自分らしい絵を魅せる

野口 悟


第一章 自分の絵の趣向と特色
第一節 〜絵への自己意識〜

まず、僕は絵と言うモノに対してのみんなの意識の違いがあるので、自分の絵に対する意識を知ってもらう事から始めようと思います。自分の中には、絵と言われると美術、デザイン、イラストレーションと言う言葉が思い出されるのですが、ほとんどの人はそうではないかと思うのですが、一応身の周りの人に聞いた所、ほぼこの3つの部類に分けられているようでした。美術、デザイン、イラストレーション略してイラスト。この3つに対するイメージもあるだろうが、まずは広辞苑で調べた意味は、美術とは視覚的な美の表現、美を表現する技術。デザインとは下絵、素描、図案、生活に必要な製品などを製作するにあたり、その材質、機能、技術および美術的造形性などの諸要素と生産・消費から各種の要求を検討・調整する意匠計画。(意匠とは工夫をめぐらし、形・模様・色の構成について工夫を凝らすこと、またその装飾的考案)イラストとは特に見て楽しく誇張・変形した絵について言う。このような意味を持っているのだが、正直よく分からないといった感じです。これを調べる前の僕のイメージを言うと美術は抽象画やデッサン、絵画など自分の世界観を自分の思うまま描く、主に絵の具や鉛筆を使うなどそういうイメージがある。デザインはコラージュなど文字入りの絵などが思い付く、イラストはどっちか言うと僕の意識では漫画に近い絵を想像してしまう。この2つはどちらもパソコンを使うイメージがある。このような僕のイメージと広辞苑の意味の違いを把握しつつ、次は自分の絵について考えてみようと思う。

第二節 〜自分の絵の趣向と特色〜

まずは、僕の絵をこの3つの部類にあてはめてみよう。自分的には、自分の絵はどちらかと言うとイラスト方面の色が強いと思っているわけなのだが、他の人はどう言うかは分からない。僕は最初に絵に興味を抱いたのが、よくある話だが、漫画による影響が強いので、当然絵柄や線がイラスト調になっている。イラスト調の定義はよく分からないが、とりあえず漫画っぽいと考えてくれて良いと思う。しかし、もちろん僕は学校で美術などをとっているわけで、俗に言う美術も嫌いではない。それにしても問題なのは、完成作品の絶対数が少ないと言うことだ。もちろんだが、僕は個性もそうだがその前に技量ありきだと思っているタイプで、どれほど個性的でも技量が無いとそれを表現出来ないと思っている。こんな思想だから、特にこれと言った個性は無いし、また作品を多く作らないに至っては技量が身に付かないのは痛いところである。とりあえず、僕の絵は漫画・イラストよりのものだと思ってほしい。個人的に好きな画材は、付けペンやボールペンなど基本的に僕が好きなのは線画である。今までは、主に漫画的要素を含むモノを多く描いてきたが原色を紙の上に置いて、その上から色の構成を考えつつ線画を乗せていく感じの絵が個人的に面白い。未完成的な絵になりがちなのだが、そこがまたシュールな違和感があって個人的に好きだ。僕の絵の感じはどうだろうかと思う。とりあえず描いてみない事には始まらないわけなのだが、比較として片方は色彩構成、図面の構成などを多少かじって、それを意識しつつ描いてみる。もう片方は自分が思うがまま自由に描いてみる。果たして、どちらが人の目を惹く、印象の強い絵になるだろうか?まずは、何の知識もないこの状態で描いてみようと思う。

第二章 作品制作

第一節 〜無知識状態で作画する〜

とりあえず僕は何も調べないまま作画に臨んだ。美術での作品制作は画材に付けペンと筆ペンを使用する。大きさはB2である。もう一つはデザインワークの作品。画材はアクリル絵の具で大きさはB3である。

僕は基本的に最初の方は何も考えず無作為に描き出す。だから後々方向性に困るのが常だ。美術の作品は黒の線とベタ塗りで白黒の作品になる。描きたいモノを順々に描いていく。これが美術か?と聞かれると返答に困るが、落書き、一種のイラスト的美術とでもいっておこう。この大きいB2のボードに描くという行為の間、絵を描くという事が面倒になる瞬間が訪れる。僕は根本絵は好きなのだが飽き性というのが困る。流れを把握しつつ一つ一つの絵を意識し描く。すごく絵を描く事は集中力を要する。デザインワークの絵もアクリルで細かい色塗りを要求される。集中しない作画はやはり、楽しくないモノになる。集中するのは面倒だが、その分楽しいと僕は思う。上手く出来た時はその分嬉しさがある。絵を描く時は無心でそして楽しくが一番だと思う。

やはり僕には色の配色など効果、パース、バランスなどの知識が無いので、どうしても1人よがりの作品になってしまう。僕は美術よりのイラストの絵を描くので自己満足でもいいのですが、やはり他人の目からも良い作品を描きたいものです。まだまだ技術面も幼稚であるので、その面の補強のため知識が欲しいが、僕は調べてどうにかなる質ではないので考えるのでは無く感じると言う方向性で絵を描いている。何とも絵の制作について語るのは難しく、分からないのでどうやってるかだけ淡々と説明する事にする。

僕はもう一つ作品と呼べない様なものを描いているA4のコピー紙に付けペンと筆ペンで線画を描くという事をしている。僕の絵は漫画調なので、シンプルな線を意識して余白を埋める所は埋める、埋めない所は埋めないとメインの絵にベタや線を描き込み印象を強くする。後は背景をてきとうに埋めて完成させる。やはり数をこなさなければ上達しない。しかし、数だけではなく一つ一つの絵の完成度を高めないと手を抜く癖がつくので、僕も手抜き癖を直すため一つ一つ集中して良しと思えるまでその作品に粘着して描く。しかし絵のピークを見定める力も必要だ。やりすぎは良くないと言うことだ。このように絵を描くにしても色々考えてやっている。しかし、これをほぼ自分の感覚でおこなっている。このように、普段僕は絵を描くにあたって色々思いつつやっている。さてと、次は少し絵について考えいつもより他人の目を意識しながら何枚か描いてみようと思う。はたして出来るか分からないがやるだけやってみる。何事も経験だ。

第二節 〜絵の構成を考え描いてみる〜

絵の構成を考えて描くということですが、これはつまりイラストデザインを考えるということになります。要は他者の事を考えた絵で、イラストとデザインの間の位置にあります。CDジャケットのイラストなどが僕の考えではこれに当てはまります。好き勝手さが少しある商品化。僕は今回この絵の構成を考えて描くにあたり、商品を意識するためあえて、一つ一つのお題にそった文字を入れようと思った。誰かのCDならその名前を、ポスターならそのコンセプトを文章に、などなど、カラーでないにしろ、何かを伝える力はあると思うので、それを意識して描いてみる事にした。学校の授業ではないのでA4のコピー紙と付けペンと筆ペンで描く事にした。まず、伝えるために何が必要か意匠をいくつかノートに描いてみるが、どうも普段の絵と何も変わらない気もしないでもない。何を主として取りあげ、強調させ主張するかが問題だ。そういう問題に直面しながらも、ほどほどに考えてやっていくと、やはりいつもどおりで何も変わらない。絵の基本が同じなのでそこまでの変化は見られないわけだ。商品という概念を持って作品を見る事がどうやら僕には出来ないようだ。この点で僕はデザインに向いていないのだろうと思える。色がないので絵の意匠構成とメッセージ性と見た目を意識したが、やはり漫画調なのがいけないのだろうか?しかし、CDデザインは案外いつもと同じでもそれなりにいけそうな気もするが、手に取りたいとは思わないだろう。商品化とは難しい。それだけの完成度が要求される。絵を一つの商品にする事の難しさを知った結果となった。分かりやすく、印象の強い、商品のコンセプトにのっとった絵を描く、僕には向かないかなと思ったが、適度にやっていかないといけないのだろうと思うので、これからも練習はしていきたい所存だ。

第三章 デザイン構成についての考察

デザインの構成と言うより、どこをどうすれば目立つのだろうか?と言う疑問と言うほどでもない疑問を調べてみた。と、言ってもそのまま写すのはつまらないので考察を書いてみようと思う。僕はあまり専門的な事は分からないので、子供でも分かるような事だけをピックアップする事にした。色と言うものは皆が思っている以上に凄い。質量・温度などを表現できる、何より目への作用が凄い。目立つ、これを前提に話すと、スーパーの広告か看板は分かりやすい色、黄、赤、などを使い派手な装いをしている。見た目はともかく目に付くと言うのがやはり重要であると言える。目に付かないと言う事は知られる事が無いと思ってもいいだろうと思う。もう一つの注目する点は構造がシンプルだと言う事だ。複雑なものはそれだけで見る気を失せさす、これは広告や商品のパッケージなどでは致命傷になるのだろうと思った。しかし、僕はそういうものを描く人じゃないので、イラストの構成について調べてみたが探しきれなかった。配色や主となるものの配置などを意識してもイマイチ変にねらいすぎた感が出て良くない。イラストと言っても美術よりの絵なので、広く見せるなどの技術で自分勝手が一番楽しいと実感したと同時にデザインの世界は厳しすぎると思った。
第四章 自分にとっての絵
第一節 〜自分にとって描くとは?〜

よく、絵を描くにあたって、感情を表現するなどよく耳にする。それは確かにすごいと思うのだが、僕が絵に対している時はもう少しいいかげんだ。自分が絵と対峙している時は案外、頭の中は空白だ。ただアイデアが生まれてくるのを待ち、おぼろげに浮かんで来れば何となしに描く、ただ楽しむみたいな事が自分の中にある。何言ってるんだ?と思われるかも知れないが、何となしに自然体でいる事が大切ではないだろうかと僕は思う。自分は絵を描くのが好きだとは思う。好きだとしっかり認識しているわけでは無く、ただうっすらと好きだなと思う。絵を描くのに大切な事は僕もよく分からない。おそらくは個々大切な事をおぼろに思っているのだろう。とりあえずは自分にとっては絵と言うモノが中心であって、大切なモノであるのは間違いなさそうだ。何故僕は絵を描くのだろうか?多分、僕が思うに絵を描く人は一度は考えた事があるのではないだろうか?しかも、僕はその問いに対して未だ答を見出せずにいる。しいて言うなら、やはり好きだからだろうか?しかし、それでは安直すぎて諦めてしまいそうだ。これは絵を描く人にとっての永遠のテーマだろうか?人は何故描き続けるのか?答えが出そうで難しい。これからの課題になりそうだ。だから今は好きだから僕にとって絵は大切で描くと言う事にしておこう。何故好きか?そういう疑問も出て来る。他の人は絵を描く時どのような気分でどのような気持ちを憶えるのかは知らないし、きっと人それぞれなのだが、僕はただ頭の中から出てくるアイデアの世界・空間が楽しい、ただ面白い。気分的にはすごく重いようで、すがすがしく、前にも言ったが自然体だ。何か考えてる訳でもなく、ただ描く、それが楽しい。その感覚、そしてそれが形として表す、とりあえず、くどいが描く事自体が楽しい。それだけが僕が描く理由であり、それが今、自分をかえりみる中で自分の絵の存在であるようだ。

第二節 〜絵自体について〜

僕は描くという行為は好きだが、絵自体についてはさほど好きじゃない事に気付いた。どういう事かと言うと、見るという行為はあまり好きじゃないと言う事だ。美術の先生にたまに絵がどうのこうの感想を聞かれるのだが、僕はどうにも絵を見る場合は特に感動もなく、何がおかしいのか見分ける力が無い。美術系統の絵にそれは強く出ており、ピカソやその手の画家の絵は良いのかどうかわからない。それでも絵が好きというのは面白い話だと思う。今まで散々絵が好きだと言ってきたが、描く事だけだと今更訂正させてもらう。絵を描くと言っても絵の種類は先ほど言ったように大まかにでも3つあり、更に趣向や画材、場合や作るモノによっても描く種類は変わっていく。僕は出来ればパソコンを使って描きたいのだが、無いので仕方なく手作業だ。前にも述べたように漫画から始まったので漫画も描きたければ、一枚絵も描きたいし、アニメーションも描きたい気がする。描けるならば何でも描きたいと思う。実は立体なども作りたいものが出来れば作りたいものである。そのように僕は何でもやりたいと思っている。僕にとっての絵、それはやはり必要な趣味と言うより、何か生活に必要なモノな感じがする。身近なモノであることはまちがいない。だから、これからも描いていくのだろうし、色々悩み考えていくのであろうと思う。
第五章 まとめとこれから
この課題研究を通して、まぁ、研究というほどのことはしていないが、色々内面的に絵について考えさせられた気がする。幾つかの絵を描いて技術面でも少し理解出来た事もあった。これからの絵の方向性ややりたい事も少しだが決まってきた。僕は美術・デザイン系の専門学校に行くのであるが、僕は今までこれといった自信やヤル気、目標や将来的な事をまったく考えないで決めてしまったので不安だったのだが、色々考えていくと僕は本来、言われて描くのが嫌いだと言うことに気付いた。それでは専門学校自体駄目ではないのかと思ったが、それは技術面を補うため、やはり学校には行きたいと思う。言われて描くのが嫌いという事は、絵を仕事としてするなら向いていないということだ。僕自身もともと特に絵の仕事について食べていきたいという気持ちが強いわけではなく、仕事が出来れば運がいいなと思う程度にしか興味はなかったのだ。僕は楽しく絵が描けるなら、半ばどうでもよかったので何も考えなかったが、課題研究を通してまた考える機会があったので考えると、やはり楽しく描いていければいいなくらいにしか思わなかった。絵はたいてい何処でも描けるし、そこが良いところだし、好きな事だからぜいたくはあまり考えない事にした。専攻を漫画コースにしたのだが、まぁこれからは漫画もやっていくという事でいいかなとも思える。夏休みの発表の時にこれからもその絵の方向性はどこに行くつもりなのかと聞かれたので、やはり漫画的な絵しか描けないのでこれがしっくりくるかなと思った。元々、話や文章を考えるのは、こういう論文ほどじゃないのは好きな方なので良いやと思い、まぁ、絵の表現方法にも色々なモノがあって何でもチャレンジしていけたら楽しいなぁと思う。後、最近何か小さな絵の展示しているところに行ったのだが、やっぱ飾って絵になる絵が描ければと思った。前は見るのはあまり好きじゃないと言ったが、よくよく見るとイラストの展示なら案外見るのもいいかもしれないと思った。少しは成長した気がする。何事も経験だなと、まぁ、これからの事はよく分からないが、とりあえず絵を描き続ける、それだけかなと思う。だからいつもどおり描いていって、もっと色々な事をしていけたらいいなと思うばかりである。

参考文献
 広辞苑 (新村 出編)岩波書店

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