濡れない傘

作品集: 最新 投稿日時: 2009/11/21 23:57:00 更新日時: 2010/01/18 23:16:59 評価: 20/21 POINT: 100 Rate: 1.19
「はぁ……。はぁ……。」

 森近霖之助は走っていた。インドア派の僕が走ることなど滅多にない。
 今も必要に迫られて、やむなく走っているところだった。

「やれやれ、たまに外出するとこれか……」

 秋もそろそろ終わりが近づき、今日のような天気のときは、冬の寒さを感じさせるようになってきた。
 そう、霖之助は雨のために走らされていた。





 何とかどしゃ降りになる前に、雨宿りできそうな大木の下に潜り込めたが、これではしばらく動けそうにない。
 買い出しに出掛けようと、家を出たのが一刻ほど前。生活に必要な最小限の買いものを手早く済ませたのが半刻ほど前だったか。

「思えば雲行きは怪しかったな……」

 ぼやきながら、衣服についた水滴を払う。
 何も今日出かける必要はなかった。しかし不思議なもので、もうすぐ雨が降りそうだと思うと、急がなければと思ってしまう。
 もう四半刻も歩けば香霖堂が見えるはずだ。しかしいくら病気になりにくい体質と言っても、びしょ濡れになりながら帰るのは御免だった。

「これはしばらく降るな……」

 幸いなことに、この木の下にいれば雨に濡れることはなさそうだが、辺りは視界を遮るほどの雨のカーテンと雨音に支配されていた。
 それでも特別困ると言ったことはないだろう。
 不本意ながら、香霖堂には滅多に客が来ない。天候が悪い日は特にだ。せいぜい雨宿りと称して魔理沙がやってくるくらいだろう。
 そして僕の平穏な時間は邪魔され、魔理沙の相手をしなければならなくなる。
 それも不本意ながら(本当に不本意だが)悪くないと思う自分もいる。
 しかし雨に濡れてまですることかと言えば、もちろんそんなことはない。
 珍しく外出したのだ。ここで雨宿りしながら物思いに耽るのも悪くないだろう。

――うらめしや〜――

 さて思考の素材は何がいいか。最近幻想郷に現れた空飛ぶ船。不思議な力を持っているようで、空を飛んでいたかと思うと、今は着陸し寺になっているらしい。よしこれにしよう。

――う〜ら〜め〜し〜や〜っ――

 あの船はいったいどういう仕組みで飛んでいるのか……。外の書物によると、ものが浮くために必要なのは、気質の密度差だという。自身より下方が高い密度、上方が低い密度のとき、下方から上方へ向けて浮遊の力が発生する。
 あの船はどうやって気質の差を生んでいるのか。外の世界の飛行機についているような羽はあれにはない。
 あの船の周りでは弾幕ごっこをする少女くらいしか……ん?
 弾幕……密度……そして上に行くほど激しく、濃くなる弾幕……。

「そ、そうか!」
「きゃっ!?」
「うん?」

 今気が付いたが僕の目の前では一人の少女が尻餅をついていた。

「もう……突然なんなのよ」
「ああ、宝船が浮いてる理由がわかったんだ」
「ああ、あの船?」
「そうあの船だ。魔理沙に……っと知り合いの魔法使いだか、彼女に聞いたところ最初にあった妖怪は弱かったが、先に進むほど強くなったらしい」
「わ、私はどうせ弱いわよっ」
「ん? その妖怪は君なのか。まあいい続けよう。魔理沙の話を信じるなら宝船の周辺にいた妖怪は低空ほど弱く上空に行くほど強い。これが何を意味するかわかるかい?」
「さぁ?」
「必ずしもそう言えるわけではないが、妖怪の強さと弾幕の密度は比例する。つまり上空に行くほど弾幕の密度が濃いんだ」
「それで?」
「さきほど言ったように気質の密度差で物体は浮く。そして弾幕の密度が濃いということはそれだけ空気の密度は下がる。つまり弾幕の密度差によってあの船は浮いているんだ」
「飛倉の破片の力だって聞いたけど?」



「「……」」




「い、いや僕の仮説は間違っていないよ」
「でも密度の差で浮くなんて聞いたことないよ。そんなことしなくても飛べるし」

 彼女の言うことはもっともだ。ここ幻想郷では、大抵の不思議な現象は、妖力、霊力、魔力といった力で説明できてしまう。
 しかし物事には必ず因果関係があると僕は信じている。しかるべき準備をすれば妖力だって解析できるはずだ。

「幻想郷の住人は不思議なことに慣れすぎている」
「私にも慣れてるの?」
「ん?」
「驚かなかったじゃない」
「驚く? 僕がかい? どうして?」
「さっき驚かせたじゃない!!」

 いきなりどうしたんだこの子は。正直今の剣幕のほうが驚いた。

「その……悪かった。十分驚いたよ」
「もう……ぃぃ」

 そのまま俯いてしまった。
 弾けるような雨音だけがあたりに響いている。

「すまない」
「……?」
「君のことをよく知らないのに軽率だった」

 彼女はまだ俯いたままだ。

「僕の名前は森近霖之助。ここからもう少し歩いたところにある香霖堂という自宅兼店舗に住んでいる」

 彼女の肩が一瞬だけぴくりと動いた。
 一応、聞いてくれてはいるようだ。

「師事していた人から独立してね。ようやく持てた自分の……自分だけの『道具屋』なんだ」
「……どんな道具を扱ってるの?」

 どうやら興味を持ってもらえたようだ。道具屋という言葉を強調した甲斐があった。

「よく聞いてくれたね。僕の店では外の世界で忘れられ幻想郷に流れついた道具を扱っている」
「忘れられたの……。可哀想だね。例えばどんなの?」

 何かあったかな。そう思い懐を探る。店の道具を外に持ち出すことはあまりないのだが、小さいもので、お守りとして持っているものならいくつかある。

「例えば……これだ」

 僕の手のひらには、米粒を三つ並べたくらいの大きさの黒い塊があった。

「なにこの……四角い石?」
「これは半導体というものだ」
「はんどーたい?」
「そう、半導体。あらゆる計算を一瞬で解く能力を持っている」
「へー。どうやって解くの?」
「それは……実はわからないんだ」

 僕だって色々試してみた。だがそんな能力を発揮してくれたことは一度もなかった。
 だが残念がるほどのことでもない。外の世界には不思議な道具がたくさんある。僕の能力では用途はわかっても使い方まではわからないのだ。

「それじゃあ意味がないじゃない」
「そうだね」
「じゃあ売れないでしょ」
「ああ。それどころか店に客が来ること自体まれだね」
「どうして……その……使えない道具を売るの?」

 『使えない道具』。
 目を固く閉じ、絞り出すような、か細い声で彼女はそう言った。
 自分と重ね合わせているのだろうか。しかしそれは、その認識は間違っている。
 それを伝えるために、僕はゆっくりと口を開いた。

「道具には役割がある。その役割が失われたとき人はそれを棄てる」
「うん……」
「時計は時間を伝えるもの、傘は雨から身を守るもの。これらの役割は道具にとって仕事みたいなものだ」
「仕事ができない道具は……用済みなのかな……」
「そんなことはないさ。仕事しかない人生はつまらないだろう?」

 道具だって人間と同じだ。仕事としての役割もあればそれ以外の役割もある。

「そして、この道具にはもちろん仕事以外の役割がある」
「どんなの?」
「これを持っているとね。感じるんだよ。外の世界の空気を」
「でも道具だって、本来の用途で使って欲しい」
「だから僕はそうした道具の良さを伝えるための店を作った。本来の用途でなくてもいい。でも人に触れ合っていくことで、きっと道具は仕事ができるんだ」

 それが本来の仕事だったのか、それとも新しい仕事なのか。それはわからないけどね。と僕は付け加える。

「香霖堂の道具は幸せだね……。私は……」

 僕は香霖堂の道具を大切している。魔理沙に言わせれば拾ってきたものを乱雑に積み上げている店なのだろうが、ひとつひとつの道具の名前、能力は全て記憶しているし、店内のどこにあるのかも把握している。
 彼女は今まで、大切にされたことがないのだろうか。
 想像する。
 彼女の道具としての生涯。傘としての一生。
 そんなことはありえない。彼女は大切にされていたはずだ。

「妖怪はどうやって生まれるか知ってるかい?」
「さぁ。私の場合は人に棄てられたからだけど」
「では、全ての棄てられたものが君のように妖怪になるのかな?」
「ううん……それは違う気がする。だったら霖之助の家は妖怪だらけじゃない」
「はは。確かにそうだね」

 この子が妖怪になった理由。察しはつく。
 だが適当なことを言ってはいけない。
 思考だけで物事を進めてしまうのは僕の悪い癖だろう。だから言った。

「君のことをもっとよく知りたいな。どうしてそんなに人を驚かせたがるのか、とかね」
「小傘……」
「うん?」
「多々良小傘。私の名前」
「いい名前だね」
「私の話、聞いてくれる?」
「ああ」
「私がどこで生まれたのか、それはよくわからない。気がついたら私はどこかの屋敷の蔵にいたの」





◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 





「…さ。小傘」

 誰かに呼ばれている気がする。

(ここ、どこだろ)

 辺りを見渡す。
 薄暗く、はっきりとした様子はわからない。埃っぽく空気が淀んでいる。
 あまり使われていない蔵の中だろうか。
 よく目を凝らすと乱雑に積み上げられた様々な道具。
 そして目の前にいたのは――

「今日も勉強を抜け出してきちゃった」

 私の前には、まだあどけなさの残る、可愛らしい女の子がいた。
 抜け出したと言いつつも、まったく悪びれる様子はなく、見る人を元気にさせる柔らかな笑みをこちらに向ける。

「でもしょうがないじゃない。お勉強なんてつまらないし……」

(あなたは誰?)
 
 そう、問おうとして声が出ないことに気がつく。
 声が出ないだけでない。手も足もない。
 ――始めからそんなものはなかった。
 雨、日光、ときには忍び寄る魔から人を守るために使われる――ただの傘。
 しかも私は、物置同然の蔵に保管されていた使われたこともない『濡れない傘』だ。
 人の役に立つこともなく放置されているだけ。
 無言の私を気にすることもなく少女は言葉を続ける。

「はーあ。天気が良ければ外で遊べるのだけど……」

(貴族……。ここはそれなりの身分の人の家なのね)

 確かにこの少女が身に着けているものは平民に比べると立派なものだし、幼いながらも整った顔立ちからはどことなく気品を感じさせる。

(あれ……貴族とか平民とか、何で知ってるんだろ)

 私が意識を持ったのはつい先ほどだ。
 そのとき生まれたのなら、私はまったくの無知のはずである。

(うーん。無意識の内に色々見ていたのかな。まあいっか)

 気にしてもしょうがない。よくわからないけど知ってる。それでいいじゃない。
 小傘はそう割り切ることにした。

(それならこの子のことも知ってるかな)

 記憶を探る。
 始めの内はもやがかかったように、はっきりとは思い出せなかった。そのもやを探り記憶の断片を垣間見る。
 そうだ。この子は何度も私に話しかけに来ている。
 少女の家は、この地域でそれなりに力を持っている貴族。指導力には些か欠けるが裏表のない人柄で、民に慕われている実直な男が家の主。
 この家には男子こそいなかったが、三人の娘がおり、年頃の長女、次女に、少し年の離れた三女という構成。この三女が今、私の目の前にいる少女だ。
 姉二人に比べ活発で、外に出れば男の子と一緒に遊ぶ明るい女の子。
 最初こそ父親はあまりいい顔をしなかったが、しっかりした姉もいることもあり、三女には伸び伸びと育ってほしいと思い、そうした三女の行動に特に口を挟まず自由にさせていた。
 基本的に外で遊ぶことが多い少女だったが、雨の日だけはこの蔵にやってきて私と一緒に過ごすのだ。

(ということは、今日は雨なのね)

 耳を澄ませば、さぁっ、と雨が地上に降り注ぐ音が聞こえてくる。
 この子を取り巻く状況が大体飲み込めたところで、少女が話しかけてきた。

「今日はこれを見て欲しかったの。五つできるようになったんだよ」

 少女が袋から取り出したのはお手玉。
 室内にいてもできる、少女のお気に入りの遊びだ。

「見ててね」

 右手に五つのお手玉を乗せ、慣れた手つきで一つずつ放り投げていく。
 空中に放たれた玉は、弧を描きながら跳び、少女の左手に吸い寄せられるかのように落ちていく。
 少女の呼吸に合わせ、一つ、また一つと玉が増え、その数はとうとう五つになった。

「見て見て。すごいでしょう」

 すごいな。確かにそう思った。
 しかし、私の視線の先にあったのはお手玉ではなく、少女の顔だった。
 見る人を元気にさせる、明るい素敵な笑顔。

「っと。今日はこれくらいにしておこうかな。あまり遅いと父様に心配をかけるし」

 しばらく遊び続けてから、少女はお手玉を袋にしまい立ち上がった。

「また来るからね。小傘」

(待ってるよ。―――)





 雨の日は必ず少女がやって来た。
 今日はお姉さまと一緒に遊んで楽しかった、部屋の中で遊んでいたら父様が大切にしていた壷を割ってしまいひどく叱られた、でも本当は私が怪我をしていないかひどく心配をしていたことを使用人から聞いた、など日々の取りとめのない話を私に聞かせてくれた。そしてときには、いろいろな遊び道具を持ってきては、私に見せてくれた。
 雨の日は必ずやって来る、そのときは少女と私、二人だけの空間、二人だけの時間。
 その時だけは、濡れない傘にも役目が出来た。
 雨が来ると心が弾んだ。またあの子がやってくる。
 そして次の雨の日、少女は来なかった――










 それからしばらく、少女が私の前に現れることはなかった。
 
(私のこと忘れちゃったのかな)

 年月は人を成長させる。少女は秘密の遊びに飽きてしまったのだろうか。
 もう何度目かもわからないほど、その考えが頭をよぎる。
 でも、きっといつかあの子は来てくれる。そう思ったときだった。

 ガラガラガラ――

 久しぶりに蔵の戸が開く音が聞こえた。
 埃まみれの空間に湿った空気が流れ込んで来る。
 外は雨だった。

「まったく父様は厳しすぎるのよ」

 不満げたっぷりに少女は言い放った。

「しばらく来れなくてごめんね。……でも、次にいつ来れるのかもわからないの」

 少女は今までに見たことのない、悲しい表情を私に見せた。



 姉二人が相次いで亡くなった、と少女は私に教えてくれた。
 詳しいことは聞かされていないが、少しだけ聞こえてくる使用人の話から察するに事故だったらしい。
 それから少女を取り巻く環境は大きく変化した。
 今までの自由はなくなり、外に出ることはおろか、日々の立ち居振る舞いから躾け直された。
 当然、私の元にやってくる暇などなかったのだ。
 突然強いられる不自由。少女はすぐに辟易した。

「何だか疲れちゃったな。私はお姉ちゃんたちとは違うのに。父様は私を何だと思ってるんだろ」

 姉がいたから出来た自由。
 少女の父親は、いまや少女のことを世継ぎを残す道具としてしか見ていない。いや、そう見ざるを得ないのだろう。



 沈黙。
 聴覚は降りしきる雨音だけに支配されている。

「家出しちゃおうかな……小傘」

(―――)

 家出。
 この家の外に出るということ。それも私を伴って。
 外に出られるのか、私は。

「うん、決めた。行こう小傘」

 そう言って少女は私を手に取った。



 外は雨だった。
 暗く冷たい雨の道。
 辺りには人影もいない。こんなに冷たい雨が降り注ぐ日だ。無理もない。
 少女は私を手に取り、あてもなくその道を進む。
 少女の手には私。そして私は少女を包む。
 降りしきる冷たい雨から少女を守る私。

「どうして……死んじゃったの」

 少女の目には微かに光る雫が浮かんでいた。
 少女は必死に涙をこらえている。
 だが少女は泣かなかった。誰にも見られることのない今でさえ。

「ん……。ごめんごめん。小傘にこんな姿を見せちゃ駄目だよね」

 そういって顔を上げた少女の目には、既に涙はなく最初に見せたのと同じ笑顔でこちらを見つめていた。
 身内の不幸。境遇の変化。
 それでも、少女は背筋を伸ばし、真っ直ぐとした眼差しを向けている。
 今までの世界がまるで変わってしまっただろうに、挫けることもなく力強く生きていこうとしている。
 蔵に保管され、同じ日を繰り返す私には想像もつかないことだった。


「都のほうに行こうかっ。都にはおいしい食べ物がいっぱいあって。楽しい遊びいっぱいあるんだって、そう……お姉ちゃんが言ってた」

 少女が再び沈んでしまう。
 何とかしたい。声をかけて慰めてやりたい。
 でもできなかった。
 私はただの傘。少女一人を雨から守ることしか出来ない小さな傘。小傘。

「姫様!」

 突然の大声が、私と少女、たった二人の世界をあっけなく崩した。
 あっという間に、数人の男に取り囲まれる。少女が住む屋敷の使用人達だった。

「探しましたよ。いったいどこに行ったのかと。さあ帰りましょう」
「やだ」
「姫様……」
「やだって言ったらやだ!」

 男達はたじろいた。彼らだって、少女の身に起こった不幸は知っている。無理やり連れて帰るのは気が進まないのだろう。

「我侭を言うのはやめなさい!」
「父様……」
「帰るんだ。そして稽古をしなさい。いい嫁ぎ先が見つかるように」
「やだ! 小傘と一緒に旅に出るんだ!」
「小傘……その古臭い、汚らしい、奇怪な色の傘の事か!」
「こ、小傘はそんなんじゃない! 私の友達にそんなこと言うな!」
「そうか……。雨の日に度々いなくなるのはこいつのせいだったのか」

 そう呟き、父親は使用人に目配せする。

「や、やめてっ」

 少女が私を必死に掴む。その手を押さえ使用人の男が少女と私を引き離した。

「返して! 私の小傘を返してよ!」
「今日からこれを使いなさい」

 そう言って、父親が差し出したのは、色とりどりの綺麗な花が描かれた、煌びやかな傘だった。

「こんなのいらない! 小傘を返してよ」
「……おい。その傘を処分しろ」
「はっ」

 私の運命もここまでか。少女の目からは涙が溢れている。大切な家族を失ってもとうとう流さなかった涙。

(私のために泣いてくれてるの、―――)

 少女は泣きじゃくりながらも、必死に叫んだ。やめて、私の小傘を壊さないでと。

「旦那様。ここでは人目につきます。私が処分してきますので、ここは姫様を連れて先にお帰りください」
「む、そうだな。さぁ行くぞ―――」

 そう言って先ほどの新しい傘を差し出す。
 少女は傘を受け取らなかった。
 どうあってもそんな傘は受け取らない。涙を流しながらも、少女は強い意志を持って父親を睨みつけていた。
 それに観念したのか、父親は少女を自分の傘の下に入れ、強引に手を引いていった。
 少女が振り返る。
 
 ――小傘、ごめんね――
 
 少女の唇がそう動いたように見えた。










 私は人が滅多に立ち入らない山奥に打ち棄てられていた。少女があそこまで大切にしていた傘。使用人も処分するのは不憫だと思ったのだろう。
 毎日変わらない光景。蔵の中にしまわれたときと同じ。
 昔に戻っただけ。私は自分にそう言い聞かせた。言い聞かせなければいけなかった。
 だって、あの頃とは違い私には意識がある。少女と過ごした日々がある。

(―――、寂しがっていないかな)

 私は少女の心配をする。そして力になれなかったことを後悔した。どうして自分は動けないのか。どうして自分は何もできないのか。それなのにどうして意識だけはあるのか。 会いたい。
 もう一度会って少女と話したい。



 そう強く願い、私は一歩踏み出した。
 踏み出した、そう自分の足で。
 よく見れば足だけではない。腕がある、頭がある、体がある。
 それに気がついた瞬間、私は駆け出していた。



 あの日から大分経つ。
 私が山に棄てられてから、幾重もの夜を迎えた。
 だが私は忘れていない。
 いつか会える日が来る。そう信じて山道を覚えていた。
 私は駆ける。自分の足で力強く。何度もつまずきながらも、前だけを見据えて。
 次第に日が沈み、妖怪達が支配する宵闇の刻が訪れた。
 それでも私は走るのをやめない。
 今夜は満月。微かな月明かりが、少女の住む屋敷までの道のりを照らしているように思えた。









 ―――、帰ってきたよ。
 あれからどれだけ走ったかわからない。私は少女が住む屋敷に帰って来た。
 少女から聞いた話を頼りに、屋敷の造りを想像し少女の部屋を探し出す。
 何度目かの空室を空けた後、私はすやすやと寝息を立てている少女を見つけた。
 可愛らしい寝顔。
 起こすのは忍びなかったが、帰って来たことを一刻も早く伝えたくて、私は少女の名前を呼んだ。

「―――。―――。帰って来たよ」
「ん……」

 少女が目を覚ます。そして――

「きゃああああああああ!」

 少女は私の顔を人目見ると、驚愕に目を見開き悲鳴を上げた。

「どうした!」
「姫様の部屋からだぞ!」

 次々に屋敷の使用人達が集まってくる。

「妖怪だな! 姫様から離れろ!」

 男たちの手には得物が握られ、こちらに向かって明確な敵意を向けていた。

「―――! 私だよ! 忘れちゃったの!」

 私は少女の名前を必死に叫ぶ。

「来ないで! 来ないでよ! ―――!」





◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 





「……」

 小傘の話を聞いた僕は、言葉を失っていた。

「それからかな。私の妖怪としての人生が始まったのは。あの子が最後に何を言ったのか。あの子の名前は何だったのか、それを思い出したい」
「思い出す?」
「うん。あの子が最後に言った言葉、あの子の名前。それだけが思い出せない。他の人の名前はちゃんと思い出せるんだけど……。あと少しで思い出せそう、というところまで来ると突然遠ざかるの」

 掴みどころのない、まるで霞のような記憶の欠片。

「なるほど。それで人を驚かせていたのか」
「そう。どんなときにあんな風に驚くのか。それがわかれば、あの子が最後に何を言ったのかわかる気がして」

 小傘の話にはところどころ抜けがあった。それは全て、話に出てくる少女の名前に関係するところだ。
 僕はある一つの仮説を思いついていた。だが同時に、これを告げてよいものかどうか迷ってもいた。この仮説に自信はない。状況から考えてそうだと思っただけ。
 それに対して、真実だと仮定した場合、彼女にとっては重大な事実となるだろう。
 だから迷う。憶測で物事進めてはいけない。そう先ほど反省したばかりなのに、僕の頭は想像することをやめられなかった。



 名前?



 何故こんな簡単なことに気がつかなかった。
 小傘にこの事を告げるのに、僕以上の適任な存在はいないじゃないか。

「小傘。少し……目を閉じてくれないか」
「どうして?」
「君の力になれるかもしれない」

 そう伝えると、小傘はすぐに目を閉じた。
 幼さの残るあどけない顔。活発な印象を与える瞳。
 僕は、ゆっくりと小傘を抱きしめた。

「!?」

 一瞬びくりと身体を震わせたが、すぐにおとなしくなる。これは自分の為にやってくれている。そう納得したのだろう。
 僕の能力。
 それは、道具の名前が判る程度の能力だ。
 抱きしめた小傘の身体から、小傘の想いが流れ込んで来る。

"道具になった気持ちで見つめ、道具が視てきた記憶を共有する"

 やはり……。
 そして僕は小傘から離れた。

「どうだった?」
「わかったよ。全部ね」
「教えて。私が忘れていたあの子の名前を」

 僕は微かに頷く。

「君は名前を忘れてなんていなかったよ」
「え? で、でも……」

 小傘が僅かに狼狽する。これから僕が告げることに彼女も気がついたのだろう。

「僕は君に二つの名前を見た。多々良。そして小傘だ」
「だ、だってそれは私の名前で……」
「いいや。それなら一つの名前のはずなんだ」
「それじゃあ……」
「そう君は多々良でもあり、小傘でもある。小傘といつも話していた少女……その名前は多々良と言うのだろう」

 来ないで! 多々良!

 少女は最後にこう叫んだのだろう。
 少女は貴族の娘として生きるために、それまでの自分を棄てた。
 小傘と過ごした自分を切り棄てた。
 その想いが小傘に宿ったのだろう。
 生半可な想いではなかったはずだ。でなければ妖怪になったりはしない。




「そう。そうだった。だから私は多々良小傘なんだ。本当は気がついていたのに、見ないふりをして。私が今までしてきたことって何だったんだろう。馬鹿みたいじゃない……」
「そんなことはないさ。君のような妖怪がいるおかげで、人間は道具を大切にすることを忘れないようにするんだ。一道具屋として感謝しているよ」
「そんなことない! 私が人を驚かせていたのは、ただの自己満足!」

 まったく。素直な子を諭すのも難しいな。
 僕のもう一つの能力。その結果を告げる必要があるだろう。

「僕には道具の用途を知る能力がある。これは道具の能力を知ると言ってもいい。君を抱きしめたときにわかったよ。小傘、君の能力は『誰かの役に立つこと』なんだ」
「わ、私にそんな能力はない!」
「そうかい。僕は僕の能力を信じてるけどね」
「――」

 小傘は何か呟いたが、相変わらずの雨にかきけされてしまった。

「多々良は小傘を忘れるために、自分の想いごと切り棄てた。何故そこまでしたと思う?」

 多々良小傘は答えない。わかっているのだろう、その理由を。
 多々良は自分の家族を大切に思っていた。誰かの為に役にたつ。娘を失った父親の、そして生をまっとうできなかった姉たちの代わりになろうとしたのだ。
 そのために、障害となった小傘への想いを排除した。
 どんな気持ちだったのか。僕には想像もつかないようなものだろう。
 僕にできることは一つ。今ここにいる多々良小傘のためにできること、それは――

「さて僕はそろそろいくよ」
「え?」
「ほら、ちょうど雨も小降りになっただろう。今のうちに帰るんだ」

 ざぁ、と風が吹き雨粒が地面に叩きつけられる音がする。雨の勢いは一向に弱まっていなかった。
 それでも僕は香霖堂に向けて歩を進める。

「ちょ、ちょっと!」

 一歩、また一歩と進む、あと数歩進めば大きな水溜りに差し掛かる。
 水溜りの上では、上空から降り注いだ雨粒が踊っていた。
 そこまで行くと、大木の葉の庇護下でなくなるのだろう。
 それでも迷わずに、また一歩、前へと進む。
 僕は僕の能力を、そして彼女のことを信じている。



 そして――水溜りに足を踏み入れた。



 僕は雨に濡れていなかった。



 ほらね。僕の言った通りだろ?



 そう、傍らにいる少女に微笑みかけた。
道具の想い、それを考えると道具を棄てるなんてことはできなくなります。
でもいつか棄てる日も来ます。
そのときは本当に悲しいものです。
せめて、大切にしてきた想いを忘れないでいきたい。
そう想いを込めました。



1/18 追記
>> 静かな部屋 さん
 能力はちょっと都合よく解釈してしまいました。どうも私はストーリーに合わせて設定のほうを弄ってしまうようです。
 設定を活かした話を作れるようになりたいものです。


>> ケンロク さん
 ナンパのつもりなんて……と思ったけど、これは見ようによってはお持ち帰りと呼ばれてしまいますねっ。
 「雨」というわかりやすいお題だったので、キャラ被りは気になりましたが、あえて直球で行ってみました。


>> 藤木寸流 さん
 的確なコメントありがとうございます。もう少し場面のつながりを考えて丁寧に描写するべきでした。
 本当は少女とお話しして、少しずつ思いだし、それに恐怖するという感じにしたかったのですが、私の力不足で色々投げっぱなしになってしまいました。


>> 神鋼 さん
 こういう雰囲気が出したい。という気持ちだけで書いてしまい、全体的には整合性が取れなくなってしまいました。一度構成を見直すべきでした。


>> パレット さん
 確かに傘に話しかけるのは不自然ですよね。実は少女には傘に思い入れが……というのは本文で書かなければいけないことですね。
 なるほど人形だと違和感はないですね。小傘を使ううえで必要になってくる描写が、すっぽりと抜け落ちてしまっていたようです。


>> 白錨 さん
 きょ、きょ、恐縮です!
 雨と言えば小傘、小傘と言えば道具、道具と言えば霖之助!
 という発想から書き始め、二人の特性をどうやって活かそうか、という部分に一番力を入れていたので、その点を評価頂けてととても嬉しいですっ。


>> 文鎮 さん
 小傘がどうして妖怪になったかという観点を入れたかったのですよね。そして付喪神は案外人の身近にあるものだと思い、こうした設定になりました。
 過去に関してはかなり甘いところがあり、設定が活かしきれませんでした。反省します……。


>> バーボン さん
 全体的に甘い、全く持ってその通りでございます。
 過去シーンはあといくつか考えていたのですが、どうにもまとめる自信がなく、そのまま投稿する形となってしまいました。
 どうも私は推敲が弱いようです。余分な部分は削り、足りない部分は追加する覚悟が必要なようです。


>> 椒良徳 さん
 原作に比べ、ちょっとかっこ良すぎたかもしれません。東方香霖堂から数年経っているはずなので、彼の心境も変わったということで多目に見て……もらえないですよね。
 もう少し利己的なほうが霖之助らしかったのかなぁ。霖之助一人称なので、その辺り考えてみるべきでした。


>> リコーダー さん
 そこまで思っていただけるなんて……。でもこーりんは見逃してあげてっ。
 傘に関してはさすがに描写不足だったと反省中です……。
 予想と違ってごめんなさい。いつか作者予想で名前を書いてもらえるよう頑張りますっ。


>> 詩所 さん
 大事にしてあげてくださいっ。可愛い女の子になるかもしれませんっ。


>> deso さん
 やはり出だしはまずかったですね。一人称で書きたかったのですが、上手く書けず混在してしまいました。
 なるほど、小傘一人称ですか。何故かその発想は出てきませんでした。原作のイメージが強かったのかな……。思い込んじゃうとなかなか……。


>> ホイケヌ さん?
 文字コードを変えてみたりしたのですが、断片的にしか読めず……。
 6点ということで、幾分か評価してもらえたけど、まだまだ未熟なところがあるということでしょうか。
 コメントありがとうございましたっ。


>> やぶH さん
 コメントありがとうございます。PNSさんにコメントを頂けて本当に嬉しいですっ。
 足りない部分を見事に言い当てられてしまったという感じですね。
 いつか「惜しい」ではなく、心から面白かったと感想を頂ける作品を書けるようになりたいです。


>> 八重結界 さん
 話に厚みがないのは、やはり描写不足から来るのでしょうか。
 過去話を膨らませ、トントン拍子で進んでいるところを、もっと紆余曲折あるように書けるとよかったのですが、まだまだ修行が足りないようです。


>> 2号 さん
 嬉しい評価で私もほっとしていますっ。
 組み合わせは良かったみたいですが、他がまだまだ実力不足です。


>> 774 さん
 説明不足ですね……。設定自体は考えていたのですが、どうにも上手くストーリーにのせることができず、全体的に粗くなってしまいました。
 他の人が読んだらどう思うか、ということを意識して書くよう心がけます。


>> 零四季 さん
 使い捨ての道具でも、やっぱり愛着が沸くものですよね。一番伝えたいことだったですが、良かったと言ってもらえるとちょっと気恥ずかしいですっ。


>> 木村圭 さん
 色々疑問点を残したまま投稿してしまい申し訳ないです。指摘された箇所、掘り下げられればもっと良い話になりそうです。次に活かせるようにしたいと思います。


>> 時計屋 さん
 道具に対して思い入れがあったり、独特の考え方をする霖之助を描けていたようでよかったですっ。
 文章はちょっとずつ直していこうと思います。とりあえず、きちんと推敲するところから始めます……。



〜コンペを終えて〜
 執筆時のBGM サークル:Liz Triangle  WHITE LOTUS… より エンジョイ★なう!

 今回のコンペで、書きたいストーリーを書けるだけの実力がまだまだ足りない、ということを実感しました。
 ご指摘頂いた、構成や描写の甘さは、実は過去に創想話でも指摘を受けていました。
 まるで成長してない……。

 最大の問題は執筆に時間を割けなかった事です。
 言い訳になってしまうのですが、今作は設定だけ考えた状態で、もう少し長い別の作品をメインに書いていました。
 別作品が締め切りに間に合わないと思い、急遽こちらの作品に切り替えたのです。
 構想は一月程度ですが、締め切り前日から書き始めたので、推敲はできず誤字チェック程度に見直すだけ。
 作品の良し悪し以前にきちんとコンペに向き合えていませんでした。
 お見苦しいところが多々ある作品になってしまい、本当に申し訳ないです。

 最後になりましたが、コメントくださった方々、読んでくださった方々、そしてこの場を提供してくださった管理人様、本当にありがとうございます。
 コンペ初参加でしたがとても楽しかったですっ。
 では次のお題が「108式波動球」になるとヤマを張り、さっそく構想を練ることにしますっ。
如月日向
作品情報
作品集:
最新
投稿日時:
2009/11/21 23:57:00
更新日時:
2010/01/18 23:16:59
評価:
20/21
POINT:
100
Rate:
1.19
1. 8 静かな部屋 ■2009/11/23 10:49:44
素敵な話ですね。
ひとつだけ。
こーりんの能力は、『見ただけでその道具の名前が分かり、名前を呼ぶだけで用途が分かる能力』だったりします。
が、そんなことはこの話の前では風の前の塵に同じです。
2. 4 ケンロク ■2009/11/24 15:06:08
こーりん…ナンパしてるようにしか見えない…w
今回のテーマと星蓮船キャラの解禁で、小傘を使う人が多そうだなー
3. 4 藤木寸流 ■2010/01/04 03:45:44
 何だか小傘の台詞に違和感。思い出話を語った後が特に。少し淡々としすぎてるのかな、といった感じ。
 小傘の昔話にしても、わりと投げっぱなしエンドなんでちょっともやもやっとしました。そういう昔話なのでしょうがないのは確かなんですけど……あの女の子は、ただ小傘が誰だかわかんなくて、不法侵入してきた妖怪にびびって悲鳴を上げたような気もしますが。すぐに気付いたとしても切り替え早い。
 あと霖之助イケメンすぎる。行動とか。
4. 3 神鋼 ■2010/01/05 00:40:16
なんだろう?所々言ってることとやってる事がおかしい気がします。
5. 2 パレット ■2010/01/10 05:40:56
 小傘の過去話、名前の由来等の独自設定がいい感じ。
 ただ、多々良という子が、普通の傘でしかない小傘を友達にしているというかあんなにも大切にして話しかけたりもしている理由? のあたりがよくわからなかったので、入り込みにくいところがありました。
 人形とかだったらああやってお話し相手にするのも違和感ないのですが、なんせ、傘だし。
6. 9 白錨 ■2010/01/10 12:46:55
短編の中でもかなりレベルの高い作品だったと思います。
霖之助と小傘。二人の設定を余す事なく使った、特に新しい設定はなく誰でも書けそうで、誰も書けない作品でした。見た瞬間「やられた! この着眼点があったか!」と思わされました。素晴らしいです。
7. 7 文鎮 ■2010/01/11 02:51:59
なるほど!と思わず膝を打ってしまった付喪神論でした。
もう少し小傘の過去が見たかったですが、人間の想いが宿れば妖怪化するというのは納得ものです。
小傘はその娘の姿に瓜二つなのでは、と勝手に想像したり。
8. 4 バーボン ■2010/01/11 08:06:07
小傘の名前についての面白い解釈だとは思いますが、例えば初対面の筈の、自己紹介もしていない小傘に対して霖之助が「自分と重ね合わせているのかもしれない」などと思考したり、細かい所で違和感を感じる事も多く。
肝心の小傘の回想シーンにしても、いまいちインパクトに欠けると言うか、決め手になる程の目新しさ・面白さは感じられませんでした。
最後の霖之助が能力を使って小傘を救済する場面も同じく。良い場面なのは確かだとは思いますが、ここに限らず全体的に詰めが甘い気がします。
9. 6 椒良徳 ■2010/01/11 20:33:17
これは良い作品ですね。
少し霖之助がかっこよすぎる気がしますが、そんなことを言うのは無粋か。
また、きらりと光るような作品を作り出して下さい。期待しております。
10. 5 リコーダー ■2010/01/12 17:34:44
大抵は黙ってやりすごせるのですけど、この作品に関してだけは、本来ならば口に出す事も許されない言葉なのを承知の上で、それでも大音声でもってわが義憤を表現せしめざるをえない。こーりん殺す。
あと、傘にそんな想い抱く奴ってどんなだよ、という意識から斜に構えた読み方になってしまった。しかし心の動きや盛り上げどころなど良く心得ているな、と感じました。
作者予想:桔梗屋長月さん
11. 5 詩所 ■2010/01/13 22:39:54
 さて、私もそろそろ本気で傘を大切にするとするか。
12. 4 deso ■2010/01/13 23:24:49
まず、いきなり三人称と一人称が混じっているのが……。
途中、霖之助が小傘のことを知らないのに『自分と重ね合わせているのだろうか』も不自然です。
全体として見ると、小傘を主人公にした方が話としてすっきりするように思います。
扱っている主題は良いものだけに、もう少し練ればもっと良くなったのではと、ちょっと残念です
13. 6 ホイセケヌ ■2010/01/14 21:17:17
ホ、、ュ、チ、、ネ摂、キ、ニ。「ヘ、、ハ、、、ヌ、ロ、キ、、、ネ、、、ヲラユ゚、ホヒシ、、、ャ、ヒ、ク、゚ウ、ニ、、、、隍ヲ、ヒクミ、ク、ニ。「、ス、、ャミトオリ、隍ッ、ニメラ、キ、ックミ、ク、鬢、ソ。」
スK、、キス、籃i矣クミ、ャチシ、ッ、ニコテ、ュ、ヌ、ケ。」
14. 6 やぶH ■2010/01/15 02:43:20
読了して、「物凄く惜しい作品」だと感じました。
ストーリーは本当に優れています。ただ文章、構成の作りが荒い。
一番目立ったのは、序盤で三人称なのか一人称なのか混乱してしまうところ。どちらかに絞った方がいいと思います。
そして、小傘のバックストーリーを、もっと想像力を膨らませて、リアルに描いてほしかった。
物語も、あとがきの想いも、その作りの細かさに耐えうる力を秘めているだけに、惜しい。
15. 3 八重結界 ■2010/01/15 18:32:49
 全体的に話が軽かったようにも感じました。
16. 6 2号 ■2010/01/15 19:19:10
付喪神と、霖之助の「道具の名前と用途がわかる能力」を組み合わせたのは面白いですね。
ほっとできる作品でした。
17. 3 774 ■2010/01/15 21:42:09
何この少女漫画ヒーロー的なこーりん。

割と独自設定多めなのに説明も不足気味で、おいていかれる感じがしました。
例えば、使いもしない傘を気に入ってた理由とか、わざわざ傘に目をつけて棄てさせた理由とか。
傘じゃなく人形ならもうちょっと納得できたのですが、普通は傘にそこまで執着しないかと…。
18. 7 零四季 ■2010/01/15 23:21:26
道具は捨てます。特に今の時代は。良い話でした。
独自解釈は面白いですね。二つに分けるとは。でも道具なら持ち主の想いが宿るのは当たり前だろうなぁと素直に受け入れられて楽しめました。
19. 3 木村圭 ■2010/01/15 23:26:29
結局小傘は生まれたてだったのか違うのか。
本当に何の変哲もない傘にわざわざ話しかけるような酔狂な人もいないだろうから、何か謂れくらいはあったんだろうけど。
20. 5 時計屋 ■2010/01/15 23:35:47
 霖之助と小傘という組み合わせが良い味を出しています。
 特に霖之助がいいですね。前半のトンデモ解釈といい、後半の道具に対するスタンスといい、彼らしい感じがしました。
 お話自体も悪くありませんでしたが、描写が足りていなかったり、一人称と三人称が混ざっていたりと、文章がやや粗い感じがしました。
21. フリーレス nike ■2013/09/16 17:28:11
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