戦争に協力しない那覇市を条例化で実現させましょう!

無防備運動とは

無防備地域宣言運動とは  

■1■ 無防備地域宣言運動とは何か

・国際法と国内法を活用した新しい日本型の平和運動です。
・国際法とは、正式名称は、「1949年8月12日のジュネーブ諸条約の国際的な武力紛争の犠牲者の保護に関する追加議定書」(議定書)(第1追加議定書)で、略して、「ジュネーブ条約第1追加議定書」と呼ばれています。(1977年6月採択)
・国内法とは、地方自治法の第12条、第74条に規定されている「直接請求」をさしています。
・1980年代初めに、故・林茂夫氏(元日本平和委員会事務局長)が提唱され、東京都小平市と奈良県天理市で取り組まれました。
・イラク特措法により自衛隊がイラクに派兵されるのにともない日本政府は、2004年8月第1追加議定書に加入しました。実に条約が発効してから27年が経っていました。日本においても正式に条約が発効され、無防備地域宣言運動が本格的に全国で取り組まれるようになりました<2004年4月の大阪府大阪市から2008年9月の京都府精華町まで26自治体で取り組まれ、署名総数も45万を超えています>。

■2■ 無防備地域とは何か

 国際法(国際人道法)であるジュネーブ諸条約第1追加議定書の第59条に「無防備地域」の規定があります。
武力紛争がさしせまった時、武器や軍隊を持たない地域を「無防備地域」として宣言できる規定です。その宣言を自治体がすると、地域全体がまるごと攻撃禁止になり、違反すると戦争犯罪になります。
 「自分たちだけの地域や自治体を守る」ことだけが目的ではありません。戦争をしない地域を広めていくために、平時から平和な地域を全国各地につくりあげていく取り組みです。

■「無防備地域」は、次の4つの条件を満たしていれば自治体が宣言できます。
(a) すべての戦闘員が撤退しており、並びにすべての移動可能な兵器及び軍用設備が撤去されていること。
(b) 固定された軍事施設の敵対的な使用が行われていないこと。
(c) 当局又は住民により敵対行為が行われていないこと。
(d) 軍事行動を支援する活動が行われていないこと。

 自衛隊基地がある自治体でも、京都府宇治市(07年4月)や北海道札幌市(07年9月)のように運動に取り組むことができました。
 条例案の中に「市の責務として、既存の軍時施設の撤去・廃止が実現するよう努めるものとする」を取り入れています。

 日本政府や外務省は、「宣言主体として自治体はできない」と言っています。しかし、このジュネーブ諸条約追加議定書をとりまとめた赤十字国際委員会をはじめとして国際的な解釈は「自治体当局を含む」としています。間違った解釈と指導、見解をしているのが、日本政府であり、国会での質問など政府見解を正す取り組みをしているところです。
  
 政府は、「外交・防衛は国の専管事項」といつの頃からか言い始めました。これは、地方自治体が平和政策を独自にすすめるのを止めるためにつくり出されたものです。外交や防衛に関することは、地方自治体の条例の中に規定できないと圧力をかけています。しかし、神奈川県大和市の大和市自治基本条例では、「米軍厚木基地の移転を実現できるよう努めるものとする」という文言が入っています。また1997年の名護市民投票や1996年の「基地の整理・縮小の是非を問う沖縄県民投票」でも、防衛に関する是非を問う条例なのにつぶすことは出来ませんでした。また非核神戸方式による入港拒否制度や読谷村の平和行政基本条例もすでに制定されています。ようするに地方自治体が、地方議会の場で条例案を可決し制定してしまうと、あとは国も認めざるを得ないのです。東京都品川区の教育委員の準公選制度も最初は認めないと政府は言っていましたが、制度ができると何も言わなくなりました。

■3■ 日本型の無防備地域宣言運動はどのように取り組まれているか
   
 無防備地域宣言運動とは、この国際法の規定を、地方自治法の「直接請求」という制度をつかって、議会で条例を採択させる運動です。
 地方自治法の第12条、第74条に「直接請求」が規定されており、これは住民が条例を制定することができる唯一の規定であり、住民の権利として認められています。
 条例案を記した署名が有権者の50分の1以上集まると、地方自治体の長は意見を付して、地方議会に諮らなければなりません。地方議会が条例案を採択すれば成立します。

 那覇市の場合、昨年秋の那覇市長選挙での有権者は、24万1120人だったので、署名の法定数は、4822筆となります。約5千筆ですが、選挙管理委員会の審査により若干減少するため最低6千筆が必要です。

 「直接請求」の署名は、地方自治法に基づいて住民の権利を行使する制度ですから、「普通」の署名と違います。一番大きな違いは、署名期間が1か月間に限定されていることです。また署名を集める人(受任者)も、署名をする人も、有権者である必要があります。しかし、さまざまな署名運動への協力は、那覇市民でなくても当然出来ます。
 「受任者」とは、署名運動代表者(請求代表者)から、署名を集めることについて委任を受けた人のことです。つまり、署名を集める人です。受任者も選挙管理委員会に届ける必要があります。
 また普通の署名と違って、法律に基づいた取り組みなので、署名運動の妨害や威力を加えることは法律で厳しく禁じられています。

■4■ 国際人道法とは何か
   
 人類は、戦争で多くの悲劇を生み出してきましたが、一方で、戦争をなくす努力も重ねてきました。その歴史は100年以上前にまでさかのぼります。「戦争違法化の歴史」とも言います。
 まず、戦時の戦闘員に関する非人間的行為の禁止などを定めた数々の条約(ハーグ陸戦法規など)ができ、第2次世界大戦以降、ジュネーブ諸条約が非戦闘員(一般住民)の保護を重視するようになって「国際人道法」と呼ばれることになりました。これらは、確立された国際法規となっており、国内法規より上位の立場にあります。
 最も有名なのが、第2次世界大戦後、スイスのジュネーブで結ばれた「ジュネーブ諸条約」です。しかし、それからも朝鮮戦争やベトナム戦争などが起こり、圧倒的に多くの民間人がまきこまれて犠牲になりました。ベトナム戦争での民間人の犠牲者は、全死亡者の95%にものぼりました。
 そこで、民間人をもっと徹底して保護するために、1977年にジュネーブ諸条約の追加議定書ができました。追加議定書には、現在世界の85%の国が加入しています。日本は、2004年に加入しました。日本周辺では、中国、ロシア、大韓民国、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)なども加入しています。

 国(政府)も地方自治体も、ジュネーブ条約などの「国際人道法」を遵守しなければなりません。日本国憲法第98条第2項は「確立された国際法規は、これを誠実に遵守することを必要とする」とうたっており、ジュネーブ諸条約第1追加議定書の第1条第1項で「締約国は、すべての場合において、この議定書を尊重し、かつ、この議定書の尊重を確保することを約束する」と、すべての場合において議定書を尊重することを、日本政府は約束しています。
 また、国民保護法第9条第2項でも、「国民の保護のための措置を実施するに当たっては、国際的な武力紛争において適用される国際人道法の的確な実施を確保しなければならない」と定めています。地方自治体も、当然、確立された国際法規・国際人道法を、誠実に遵守する必要があります。

■5■ 「無防備地域」の先例はあったのか
   
 「パリ」「ローマ」「沖縄の前島」「マニラ」などがあります。
 1907年のハーグ条約に「無防守都市」(非防守都市)という規定があり、それが「無防備地域」の前身です。第2次世界大戦中のローマやパリでは、無防守都市の宣言をし、ドイツ軍による砲撃をまぬがれました。中世の文化財や遺跡、建物が数多く残されているのはそのためです。
 その「無防守都市」の規定をさらに発展させたのが、ジュネーブ諸条約第1追加議定書の「無防備地域」です。

 沖縄戦でも、渡嘉敷の前島は、日本軍の駐留を村民が拒否し、軍隊がいなくなった島だったので米軍は攻撃をしませんでした。また粟国島や伊平屋島では、日本軍が撤退し、駐留しなかったのに、軍隊がいないことを知らせなかったため攻撃を受けました。

 沖縄戦の教訓である「軍隊は住民を守らない」のように、戦争で一番被害を受けるのは一般住民です。特に、軍事施設や軍隊の近くにいる住民が犠牲になります。
 宜野湾市の日本軍が陣営を築いていた嘉数高台近くの佐真下や我如古などでは、一般住民の犠牲者が5割なのに対して、反対側の伊佐や普天間では、1割程度でした。
 また、第1追加議定書の第58条には、「人口の集中している地域又はその付近に軍事目標を設けることを避けること」という規定があります。普天間基地が、国際法違反と言われるのはこのことをさしています。
 
 中米のコスタリカは、1949年のコスタリカ憲法第12条で軍隊を廃止しました。1983年、非武装永世中立を大統領宣言し、諸外国に通知しました。そして1987年には、アリアス大統領(当時)がニカラグア紛争に対する和平案を出し、ノーベル平和賞を受賞しています。コスタリカは、多数の難民を受け入れ、国連国際大学や米州人権裁判所を誘致しています

■6■ 「無防備地域」で大丈夫なのか
   
 ジュネーブ諸条約とその追加議定書は、徹底した文民の保護を目的としています。紛争当事国は、たとえ地域を占領しても、生活者である住民を守り、人権を保護し、その地域の法律や条例に従わなければなりません。
 「無防備地域宣言」をしても、秩序の維持のための警察の存在も認められていますし(第59条第3項)、住民による非暴力の抵抗運動(ストライキや座り込みなど)もできます(無防備地域の条件(c)は、非暴力・平和的な抵抗運動を含みません)。武器を持たない住民である私たちは、「国際人道法」と「憲法第9条」を世界に発信し、平和を求める国際世論を大きく喚起することによって、国際平和と住民の安全を保障していきたいと思っています。誰の命も戦争で奪われないために、奪わせないためにも。
「無防備地域宣言」運動は、武器を持たないで世界の平和と幸福を実現しよう、と誓った憲法の内容を地域レベルで実現することです。
   
■7■  具体的な署名運動の取り組みについて
 
・請求代表者  条例づくりの運動の代表者 6名から7名程度(那覇市に選挙権を有する人)
・受任者  請求代表者から署名を集めることを委任された人(那覇市に選挙権を有する人)
      署名を集める人です。自分からなりたいという人もOK、署名期間中にもなれます。
・署名のできる人  那覇市の選挙人名簿に登録されている方(有権者)のみです。
・署名簿  署名年月日、住所、氏名、生年月日を書き、印鑑で押印(拇印でも有効)をしてもらいます。
・元号表記  法律で書式様式まで定められているため元号表記となります。ただし、「生年月日」は、西暦で記入しても有効です。
・印鑑(拇印)  署名簿は、地方自治体の選挙管理委員会に提出します。提出後20日以内に、選挙管理委員会において有権者の確認が行われますが、その際、生年月日や印鑑(拇印)のないものは無効にされてしまいます。
・在日外国人や未成年者  現行制度上、どうしても無効になってします。しかし、無効になっても住民の意志を示すものとして署名をしていただく意義は十分あります。
・手続きの流れ  条例制定請求代表者証明書交付申請書の提出 → 那覇市選挙管理委員会に「条例制定請求書」「条例案」を添付 請求代表者証明書の交付と告示 那覇市長から証明書が交付される
     署名収集  「1か月間」
     署名簿の提出  「5日以内」  那覇市選挙管理委員会へ
     署名の審査   「20日以内」  法定数の確定
     署名簿の縦覧  「7日間」
     署名簿の返付、有効署名数の告示
     本請求     「5日以内」
      「条例制定請求書」「署名簿」「署名収集証明書」 → 那覇市長
     議会の召集   「20日以内」
        本会議、那覇市長の意見書、請求代表者の意見陳述、委員会付託、本会議(採決)

■署名運動に取り組む運動団体「無防備平和 那覇市民の会」(仮称)や「那覇市の無防備平和条例の制定をめざす会」(仮称)などを結成し、運動に取り組むことになります。

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