坂道発進

作品集: 最新 投稿日時: 2009/11/21 23:53:42 更新日時: 2009/11/21 23:53:42 評価: 21/21 POINT: 121 Rate: 1.33
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 薄暗い森の中をナズーリンは歩いている。特に目的はない。探し物もないので、愛用のダウジングロッドもまとめて肩にかついでしまっている。まったくの自由時間。最近ではあまりないことだったので、なにをして良いかわからずに、とにかくふらふらと歩き出したら、いつの間にか森に入ってしまっていた。
 小ネズミたちも思い思いに散っていった。ゆえに、珍しく単独行動である。

 その愛らしい耳には、自分の足が湿り気を多分に含んだ落ち葉のじゅうたんを踏みしめる音しか届かない。風もなく、鳥や虫たちの鳴き声もしない。森は静寂に包まれている。見上げれば、生い茂った木々の枝葉を透かして、どんよりとした厚い雲が見える。いつ降り出してもおかしくないような天気。

 さて、なぜこんなことになったかといえば、今朝の出来事が原因だった。
 いつもの通り命蓮寺で家事を手伝い、ひと段落ついた頃。主人である寅丸星に、今日は雨が降りそうで人もほとんど訪れないだろう、だから散歩でもしてきてはどうか、探し物ではなしに幻想郷を見て回るのも良いだろう、と言われたのだ。
 別に人が来ないなら来ないで、やることはいろいろある。例えば掃除。命蓮寺は広い。全部を掃除するのにはかなりの時間がかかる。こんなときに掃除を一気に進めておけば楽だろう、などと思ったのだが、しかし、星の口調がやけにそっけなく冷たい調子に感じられて、意見をしようとして開きかけた口を、閉じてしまった。かろうじて、はい、とだけ答えた。星は何も言わずにそのまま部屋を出て行ってしまった。どうしていいかわからないまま、寺を後にした。

 あれはなんだったんだろう。言っていることは筋が通っているがゆえに、あの口調と不釣合いだった。そんなことがナズーリンの胸に居座り続け、気持ちを落ち着かせなくしていた。

「……ま、いいか。深く考えるのはやめよう。雨が降ってきたら帰ろう」

 独り言をつぶやいて、歩み続ける。
 そうしてさらに歩みを進めていると、静寂を破って、かすかな音が聞こえた。ナズーリンは耳を澄ます。気のせいではない。確かに聞こえる。自分以外になにかいる?

 聴覚に神経を集中しつつ、そちらに歩を進める。近づくにつれ、音ははっきりと聞こえてきた。落ち葉を踏みしめて歩く音。その軽さからして、ナズーリンより更に軽いだろう。妖精か、動物の子供か。考えながら更に近づく。そして木々の向こうに見えたのは、

「子供……?」

 人間の子供だった。歳はまだ十にわずかに満たないくらいか。首を動かしてしきりに周囲をうかがいながら歩いている。その表情には怯えが見て取れる。
 まだ夜ではないとは言え、この森は人間の子供にとって、けして安全とは言えないだろう。命蓮寺の者としては、保護したほうが良いのだろうか。しかし自分の格好をかんがみると、この場で出て行ったら不要に怯えさせてしまうだけではないのか。

 ナズーリンが木の陰で考え込んでいる間にも、子供はどんどんと森の奥へと歩いていく。怯えていながらも、なにかしらの目的があるのか。迷っているだけではなさそうだ。
 この場合、姿を見せずにひっそりと後をつけ、見守るのが良いだろうか。多少悪趣味な気もするが、このまま放っておいてどこぞの妖怪にでも食べられてしまうのも、後味がわるい。よし、この線で行こう。子供を追いかけようとして歩き出したその時。
 完全なる不注意だった。担いだダウジングロッドの先が枝に引っかかり、激しい葉擦れの音が周囲に響いた。しまった、と思ったそのときにはすでに、子供が振り向いて、ナズーリンの姿をその視界に捉えていた。


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 ひっ、という短い悲鳴と共に、駆け出そうとする子供。しかし、慌てすぎて、走り出してすぐ、木の根に足を引っ掛けて転んでしまった。
 余りに急な出来事に、さすがのナズーリンも一瞬頭が真っ白になった。しかし、必死に這って逃げようとする子供を見て、自分がどうにかしなければいけない、とすぐに気を取り直す。
 こういった場合、どうしたら良いのか。やはり、まずは言語での意思疎通を図るべきか。何を言っていいか良く解らないが、とにかく話しかける。

「待ってくれ。私は君に危害を加えようとしているわけではない。落ち着いてくれないか。私は、命蓮寺のナズーリンという者だ。命蓮寺は知っているだろう?半年ほど前にできた寺だ。あそこで手伝いをしているんだ。君の後をつけるようなまねをして済まなかった。危険な妖怪に襲われないかどうか心配だったんだ。重ねて言うが危害を加えるつもりはない。このとおり」

 語りかけながら、少しずつ歩み寄っていく。武器にも見えてしまうダウジングロッドは、足元に置いた。子供は逃げようとするのは止めたものの、まだ怯えた目でこちらを見ている。後は何が足りない? そうか、笑顔か。そして、目線だ。ナズーリンは笑顔を作り、しゃがんで目線を揃えると、ゆっくりと左手を差し出した。
「いつまでも座り込んでいると服が汚れてしまう。ほら、掴まるんだ」

 子供は恐る恐るではあるが、差し出された手を掴む。ナズーリンは軽々とその体を引き上げて立たせると、背中に付いた落ち葉や泥をはたいて取ってあげた。
「ほら、これで大丈夫だ」
「あ、ありがとう……」
 か細い声でそう言って、うつむく子供。髪が短いのと、男の子みたいな服装で遠目では判別がつかなかったのだが、近くで見れば、わりと繊細な顔立ちをした女の子だった。まだ怯えが残っているのか。目線をなかなか合わせようとはしない。

「ところで、君はどうしてここにいたんだ。子供一人では危ない場所だ。良ければ理由を聞かせてくれないか。わたしに手伝えることであれば力になろう」
「本当……?」
「ああ、本当だ」
 頷いてみせる。

 少女は少しずつ、語り始めた。
「……おかあさんの、指輪を埋めてしまったの。内緒で。でも、やっぱり、帰さなきゃ、って思って。だから、探しに来たの」
「なぜ埋めてしまったんだい」
「おかあさんが、知らない男の人から、指輪をもらうところを見ちゃったの。おとうさんはお仕事に出てていなくて。わたしはなんだかその指輪がきもちわるくて、捨ててしまえば、おかあさんとおとうさんがまた仲良くなるかな、って思って。だから埋めたの」

 意外な話が少女の口から飛び出してきた。少し面食らったが、もう少し話を整理したほうが良いだろう。
「君のおとうさんとおかあさんは仲が悪いのかい」
「べつにそんなに仲がわるいわけじゃないけど……すこし前にけんかしたの。それからあんまりおたがいに話してなくて……」

 つまり、両親の仲が悪く、母親が浮気しているのではないかと疑っているわけだ。たしかにその状況では、そう思っても仕方がないかもしれない。だが、まだ決め付けてはいけない、とも思う。
「それで埋めたのに、どうしてまた掘り出す気に?」
「きょう、おかあさんが指輪がないって探しはじめたの。ばれたら怒られるから、こっそり戻しておこうと思って……」

 大体の事情は掴めた。さてここからどうするか。ここで指輪を掘り返して見つからずに戻せたとしても、事態は解決しない。根本的に解決するには――やはり対話か。話さなければ、始まらない。
「君は、おかあさんに、きちんと聞いたのかい? その男の人は誰なのか、その指輪がなんなのか」
 少女は首を左右に振る。
「そんなの、怖くて聞けないよ……」

 確かにその通りだ。もしかしたら家庭崩壊の兆しかもしれないのだから。でも。
「でも、聞かなければ、指輪を戻したところで何も解決しないんじゃないか。きちんと聞かなければ、君の心の平穏は得られない」
 そう言ってから、唇を固く結んでうつむいている少女を見て、慌てて付け足す。
「案外大したことないかもしれない。 ただ落ちていたのを拾ったとかさ」
「そうかな……そんなことなら、良いんだけど」
「そんなものだよ」

 意図的に明るい口調で言うと、ナズーリンは勢いをつけて立ち上がった。
「さ、とにかく君の母親の指輪を探しにいこうじゃないか。早くしないと日も暮れるし雨も降りだす」
「う、うん……」
 置きっぱなしだったダウジングロッドを拾い上げると、少女に手を差し出した。今度は、素直に手をつないでくれた。

「じゃあ行こうか。これでも探し物は得意なんだ」


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 少女によると、森の中を通る小川沿いに埋めたらしい。だが、川がどこかわからなくなってしまい、さ迷っていたようだ。ナズーリンはこの辺りには余り詳しくない。上空なら何度も通っていたが、小川となると木々に埋もれて見落としていた可能性がある。記憶を探ってみるが、やはり覚えがない。だが、こういうときこそナズーリンの能力が役に立つ。小ネズミたちはいないが、自分だけでもなんとかなるだろう。

「じゃあ、まずは川まで出よう」
 そう言うとナズーリンはダウジングロッドを構え、足を少し開き、体の力を抜く。目を閉じ、集中する。地中の水の流れを感じ取ろうとする。
「あ……」
 少女が思わず声を上げる。ロッドの先端がぴくりと動いたのだ。そして、それはとある方向を指し示した。

「よし。じゃあ、行こうか」
 ナズーリンは神経を集中させたまま、歩き出す。少女も興味深そうにナズーリンの手元を見つめながらついてくる。
 時折方向を変えながら、木々の間を順調に進んでいく。そのうちに、雨が降り出してきた。まだ糸のような細雨だが、ひどくなる前にけりをつけたい。そう思った時、なにかの気配を感じた気がして、勢いよく振り返った。が、誰もいない。
 「どうしたの?」
 「いや、なんでもない」
 少女に怪訝な顔をされてしまったので、笑ってごまかした。気配ももう感じられない。気のせい、ということにしておこう。

 さらに数分経った頃。ロッドが強く反応した。もうすぐだ。少し早足になって、直進すると、やがて少し開けた空間が前方に見えた。水の流れる音も、ナズーリンの敏感な耳は捉えた。
 木々の間を抜け、川に出る。幅はナズーリンが両腕を広げた程度、深さはくるぶし程度。そんなちっぽけな川が蛇行し、木々の間をぬっている。

「さて、どの辺りに埋めたか覚えているかい」
「ええと……」
 少女は首を左右にしきりに振りながら、考えている。
「ここじゃなくて……もっと広いところがあったの。河原が広場みたいになっているところ。そこの大きい木の下」
「なるほどね。上流か下流かは……わからないか」
 申し訳なさそうにして少女は答える。
「うん……ごめんなさい」
「いや、大丈夫だ」

 ナズーリンはそう答えると、首にかけていたペンデュラムを外し、左手に持った。今度は指輪だ。物が小さい。さっきよりさらに神経を集中する。すると、かすかに先端が揺れだした。その動きを確認して、上流へと歩き出す。
「行こう、雨が酷くなる前に見つけよう」
 普段の様子は知らないが、水かさはずいぶんと高くなっているようだ。山では既に降っているのだろう。流れも速い。

 川に沿って進む――と、思いのほか早く、少女の言う「広場」にたどり着いた。広場の周囲はもちろん木で囲まれているのだが、そのうちの一本だけ、他より一回り幹が太い。これが少女の言っていた木だろう。確認すると、ペンデュラムもその木の方向を指し示している。少女はその木に駆け寄ると、根元を彫り始めた。手が汚れることも気にせずに。ナズーリンも隣にしゃがみこんで手伝うことにした。手は川で洗えばいい。さいわい、土は雨で湿っていて掘りやすい。ナズーリンは土を両手ですくい取りながら、話しかける。

「見つけたらすぐ里に送り返してあげるから、そうしたらちゃんと母親に事情を聞くんだよ」
「うん……まだちょっと怖いけど」
「聞いてすっきりするのと、聞かずにずっと悩むのと」
「うん」
「私だったら前者を選ぶ」
 ナズーリンは少女の目を見つめて言った。少女も、見つめ返してきた。
「そうだね……うん、そうする」

 決意を決めた少女の表情に、思わず頬が緩んでいたナズーリンだが、自分のことに考えが至り、表情を引き締める。そうだ、なぜ今朝その場で聞き返せなかったのだろう。自分がさきほど言ったことと矛盾しているではないか。少女を無事送り届けたら、ご主人様とちゃんと話そう。ナズーリンもまた、決意して、土を掘る作業に戻る。

「……あ」
 少女が声を上げた。恐る恐る持ち上げた手には、土のこびりついた小さな指輪が掴まれていた。
「やったね」
「……うん!」
 満面の笑みを浮かべる少女。ナズーリンもつられて笑う。
「泥だけ落とそう。こっちに来て。ああ、指輪を川に近づけてはいけない。そこで立ってて」
 ナズーリンは少女を川の近くまで呼ぶと、手で水をすくって、少女の持つ指輪へとかけてあげた。
「ほら、これでいい」

 土が落ちてきれいになった指輪は、薄暗さの中でも輝きを放っていた。銀か。宝石などは付いていないものの、よく見れば控えめな装飾が施されており、それなりに質の良いものであることが推測できる。里の人間が持つものにしては、少し珍しいかもしれない。ここ幻想郷では貴金属自体が珍しいものだからだ。
 さて、これが一体なにを意味するのか。それは彼女が母親にたずねてみないとわからない。
「では帰ろう。里まで送っていくよ。この雨だしね、飛んでいこう」

 雨はいつの間にか太さと本数を増していた。ナズーリンも少女も、いつの間にか全身が濡れていた。髪の先端から雫が落ちる。
「空飛べるの?」
「ああ。君を抱えて飛ぶなんて造作もないことさ。里まで一直線だ」
「すごい!」
 少女はまっすぐな目で見つめてくる。ナズーリンは、普段それほどほめられ慣れてはいないので、なんだか恥ずかしくなってきた。頬の辺りが辺りの冷気にも負けず、熱を持つのが感じられる。
「さ、さあ早く行こうか」

 そんなことをしていたからかもしれない。
 接近する何者かの姿に気がつかなかったのは。
 ナズーリンが少女に近づこうとした瞬間、ものすごい速度で何者かが二人の間に飛び込んできて、空へと飛んでいった。
 まったく反応できなかった。
「指輪が……!」
 少女の悲鳴で我に返る。
 急いで空を仰ぐと、そこには悠然とたたずむ、黒い翼を持った少女の姿があった。


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「大変仲のよろしいことで。ほほえましい光景でしたよ」
「おまえは……天狗か」
 空中にたたずむ少女は、笑みを一時も崩さずに答えた。
「申し遅れました、私は射命丸文。鴉天狗のしがない新聞記者です。命蓮寺建立の際にも取材で伺ったのですが、覚えていらっしゃいませんか? ナズーリンさん」

 鴉天狗。その言葉にナズーリンは戦慄する。天狗といえば妖怪の山の一大勢力だ。持っている力もナズーリンとは比べ物にならないほど強大だろう。彼女の周囲はどういう仕組みか風が渦巻いていて、純白のブラウスはまったく濡れていない。相当な使い手だろうと想像できる。まともにやりあってどうこうできる相手ではない。普段だったら逃げ出していてもおかしくない状況だ。だが、背後に怯えた人間の少女がいて、その指輪は文の手にある。なんとかして、取り返さなければ。最初は義務感から少女に声を掛けたけれど、いつのまにか、自分からこの小さな女の子を守りたいと思うようになっていた。

「射命丸とやら。どうしてその指輪を奪った。今すぐ返してもらおうか」
「理由は秘密です」
 にこやかに笑って人差し指を立て、口に当てる文。強者の余裕か。ナズーリンは隙を作らないように、いつでも動けるように、構え続けているというのに。

「そして返してほしい、とのことですが、それはできない相談ですね。残念ながら。どうしても返してほしかったら」
 文はそこで言葉を切った。
「なんだ、早く言え」
「私と弾幕ごっこをしましょう」
「……は?」
「私と弾幕ごっこをして、勝てば返してさしあげましょう」
 なんという不利な条件。
「それは返さないと言っているのとほぼ同義ではないのか」
 それを聞いて大げさに開いた手を胸の前で左右に振る文。
「そんなことはありません。貴方は私から見ても相当頭の切れる方です。貴方にも十分勝ち目はあります」

 お前だって相当頭が切れる奴だろう、という言葉は飲み込んだ。やるしかないのだ。何とか一撃入れて、指輪を取り戻せばこちらの勝ちだ。
「君は木の陰に隠れていてくれ。流れ弾が飛んでくると危ない」
 背後の少女に向かって言う。視線は文に固定したままだ。
「で、でも……!」
 動揺する気配。だが、ここで出てこられても困るのだ。
「ちゃんと隠れているんだぞ。指輪はちゃんと取り返してくる」
 そう言うとナズーリンは空中へと舞い上がった。背後で少女が何か言ったようだが、聞き取ることはできなかった。


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 ナズーリンは文の真正面で静止し、向かい合う。文が口を開いた。
「では、そうですね、貴方がわたしに一撃でも当てることができたなら、貴方の勝ちということにしましょう」
「ずいぶんと自信たっぷりなんだな」
「ハンデというものは必要であると考えますので」
「そうかい、ならありがたくその厚意は受けておこう」

 ナズーリンは自分の表情が険しくなっていることを自覚する。緊張と高揚、少しの恐怖。体がこわばって動かないことがないように、意識的に脱力を心がける。
 雨は降り続けている。更に強くなったか。しかしもう、濡れることなどどうでもよくなっていた。
「用意はいいですか?」
「いつでも」
「では……行きますよっ」

 文が目にも留まらぬ速度で横合いに飛ぶ。
 速い。
 かろうじて飛ぶ方向が見えたので、そちらにけん制の散弾を撃つ。当たるとは思っていない。
 撃ってから、向き直って相手の姿を探す。
 どこだ?
「甘いですよっ……!」
 下か。
 とっさに身を引き、宙返り。上体をひねる。さらに力を抜いて自由落下。
 かまいたちが三つ、体すれすれを通り抜けていった。
 一緒に突っ込んできた文はそのまますれ違い、ナズーリンの真上へ。
 ナズーリンはまた散弾を撃つ。
 文はまだ減速中で、こちらに足を向けている。
 文の足が動く。
 ターンだ。
 そのこちらに向き直る瞬間を狙って、両腕をめいっぱい振るう。
 両手に持ったダウジングロッドが、一瞬で伸びる。
 振り返りざまの両側からの挟みこみ。
 いけるか?
 不発。
 文は両側から迫るロッドを確認した瞬間、体をひねって飛び出した。
 なんて無茶な軌道だ。
 文と反対方向へ飛ぶ。
 距離が開く。
 こちらは手数が少ない。仕方がない、探索係で戦闘向きではないのだから。
 だが、なんとしても一撃入れなければならない。
 また前方に散弾を置く。
 文はターンすると、弧を描くようにこちらに接近してくる。
 ぎりぎりまで引きつけよう。
 ゆっくりと後ずさりしながらさらに散弾を放つ。
 文はかまいたちや小型の竜巻を自分の周囲に発生させている。
 それらが散弾を弾き、文の速度は落ちるどころか更に上がっている。
 到着時刻修正。
 あと4秒程度か。
 楽しそうな文の顔が判別できるようになる。
 小さく舌打ち。
 3、2、1。
 来た!
 のけぞる。
 かまいたち1つ目。
 跳躍。
 2つめが通り過ぎる。
 そして3撃目は文。もうお互いに回避不可能な距離だ。
 ここだ!
 ナズーリンは隠し持っていたペンデュラムを突き出す!
 だが、信じられないことが起こった。
 目の前から文の姿が消えた。まるで慣性を無視した動きだった。
 動けなかった。
 目の前に、文の後ろからついてきたかまいたちが迫る。
 伸びきったペンデュラムは使えない。
 何とか片手でロッドを構える。
「くっ……!」
 吹き飛ばされた。
 痛み。
 体制を立て直さなければ。
 ペンデュラムを引き戻す。
 ロッドを構える。
 そして周囲を見渡す――どこだ、どこに行った。
「これで――終わりですね」
 地面だ。
 見下ろすと文がいて、団扇を振りかぶっている。
 「ふうっ……!」
 気合の掛け声と共に、振り下ろされる。
 瞬間。
 巨大な竜巻が発生する。
 一瞬のうちに巨大化し、ナズーリンを取り込もうと成長する。
「くぅっ……!」
 急いで飛び出すが、一拍遅かった。
 飲み込まれた。
「うわああぁぁぁ……!」
 激しい衝撃。
 揺さぶられ、攪拌されて、平衡感覚がなくなる。意識が遠のく。痛さに目を閉じていると、ナズーリンの脳裏に心配そうにしている少女の顔が浮かんだ。済まない、指輪は取り返せなかったようだ。役に立てず、ごめん……


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 気づいたら、地面に仰向けの状態で寝ていた。鈍い頭痛。顔に雨粒の当たる感触。いつの間にかまた、雨は弱まってきているようだ。細い雨が頬にくすぐったい。
 重たいまぶたを、なんとかして持ち上げる。視界に移ったのは、上空から笑顔で見下ろしている文と――隣にひざまづいてナズーリンの顔を覗きこんでいる少女。
「あ、起きた……!」
 少女が顔を寄せてくる。
「大丈夫? けがは痛くない? ごめんね、私がこんなこと頼んだせいで……」
 苦しそうな少女。左手をなんとか持ち上げて、彼女の頭をなでる。
「大丈夫だ。心配するな」

 あちこちに傷は受けたが、どれも浅いものばかりだ。妖怪にとって、これくらいは少ししたらすぐ回復する。そう説明しようと思ったのだが、長く話すのが少し辛くて、黙ってしまった。少女は、なでられたことで張り詰めていたものが切れてしまったのか、ぼろぼろと泣き出した。
「ごめんなさい、ごめんなさいっ……!」
 ナズーリンは、ただ少女の頭をなで続けた。謝るとしたら、自分も同じだ。もっと警戒していれば、もっと上手く立ち回れば。しかしそれを言っても、もう過ぎたことなのだ。それよりも、これからどうするかの方が重要だ。

「いやあ、美しい光景ですねぇ……」
 文は、そんなナズーリンと少女の姿をカメラで撮っている。まったく趣味の悪い奴だ、と思う。だが、写真を撮るのに夢中になっていて、警戒は薄れている。指輪は……ブラウスの胸ポケットか。ナズーリンの鋭い知覚は、道具なしに指輪の場所を見つけ出した。
 チャンスは一回。やれるか……?
 いや、やるしかないのだ。ナズーリンは、右手の袖に仕込んである小型ペンデュラムの感触を確かめる。

「……おい、いつまで撮っている」
 文はカメラを構えたまま答える。
「いやー、もう少し撮らせてくださいよ。いい感じのが撮れるまで」
「まったく……」
 そう言いながら、左側に寄り、少女に身を近づける。
「お、良いですねー。ようやく自分からモデルになっていただけるのですね」
 文はその光景を良い構図で撮りたいがために、左側、ナズーリンから見て右側に寄り、左脇を若干こちらに向けた。良い角度だ。そのまま口にする。
「良い角度だな」
「そうですか? いやーほめられると恥ずかしいですねぇ」

「そのままじっとしてろ」
 ナズーリンは言うと同時に、右手からペンデュラムを発射する。ペンデュラムの先端は寸分違わず、文の左胸ポケットの表面を切り裂いた。
「なっ……!」
 文が驚愕の声を上げる。少し遅れて、空中に躍り出た指輪を掴もうとする。
「遅い」
 ナズーリンはペンデュラムを指輪に引っ掛けて、勢いよく引き戻す。文の手が空を切った。
 指輪は、無事ナズーリンの手に収まった。

「……私の、勝ちだな」
 ナズーリンは文に言い放つと、目を丸くしてナズーリンを見ている少女に、指輪を渡してあげた。
「ほら。取り返してやったぞ」
「あ、ありがとう……おねえちゃん」
 また、少女の目から涙がこぼれた。まったく、よく泣く子だ。ナズーリンは少女の頭を撫で続けた。

 隣に文が降りてきた。渋い顔をしている。
「まだ気力が残っていたとは……私の負けです。認めましょう」
 そうして、文はまた笑顔になり、軽い音で拍手をした。
「最後は、どのみち返してあげるつもりだったんですけどね……ナズーリンさんの気迫には脱帽です」
 小さな飾りみたいな帽子を外して、優雅な礼をした。

「あーあ、それにしてもポケットに穴開いちゃったなぁ」
 雰囲気一転、子供みたいな口調になって文は言う。
「済まない、そうするしかなかったんだ。後で弁償しよう」
「いえいえ、良いものを見させていただいたのでそれで……」
 言いかけた文の動きが止まった。

「あー! ブラウス自体切れてる!」
 いきなり叫びだしたので何事かと思ったが、確かにポケットだけでなく、その下の布地まで、ナズーリンのペンデュラムは切り裂いていたようだ。かわいらしいデザインの下着が切れ目から垣間見えた。しかし、肌まで切り裂かなくて良かった。胸に傷をつけてしまったら、さすがの文も笑っては済まさないだろうから。
 そんなことを考えているナズーリンをよそに、文は動揺していた。顔が真っ赤だ。
「あ、あ、もう……! わ、私はこれにて失礼いたしまする! 着替えてこなきゃ……!」
 破れた部分を必死に押さえながら、ものすごい勢いで飛び去っていく。その姿はすぐに見えなくなった。

 少しの間、ナズーリンと少女は突然の出来事に口を開けて間の抜けた顔をしていたが、お互いに顔を見合わせると、同時に笑い出した。
「ふふふっ……!」
「はっ、あはははは……!」

 しばらく笑うと、ナズーリンは恐る恐る立ち上がった。よし、もう動ける。まだしゃがみこんでいる少女に手を伸ばし、声をかける。

「さあ、帰ろうか」


 6


 ナズーリンが少女を連れて里に到着するころには、既に夕方になっていた。雨は止み、空には晴れ間が現れてきていた。里では娘がいなくなったことに気づいた母親が、近所の人に協力を要請して、探し回っていたらしい。
 ナズーリンと少女が、彼女の家に向かっていると、向こうの通りから、連絡を受けたらしい少女の母親が走ってきた。そのままの勢いで、少女を抱きしめる。

「ああもうこの子ったら……一体なにがあったの」
 母親は娘を抱きしめたまま、泣き出してしまった。
「おかあさん、これ……」
 少女は母親の指輪を差し出した。
「あら、これ……貴方が持っていたの?」
「うん。ごめんなさい……。おかあさんが知らない男の人から指輪をもらうのを見て、浮気だと思って。だから森に隠したんだけど、やっぱり返さなきゃ、って思って、取りに行ってきたの」
「あら……まぁ、そういうことだったの」
 目を丸くする母親。不安そうな娘の頭をなでて、真実を語った。
「あのね、あの指輪はおかあさんとおとうさんの結婚のときに作った指輪なの。でも、おかあさんが壊しちゃって。それで、修理してもらっていたの。貴方が見たのは、宝石店の人が、修理の終わった指輪を置きにきたところだったのよ」
「じゃあ、浮気してない……? おとうさんとも仲良くしてくれる……?」
「ええ、もちろん。元々けんかしたのだって指輪壊しちゃったからだし、もうおとうさんも許してくれたわよ」

「良かった……!」
 母親の胸に顔をうずめ、泣きじゃくる少女。母親は優しく抱きしめる。
「もうこの子ったら……」
 母親はしばらくそうしていたが、ふと顔を上げると、ナズーリンを見た。

「貴方がこの子を助けたくれたのね? 悪い妖怪からも守ってくれたとか……。本当にもう、なんてお礼を言っていいか……」
「いえ、大したことはしてません。娘さんを大事にしてください」
 なんだか気恥ずかしくて、まるで自分じゃないような言葉が出た。

 ふと、夕日が目を射た。そうか、もうすぐ夕飯か……。自分の用事を思い出す。夕飯前にはきちんと話がしたい。
「では、私はこれで失礼します。いつもは命蓮寺にいるので、また遊びに来てください」
 少女がこちらを見ていた。ナズーリンはしゃがんで、少女を見つめる。
「……またね」
「うん、またね、おねえちゃん。お寺、遊びに行くね!」
「待ってるよ」

 名残惜しさを振り切るように背を向けると、ご主人様が待つ家へと歩き出す。
 背後から、「まったねー!」という元気の良い少女の声が聞こえた。きっと、ずっと手を振っているのだろう。だが、振り向くのはなしだ。またすぐ会えるのだから。


 7


 人里から見えなくなると、ナズーリンは浮き上がって、空から命蓮寺を目指した。疲れていたのだ。ふわふわと飛んでいると、真っ赤な夕日をさえぎって、何かが高速で飛んできた。

「射命丸か……」
「いやー、焦りましたよ。お恥ずかしいところをお見せしてしまいすみません」
 にこにこと笑う文のブラウスは、新しくなっている。もう妖怪の山の自宅まで行って着替えてきたというのか。どれだけ速いのだこの天狗は、とナズーリンはあきれ半分に思った。

「で、どうしたんだ」
「あの女の子は無事に帰れたのかな、と気になって」
「ちゃんと送り届けたさ」
「良かったですね」
「ああ」

 少しの静寂。言うべきかどうか迷ったが、結局言うことにした。さっき里を離れてから気づいたのだ。
「お前、わざと指輪を盗んで悪役になったな?」
「はい? なんのことでしょう」
 首をかしげてとぼける文。
「ごまかさなくても良い。妖怪の私がそのまま里に連れて行くと、誘拐騒ぎになって私が犯人にされかけない。そこで、お前が悪役として登場して、私がそれを退治すれば、私はあの子にとって正義の味方だ」
「ふむふむ。それで?」
「あの子は私に疑いをかける里の大人たちに、必死に私は良い妖怪だと力説した。私はそのおかげで、糾弾されることなく、むしろ歓迎された。それが狙いだったのだろう?」
 文の目を見つめる。だが、彼女は認めようとはしなかった。

「んー、別にそんなこと考えてはいなかったですよ? ただ、記事として面白いかなーと思っていじわるさせてもらっちゃいました」
 絶対、それだけではないはずだ。文は頭がいい、とナズーリンは思う。しかし、本人が認めないなら、このままでも良いか、とも思った。

「まあ、せいぜい新聞を楽しみにさせてもらうとしよう」
「はい! がんばって作りますよー」
 文はまた飛び立つ姿勢になる。
「それじゃ、さっさと文章起したいので、わたしはこれで」
 颯爽と飛び立とうとした文を、ナズーリンは思わず呼び止める。

「あ、あの……」
「ん、なんですか?」
「……ありがとう、な」
「あら」
 目を丸くして驚いて見せた後、いつもとは違う優しい笑顔になって、文は言った。
「ありがとうございます」
「じゃあな」
「それでは今度こそ。失礼しまーす」
 文はまたものすごい速さで妖怪の山へと飛んでいった。すぐに小さくなって見えなくなる。夕日は、もう山々に隠れようとしていた。夜が来る。

「私も、早く帰ろう」
 なんとなく、独り言が出た。


 8


 命蓮寺に帰ると、自室に行って、まず濡れた服を着替えた。手ぬぐいで髪の湿り気も取ると、皆が集まる大座敷に向かった。夕食にはまだ少し早いが、様子を見てみよう。
 長い廊下を何度か折れ曲がり、大座敷の前へ。
 障子を引く。誰もいないと思っていたら、そこには先客がいた。

「ご主人様……」
 ナズーリンの主人である星が、座布団に姿勢よく座っていた。こちらを見ると、驚くことに満面の笑みで迎えてくれた。
「おかえりなさい、ナズーリン」
「あ……、ただいま戻りました」
「雨に濡れちゃった? 大丈夫?」
 星は濡れたナズーリンの髪に手を伸ばし、優しくすいてくれる。朝とのギャップに、用意していた質問もどっかに行ってしまった。だが、ここはきちんとしなければなるまい。

「あ、あの……朝のことなのですが……」
「朝? ……ああ」
 一瞬きょとんとした表情をした星だが、すぐナズーリンが何を聞きたいか察したらしい。

「今朝はごめんなさいね。ああでも言わないと、まじめなナズーリンが遊びに行ってくれないと思って……」
 遊びに? そんな理由だったのか? 頭の中がぐるぐると混乱する。
「そうならそうと、きちんと言って頂ければ」
「だってナズーリン、今までだって何度かそういうことがあったのに、いつも結局ここに留まって仕事してたじゃない」
「ああ……そういえばそうかもしれません」
「たまにはなにも気にせずに休むことは大事ですよ?」
「はい……わかりました」
 ナズーリンが頷くと、星は満足そうに微笑んだ。

「ところで、何か面白いことでもあった?」
 この人はもう、何でもお見通しなのではないか、とたまに思うことがある。でも抜けているところもあるので、そういうことが起きるとその考えも揺らぐのだけれど。
「はい、いろいろ……ありました」
「良かったら聞かせてくれる?」
「ええ……」

 頷いて話し始めようとした時、障子が開いて、雲居一輪と村紗水蜜が料理を持って入ってきた。
「はい、おまたせー」
「今日のはおいしくできましたよー」
 机の上に次々と並べられていく料理。確かにおいしそうだ。
「あ、ナズちゃん、白蓮さま呼んできてくれる? 多分お部屋にいるから」
「あ、はい、わかりました」
 立ち上がりつつ、星にそっと伝える。
「では、また夕飯後にでも」
「そうね、楽しみにしているわ」
 ご主人様は素敵な笑顔を見せてくれた。ナズーリンも心から笑った。

 白蓮の部屋に向かいながら、ナズーリンは考えていた。この数ヶ月、この寺にこもるように仕事ばかりしていたけれども、たまには人間の里にも出かけてみよう、と。
 人間と妖怪が共生するこの幻想郷、せっかくなのだから人間とも、もっと接してみよう。まずは、あの少女に会いに行くことからだ。それとも、あの子の方が先に神社に来てしまうかもしれないな。どっちが先だろう。
 ナズーリンの足取りは、いつになく軽かった。
読んでいただき本当にありがとうございます。
感想お待ちしております。
御門
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作品情報
作品集:
最新
投稿日時:
2009/11/21 23:53:42
更新日時:
2009/11/21 23:53:42
評価:
21/21
POINT:
121
Rate:
1.33
1. 8 静かな部屋 ■2009/11/24 16:02:38
最後の最後で……!
神社じゃなくて寺ですよ、確か。
しかし天狗はさすが風評のプロといったところですかね、世論のコントロールに長けているとでも言いましょうか
2. 6 文鎮 ■2009/12/14 18:50:55
誰かを守りながら戦うナズーリンはかっこいいですね。やはり絵になります。
3. 3 神鋼 ■2009/12/27 23:52:58
中盤の文関連は丸々取っ払っても別によかったように思えました。
これがあるから山場があるとはいえ、どうにも無理を押してるようでした。
4. 5 藤木寸流 ■2010/01/04 03:31:03
 寅丸さんがちゃんとご主人様してるの珍しい気がする。ナズーリンもちゃんとした部下みたいに従ってるし……って普段どんだけ頼りないんだ寅丸さん。
 文ちゃんが何だかわかりやすく悪役になっているのと、みんなそれぞれ優しすぎるところがあって違和感。優しいのはいいのだけど、あまりにも皮肉も裏も無さすぎて居心地が悪いような。
 あと、女の子と母親が和解するとこあっさりと解決しすぎな気が。一悶着もなかったですし、もうちょっと押し問答があってもよかった。でないと、母親がただの説明役になってしまいますし。
5. 5 リコーダー ■2010/01/06 01:14:33
ストーリー性があって飽きずに楽しめた。
星が冷たくしたのはナズに休みを取らせるため、その一件を受けて「せっかくだから〜」というナズの感慨で終わっていますが、最後を締めくくるには少し物足りないかなあという感じがします。
6. 5 バーボン ■2010/01/08 18:46:49
良い話でした。ナズーリンも文もオリキャラの少女も、誰も不幸にならずに笑顔で終われる話だったので、読後感が良いのは確かです。
ただ、キャラの動く動機やそれぞれの結末なんかが少々安直だった感じがします。見せ場になりうる筈の文とナズーリンの弾幕ごっこも、描写があっさりし過ぎているせいで迫力に欠けている気がしました。
全体を通して、もう少し深く練りこんで欲しかったです。
7. 3 パレット ■2010/01/10 05:33:24
 このお話なら、超スピードで刷られた新聞が命蓮寺に届けられて、なんてオチでもいいような気がしないでもないかも。
 そつなくまとまっていて良かったです。そつがなさ過ぎて無個性に近くなっている感も無きにしも非ずですが。
 ネタがなければネタを作るという文。とはいえ個人的には、こうまでわかりやすく悪役やるだろうかという違和感があるかも……あくまで、個人的にですが。
8. 9 白錨 ■2010/01/10 12:24:49
短編でここまで素晴らしいものが書けるのか! と思いました。
ナズーリンがこれ以上なくかっこよい様と一面ボスでありながら五面道中ボスである強さと弱さが共生していた作品でした。後、文の使い方が素晴らしい。
この小説でナズが更に好きになりました。
9. 6 椒良徳 ■2010/01/11 20:14:42
>でも、やっぱり、帰さなきゃ、って思って。
”返さなきゃ”でないでしょうか?

まあそれはともかく、これは良い作品ですね。そして、良いナズーリン。
文章は読みやすく、探索あり、バトルあり、ちょっとした謎ありと見事にまとまった掌編だったと思います。
こんな作品を作り出して下さった貴方に感謝いたします。

余談ですが、貴方の書く長編も読んでみたいですね。
10. 10 nns ■2010/01/12 16:48:41
ナズと文が格好良くて素晴らしい
11. 6 詩所 ■2010/01/13 22:32:21
 あややの下着が気になる、特に色ががが。
12. 4 deso ■2010/01/13 23:36:52
ナズーリンが外に出る理由が弱いように思います。
この前に何か小さな行き違いが積み重なるようなことがあったりするとまだしっくりくるんですが。
あと、お題が絡んでくれればよかったかなと。
このお話では、特に雨が降らなくても成り立ってしまうのでは。
13. 7 ホイセケヌ ■2010/01/14 20:11:42
、、、、、ハ、「。「、ウ、ヲ、、、ヲヤ庁」

、ハ、、ネ、、、ヲ、ォホユZ、ネ、キ、ニ、マ。「ニウミワ椰Y、ャ、キ、テ、ォ、熙キ、ニ、、、ニヘオタオト。」マネ、ャ、ハ、、ネ、ハ、ッメ侃ィ、ニ、キ、゙、ヲ、ホ、ヒ。「、ス、、ヌ、篥豌ラ、ッユi、゙、サ、ニ、筅鬢、、゙、キ、ソ。」
、「、ネ。「ミヌ、オ、、ャ、ネ、ニ、粽m、熙ャ、、、ホ、「、ノマヒセ、ハ、ホ、ャコホケハ、ォミツr。」

、ヌ、筍「・ソ・、・ネ・、ホメ簧カ、ャ、、、゙、、、チス筅鬢ハ、ォ、テ、ソ。」
14. 6 やぶH ■2010/01/15 01:56:38
ほのぼのとした雰囲気のいい話でした。
ちょっと文がナズーリン達を襲った理由に、無理があるような気がしないでも……。
15. 6 八重結界 ■2010/01/15 17:28:55
 休暇なのに休んだ気がしないような一日でした。でも、ナズーリンが楽しかったのならそれはやはり休暇なんでしょう。
16. 7 2号 ■2010/01/15 19:11:06
暖かくてよい掌編でした。
少女と母親、ナズと星の対比もうまく、感情移入しながら飽きずに楽しめませてもらいました。
17. 3 焼麩 ■2010/01/15 21:16:22
どうも美談には思えませんでした。
一度戦闘不能になればもう負けだろ、と思ったので。
被弾して気絶した後の不意打ちで奪取、これはもうボコボコにされても文句言えないでしょ。普段の決闘なら。
何よりスマートじゃない。
18. 5 774 ■2010/01/15 21:18:13
ちょっと不器用なクールキャラな感じで良いですね。

なんというか、割と惜しい感じがします。
文が絡んできた理由は終わってから説明するなじゃんくて、実際に、人里にたどり着いた後に「この子は私に疑いをかける里の大人たちに、必死に私は良い妖怪だと力説した」シーンで伝えてほしかったなぁと。何か言い訳がましく感じてしまいました。私の好みかもしれませんけど…。
19. 7 零四季 ■2010/01/15 23:01:11
綺麗に終わる、良い話でした。ナズーリンは宝探しをしている時が一番輝いているように思います。
悪役文ちゃんもなかなかいいかもしれないですw
20. 4 木村圭 ■2010/01/15 23:22:14
文の行動のネタばらし、段落で言えば7ですが、ナズーリンと文に全部語らせるとどうも説明過剰に見えてしまいます。
というよりも、6で「あの子は私に疑いをかける里の大人たちに、必死に私は良い妖怪だと力説した。」描写が足りないかな、と。
それはさておき、一度コツに気付いてしまえば簡単なんですよね、坂道発進って。
21. 6 時計屋 ■2010/01/15 23:29:43
 なんだかほっとする暖かいお話でした。
 個人的には恥ずかしがる文がたまらん感じでしたが。
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