんか頭に残ってて……。
19. 4 如月日向 ■2010/01/15 23:14:59
 萃香の行動も幻想郷にとっては必要なのでしょうね。でも子供を弔う理由が少し弱かった気がします。

〜この作品の好きなところ〜
 お酒を飲みながら語る描写がとても自然でした。

〜誤字かな、違ったらごめんなさい〜
妖怪自体はは珍しくない
20. 5 木村圭 ■2010/01/15 23:15:21
粋だなあ。
萃香はもちろんだけど、嫌な顔を隠そうともせず最後まで付き合う文も。
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